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変わらぬ混沌の中に佇む上海で、私は相も変わらずちょっとした危険に遭遇した。 今日はそんな中からピックアップ。 ひとつめ。 先日知り合った、とある強盗団がゴミ……じゃなくて骨董品を盗みたいというのでそれに協力してやった。 私は具体的に何をやったのかというと、彼らの移動のお手伝いをしてから、警察に通報させて頂いただけ。 どうせ放っておいても捕まりそうな奴らだったし、これで捕まらないなら大物になるかもね、というちょっとした試験気分だったのだけれど、あっさりと捕まってしまった。 問題は、警察が私まで捕まえようとした事。 話を聞いてみると、私が今までにしてきたあれやこれやの些事が積み重なった結果らしいのだけれど、そんな話は事前にしておいてほしいもの。そういえば前にも聞いたような気もする。 当然さっさと逃げた。三十六計なんとやら、だ。 ふたつめ。 見るからにストリートギャングですと言わんばかりの……歳は私より少し下、だろうか。そんな少年達に路地裏で声を掛けられた。 この上海で、しかも路上で知人以外から声を掛けられるなんて間違いなく良い話ではないのだけれど、私はちょうど暇だったので相手をしてやろうと立ち止まった。 瞬間、彼らが飛びかかってきたので私は懐に忍ばせた符を取りだすと同時に地面に叩きつけた後、走って逃げた。 追いすがる彼らに向けて、路地に置いてあった色々な――ゴミ箱や空きビンや人だったモノ――が飛んでいく間に私は彼らの視界から消えた。 確認した限りでは刃物は転がってなかったし、きっと命はあると思うけれど、あの迂闊さでは数日後には五体満足でいられるかどうか。 みっつめ。 柄にもなく功刀行政特区へ行ってみた時の事。 何故かというと、先日父様が生体兵器がどうのという話をしていたため。 視察も娘の仕事です。護衛は置いてきたけど。 この辺りはサムライだとかニンジャだとかいう武芸の達人が多いらしい。 彼らが本気を出したらきっと私などものの数瞬で首と胴が離れてしまいかねないので、それが死に直結するかどうかはさておいて大人しくしていることにした。 そのつもりだったのだが、そうは問屋が卸さなかったらしい。 ちょっと人気のないところに入った矢先に、いかにも厳格で、厳しさを売りに生きてきたような声音の人から「『如月』のイライザ・F・霧積殿とお見受けする」などと声を掛けられた。 こういう手合いは、確認を取ってくるけど否定して受け入れられた試しがない。何の為に確認しているのか。 関わると大抵ロクな事にならないので、返事をする間も惜しんで私は駆けだした。 相手も即座に追ってくる気配がするが、わざわざ人目のないところで声を掛けてきたという事は、人目があると不味いのだろう。 そう思って私は人目のあるところを目指したのだが…… 「どこだ、ここ」 慣れぬ地で適当に術も行使しつつ動きまわったため、自分の現在位置がよく判らなくなってしまったのだ。 声を掛けてきた、おそらくオジサンと思われる人物は撒いたと思うのだけれど、現在地が判らない事には帰りようがない。 ……そんなわけで、今はどこぞの住宅地らしき場所の屋上でこれを書き記す。 求む。地図 [No.86] 2011/04/30(Sat) 22:41:52 |