…ツイッターに書こうかとも思ったのですが、 140字ずつ連投しても書ききれませんので(笑)、 この掲示板に掲載することにしました。
新作『アイアンマン3』についての雑感です。
皆さんご存知(!?)の通り、 僕は映画『アイアンマン』のファンです。
いや、1作目を見て、ロバート・ダウニー・Jr が演じる ”トニー・スターク”という人物のファンになったと言ったほうが 正しいでしょう。 『アイアンマン』1作目と、『アベンジャーズ』の構成の巧みさと 各キャラクターの魅力から、マーヴェル・コミックの世界に惹かれ始めた、割と年の浅いファンです。
さて最新作『アイアンマン3』は、 夏の映画としては、楽しく、見どころ満載、ロバート・ダウニー・Jr の舌鋒とユーモアの切れ味ももちろん健在!! 全世界&北米市場で、驚異的なオープニング成績でスタートしました。 アカデミー賞受賞者である撮影監督ジョン・トール(「ラストサムライ」の!!)が手がけた画も美しく、映像のクオリティーではシリーズ3作中、最高峰と言えるでしょう。
しかし、と同時に、 マーヴェル独自のヒーローたちのユニバース(世界観)を描くもの の1本としては、感想をスパッと一言で書くのが難しい作品でもあります。
アメリカでは、一般の大方の映画ファンには好評、でもアメコミ(マーヴェル)ファンは必ずしも手放しでは喜べない、という賛否入り交じる反応が見てとれます。
何を書いてもネタバレになってしまうので、その理由をここでは詳しくは挙げませんが、この映画は、これ1本で判断することができません。 例えば『アイアンマン2』は、公開当時は1作目より数段評価が下がったものの、『アベンジャーズ』といういくつものヒーロー物語の結実を目撃し、 ”S.H.I.E.L.D.” と呼ばれる(ニック・フューリー率いる)国防諜報機関の存在を見知った後では、(2作目の中で)張られた伏線のシーンの数々は、今では結構楽しく見ることができます。
『アイアンマン3』は、シリーズ新監督のシェーン・ブラックの色が濃く出過ぎている感があるので、もし3作目もジョン・ファヴローが描いてまとめあげていたらどうだったのだろう…とつい思ってしまうのですが、しかしその印象さえも、『アベンジャーズ2』を数年後に目にする瞬間には
「なるほど… アイアンマン3の伏線が実に効いている!!!」 「さすが、マーヴェル、やるな!!!」
と、唸らせられるのかもしれません。 そこに、ファンの1人として是非期待したいと思っています。
僕が個人的に、少しだけ今回の新作を意外だなぁ…と感じたのは、 『アイアンマン』1作目&3作目の両作には、触発的な元ネタとなった 【エクストリミス "Extremis"】
という、アイアンマンの物語を05年〜06年にリブートし、現代の世界情勢に置き換えた傑作コミックがあるのですが、その中の登場人物たちの 〈人間関係&展開〉 が、映画では大きく変えられてしまっていることでした。
ウォーレン・エリスが執筆した 【エクストリミス "Extremis"】という脚本はアイアンマンを描いたコミック史上、最高レベルの物語です。 また、アディ・グラノフが担当した画の精巧さと質感も非常にリアルで、映画のアイアンマン・スーツのモデルまでもグラノフ自身が参画して造り上げたという経緯があります。 それだけ映画シリーズに影響を与えた、説得力のある深い作品(ストーリー&画)なのです。 できれば、その名作に添った人物描写を映画の中でも見たかったのですが、映画製作陣には、きっとコミックの世界を知る人たちをも驚かそう!!という意図があったのでしょう。 (他にも、ファンの間で議論を呼ぶ、大サプライズがありますし)
それでもひとつ言えるのは、 僕はこの最新作を、【アイアンマン・マラソン】という全米公開前日の上映イベントで、『アイアンマン』『アイアンマン2』『アベンジャーズ』そして『アイアンマン3』と、4本連続で約10時間をかけて見る(そんなに長く映画館にいたことはかつてありません…笑)、という機会で初めて見たのですが、それだけ見続けても、最新作は飽きずに集中を切らさず、充分楽しんで見てしまったという事実。
迫力もあり、笑えるし、抜群にカッコいい。 エンターテインメントとしては、やはり打率は高いです。 圧巻の(近年のアクション映画でも1、2を争うであろう)スタントシーンもあります!!! この場面は、巨大スクリーン&音響で見るに限ります。
ということで、 サマームービーとして映画ファンの方々に、 そしてもちろんロバート・ダウニーJr ファンの皆さんには おススメしますよ〜〜!!
以上、お騒がせいたしました(笑)。
By トニー・スタークのファン |
No.1094 - 2013/05/06(Mon) 18:09:10
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