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No.606に関するツリー

   トランスボックス作りました - pcm1704k - 2022/11/26(Sat) 13:16:35 [No.606]
Re: トランスボックス作りました - pontion - 2022/12/01(Thu) 23:55:45 [No.607]
Re: トランスボックス作りました - JONY - 2022/12/13(Tue) 23:19:14 [No.610]
Re: トランスボックス作りました - pontion - 2022/12/15(Thu) 12:10:31 [No.612]
Re: トランスボックス作りました - JONY - 2022/12/16(Fri) 21:26:12 [No.613]
Re: トランスボックス作りました - pontion - 2022/12/18(Sun) 23:09:07 [No.614]
Re: トランスボックス作りました - JONY - 2022/12/20(Tue) 18:21:15 [No.615]
Re: トランスボックス作りました - pcm1704k - 2022/12/02(Fri) 15:10:14 [No.608]



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トランスボックス作りました (親記事) - pcm1704k

トランスボックスを作りました.

https://www.instagram.com/p/ClaQbIPrHNh/

回路は,前の投稿で書いたものに 100μH のマイクロインダクタ 2 個とスイッ
チを追加した感じです.追加インダクタはもとからあったものに直列で,スイッ
チは CR を無効にするためのものです.ケースが思った以上に小さかったので,
裏面まで使って実装しています.

トランスは謎の中華製で性能とかよくかわかりません.ってかそもそも
600Ω:600Ω なんですがそれでいいのかもよく分からないです.

音は,聞いて特におかしな感じはありません.レジ袋ガサガサしてスペアナで
直結と比較してみましたが,ピーク的なものは見当たりませんでした.

m6 のナットが仕込んであるので,マイクバーにもしっかり取り付けられます.
一応缶スプレーで塗装してみたのですが,すぐ剥がれそう‥‥.

オケとか録って音を確認したらまた報告します.


[No.606] 2022/11/26(Sat) 13:16:35
Re: トランスボックス作りました (No.606への返信 / 1階層) - pontion

pcm1704kさんこんにちわ、

レベルは変えたくないので 600:600でいいです。
使ったトランスで音楽的に劣化が無いか、いきなりマイクに付けるのではなく一度はレコーダー前に挿して、トランス通した音と通さない音を同時に録って比較しとくと安心ですね。

これで平衡の精度は改善しますが、ノイズはこればかりではなくいろいろあるので、プリアップの筐体アースやXLRの1番ピンのアースを現場の何処のアースにでも接続できるクリップ付きケーブルは用意しといたほうがいいです。
つい先週の浜離宮では、やはりDPA4011でジージーノイズが出ましたけど、トランス挿入と筐体アースの両方とも効きました。


[No.607] 2022/12/01(Thu) 23:55:45
Re: トランスボックス作りました (No.607への返信 / 2階層) - pcm1704k

pontion さんこんにちは.

> 使ったトランスで音楽的に劣化が無いか、いきなりマイクに付けるのではなく一
> 度はレコーダー前に挿して、トランス通した音と通さない音を同時に録って比較
> しとくと安心ですね。


そうか,そうやって確かめればよかったですね.そこまで知恵が回らなかったと
いうか,トランスが来たらうれしくなってしまってついつい作り始めてしまいま
した.

> プリアップの筐体アースやXLRの1番ピンのアースを現場の何処のアースにでも
> 接続できるクリップ付きケーブルは用意しといたほうがいいです。


これも以前の pontion さんの書き込みで知ってはいたのですが,これまでやっ
ていませんでした.でも,最近困ることが増えた気がするので,作っておこうと
思います.

ありがとうございました.


[No.608] 2022/12/02(Fri) 15:10:14
Re: トランスボックス作りました (No.607への返信 / 2階層) - JONY

横から失礼します。pontion さん、ご無沙汰です。
コンサートホールでの収録に際してのノイズは、確かに以前より多くなってきた気がします。
(聴衆のマナー違反のカメラシャッターノイズも目立ってきましたが、それは置いといて‥)
やはりホール内で聴衆のスマートフォンが出す電波やホールの常設機器が出す電磁界・高周波の影響が大きいのでは、と考えています。

私も、いろいろ対策を考えているところですが、pontion さんのおっしゃるアースの問題。
1番ピンには信号は乗りませんが、ファントム電圧がかかっているので、ここにノイズが乗れば、音声回路に何らかの悪さをするのは想像できます。
1番ピンや筐体に乗ったノイズ源になる電荷を逃がしてやればよいというのが「クリップ付きケーブル」の対策ですね。
トランス入出力が有効なのは、pontion さんがおっしゃるとおり、信号の僅かなアンバランスがコモンモードノイズを乗せてしまうのを、より完全に排除するためですね。

もうひとつ考えています。
電磁波がアースに乗ってしまっているとすれば、ひとつの対策として、ケーブルのシールドとアースを分離してしまうという方法があります。
そのためには、既存のケーブルを〔2芯+アース兼シールド〕から、〔3芯+シールド〕に変更しなくてはいけませんが、この方法を試してみようと思っています
吊りマイクの部分とパッチ盤以降を、この〔3芯+シールド〕ケーブルにする目論見です。
ホール常設のケーブル配線がどのようなシールド方法になっているのかまでは判りませんが、多少なりとも効果があるだろうと予想しています。
〔2芯+アース兼シールド〕ケーブルは、通常、アース線をコネクタと結線していないので、プリアンプの筐体へのアースはファントム回路を経由しているのがほとんどでしょう。
そこで、シールド線だけを独立して筐体に直接、接続するという方法です。この方法は、プリアンプがトランス入力か電子式かなど、回路方式によって効果の有無や大小が変わるかもしれませんが‥
収録音声の編集の合間に、こんなことを考えています。

あ、それから、4011 は、トランスレスでしたっけ? 4006 のオリジナルはトランス式だったので、4011 もトランス出力と思っていましたが‥


[No.610] 2022/12/13(Tue) 23:19:14
Re: トランスボックス作りました (No.610への返信 / 3階層) - pontion

JONYさん、お久しぶりです、pontionです、

>> 電磁波がアースに乗ってしまっているとすれば、ひとつの対策として、ケーブルのシールドとアースを分離してしまうという方法があります。

はい、ちょっとこの手の話をするときに「1番pin」「シールド」「アース」「グランド」「筐体」「接地」「大地」などの用語が、かなり混用されてしまっていて難しいので、本当は図を書いてどういうノイズ結合があるのか、ノイズ電流はどこからどこに流れるのか、なぜプリアンプ入力にノイズ電圧が湧くのか、を示すのですが。
また、静電誘導ノイズと電磁誘導ノイズ、送りと受けの接地電位差のノイズ、をいちいち分けて言わないと混乱します。

おっしゃる信号線の接地極(1番pin)の接続とシールドの接続を独立させる方法は、とくに静電誘導ノイズに効果的です。
この方法を更に進めると、1番pinはシールド構造で、更に外側にシールドを設ける二重シールドの発想もありますよね。
実施で注意したいのは、外側のシールドの両端をどこに接続するか(静電結合したノイズ電流を何処に流すか)で効果が大きく違い、セオリー的には片端だけ何かのアースに接続します。そこはまたアンプの筐体なのか建屋アースなのか様々です。

ただ、吊りからプリアップまでの線路全体を考えると、施設内配線部分が支配的なので、効果は限定的なんじゃないでしょうかね。


そうなんです、4011は初代からトランスレスなんです。理由は謎ですが。


[No.612] 2022/12/15(Thu) 12:10:31
Re: トランスボックス作りました (No.612への返信 / 4階層) - JONY

pontion さん、返信ありがとうございます。

おっしゃるとおり、確かに文面だけでは判りにくいところがあると思います。
そこで、他の方の参考にもなればと思い、整理して模式図を作成してみました。
間違いや足りないところがありましたら、ご指摘ください。
https://drive.google.com/file/d/1jyizvQNbnTPpZinwSk6TglSyk2FDPgUx/view?usp=share_link
(時期をみて削除します。悪しからず。)

ホールのノイズ対策の探求は、本来ならば、理論だけでなく、実際にホールで比較実験してみたいところですが、コンサートの収録時に、そのような実験をするような時間的ゆとりは、誰しも、まったくないでしょう。
そのためだけにホールを借りるなど、大学や研究機関などでもない限り、経済的にも到底無理な話ですよぉ。
ホールによっても設備は同一ではなく、発生している問題の原因箇所も異なるでしょうから、実地の対策をホールごとに探っていくとなれば、研究機関がやるとしても相当、大変な仕事になるのではないでしょうか。

私の経験では、前日のリハでは一切のノイズ感がない状態でモニターできていたのに、本番前になると「ジー」ノイズが乗ることがありました。
その時は、マイクアンプの入力チャンネルをいろいろ変更してみると、多少改善できましたが。
本番前には、いろいろな機器が一斉に稼働しますから、他の機器のアースや電磁界の問題だろうと考えています。
また、別のホール(兵庫県の、とある著名なホール)では、耳につくノイズではなく、中心周波数が 15700 Hz ±約300 Hz の帯域に、ほぼ連続するノイズが乗っていました。
そのホールは、Dante 配線を敷設していましたから、もしかしたら、その影響かもしれません。

4011 の件、初代からトランスレスでしたか。初代の登場当時は他のメーカーを見ても、トランスレスの方が珍しく、技術的に最先端で性能も良いというイメージでしたから、新技術の触れ込みで、トランス出力にしなかったのかもしれないですね。


[No.613] 2022/12/16(Fri) 21:26:12
Re: トランスボックス作りました (No.613への返信 / 5階層) - pontion

JONYさん、模式図書けましたね。
何事も何が起きているか考えるときは図に書いてみるのがいいですね!!

この図に加えたいものがいろいろあるのですが、、、
まずこの図はまだマイクからプリアンプまでのほぼ線路だけです。なので、これにノイズ源からシールドや各信号線に結合してプリアンンプにノイズ電圧として入っていくまでを、電気回路網の等価回路として入れて行きたいです。
たとえばノイズが静電誘導で入ってくるとしたら、そのノイズ電圧源を置いて、信号源インピーダンスZを入れて、そこから音声回路のどこに、幾らの静電容量で結合するかを、ノイズ電圧源からコンデンサーでシールド線のどこかに接続されているような回路図のように書き込みます。電磁誘導ならトランスのシンボル使えばいいでしょう。
そして、結合したノイズ電流がどこに流れて行って、どこに戻るのかを考えます。音声信号にコールドやアースがあるのと同じようにノイズにも戻りがあります。
流れ込んだノイズ電流がプリアンプと関係ない所に流れるぶんには録音は影響うけないし、ホットとコールドの両方に同位相で乗れば平衡入力が打ち消してくれるなあ..などと考えます。
ループハムやループノイズを考える場合は、とくにアースのリターン経路がどうなっているかを調べます。
配線でも、例えば最近5pinの吊りがありますが、マイクのところでL/Rのシールドが1本になって、これがパッチ盤ではL/Rがそれぞれの1番pinになっているけど、どこで別れたんだろう、とか。それがまたプリアンプで1番pin同士が合流するとループになってるなあとか。そのループを切るにはどうしたらいいか。

これらノイズ源からプリアンプに至るまでの等価回路をどれぐらい実際の施工と同じく正確に書けるかがノイズ対策の基本です。
結構重要なのが模式図の中の設備関係の電源アース(2)にどんな電流が流れていてパッチ盤アース(3)の電位にどう影響しているか。アースインピーダンスと電流干渉です。
この模式図をノイズ源含めた信号源-L-C-Rの電気回路図にしたいわけです。

>> 研究機関がやるとしても相当、大変な仕事になるのではないでしょうか。

大変な部分は施工がどうなっているか図面には現れないところまで調査しなければならなくて、あとは等価回路書いてのシミュレーションです。

セッション録音だと全システムをホールから浮かしてしまうことができますけど、演奏会収録は少なくとも三点吊りを使うのでノイズと戦わなければならないです。
で、なぜそんなノイズの出るホールを作ってしまうのか。ホール設計施工の中で音響のそういう部分なんてめちゃくちゃ小さい扱いで、力関係らしいですよ。(^^;



4011ですねえ、そもそも穴沢さんがB&Kに4006を作ってもらったころ、あまり遅れることなく4011も出来てると思います。インバルの録音にアクセントマイクとして使ってますから。
なのに回路が違うのは、もしかして元々4011のカプセルって4006よりも出力電圧が12dBも低いので、電圧の下がるトランスをプリでのS/N悪化を嫌って使いたくなかったかもしれません。
4006はトランスの手前だと出力電圧が40mVあります、今の4006Aと同じです。4006は電圧に余裕があったのでトランスを付けたけど4011はムリだったという?
B&Kの計測用で4189ってのがあって、このあたりが4006の原型と思われるのですが、B&Kには4011に似た計測用は無いんですよね。そもそもフラムがニッケルじゃないですから。
4006は謂わば計測用の流用で作りましたが、4011は私の想像では録音用として新たにB&Kがカプセルを開発したもののように思われます。穴沢さんと話す機会があったら聞いてみたいです。
ただし、B&Kの計測マイクはもともと平衡で出す習慣は無くて、真空管時代からすべて不平衡のトランスレスなので、そっちがB&Kとしては普通とも言えます。
そいえば真空管時代のB&Kは電源オン直後はノイズが多くて、ずいぶん泣かされました。


[No.614] 2022/12/18(Sun) 23:09:07
Re: トランスボックス作りました (No.614への返信 / 6階層) - JONY

pontion さん、コメントありがとうございます。
引き続き、探求したいと思います。
何か「現場解決ソリューション」のような実地に役立つ対策マニュアルを、どこかの研究団体が作ってくれればありがたいのですが。

個人では、探求ばかりもしていられないので、やはり限界があります。
理論的な基本は踏まえつつ、できる対策をやって、録音業務に最善を尽くしていくしかありません。
対策の効果の有無や程度をひとつひとつ確認していけば、まだ気づいていない問題を発見できるかもしれません。
テスターと電磁波計は用意しているので、現場で隙間の時間があれば、計測もできれば、と考えています。現場での対策としては、3芯+シールドのケーブルを使って、まずは効果を確かめる方針です。

―――――

(今どきの若い方にも判るように、以下、くどいですが解説込みで記します。)
B&K のユーザーズマニュアルを引っぱり出して、あらためて読んでみると、確かに4000 シリーズのファントム給電タイプの中では、4011 だけがトランスレスでした。
分社により設立されたDPA社の前身・親会社、B&K社は音響計測機器メーカーで、おっしゃるとおり、当時の製品は、ほぼすべて専用電源を使用する不平衡出力でした(現在は他メーカーも含めて逆にファントム電源を使用する計測マイクが主流では・・)。
【12/23 18:30 以下〔 〕内 追記】
〔説明が不充分でしたので、補足します。ここで言うファントム電源とは、IEC61938 のいわゆる48V ファントム電源規格だけにとどまりません。P48 の計測用マイクも存在しますが、現在の工業用計測マイクの多くは、定電流重畳伝送方式(IEPE、ICP など)の電源供給システムを採用・内蔵した計測器と接続するようです。定電流重畳伝送の理論は、よくわかりませんが、コネクタには、通常、BNC を使用し、同軸・単芯シールドケーブルによる不平衡伝送で電源と信号を伝送しています。〕

従来の設計を引き継いだのが、130V 専用電源を使用する 4003、4004、4012 ということになります。いずれも不平衡出力なので、トランスを積む必要がありません。
ファントム給電のバランス出力タイプは、4006、4007、4011 となりますが(当時は 4015 などの指向性バリエーション機種は未登場)、このうち、トランスレスは、4011 だけのようですね。
4012 は、4011 と同じ 19mm ダイヤフラムのカートリッジを使用した専用電源タイプですが、出力電圧は、4011 の 10mV より 1mV 低い、9mV ですね(いずれも公称値。以下同じ)。
当時は標準的でしたが、現在のマイク市場のなかでは 10mV は、もはや「低出力」の部類ですよねぇ。

ちなみに、広帯域を特長にしていた 12mm ダイヤフラムの 4004 の出力レベルも、10mV で、そのファントムタイプのトランスを積んだ 4007 は、2.5mV でした。
4006 の専用電源タイプの 4003 が 50mV で、トランス出力の 4006 が 12.5mV ですから、トランスによって出力電圧が 1/4 になる計算です。
4011 を 4007 のように 2.5mV あたりの出力にしなかったのは、pontion さん推測の、実使用時のノイズ感を減らすため、というのが、なるほど的を射ているように思います。

お名前を挙げられた方は、たしか、当時、B&K の輸入代理店だった日本コロムビアで、録音エンジニアをされていて、4006 によるワンポイント録音の先駆けをされた方ですよね?


[No.615] 2022/12/20(Tue) 18:21:15
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