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地熱蒸しパン - 四方 無畏 - 2018/01/10(Wed) 00:40:46 [No.311]
トランペット - 竜宮・司@詩歌藩国 - 2018/01/09(Tue) 08:22:03 [No.309]
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まとめ。(歴史書編纂事業) - 竜宮・司@詩歌藩国 - 2018/01/09(Tue) 09:08:16 [No.310]
王犬シィ様対応 - 鈴藤 瑞樹 - 2018/01/08(Mon) 20:39:25 [No.307]


【制作中】アコースティックギター&エレクトリックギター&エフェクター&ギター演奏の技術 (No.350 への返信) - 寅山 日時期

アコースティックギター

ギターとは
楽器本体に張った弦を弾くことで様々な音程を持つ振動を生じさせて、その振動を増幅させることで音を作りだし、それをこの楽器の奏者の技術により操作(演奏)することで音楽を奏でる楽器である。弦を弾く方法は通常2通り(指弾きとピック弾き)あり、音を増幅させる方法も通常は2通りである。この音を増幅させる方法の違いによりギターは大きく分けて2種類に分類される。品質も値段も様々なものがあり、学生がお小遣いを貯めれば買えるような初心者向けのものから、社会人の月収そして年収並みの価格の高品質で高価なプロユース向けのも存在する。

担当音域による様々な種類
通常ギターと呼ばれるものはプライムギターとも呼ばれる。これより音域が高いアルトギター、音域が低いテナーギターやコントラバスギターも存在する、これらのギターはギターアンサンブルの際に使用されることが多いが、必要に応じて単独で、あるいは他の楽器と合わせて使用されることもある。担当する音域によりギター本体の大きさはことなるが、構造はプライムギターと概ね同じである。つまり構造を同じくしていれば理論として音楽を奏でることが出来る小さいギターも大きいギターも作成可能と言うことである。ベースと呼ばれる楽器もベースギターだが、こちらはより専門的な奏者が存在し専門職化し、また通常のバンドなどでは両方の奏者が参加して同時に同じ曲を演奏する必要があるので、ギターとは別の楽器として扱う。がギターとベースの両方を使える奏者も多い。これは構造がほぼ同じであるので持ち替えやすいこともあるが、プロの楽器奏者としては両方を弾けたほうが仕事の機会が多くなるからである。だがそれでもやはり両方共に専門的な奏者が存在し専門職化している。

張る弦の数
概ねのギターで6本でありそれぞれに違う調律をとる。このことで幅広い音域を得る。そのため各々の弦は太さや作りが異なっている。より低い音または高い音に音域を拡張させるために弦の数を増やしたものもある。12弦ギターという同時に2本の弦を弾くように作られたギターもあり独特の音色を鳴らす。

楽器本体での増幅方法
弦を弾くことで生じる振動を増幅させ音楽的な音を発生させる方法の1つ。楽器本体の大半を占めるボディ呼ばれる部分には中身が空洞の箱形になっており、奏者が弦を弾く位置にはボディに穴(サウンドホール)が空いている。弾いた弦の振動がこの穴を通過してボディの空洞のなかで共鳴することで音が増幅する仕組みになっている。この増幅方法を採用しているギターをアコースティクギターと呼ぶ。なおもう1つの増幅方法、電気を使用するものをエレクトリックギターと呼ぶ。

マイク要らずの自然な音色
電気による音の増幅を必要としないアコースティクギターはどんな環境でも演奏することが可能であるので、化学や工学が発達していない国では比較的アコースティクギターのほうがエレクトリックギターよりも使用される。また音楽的な面でも、アコースティクギターは電気を通さない自然な音を奏でるので、それが上品で洗練された音にしろ激しい情熱的な音にしろ素朴な印象を生むので、これを得るために使用されることもある。反面、電気による増幅方法をとらないので音量は比較して小さいほうである。が大きな会場の演奏会などではこの楽器が出した音をマイクで拾って音を増幅する方法をとることもある。またエレクトリックギターと比較して楽器の重さが軽いことも特徴であり、それ故に様々な場所に運搬がし易いのと電気を使用しないことと、そしてアンプなどの音響装置を必要とするエレクトリックギターと比較して使用コストが低いコストを合わせて、演奏会や様々なイベントはもちろん、友人宅でのパーティーやキャンプなどでのちょっとした余興にも使われやすい楽器になっている。

アコースティックギターのボディの材質と形状
ボディとはギターの大部分を占める部位のことである。奏者はボディを抱えてこの上を通過する弦を弾く。木材の板を使用して作られており、前面、背面、側面の板を専用の接着剤で張り合わせることで中身が空洞の箱を作る。アコースティクギターのこの箱形のボディが弦が発した振動を増幅させて音楽的な音を作り出す。振動の増幅方法のためアコースティクギターのボディはエレクトリックギターよりも大きい。形状が瓢箪や数字の8のようなことをしているものが多い、しかし前面と背面は平らになっている、それはボディにクビレがあることで抱えやすく、膝に乗せる際には楽器を安定させやすくそのことでより良い演奏が望めるからである。またこのボディの形状がアコースティックギター独特の音色を生む理由の1つにもなっている。使用する木材により音色が変わる。木材にはニスが塗られておりこれによっても音色は変わる。また使用する接着剤やその料や仕方によっても音色が変わるので腕の良い楽器職人はここにも気を使う。アコースティクギターのなかにはボディを金属で作っているものもありこれは独特な激しい音色を鳴らす。ボディにはサウンドホールと呼ばれる部位があり、ブリッジと呼ばれる部品も付けられ、またネックと呼ばれる部品とも繋がっている。

サウンドホール
ボディの前面に開けられる穴。弦が発した振動がサウンドホールからボディ内部の空洞に入りそこで振動が増幅されて音楽的な音になる。激しく弦を弾けば音も激しく音量も大きくなり、穏やかに弦を弾けも音も穏やかで音量も小さいものになる。またボディ内部で増幅された音がボディの外に出て行く場所でもある。ホールは概ね円状をしてるが、その大きさや形は音量や音色への影響がある。それ故に様々なデザインのものがある。サウンドホールは通常の場合で、奏者が弦を弾く位置周辺のボディに開けられている、そのほうが弦の振動を拾いやすいからである。

ストラップとストラップピン
ストラップとはギターに取り付ける肩掛け紐である。これをギターに取り付ける奏者の肩に掛けることで、奏者が手を離してもギターが落下せず体に密着した状態になる、そのため立ちながらの演奏が非常にしやすくなる。ギターのボディにはストラップを取り付けるストラップピンが備えられている。通常はボディの前方と後方に付いてる。ストラップの長さや太さは様々であり、使われる素材も皮から人工的な素材まであり、また色や書かれている絵なども様々であるので、奏者の着用感と見た目の好みで選ばれて使用されている。

ブリッジ
ボディの前面後部に付けられる部品。ボディ側の弦はここに取り付ける固定する。固定方法は弦をブリッジに結わく方法や、ネジや差しピンなどで挟んで固定する方法がある。ギターに張る弦は十分な音量と音色を得るために緩みの無いように伸ばしてその状態を固定しなければならない、そしてその状態の弦を弾くことで振動を得る。そのため、弦を固定するこの部位には非常に大きな力が常に掛かることになる、なのでボディに直接ブリッジを取り付けているアコースティクギターは少なく添え木などでボディを補強してからこれを取り付ける、ここに接着剤は非常に接着力が強いものを使用しなければならない。使用する素材は木材や動物の骨やプレスチックや金属など様々。

サドル
ブリッジの前方に付ける部品。これもボディに取り付けられている。細長く平たい棒状のものに弦を乗せる溝が彫ってある。こうすることで演奏中に弦がずれるのを防ぎ、調律を狂いにくくする。またここに奏者の手の側面を乗せて演奏することで音の響きを減らしながら演奏する奏法にも使われる。使用する素材は木材や動物の骨やプレスチックや金属など様々。

ガット弦
アコースティクギターに使用する弦の種類の1つ。羊の腸を紐状した弦である。またこれと質感が似ていながらも、音色がより良く、品質がよかったりまた価格的な面でも優れた材料を使用て作る弦が代用品として使用されることも多い。特徴としては澄んだ素直な音色を持つ。それ故に奏者の技術が反映されやすく、熟練者が奏でれれば甘い音色から激しい音色まで出すことが可能である。

アコースティクギターのスティール弦
アコースティクギターに使用する弦の種類の1つ。主に鉄などの金属を使用して作る弦でエレクトリックギターにも使用されるが、アコースティクギターに使用するものとエレクトリックギター使用するものでは弦の太さや質感が異なっている。スティール弦を使うアコースティクギターはガット弦を使うものよりも音量が大きく激しく迫力のある音を出しやすい。また素材が金属なので角が鋭い音色を出す。そういった音色が必要な音楽を奏でる際に使用されることが多い。

ネック
ギターのボディーから伸びるように付けられる部位。手に握りやすい棒状の形をしており、フレッドボードと呼ばれる前面は平らになっている。ボディのブリッジで固定した弦はフレッドボードの上を通り、ネックの先にあるヘッド、そのペグにより固定される。ネック自体はボディに接着剤やネジにより取り付けられたり、ボディを制作する際にネックを挟み込むことで一体化されることで取り付けられている。また弦を張るボディとヘッドに挟まれているネックには、弦のテンションにより常に大きな力がかかっているので長年の使用のなかでネックが捻れてしまうことがある、この捻れを治すために予めネックの中にはボルトが入れられているものもあり、このボルトを締めたり緩めたりすることで捻れを修正する機能を取入れたギターもある。

ヒール
弦を張るボディとヘッドに挟まれているネックには、弦のテンションにより常に大きな力がかかっている。またネックのフィンガーボードに指で弦を押さえつけることで演奏するので奏者自身の力もネックには掛かっている。そんなネックの強度を増幅させるために付けられた部位がヒールである。ネックとボディが接合されている部分の裏側についているカーブ状の添え木である。

フィンガーボード
ネックの前面に作られた部位。平らにされておりこの上を弦が通る。奏者が指を使い、任意の位置で弦をフィンガーボードに押さえつけることで弦を一時的に固定し、そのことでブリッジから伸びる弦の終点の位置を変更する。弦が発する音の音高はその弦の長さにより代わる、弦が長いほど音高は低く、短いほど音高は高い。つまりフィンガーボードは弦の長さを擬似的に変更してその弦が発する音高を変えるための装置なのである。奏者がフィンガーボードに弦を押し付け、反対の手で弦を弾くことでギターは様々な音高を奏でるのだ。指板とも呼ぶことがある。主に木材で作られている。

フレット
フィンガーボードに取り付けられた棒状の仕切り。金属や動物の骨やプレスチックで作られる。フィンガーボードにより音高を変更する楽器はきちんとした音程を出すのが難しい、弦を抑える場所が僅かでも違うと弦の長さももちろんかわるので、正しい音程からずれてしまうからである。フィンガーボードに付けたフレットの補助により、弦は正しい音程に限りなく近い位置で固定されることになる。それにより楽器の演奏を安易にしている。しかしフレットと弦が擦れることで、弦を指で押さえる度に弦は僅かにたわむので(一曲を通して)完璧には正しい音程を出すのは難しい。一方でフレットが無い楽器は音程を取る事自体が難しいが完璧な音程を出しやすい。これがフレットを持つ楽器のメリットとデメリットである。しかし演奏熟練者ともなれば正確な音を出すことが出来る。またこのギターが持つ音程の僅かなずれが味にあり音楽をより良いほうにする場合もとても多いのは事実である。フレットの数は概ねのギターで21、22、24のどれかである。

インレイ
インレイとは装飾のことであるがギターにはフィンガーボードにも施されている場合が多く、デザインはそこが何フレット目かを奏者に分りやすく認識出来るようにして印としてあるものがほとんどである。この印があることで奏者は任意のフレットの場所を把握しやすくなっている。貝殻やセルロイドまたはそれらに質感が材料が使われる。演奏の邪魔にならぬようにきちんとフィンガーボードに埋め込まれており、通常はフィンガーボードの2、5、7、9、12フレットに置かれる。

ポディションマーク
ポディションマークもインレイと同じくフレットの数を知らせる印であるが、こちらは装飾の意味は無い。ポディションマークは奏者が演奏の際に見るフィンガーボードの側面に付いているからである。ポディションマークがあることで奏者はフィンガーボードを覗き込むこと無く任意のフレットの位置を把握出来る。

ナット
ネックのヘッド側の一端に付いている部品。細い平らな棒状のものでそこに弦を通す溝が掘られている。いわばサドルのネック版である。サドルとナットで弦を真っすぐに固定することで調律の狂いを少なくし、また演奏しやすいようにされている。

ヘッド
ネックの一方はボディに繋がっているが、反対側がこのヘッドに繋がっている。ヘッドの役割はここに付けられたペグと呼ばれる部品で、ボディのブリッジから伸びる弦の一端を固定することである。

ペグ
ヘッドに付いている部品。弦の一端はボディのブリッジで固定されており、反対側はこのペグで固定する。故に6本弦のギターならヘッドには6本ペグがありギターに張る弦の数と対応している。ペグに弦を固定する方法はこれに巻き付ける方法や結う方法など様々。ペグは持ち手が付いておりこれを回すことで弦を固定している部分が回転して弦を巻き上げる、これによりギターの張力を調整して調律を行う。そのためギターは各々の弦をそれぞれに奏者が好きな用に調律することができる。弦の調律の組み合わせをチューニングと呼ぶ、一般的なものから特殊なものまで無数にあり、これを上手く取入れることで奏者は様々な曲調また様々な調の曲を演奏しやすくすることができる。

装飾
ギターはボディ、ネック、ヘッド問わず様々な装飾が施されている。これは高価なものほど顕著で、装飾により美術品としてのギターの価値を高めている。またインレイやポディションマークは任意のフレット数を奏者に知らせる目印の役割ももっている。しかし熟練者向けのギターでは装飾が一切施されていないものも存在する、これは装飾があることでギターが発する音への影響を考えてのことである。一方で演奏会やステージ上での見栄えを考えて派手な装飾が施されたものも存在し、それらが施されたギターは有名な奏者のトレードマークのような存在にもなっている。





エレクトリックギター
ギターとは
楽器本体に張った弦を弾くことで様々な音程を持つ振動を生じさせて、その振動を増幅させることで音を作りだし、それをこの楽器の奏者の技術により操作(演奏)することで音楽を奏でる楽器である。弦を弾く方法は通常2通り(指弾きとピック弾き)あり、音を増幅させる方法も通常は2通りである。この音を増幅させる方法の違いによりギターは大きく分けて2種類に分類される。品質も値段も様々なものがあり、学生がお小遣いを貯めれば買えるような初心者向けのものから、社会人の月収そして年収並みの価格の高品質で高価なプロユース向けのも存在する。

担当音域による様々な種類
通常ギターと呼ばれるものはプライムギターとも呼ばれる。これより音域が高いアルトギター、音域が低いテナーギターやコントラバスギターも存在する、これらのギターはギターアンサンブルの際に使用されることが多いが、必要に応じて単独で、あるいは他の楽器と合わせて使用されることもある。担当する音域によりギター本体の大きさはことなるが、構造はプライムギターと概ね同じである。つまり構造を同じくしていれば理論として音楽を奏でることが出来る小さいギターも大きいギターも作成可能と言うことである。ベースと呼ばれる楽器もベースギターだが、こちらはより専門的な奏者が存在し専門職化し、また通常のバンドなどでは両方の奏者が参加して同時に同じ曲を演奏する必要があるので、ギターとは別の楽器として扱う。がギターとベースの両方を使える奏者も多い。これは構造がほぼ同じであるので持ち替えやすいこともあるが、プロの楽器奏者としては両方を弾けたほうが仕事の機会が多くなるからである。がそれでもやはり両方共に専門的な奏者が存在し専門職化している。

張る弦の数
概ねのギターで6本でありそれぞれに違う調律をとる。このことで幅広い音域を得る。そのため各々の弦は太さや作りが異なっている。より低い音または高い音に音域を拡張させるために弦の数を増やしたものもある。12弦ギターという同時に2本の弦を弾くように作られたギターもあり独特の音色を鳴らす。

マイクと電気信号、そして音響装置を使う増幅方法
アコースティックギターは弦の振動を楽器本体により増幅させるが、エレクトリックギターは弦を弾くことで発生させた振動を楽器本体に取り付けたマイクで拾う。つまり振動を1度電気信号に変換するのだ。この電気信号をコードを通してエフェクターと呼ばれる信号改変装置などを通して最終的にはアンプと呼ばれる電気信号増幅回路を持つ音響機器により音を拡散させる。そのため電気がなくては音を鳴らすことができない、もちろん電気が無くても弦の振動とエレクトリックギター本体による僅かな共鳴で音は鳴るのだが、それはアコースティックギターに比べると遥かに小さく演奏会などでの演奏には基本的には適さない。一方で電気を使用することで音をアンプやエフェクターに通せば大音量での演奏が可能なので、エレクトリックギターセット一1式があれば数万人の聴衆を相手に演奏をすることも可能となる。

大音量で様々に加工可能な音色
アンプを使えば大音量を出せるのがエレクトリックギターの第一の特色でありエレクトリックギターセット一1式があれば数万人の聴衆を相手に演奏をすることも可能となり、オーケストラなどの複数の楽器の使用する楽団と共演しても主旋律を奏でることが出来る。また電気信号は回路を通すことで加工することができるのでそれによりエレクトリックギターが奏でる音色を多様に変更することが出来る。これはギターやアンプについている装置で行うこともできるが、専用の回路を供えたエフェクターと呼ばれる装置をギターとアンプの間に中継させることで非常に多彩な音色を得ることが可能になる。反面、アコースティックギターと比較してエレクトリックギターは楽器本体が重く、またアンプを使わなければならないため、さらにエフェクターを使用する場合はそれらの総重量は大きく運搬が大変になる。そのため一般的な奏者が演奏会で塩素する場合は、会場やライブハウスが所持し常設しているアンプを使うことが概ねである。しかしすべての会場にアンプがあるわけではないのでこの場合は演奏者がアンプなどを持参しなくてはならない。また上記した数万人の聴衆を相手に演奏をする場合はたいへん大きなアンプが必要になるのでそれを個人のみでそれを運搬し使用することは難しい。一方でギター本体にアンプとエフェクターが内蔵されているエレクトリックギターもあり、これはプロユースなものではないが、運搬も比較的安易で気軽に演奏も出来るので、ちょっとした余興や路上演奏では使用されることが多い。この場合は電力をエレクトリックギターに内蔵したバッテリーや電池でまかなう。

エレクトリックギターのボディの材質と形状
エレクトリックギターのボディの材料には概ね木材が使用される。使用する木材はギターが奏でる音に影響を及ぶすので様々な種類の木材が使用され、また楽器製作者たちによりその影響が研究されている。エレクトリックギターは弾いた弦の振動をボディに備え付けられた専用のマイクで拾うのでアコースティックギターのようにボディによる共鳴は原則的には必要としていない。それ故にエレクトリックギターのボディには空洞が無いし、その大きさもアコースティックギターと比較して小型になっている。しかしマイクやスイッチ及び電気回路や配線をボディ内部に組み込むための空間はボディ内部にあり、ギター本体にアンプやエフェクターを組み込んでいるものはこれらを備え付けるための空間も開いている。これらはあくまでもそういった装置を組み入れるための空間なので音の反響を得るためのものではない。反響による音の増幅を必要としないため原理的には、エレクトリックギターにはネックとペグ、弦と弦をギターに張り付ける部品、マイク、そしてマイクが拾った電気信号をアンプなどの音響装置に繋ぐためのケーブルを差し込む備品があればよいのでボディの形状は何でも良い、究極的にはボディと呼ばれる部分が無くても良い。そのためエレクトリックギターのボディには様々な形のものがある。一方でボディの形状はこの楽器の持ち易さや演奏のし易さ、そして音に影響を与えるのでスタンダードなもの(形状はアコースティックギターと似ている)がいくつか存在し、またより良い音を求めて新たな形状が考案されもしている。またアコースティックギターのようにボディに空洞を供えたものもある、この空洞内で音が反響することでマイクが拾う電気信号の質を変化させ、エレクトリックギターながらもアコースティックギターのような自然な響きを鳴らすことを目的に取入れられるデザインである。ボディには色とりどりの塗装が施される施されているのがアコースティイクギターとの違いでもある。単一の色だけではなくグラデーョンや特殊な塗装による光の辺り具合で色の見え方が変わるもの、更には絵が描かれているものもある。これらはエレクトリックギターの美術品としての価値を高めると共に、有名な奏者のトレードマークとしても機能する。また塗装の仕方や塗料の種類が音にも影響も与えるので、ボディの形状と同じくこちらも様々なものがあり、また研究されている。

ピックアップ
エレクトリックギターのボディに取り付けられている専用のマイクのことである。マグネティックピックアップとピエゾピックアップの2種類が代表的なものである。大抵の場合でピックアップと言えば前者のことを指し示し、後者はピエゾと呼ばれる。マグネティックピックアップは金属製の弦を弾くことで生じた振動を、マグネティックピックアップ内部にある永久磁石に電線を巻き付けたコイルと呼ばれる部品により電磁誘導による誘導電流として検出する。ピックアップによって変換された電子信号はギター内の回路を通り出力されてコードで繋いだアンプにより電子信号を増大し振動に再変換することで音を生じさせる。マグネティックピックアップ内部のコイルの数や、電線の巻き付けかたなどによりギターが鳴らす音が大きく変化する様々なものがあり今も研究されている。通常のコイルの数は6か12。一方のピエゾは圧電素子を用いて、楽器の一部の振動を圧電効果として検出する。マグネティックピックアップのように金属製の弦を弾くことで生じた振動を拾うものではなく、楽器の振動を拾い電気信号に変換するものなので弦もガット弦などでもよく、故にアコースティックギターに取り付けることもできる。ピエゾの場合も最終的にアンプにより電子信号を増大させ振動に再変換することで音を生じさせる。両方のピックアップ共に激しく弦を弾けば音も激しく音量も大きくなり、穏やかに弦を弾けも音も穏やかで音量も小さいものになる。電気信号が通るピックアップに繋がる回線は、ボディ内部のボリュームスイッチなどを経由してジャックと呼ばれる外部出力部品に繋がる。そのコードの一端をジャックに差し込み、反対側の一端を(時にはエフェクターを経由して)アンプに繋げることでピックアップが作った電気信号がアンプに辿り着く。ボディに設置されるピックアップの位置により最終的に鳴る音が変化する。その位置による音色の変化を得るために1つのボディに複数のピックアップを搭載しているものもあり、その切替スイッチもボディに付けられている。

ストラップとストラップピン
ストラップとはギターに取り付ける肩掛け紐である。これをギターに取り付け奏者の肩に掛けることで、奏者が手を離してもギターが落下せず体に密着した状態になる、そのため立ちながらの演奏が非常にしやすくなる。ギターのボディにはストラップを取り付けるストラップピンが備えられている。通常はボディの前方と後方に付いてる。ストラップの長さや太さは様々であり、使われる素材も皮から人工的な素材まであり、また色や書かれている絵なども様々であるので、奏者の着用感と見た目の好みで選ばれて使用されている。

ブリッジ
ボディの前面後部に付けられる部品。ボディ側の弦はここに取り付ける固定する。固定方法は弦をブリッジに結わく方法や、ネジや差しピンなどで挟んで固定する方法がある。ギターに張る弦は十分な音量と音色を得るために緩みの無いように伸ばしてその状態を固定しなければならない、そしてその状態の弦を弾くことで振動を得る。そのため、弦を固定するこの部位には非常に大きな力が常に掛かることになる、なのでボディに直接ブリッジを取り付けているアコースティクギターは少なく添え木などでボディを補強してからこれを取り付ける、ここに接着剤は非常に接着力が強いものを使用しなければならない。使用する素材は木材や動物の骨やプレスチックや金属など様々。

サドル
ブリッジの前方に付ける部品。これもボディに取り付けられている。細長く平たい棒状のものに弦を乗せる溝が彫ってある。こうすることで演奏中に弦がずれるのを防ぎ、調律を狂いにくくする。またここに奏者の手の側面を乗せて演奏することで音の響きを減らしながら演奏する奏法にも使われる。使用する素材は木材や動物の骨やプレスチックや金属など様々。

アーム
ブリッジに取り付けられている部品、通常はブリッジから持ち手が伸びている。奏者がこの持ち手を握り動かすことでブリッジが上下に動く。弦を弾いたあとにこれを行うと弦の張り具合が強制的に変化するので、音程が変化する。アームを利用することで音程を上げたり下げたり、またはビブラートをかけたりする、これをアーミング奏法と呼ぶ。一方でこれを行うと弦の調律が狂いやすいため不必要な場合は取り外すことや動かないようにすることもできる。

アウトプット・ジャック
弾いた弦の振動または楽器の振動をピックアップによる変換された電気信号は、ギター外部のアンプにコードで接続し出力しなければならない。アウトプット・ジャックはそのコードをギターに取り付けるための穴である。アンプ内蔵式のエレクトリックギターにも付いていることが概ねであり、アウトプット・ジャックとアンプをコードで繋げばこのタイプのギターでも、外部のアンプから音を鳴らすことが可能となる。

コード
電磁シールドされた配線ケーブルであり、ギターをアンプやエフェクターと繋ぐ装置。電磁シールドされていることで余計なノイズが音に乗らない。両端にフォーンプラグがついており、これにより各々が出力する電気信号を他のものに入力する。音質に影響するので様々な種類のものがあり、導体の素材や組み合わせは工夫研究もされている。基本的にコードは太いほど良い音がして、またアンプまでの長さは短いほど良い音がする。異なる様々なエレクトリックギターに使用出来るように、アウトプットジャックとフォーンプラグの口径は統一されている。

ボリュームスイッチ
エレクトリックギターのボディに付けられているスイッチで概ね0から10までの数字(目盛り)が書いてある。ピックアップから流れる電気信号はギター外部に出力される前にボリュームスイッチと繋がる回路を通る。ボリュームスイッチを任意の数字に合わせることでこれに繋がる回路が働きアンプから鳴る音の音量を、無音から大きな音量まで、手元で操作することが可能になる。ギター本体に取りつけられた音量調整装置なので、アンプ側の音量が最大でもこちらを絞ればアンプから音は鳴らない。演奏の邪魔にならないように、概ねボディの後方に付けられている。


セレクター
エレクトリックギターのボディに付けられているスイッチで、複数のピックアップを搭載しているものに付いている。複数のうちどのピックアップを使用するかを選択する装置であり、選択したピックアップが作り出した電気信号のみを外部に伝えるようになる。一般的にはボディの前方に付いているピックアップを使用して出す音は太く甘い音なのでギターソロに向いているとされており、後方に付いているピックアップを使用して出す音は鋭く堅いので伴奏に向いてるとされている。中央に付いているピックアップを使用して出す音はその中間である。なのでこのセレクターを使用すれば演奏途中でも一瞬で使用するピックアップを切り替えられるので便利でありギターを使う音楽の質に大きく影響する。もちろん熟練の奏者はそういった概念には捕らわれないので自由自在にセレクターを操る、またこのセレクターの位置を固定しているものもいる。セレクターによっては複数のピックアップを同時に使用することを可能にしているものもある。例えば3つのピックアップが付いているものでは、前方+後方、後方+中央、または3つ全部のピックアップの使用などである。それぞれ個性的な音を出すことが多い。

トーンスイッチ
エレクトリックギターのボディに付けられているスイッチで概ね0から10までの数字(目盛り)が書いてある。ピックアップから流れる電気信号はギター外部に出力される前にトーンスイッチと繋がる回路を通る。トーンスイッチを任意の数字に合わせることエレクトリックギターが出力する音の音色を変更することが出来る。合わせるスイッチが大きいほどで明るく派手な音がして、数値が小さいほど暗く渋い音がする。


スティール弦
エレクトリックギターに使用する弦の種類の1つ。主に鉄などの金属を使用して作る弦でエレクトリックギターにも使用されるが、エレクトリックギターに使用するものとアコースティクギターに使用するものでは弦の太さや質感が異なっている。エレクトリックギターではガット弦よりも圧倒的にスティール弦を使う。その理由は概ねのエレクトリックギターに付けられているピックアップはマグネティックピックアップであり、このピックアップを使用することで得られる音がエレクトリックギターの奏者に求められる音である場面が多いからである。


エレクトリックギターのガット弦
エレクトリックギターに使用する弦の種類の1つ。羊の腸を紐状した弦である。またこれと質感が似ていながらも、音色がより良く、品質がよかったりまた価格的な面でも優れた材料を使用て作る弦が代用品として使用されることも多い。特徴としては澄んだ素直な音色を持つ。それ故に奏者の技術が反映されやすく、熟練者が奏でれれば甘い音色から激しい音色まで出すことが可能である。エレクトリックギターの場合はピエゾが付けられたギターに張って使用する。スティール弦の場合と違い、ガット弦の場合はアコースティックギターのものとエレクトリックギターのものに弦の太さや質感の差がない、同じものが使える。それはピエゾが付けられたギターは構造としては、ピエゾピックアップが付けられたアコースティックギターだからである。ギターの形にほぼ違いがないので同じ弦が使えるのである。

ネック
ギターのボディーから伸びるように付けられる部位。手に握りやすい棒状の形をしており、フレッドボードと呼ばれる前面は平らになっている。ボディのブリッジで固定した弦はフレッドボードの上を通り、ネックの先にあるヘッド、そのペグにより固定される。ネック自体はボディに接着剤やネジにより取り付けられたり、ボディを制作する際にネックを挟み込むことで一体化されることで取り付けられている。また弦を張るボディとヘッドに挟まれているネックには、弦のテンションにより常に大きな力がかかっているので長年の使用のなかでネックが捻れてしまうことがある、この捻れを治すために予めネックの中にはボルトが入れられているものもあり、このボルトを締めたり緩めたりすることで捻れを修正する機能を取入れたギターもある。

フィンガーボード
ネックの前面に作られた部位。平らにされておりこの上を弦が通る。奏者が指を使い、任意の位置で弦をフィンガーボードに押さえつけることで弦を一時的に固定し、そのことでブリッジから伸びる弦の終点の位置を変更する。弦が発する音の音高はその弦の長さにより代わる、弦が長いほど音高は低く、短いほど音高は高い。つまりフィンガーボードは弦の長さを擬似的に変更してその弦が発する音高を変えるための装置なのである。奏者がフィンガーボードに弦を押し付け、反対の手で弦を弾くことでギターは様々な音高を奏でるのだ。指板とも呼ぶことがある。主に木材で作られている。

フレット
フィンガーボードに取り付けられた棒状の仕切り。金属や動物の骨やプレスチックで作られる。フィンガーボードにより音高を変更する楽器はきちんとした音程を出すのが難しい、弦を抑える場所が僅かでも違うと弦の長さももちろんかわるので、正しい音程からずれてしまうからである。フィンガーボードに付けたフレットの補助により、弦は正しい音程に限りなく近い位置で固定されることになる。それにより楽器の演奏を安易にしている。しかしフレットと弦が擦れることで、弦を指で押さえる度に弦は僅かにたわむので(一曲を通して)完璧には正しい音程を出すのは難しい。一方でフレットが無い楽器は音程を取る事自体が難しいが完璧な音程を出しやすい。これがフレットを持つ楽器のメリットとデメリットである。しかし演奏熟練者ともなれば正確な音を出すことが出来る。またこのギターが持つ音程の僅かなずれが味にあり音楽をより良いほうにする場合もとても多いのは事実である。フレットの数は概ねのギターで21、22、24のどれかである。

インレイ
インレイとは装飾のことであるがギターにはフィンガーボードにも施されている場合が多く、デザインはそこが何フレット目かを奏者に分りやすく認識出来るようにして印としてあるものがほとんどである。この印があることで奏者は任意のフレットの場所を把握しやすくなっている。貝殻やセルロイドまたはそれらに質感が材料が使われる。演奏の邪魔にならぬようにきちんとフィンガーボードに埋め込まれており、通常はフィンガーボードの2、5、7、9、12フレットに置かれる。

ポディションマーク
ポディションマークもインレイと同じくフレットの数を知らせる印であるが、こちらは装飾の意味は無い。ポディションマークは奏者が演奏の際に見るフィンガーボードの側面に付いているからである。ポディションマークがあることで奏者はフィンガーボードを覗き込むこと無く任意のフレットの位置を把握出来る。

ナット
ネックのヘッド側の一端に付いている部品。細い平らな棒状のものでそこに弦を通す溝が掘られている。いわばサドルのネック版である。サドルとナットで弦を真っすぐに固定することで調律の狂いを少なくし、また演奏しやすいようにされている。

ヘッド
ネックの一方はボディに繋がっているが、反対側がこのヘッドに繋がっている。ヘッドの役割はここに付けられたペグと呼ばれる部品で、ボディのブリッジから伸びる弦の一端を固定することである。

ペグ
ヘッドに付いている部品。弦の一端はボディのブリッジで固定されており、反対側はこのペグで固定する。故に6本弦のギターならヘッドには6本ペグがありギターに張る弦の数と対応している。ペグに弦を固定する方法はこれに巻き付ける方法や結う方法など様々。ペグは持ち手が付いておりこれを回すことで弦を固定している部分が回転して弦を巻き上げる、これによりギターの張力を調整して調律を行う。そのためギターは各々の弦をそれぞれに奏者が好きな用に調律することができる。弦の調律の組み合わせをチューニングと呼ぶ、一般的なものから特殊なものまで無数にあり、これを上手く取入れることで奏者は様々な曲調また様々な調の曲を演奏しやすくすることができる。

装飾
ギターはボディ、ネック、ヘッド問わず様々な装飾が施されている。これは高価なものほど顕著で、装飾により美術品としてのギターの価値を高めている。またインレイやポディションマークは任意のフレット数を奏者に知らせる目印の役割ももっている。しかし熟練者向けのギターでは装飾が一切施されていないものも存在する、これは装飾があることでギターが発する音への影響を考えてのことである。一方で演奏会やステージ上での見栄えを考えて派手な装飾が施されたものも存在し、それらが施されたギターは有名な奏者のトレードマークのような存在にもなっている。




エフェクター

エフェクターとは音色加工装置である
エフェクターとは、エレクトリックギターなどからコードにより繋げられ出力された電気信号をここに入力してその音色を変更する専用の装置である。エフェクターが出力した電気信号はコードにより繋げられたアンプに送り込まれる。エフェクターはその内部に専用の回路や基盤や部品を持つものであり、これにより、一定の電圧以上は通さない、入力された電気信号の一部は増幅したり減少させる、周波数帯を変える、などの方法により音色を変える。デジタルなものでは、コンピュータ上で実行するソフトウェアプログラムを通すことで音色を変更するものもある。それぞれを成立させる技術度の高低や製造コストはもちろんことなる。またエフェクターとエフェクターを繋げることも出来、複数を同時に使用したりオン/オフスイッチにより1つだけ使用することも可能である。1つのエフェクターで1つの機能(効果)を有するものと、1つのエフェクターで複数の機能(効果)を有するものがある、後者は複数のエフェクターの機能を1台のエフェクターで再現するという構造のためデジタルなものである。前者と後者、どちらが優れているというわけではないが、前者のほうが個性的な音色を持つものが多く、操作も簡単ではある。

オン/オフが出来る
エフェクターには音色変化のオン/オフ機能がある。これによりギターとアンプの間にエフェクターを繋いでいても常に音色が変化しているわけではなく、必要に応じてエフェクターの効果を使用することが出来る。また複数のエフェクターを使用している場合にも、任意のエフェクターの効果だけを使用することができる。エフェクターにはこのオン/オフのためのスイッチが付いている。ギターを演奏する際は両手を使用するので、エフェクターの音色変化のオン/オフスイッチは足で踏んで作動させる、そのためこのスイッチはフットスイッチとして踏みやすいように概ね大きく作られている。

構造
概ね小さな箱の形をしている。他は概ね金属の板を組み立てて作られており、その箱の内部に電気信号を加工するための装置が入っている。箱の表面には各種パロメーターを変更するスイッチやオン/オフのためのフットスイッチ、ギターや他のエフェクターから電気信号が入力されるインプットジャック、アンプや別のエフェクターに電気信号を出力するアウトプットジャックがつけられている。足で踏むものなので丈夫に作られており、薄暗いステージ上での視認性も考慮されてデザインされている。

パロメータースイッチ
エフェクターの表面に設置されているスイッチ、概ねの場合で0から10の数字(目盛り)が書かれており、そのなかの任意の数値を選択することでエフェクターが行う音色の加工の度合を変更するための部品。大きな数値を選択するほどエフェクターが及ぼす音色への影響が大きくなり。このスイッチはフットスイッチとは違い演奏中に弄ることは基本的には考慮されていないので大きさは小さく、概ね指で操作することを想定して作られている。スイッチの数はエフェクターによりことなるが、少ないものでは1つ、多い場合では10以上にもなる。

エフェクターケース
複数のエフェクターを持ち運ぶためのケース。アタッシュケースとほぼ同じような構造をしている。なかには緩衝材などが設置されており、エフェクターを複数並べたまま運べるようになっている。ケースのなかでエフェクターを複数並べている部分である中敷はそのままケースから取り外すことが出来て、ステージでは奏者の足下に置くことが出来る。この機能があるためエフェクターの設置と片付けは簡単に行うことが出来る。


エフェクターの効果の種類

リミッター
一定以上の信号を出力されないようにすることで音量の上限を任意に決め、そのことで機材の物理的破壊を下げたり、音の歪みを避けながら、音量や張りのある音色を出すために用いる。

コンプレッサー
コンプレッサーとはコンプレッションするものという意味であり、コンプレッションとは圧縮のことである。このエフェクターはギターから流れて来た電気信号のうちレベルの高い部分を潰したり、減衰音のレベルを持ち上げることで、音量の変化の幅を圧縮することで、音量をある程度均一にする。または音に張りや艶を与える。


ボリュームペダル
エレクトリックギターのボディついているボリュームスイッチやアンプ側についているボリュームスイッチと同じ用途のもの。ギターを演奏している時は両手が塞がっているのでそれらには触れるのが難しいが、ボリュームペダルを使うことで足で音量を操作することが可能になる。

イコライザー
エレクトリックギターのボディついていトーンスイッチやアンプ側についているトーンスイッチと同じ用途のもの。音の派手さや渋さの操作だけではなくギターから入力される電気信号の特定の周波数を細かく分類して強調または減衰させる装置。このエフェクターには複数のスイッチが付いており、それぞれが異なる周波数の強調または減衰に対応している。

ワウペダル
ペダルを踏む度合によって、指定された周波数帯を増幅するもの。ペダルを踏み込むほど増幅の度合が大きくり、ペダルを開けば増幅はなくなる。これを奏者が足で繰り返すことで、音色に独特のビブラートを与える、その音は「ワウワウ」と聴こえることが多い。

オートワウ
ギターから入力される音量の大きさによって自動的に指定された周波数帯を増幅するもの。音量によって増幅料が自動的に変更されるのでペダルの開閉を必要ない。
それ故、ペダルよりも細かな「ワウワウ」効果を得ることが出来る。


ブースター
エレクトリックギターから出力された電気信号を増幅させて大音量にするエフェクター。使い方によってはコンプレッサーのように小さな音に張りを持たせることも出来る。電気信号を音として最終的に出力するアンプやスピーカが持つ許容量以上にこの効果を使うと、それらを壊す可能性が大いにあるので無限に音を大きく出来るわけではない。

オーバードライブ
アンプに対してギターやエフェクターから過大な電気信号が入力されると、クリアでクリーンな音を鳴らす範囲を超えてアンプから出力される音が歪んでしまう。それを意図的に起こすエフェクター。クリアな音に対してダーティーで耳に刺さるこの歪んだ音は言い替えれば派手で目立つ音である。故にロックなどの激しい音を必要とする音楽ジャンルでこのエフェクターは多用される。

ディストーション
原理や効果はオーバードライブは同じだがより歪んだ音を出すことが出来るエフェクター。それなのにも関わらずオーバードライブとディストーションが分類されているのは、より激しい音色を出すディストーションがロック音楽などでもその激しさ故に伴奏には合わない場合が多く、一方で激しく目立つ音色はギターソロの際に使用するには最適だからである。激しい音楽では伴奏はオーバードライブを、ソロではディストーションを使うというクリシェである。この使い分けは絶対ではないものの、概ねそのように運用され、エフェクター制作者もこれを念頭に置いている。

ファズ
ディストーションよりもさらに激しい歪みを持つ音を出すためのエフェクター。低音が調教され、されに壊れたラジオから鳴るようなノイズが交じったノイジーな音がする。非常に特徴的な音なので使い所が難しいが、ノイジーな音を必要とする音楽では良く使用されている。

エコー
このエフェクターは入力された電気信号をそのまま素通りされる一方で、同じ電気信号を複製して、素通りした音と時間差をつけて出力する。結果として音は二重に鳴り山びこのような響きを得る。この時間差はエフェクターのつまみで調整可能で、時間差を狭めれば音は良く響くようになり、時間差を広げれば本来ならば1つの音が2回以上鳴るようになる。

リバーブ
原理はエコーと同じだが、音を二重にすることよりもこちらは本来の音に残響を加える事を目的としており、それにより音の鳴る環境を再現する。音はそれがなる環境によって響きが異なる。同じ音でも風呂場で鳴らすのと大きなホールで鳴らすのとでは響き、残響や反響は異なる。リバーブを使用することで、入力された音はあたかもそういった様々な環境で鳴った音のように加工することができる。残響の度合はエフェクターのつまみで変更出来る。

コーラス
原理はエコーと同じだが、複製した音を時間差無く、あるいはあまり時間差がなく鳴らすことで原音の厚みを増す効果を得て使用されるエフェクター。この効果を得た音を聴いた印象はエコーともリバーブとも異なるのでそれぞれ区別されている。

トレモロ
入力された電気信号を加工して、周期的に音量を増減させるエフェクター。これを使用することで音量変化によるビブラートが常に掛かっている状態に音を加工することが出来る。周期の長短や、音量の変化の度合はエフェクターのつまみで変更出来る。音量の低い部分を無音に設定すると1/10秒単位で音が鳴るのと無音になるのを繰り返すので細かく途切れた音が続く……扇風機やヘリコプターのプロペラ、羽虫が羽ばたくような音も出すことが出来る。

フェイザー
入力された電子信号の波形を加工する、その加工された音をもとの電気信号と混同することで、波の干渉が起きて音量と音高が常に変化するうねる音を出すことを目的としたエフェクター。

ピッチシフター
入力された電気信号を加工して出力する音の音程を変更するエフェクター。例えば音程の変更の度合を長三度にしておいてこのエフェクターのスイッチを入れれば、ギターの運指は変えずに出力される旋律を長三度高く直ぐさま変えることができる。また入力された原音と加工された音を同時に出力するものもありこれを使えば、1人が1台のギターを演奏してるのにも関わらず、2人が2台のギターをハモって演奏しているように音を鳴らすこともできる。

ノイズリダクション
ある周波数帯をカットすることで雑音と看做されるノイズをカットし、それにより出力する音をクリアに保つためのエフェクター。効果を強めるほどカットする周波数帯は増えるので、最大に強めると音が一切出力されないことになる。

ノイズゲート
ノイズリダクションの原理を利用して、ギターから入力される電気信号がある一定以下なら周波数帯を全カットしてアンプからでる音を無音にし、一定以上ならば周波数帯のカットを行わないエフェクター。こうすることでギターが演奏されていない時のみアンプからでるノイズなどの不必要な音をカット出来る。このことでエレクトリックギターを演奏していない時に起こりやすい他の楽器や電気的装置との干渉で起る不必要なハウリングの発生を抑え、同様のノイズの発生も抑えることで他の演奏者の邪魔すること無く、また聴衆に耳障りな音を聴かせないことが出来る。



ギター演奏の技術

ギター演奏の技術の概要
ギターの音の発生方法は、一方の手の指で任意の弦の任意のフレッドを押さえ(押さえない場合もある)その弦をもう一方の手の指で弾くというものである。この一見単純に見える動作のなかにも様々な演奏技術が存在する、それを使用することで様々な音を鳴らすことが出来る。アコースティックギター、エレクトリックギターそれぞれにしか使えない技術も共通する技術もあるが、ギタリスリトの上級者ならば各々が専門とする楽器と音楽ジャンルはあるものの、概ねの場合でここに上げるすべての技術を習得、あるいは知識として知っている。ギターを始めて手に取ったものがこれらの技術をすべて習得するのには、ずば抜けた天才でも無い限り、10年単位での練習が必要であるし、これを極めんとする場合は音楽で生活する者であっても一生をかけて鍛錬をしなくてはならない。これはギターのみならず,他の楽器の演奏でも同じである。


指弾き
弦を弾く方法の1つ。奏者の手の指を使い弦を弾く。奏者や演奏する音楽のジャンルにより使用する指は異なるが(人間を例にするが)一番頻度の高いのは親指であり、概ねの場合で、人差し指、中指、薬指も使う。小指を使う場合もある。親指で弦を弾く際は上から下に指を振り下ろす、その他の指で弦を弾く際は下から上に指を掌に向けて曲げるように指を振り上げる。どちらも主に爪や指の内側(裏側)を使って弦を弾く。爪を使用する場合は弦を弾きやすいように爪を三角形のように尖らせる、爪をそういった形に整えるのは概ねの場合でギタリスト本人であり出したい音色よギターや自らの体格や手の形などを鑑みて、爪切りやヤスリで爪をデザインする。狙った通りに機能する爪をデザインするのも技術の1つである。後述するピック弾きと比べて有利な点は、2つから4つまでの音を同時に鳴らす際に、2から4つの指が、2つから4つの弦をほぼ時間差無く弾く鳴らすことが出来、そのことでピアノが鳴らす和音のようなまとまった響きを得ることが出来る点である。また6弦と1弦など離れた弦を交互に敷く場合も、親指とその他の指を使用することでこれを安易に行うことが出来る。アコースティックギター、エレクトリックギター共通の技術。

ピック弾き
ピックと呼ばれる専用のヘラで弦を弾く方法。概ねのギタリストが指弾きがピック弾きで弦を弾く。その他の道具(例えば舌や、バイオリンやチェロの弓など)を使用することは稀であり、特殊奏法の分類に入る。ピックは概ね三角形の形をしており底辺及び中心の部分を親指と人差し指で握り、ピックを弦に対して降り、頂点の部分で弦を弾く。ピック弾きは指弾きに比べ弦に対して力を与えやすいため、激しい音楽やコードをかき鳴らす音楽を奏でる際に使用することが多い。

指とピックの併用
指弾きとピック弾きを併用する方法。通常は人差し指と親指でピックを握り弦に当て音を奏で、残りの指は下からすくい上げるようにして爪を弦に当て音を奏でる。6弦、5弦、4弦をピックで弾き、3弦、2弦、1弦を指で弾く場合が多いが、それは絶対的な規則ではない。ピックと指を併用することで多彩な音楽表現が可能になるが、習得に時間のかかる高等技術である。


アポヤンド
指弾きの技術の1つ。ある弦を弾いた指を隣の弦に触れさせて止める奏法。親指で6弦を弾いた場合は5弦で止め、薬指で1弦を弾いた場合は2弦で止めるという具合である。自分の力で指を止める動作を行わなくて良いので力一杯指を振り抜ける。そのため大きく硬質な音がなるので、単音を鳴らす際に、あるいは低音部を弾く際に使用することが多い。

アルアイレ
指弾きの技術の1つ。アポヤンドとは反対に弦を弾いた指を隣の弦に触れること無く中空で止める演奏方法。指を振り抜かない分、柔らかな音がする。和音の演奏に用いられることがことが多い。楽曲中の旋律や役割によりによってギタリストはアポヤンドとアルアイレを使い分ける。また親指のみアポヤンドで他の指はアルアイレを使う場合など、この技術の組み合わせ、使用状況のバリエーションは多い。

ピカード
指弾きの技術の1つ。人差し指と中指を交互に使い弦を弾くことで非常に細かく音を鳴らすことができる。つまり旋律を素早く弾くことができるということである。速弾きの技術ともいえる。逆説に言えば人差し指と中指のみで旋律を素早く弾かなくてはならないため、指の動かしかたの知識はもちろん、それを実践するための、鍛錬による指を動かす神経の強化が必要な高度な技術を要する奏法である。

トレモロ
指弾きの技術の1つ。人差し指、中指、薬指を使う一本の弦を連続して弾く奏法。人差し指である弦を弾いたら、直ぐさま同じ中指で弾く、そして同じように薬指で弦を弾く、再び人差し指で弦を弾き、次に中指で……と間を空けること無くこれを繰り返す(薬指の次に小指を加える場合もある)。概ねの場合で1弦、2弦、3弦に対して使用される。トレモロを行うあいだ親指は6弦、5弦、4弦を弾き低音を奏でる。ピカードのように速弾きのために使うのではなく、音色に対して変化を起こすために使うのが概ね。同じ音高の音が連続して細かく鳴るので、扇風機の羽根の音や、鳥や虫の細かいさえずりの様な音を出すことができる。使用するすべての指がスムーズに連結して滑らかに動き、またすべての指で同じ音量を出さなくては成立しない奏法のため、トレモロ奏法の習得には長い期間の鍛錬が必要となる。高度な技術である。

ラスゲアード
指弾きの技術の1つ。アポヤンド、アルアイレ、ピカードにしても爪や指の内側(裏)を使って弦を弾くものであったがラスゲアードでは爪や指の外側(指の表、甲側)を使って弦を弾く。主に和音を激しくかき鳴らす時に使用される奏法である。指を内側に巻き込むのではなくて、外側に弾くのである。アポヤンドよりも大きな激しい音を鳴らすことが可能だが、繊細なコントロールは難しいので激しい音を鳴らす際に主に使用する。使用する指は概ね人差し指、中指、薬指、小指でありこれをデコピンの要領で弦を弾く。しかし親指のラスゲアードもあり、これは親指の爪や指の外側を使い、1弦側から6弦側に向かって指を振り上げる奏法である。

ゴルペ
アコースティックギター使用時に行える技術の1つ。ギターのボディを指で叩く奏法。アコースティックギターはボディの中が空洞なので表面を叩けばその音が反響する。これを利用してパーカッション的な打撃音を出す。ボディーを叩く指は主に薬指の爪先。1弦の少し下あたりのボディを叩く。中指や人差し指などの他の指も合わせて使用すれば小気味よいリズムを奏でることも可能。

エレクトリックギターの奏法

ピックアップの切替
1本のエレクトリックギターには複数のピックアップが搭載されている場合が多く、同じ1本のギターでもそれぞれのピックアップごとに出す音色は異なる。ギターにはそれぞれのピックアップの使用/不使用を切り替えるスイッチがついていることが多い。またそれぞれのピックアップの音量を調整するスイッチがついてる場合も多い。そのスイッチを利用して曲ごとや曲中に使用するピックアップを切り替えることで、そのときどきに似合った音色を鳴らすことが出来る技法。アンプの変更やエフェクターの使用程は音色への影響はないが、それでもピックアップごとの音色の違いは聴けば分るほどである。ネックよりのピックアップほど音が太く、ブリッジよりのものは音が軽快になる。この違いを利用して通常は伴奏ではブリッジよりのピックアップを使用し、ギターソロではネックよりのものを使う。しかしこれは絶対的な規則ではない。

スイッチング奏法
ピックアップの切替を応用した技術の1つ。方法はまず1つのピックアップの音量を0にする。他のピックアップの音量は大きくしておく。弦を弾き音を出す。そして音量0のピックアップと音量があるピックアップをスイッチで細かく連続で切り替える。こうすることで音が突然切れたり突然鳴ったりと、ようはモールス信号のような音を鳴らすことが出来る。

ピックスクラッチ
ピックの側面でギターの弦の6弦、5弦、4弦を擦り、それを繰り返すことでなにかを擦ったようなノイジーな音を出す奏法。レコードを針で擦った際に出す音と似ている音が鳴ることからスクラッチ奏法とも呼ぶ。


弦を押さえる指の奏法

タッピング
タッピングには色々な種類がある。ハンマリングオンは弦を押さえるほうの指を使い、指で弦をフィンガーボードに叩き付けることで音を出す奏法。プリングオフはは弦を押さえるほうの指を使い、フィンガーボードに指で押さえつけていた弦を下に引っ張りながら放すことで音を出す奏法。そうすることで指やピックで弦を弾かなくとも音を出すことができ、演奏の表現の幅も広がる。ハンマリングオンとプリングオフを繰り返し音を連続で細かく出すことをトリルという。弦を指やピックで弾く方法と合わせることで音を連続で素早くならすことができるので速弾きにも向いている。片手しかない者でもギターを奏でることができる。またタッピングを両手で行うことも可能だが、高等技術である。

チョーキング
弦を引っ張ることで音高を変える技術。まず指で弦を押さえ、それとは反対の手で握ったピックや指で弦を弾く、ここまでは通常の奏法だが、その後に弦を押さえている指を6弦方向に上げることで弦の張力を強める、このことで音高が上がる。これがチョーキングと呼ぶ技術である。チョーキングした弦を1弦方向に下げることで元の位置に戻し音程も元に戻す技術をチョークダウン、2本の弦を同時にチョーキングすることをダブルチョーキングと呼ぶ。

スライド&グリス
弦を押さえている指を水平方向に動かすことで音程を変える技術。まず指で弦を押さえ、それとは反対の手で握ったピックや指で弦を弾く、ここまでは通常の奏法だが、その後に弦を押さえている指を別のフレッドまで滑らせることで音程を変える、ヘッドの方向に指を滑らせれば音高は下がり、ボディ側に指を滑らせれば音高は上がる。スライドもグリスも同じ技術だが、スライドは音を出し始める音高と指を滑らせる止めるフレッドが指定されている場合が多く、メロディを歌うように表現するために使用される場合が多いのに対して、グリスはそのどちらか、あるいは両方が指定されていない場合が多くメロディを奏でるというよりも効果音のように使われる場合が多い。

ボトルネック奏法
特殊な道具を使う奏法。と言っても使う道具は簡単なもので、ボトルネック奏法の名前のとおり瓶の飲み口を切り落とし、怪我防止のために切り落とした飲み口の断面を滑らかにして、その飲み口をギターの弦を押さえるほうの指に指輪のようにはめて(五本指のある人間ならば人差し指にはめる)それで弦に触れる。反対の手では通常の演奏と同じように弦を指やピックで弾く。これを使う目的はスライド奏法をし易くするためである。油や湿り気のある指では弦上をスムーズにスライドさせ続けることは難しい、その点瓶は滑らかでスライドさせやすい、その上、瓶のほうが指の表面に比べて堅いので激しい演奏にも耐えやすい。このような利点からスライドを多用する演奏ではボトルネックを指にはめることが多くなった。もちろん、飲み口をはめた指では弦を押さえられないので、その他の指で弦を押さえることになるし、通常よりもそれは技術的に難しくなる。また瓶の飲み口で触れた弦が出す音は指で押さえたものとはことなる。しかしこの二点が音楽に独自性を与える。もちろんこれは高等技術である。


[No.351] 2019/01/15(Tue) 22:05:51

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