Re: ワイヤーレコーダー (No.644 への返信) - JONY |
録画していましたが、昨晩ようやく見ました。
まず、番組の内容についての感想ですが… 戦争の記録は、どんなものであっても「狂気」を捉えていることが判ります。 殺戮の現場から生き残った人々の、後年の悔恨の念。「狂気」とのコントラストの激しさ。 「無いものねだり」になりますが、沖縄戦当時の旧日本軍兵士や住民の肉声がもし録音されていたならば、歴史の事実としてのインパクトは、もっと遥かに大きいものになっていたでしょう。 その点が残念でした。当時の日本には、そのような精神的ゆとりや複合的思考が微塵もなかったということですね。
ワイヤーレコーダーについてですが… 想像する音のイメージよりも音質が良い、と感じますね。後年の初期のテープレコーダーよりも音が良いようにも。果たして、その真相は? ワッチさんが仰るように、現代の技術(DAW)でノイズを大きく除去しているからキレイに聴こえるのかもしれませんが、案外… 純粋に磁気記録の素性としては、磁性紛をバインダーで塗布するテープ方式よりも、周波数特性、ダイナミックレンジ、安定性、保存性は、ワイヤーの方が基本性能は優れているかもしれないですね。あくまでも想像ですが。 それから、ワイヤーなら「アジマス」ずれの心配もないでしょう。
通信兵が持っていたマイクは、いわゆる「ガイコツ」マイク、SHURE モデル55(ムービングコイル=ダイナミックマイク)ですね。 ちなみに、当時のナチスドイツでは、Neumann-Gefell のコンデンサーマイクが活躍していたのと対照的です。 日本では、戦前にアメリカから技術を導入したリボンマイクが主流だった? 可搬性では、ムービングコイルマイクが断然有利。ガイコツマイクがあったから、この戦地の実況録音が実現したと言ってもいいのでしょうね。
[No.648] 2023/07/01(Sat) 15:09:20 |