ひとつの問いです - JONY |
みなさん、おひさしぶりです。ひとつの問いです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― クラシック演奏の 〔収録・編集・制作〕 に必要な知識やノウハウ、芸術性は、ネット情報だけで得られ、誰でもプロ並みに習得できるものか? ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
今や、インターネット上には、あらゆる情報があふれていて、検索ボタンを押せば、必要とする情報が簡単に手に入る時代になりました。 ネット上には情報が多すぎて、もはや真偽のほどや詳しさのレベルは千差万別の状態です。しかし、それらの情報を集めて比較・分析すれば、求めている凡その知識は得られるようになったと言っていいでしょう。あくまでも、広く一般的に言うなら、です。
20〜30年前には、ここまでになるとは考えられなかったものです。 何かを調べようとすれば、辞書、辞典、教科書や専門書を探すことから始める以外に方法がなかった時代を生きた者にとっては、隔世の感です。
インターネット自体は、30年ほど前から存在していますが、当初は、情報交換が主な存在理由であって、個人間の関係性の上に成り立つ情報だったように思います。 しかし、今では単純な知的欲求なら検索ボタンひとつで済ませられる。
ふつう、単なる知識の段階から一歩進んで、ノウハウや技術などの専門性を習得しようと探求すれば、どうしても文面だけでは理解できない事柄が生まれ、疑問や悩みが出てきます。 そのようなときは、専門の学校に入学したり、その道の先達に教えを請うたり、この掲示板のような場で同好(同業)の士に質問をして回答を待ったりしたわけです。もちろん自身で地道に探究してノウハウを積み重ねることも大切です。
しかし、このご時世、すべてネット上の情報だけで完結しようとしている人々が増えてきたように感じられます。そこには、得られた情報だけに満足せず粘り強く探求する姿勢が足りないようにも見えます。 このままでは優れたノウハウや技術がひっそりと消えていくだけでなく、上には上があることを知らずに闊歩する人々だらけの時代になっていくのではないかと心配します。
情報の面だけでなく、録音にかかわるハード面の進化もすさまじく、だれでも一定レベルの収録が簡単に低予算でできるような時代になったことは事実です。 しかし、こと音楽の収録に関しては「録音芸術」という言葉があるように、演奏を収録した完成形のメディアは、芸術作品と呼べるものになり得ます。 芸術作品を生み出すのに必要なものは、何か。 これもネット情報だけで身につくとは思えないのですが・・・
[No.740] 2025/07/19(Sat) 19:26:36 |