JONYさん、こんばんは。 > 実際のところは、史実を示す資料がない以上、推測になってしまうのは避けられませんが、私もpontion さんの推理に同感でして、当時、オープンリールの「デンスケ」も存在しているはずなので、重い機種を遠路、持ち運んでいたとすれば、TC-365 でなければならない特別な事情があったか、調達経費を工面できなかったかではないかしら、と思います。 私も経済的に苦しかったのでデンスケを導入できなかったのではと想像しています。付け加えての想像ですが、長崎放送勤務時代にすでにTC-365を所有していたのではないかと。なので退職後はそれをそのまま取材用に使っていたのではと。このあたり想像すると面白いですね。 > あるいは、先に TC-365 でない他機種を使っていて、後年に調達した TC-365 を被爆証言の収集活動を終えた後に寄贈し、収録専用に使用した他の機種は寄贈せずに最終的に処分した、という可能性もあるでしょうか。 そういう事も充分ありえますね。 > ちなみに、9月1日(月)午後10時に NHK 総合で放送された「映像の世紀バタフライエフェクト 昭和百年(2)敗戦国ニッポン 敗れざる者たち」では、ソニー創業者、井深大が国産初のオープンリールテープレコーダーを開発するエピソードも紹介されていて、その中で、オープンリールタイプの「デンスケ」の映像が、ほんのわずかですが、ありました。 > オープンタイプの「デンスケ」があるのは知っていましたが、そんなに早くから存在していたのは、少々驚きました。 映像の世紀を見てないので、再放送を見逃さないようにします! ゼンマイ式デンスケが初期に存在したというのはおぼろげに知っておりましたが、それがいつ頃かは知らないですねぇ・・。 → 関連スレッドを表示 [No.758] 2025/09/03(Wed) 21:21:08 (284時間26分前) |
ワッチさん、こんばんは。 あら、NHKに確認されましたか! それはお手数でした。 紹介いただいた回答の内容は、ほぼ予想の範囲と言えるかもしれません。 実際のところは、史実を示す資料がない以上、推測になってしまうのは避けられませんが、私もpontion さんの推理に同感でして、当時、オープンリールの「デンスケ」も存在しているはずなので、重い機種を遠路、持ち運んでいたとすれば、TC-365 でなければならない特別な事情があったか、調達経費を工面できなかったかではないかしら、と思います。 あるいは、先に TC-365 でない他機種を使っていて、後年に調達した TC-365 を被爆証言の収集活動を終えた後に寄贈し、収録専用に使用した他の機種は寄贈せずに最終的に処分した、という可能性もあるでしょうか。 寄贈するなら、多くの人が再生音を聞くことができる TC-365 のほうが適していると考えることもできます。あくまで想像ですが。 ちなみに、9月1日(月)午後10時に NHK 総合で放送された「映像の世紀バタフライエフェクト 昭和百年(2)敗戦国ニッポン 敗れざる者たち」では、ソニー創業者、井深大が国産初のオープンリールテープレコーダーを開発するエピソードも紹介されていて、その中で、オープンリールタイプの「デンスケ」の映像が、ほんのわずかですが、ありました。 オープンタイプの「デンスケ」があるのは知っていましたが、そんなに早くから存在していたのは、少々驚きました。 ※ 「映像の世紀バタフライエフェクト 昭和百年(2)敗戦国ニッポン 敗れざる者たち」の再放送は、9月中にあると思います。 → 関連スレッドを表示 [No.757] 2025/09/02(Tue) 22:42:45 (307時間5分前) |
pontionさん、JONYさん、こんばんは。 > ワッチさん、映像のテレコがTC365にそっくりというのは正しくて、あれはTC365で、長崎の特別展で公開された遺品もTC365です。 > TC365ではないもっと小型のTC357など機種を取材時には使っていたのではないかというのは私の想像でした。紛らわしくてすみません。 実は先週の水曜日にNHKに、「あのドラマで使われていたテレコはTC-365でしたが、実際に伊藤さんも当時TC-365を使っていたのでしょうか?」と質問を投げたところ、本日回答がありました。以下の通りです。 『NHKの番組をご視聴いただき、ありがとうございます。 お問い合わせの件についてご連絡いたします。 お問い合わせの通り、ドラマで使用したテープレコーダーは、ソニーのTC-365になります。 長崎の平和祈念館に寄贈されていた、伊藤明彦さんがご自身でかつて使用したというテープレコーダー(TC-365)を拝見し、ドラマでも同じ物を探して使用しました。 ただ、伊藤明彦さんが、どの時代にTC-365を使用していたかまではわかりませんでしたので、ドラマの時代設定の1970年代に伊藤明彦さんがTC-365を使用していたかまでは厳密には判明しておりません。 ただ、伊藤明彦さんが、その生涯において、ソニーのTC-365を使用していたことは確実です。 ちなみに、伊藤明彦さんご自身が使用されていたテープレコーダー、ソニーのTC-365の実物は、いま長崎の平和祈念館で開催中の「伊藤明彦展」にて展示されており、ご覧になれます。 今後とも、NHKをご支援いただきますようお願いいたします。 お便りありがとうございました。』 ですので、pontionさん、JONNYさんの書き込みの通りです。 > 録音体験がカセットテープから始まった方々には、あの時代ならもうカセットテレコが有ったはずなのにどうしてオープンリール? という意見多いですが、70年ごろのカセットテレコは、すでに完成されたオープンの音質の足元にも及ばないわけで、オープンの力強い表現力を知っている主人公にとってはカセットは選択肢に無かったんじゃないでしょうか。 私はカセットから録音体験が始まりましたが、後にオープンテレコを入手するとオープンのクオリティや安定性、信頼性にだいぶ差がある事を知りました。伊藤明彦さんはプロとしてオープンデッキを使っていたわけで、そうするとやはりカセットデッキでは心もとなかったのだと思います。特にあのようなインタビューでは一発録りですから、信頼性が最優先になりますしね。 > 私もオープンから入った世代なので、カセットデンスケやTC-D5など都度買ってはみたものの使えず、EIAJ/PCMが出るのを待つことになります。 私もD5を触ったことはありますが、クオリティの点でどうしても使う気にはなれませんでしたね。本当にバックアップ的な使い方でしかなかった。ただあの当時あのサイズは無かったので、有利な点はそこだけでした。 → 関連スレッドを表示 [No.756] 2025/09/01(Mon) 19:15:25 (334時間32分前) |
そうなんですよ、 JONYさんが前スレで書いてらっしゃいましたが、ネット情報でかなりの知識は得られるが...と。 その確かに情報の密度の時代的片寄りがすごくあって、現役の方たちが興味のあることは沢山あるんだけど、それこそ古いモノラルレコーダーのどの機種がどんな音だったかなんて、あまり語られてないですね。まあそんな情報は必要無いんでしょうけど。(^^; 昔話ですからね。そういう話が役に立つことって有るのかどうか。。。 「ある特徴のある音を録るエンジニアがいて、その感覚はいったいどう養われたのか」なんてときに、幼少期に親が買い与えていたのがTC-777だった..とかいう話が出てきて? ワッチさん、映像のテレコがTC365にそっくりというのは正しくて、あれはTC365で、長崎の特別展で公開された遺品もTC365です。 TC365ではないもっと小型のTC357など機種を取材時には使っていたのではないかというのは私の想像でした。紛らわしくてすみません。 マイクについて訂正があり、映像をよく見てみると背面にローカットスイッチが無いようですからF-32ではなくそのシンプル版のF-31のようです。 またTC365購入時付属のマイクですが、販売期間が長かったためか何回かマイク機種が変更になっているようで、最初はF-87という"足跡"にも写真が載っている四角い小型のものでしたが、途中からF-98というペンシル型や、他にも異なる機種と思われるマイクが写っている写真があります。「八月の声・・」に出てくるF-31が365の付属だった時代は無かったと思われます。 録音体験がカセットテープから始まった方々には、あの時代ならもうカセットテレコが有ったはずなのにどうしてオープンリール? という意見多いですが、70年ごろのカセットテレコは、すでに完成されたオープンの音質の足元にも及ばないわけで、オープンの力強い表現力を知っている主人公にとってはカセットは選択肢に無かったんじゃないでしょうか。 私もオープンから入った世代なので、カセットデンスケやTC-D5など都度買ってはみたものの使えず、EIAJ/PCMが出るのを待つことになります。 余談ですが、エルカセットはドルビーNRのダメージも少なく、オープンの19cm/S並みの音質は出ていてしかも長時間で、生録にも使える手ごたえは感じましたが、残念ながらご存知の通りです。 ですがエルカセットへの未練が断ちがたく、ソニーEL-7の低速専用ヘッドをオープンリール機に取り付けてNR外付けで9.5cm/Sの長時間レコーダーを自作し、5年ほど使ってました。2時間のライブ録音ができました。 メーカーからEEテープの長時間機が出たのはその後で、さらに翌年ぐらいにEIAJ/PCMが出ましたからEEテープはすでに遅しです。 → 関連スレッドを表示 [No.755] 2025/09/01(Mon) 01:44:10 (352時間3分前) |
pontionさん、こんにちは。 > > どちらかというとTC357Aが標準的なテープレコーダーで、TC365のほうは広い教室で音を行き渡らせるように筐体の前後にスピーカーが付いて大パワーでした。 > なので録音が主な用途の取材でわざわざ大型の365を持ち歩くというのはどうしても違和感がありますね。 なるほど!映像で見たテープレコーダーがオーディオの足跡に掲載されているTC-365とそっくりだったので、365だと思い込んでおりましたが、仰る通り365は15`、357は9.5`。価格も365は49800円、357は38000円ですから、主人公の立場から考えれば357を選択するのが妥当でしょうね。 > マイクロフォンですが、あの四角いのはTC365より一時代前のTC357の頃のソニーの標準的なモデルのF-32です。TC365の頃はF-96というペンシル型が標準でした。どちらももちろんダイナミック型ですが、おもしろいことに無指向性です。当時F-32からF-96になったときに、すごくFレンジが拡がった印象がありました。 あの四角いマイクにはちょっとびっくりしましたが、オーディオの足跡にはマイクが付属品として記載されてますね。それにしてもドラマの中で見るテレコもマイクも非常にきれいな状態なのにびっくりしました。マイクは小道具さんが丁寧にみがきあげたのか、それとも忠実に再現したのか・・・いずれにしろ、この辺りはさすがNHKですね。 → 関連スレッドを表示 [No.754] 2025/08/31(Sun) 19:09:58 (358時間37分前) |
pontionさん、こんばんは。お久しぶりです。 小学校の放送部でオープンリール! うん十年前のオープンリールテープレコーダーを幼少期に触っていて、今、現役の録音エンジニアという人は、世間には、そういないでしょうが、この掲示板には、複数いらっしゃる。いやあ。 紹介された、テープレコーダーの機種の違いや付属マイクのことなど、ネット情報では、なかなか得られないものでしょう。 戦後の時代を描いたドラマは、科学技術史の考証が広範に渡るというだけでなく、世に出回っている機械製品の確認も容易ではないだろうなぁ、とあらためて考えさせられます。 情報、ありがとうございます。 → 関連スレッドを表示 [No.753] 2025/08/30(Sat) 21:29:37 (380時間18分前) |
こんにちわ、pontionです、 いまごろ見掛けたもんで、すみません。 「八月の声・・」みました。 主人公は使命感に動かされ、あんな重いテープレコーダーを持ち歩いて、、、ということですが。 この時代、文教用に多く使われた機種としてソニーTC357AとTC365がありました。私も小学校の放送部でよく使っていました。 どちらかというとTC357Aが標準的なテープレコーダーで、TC365のほうは広い教室で音を行き渡らせるように筐体の前後にスピーカーが付いて大パワーでした。 なので録音が主な用途の取材でわざわざ大型の365を持ち歩くというのはどうしても違和感がありますね。当時TC357Aやその前モデルTC357(真空管式)も普及していたし、TC800Aという高性能なポータブル機もあったことは、この職業の人間が知らないはずは無かろうと。 TC365は収録後の整理編集で使っていたもので、取材時は小型のTC357等であったのではないか?というのが私の読みです。まあ太ハブリールを19cm/Sで回すというのはドラマの演出上だけと思いますが。 マイクロフォンですが、あの四角いのはTC365より一時代前のTC357の頃のソニーの標準的なモデルのF-32です。TC365の頃はF-96というペンシル型が標準でした。どちらももちろんダイナミック型ですが、おもしろいことに無指向性です。当時F-32からF-96になったときに、すごくFレンジが拡がった印象がありました。 → 関連スレッドを表示 [No.752] 2025/08/30(Sat) 00:17:50 (401時間29分前) |
風雲録(風音録)さん、こんばんは。ご無沙汰しています。 日ごろからオープンリールデッキを仕事にも使っていらっしゃる風雲録(風音録)さんならではの、さすがのご指摘、ありがとうございます。 私自身はオープンリールデッキを所有したことがなく、録音業務に使ったこともありませんが、リールに収まったテープは触ったことがあります。おっしゃることは、そのとおりだと思います。 オープンリールの音声テープに関しては、私などより、はるかに多くの知見をお持ちだと拝察します。 私が例に出した映像フィルムでも、古い35mm フィルムは保存状態が悪いものはヨレヨレになっているものがありました。素材にもよりますが、テープでもフィルムでも空気が入ると湿度の影響を受けやすくなりますね。 (※ フィルムの場合には、それ以外にも劣化の症状がいくつかあります。保存媒体に関連する投稿を2015年5月9日、この掲示板にしています。) オープンリールテープを使ったクラシック音楽のレコーディングには、今ではもう味わえないような独特の良さがあるのではないかと思います。 風雲録(風音録)さんが取り組まれてきた、この手法のアナログ録音は、音楽雑誌でも高く評価されていますね。 収録する音楽との相性を高めるようなバランス感覚と技術、デジタル録音とは異なる感性やノウハウが必要ではないでしょうか。いつの日か消えていくのは、もったいないです。 → 関連スレッドを表示 [No.751] 2025/08/29(Fri) 21:13:54 (404時間33分前) |
みなさんお久しぶりです。 テープの話が出ていたのでひとこと。 > 巻き戻しや早送りのスピードと停止時のショックがテープやフィルムを傷めるリスクが高いことから生まれたルールということですね。 それもあるかもですが、大きな理由は、早送りでは空気が逃げにくく乱巻きになり、長時間放置するとテープがよれよれなワカメ状にななることを防ぐためだと思います。 録音や再生のスピードで巻き取られたテープは綺麗です。 → 関連スレッドを表示 [No.750] 2025/08/28(Thu) 20:26:16 (429時間21分前) |
ワッチさん、こんばんは。 ワッチさんのコメントで、またひとつ思い出したことがあります。 「オープンリールのマスター巻き」‥‥ 音声テープではありませんが、16mm 映像フィルムで、あぁそう言えば‥ということが。細かなシチュエーションは忘れてしまいましたが、やはり今から40年ほど前、記録された 16mm フィルムを映写してみようということになり、映写機を用意して、若造(当時20代)の私が、にわか技師になってリールをセットしました。 記録されたフィルムをちゃんとスプロケットに合わせて映写機にローディングして、スタートさせてみると、上下左右が反転、しかも動きが逆戻しの映像になっている! 訳が分からず、あーだ、こーだの声のなか、その場にいた誰かが気づきました。 「これは、映写後のリールを巻き戻さずに、そのまま保管していたからよ」‥あ、そうか。 説明されるまで、私は、保管した人が巻き戻すのを手抜きしたからだと思ったものです。 そうです。私は映写するフィルムのリールをそのままサプライ側にセットしたのでした。そのあと、テイクアップ側にフィルムを付け替えて、サプライ側に空リールをセットし、ヘッドアセンブルを通さずにサプライリールに丁寧に巻き取ってからローディングし直し、映写すると、はたしてそのとおりでした。 巻き戻しや早送りのスピードと停止時のショックがテープやフィルムを傷めるリスクが高いことから生まれたルールということですね。 話がドラマに戻りますが、効果音について感慨深いことをひとつだけ。 ワッチさんなら、判っていただけると思いますが、公園のシーンやアパートのシーンで、画には映らないですが、杭打ちの音が鳴り響いていたのにお気づきでしょうか。 昭和40〜50年頃は、日本中が建設ラッシュの時代でした。ときの首相が「日本列島改造論」を打ち出した時期とドラマの背景時期が重なります。 ビルを建てる前の更地の状態で必ず行う杭打ち工事。21世紀の今では、杭打ち工事はほとんど音がしない工法(電動ドリル式など)に変わっているので、現在 30〜40代くらいより若い人には、あの音が何なのか、分からないのではないかしらん。 遠くから聞くと「カコーン、カコーン‥‥」と街じゅうの反響を伴って、延々と続く音。 Wikipedia から引用すると、 「打撃系」杭打機のうち「単気筒2ストロークディーゼルエンジンのシリンダー及びピストンと化しているディーゼルハンマ」が、杭の上で稼働している‥それが、この音の正体です。 私も小学生のころ、この杭打機を間近に観察したことがあり、大きなクレーンに吊り下げられたコンクリートの杭の上にある“黒い鉄の塊”から衝撃音と同時に排気ガスが出るのを見ていました。 近づいていくと「ガコーン」だけでなく、打撃の瞬間から僅かにずれて「バシュッ」という、排気ガスが噴出する音も聞こえていました。都会で育った私には、なんとも懐かしい音(騒音?)ですが、もう聞くことはできません。 ということで、この話題はこの辺で。 お付き合いいただき、ありがとうございました。 → 関連スレッドを表示 [No.749] 2025/08/25(Mon) 23:48:40 (497時間59分前) |