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横風はかなり落ち着いてきた。その代わり眼下に迫る地表は段々と勢いを増し、二人を粉々にせんと口を開けるその大地に志摩は唾を飲み込んだ。 それでも迫る地を睨む。機を見誤れば死ぬ。死なせてしまう。両腕に感じるミコトの体温と重みは、重圧より寧ろ集中を促した。何故ならば。 「さあ踏ん張れよ。」 できるさ。 ああできる。 落下にも慣れてきた。姿勢制御に使う魔力も多少は減りが遅くなった。余裕は無いが、絶望するほどじゃない。 ならば正しい。 そうさ正しい。 視界いっぱいに赤い地面が広がる。もうすぐ、もう少し。 「そらっ!」 肩幅より多少広く開いた両足から真下に魔力を放出。強く、しかし慎重に。バランスを崩せば噴出の勢いのまま地面にまっさかさまだ。 地面の迫るスピードが緩やかになる。このまま切らさず、真っ直ぐに。 ミコトを左腕にゆだね、右手で懐中時計を取りだす。指し示すのは4時58分55秒。 「捕まってろよ。」 「何を……?」 深呼吸をひとつ。 「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。 祖には我が大師シュバインオーグ。」 「バカな!」 空中で唱え始めたのはサーヴァント召喚の呪文。ミコトの抗議も無視し、志摩は詠唱を続ける。 「降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」 「閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。 繰り返すつどに五度。 ただ、満たされる刻を破却する」 「―――――Anfang(セット)」 「――――――告げる」 「――――告げる。 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。 聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」 「誓いを此処に。 我は常世総ての善と成る者、 我は常世総ての悪を敷く者。 汝三大の言霊を纏う七天、 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」 懐に入れた手から懐中時計で無いものが取りだされる。 輝くそれは、英霊の座に届き志摩(マスター)に手を差し伸べた。 [No.638] 2015/12/01(Tue) 22:06:33 |