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   リレー小説会場(ルール説明と冒頭) - ミチル - 2019/03/09(Sat) 00:10:43 [No.30]
1話 - 頭文字D - 2019/03/16(Sat) 08:55:33 [No.31]
2話 - 皇帝 - 2019/03/18(Mon) 18:29:55 [No.32]
3話 - ほるこ - 2019/03/19(Tue) 20:48:09 [No.33]
4話 - 伊東です - 2019/03/19(Tue) 22:25:50 [No.34]
5話 - ほるこ - 2019/03/19(Tue) 23:33:15 [No.35]
6話 - 皇帝 - 2019/03/20(Wed) 04:13:08 [No.36]
7話 - ほるこ - 2019/03/20(Wed) 21:36:33 [No.37]
8話 - 伊東だよ - 2019/03/21(Thu) 01:07:08 [No.38]
9話 - 頭文字D - 2019/03/21(Thu) 09:09:38 [No.39]
10話 - ほるこ - 2019/03/21(Thu) 18:36:17 [No.40]
11話 - 皇帝 - 2019/03/21(Thu) 21:22:37 [No.42]
11話 - 伊東だっけ? - 2019/03/21(Thu) 20:52:25 [No.41]
12話 - ほるこ - 2019/03/21(Thu) 23:01:50 [No.43]
13話 - 皇帝 - 2019/03/23(Sat) 07:59:46 [No.44]



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リレー小説会場(ルール説明と冒頭) (親記事) - ミチル

【簡単にご挨拶】
 ミチルです。
 皆様、執筆の調子はいかがでしょうか?
 捗っている方も、アイディアが浮かばない方も、『新時代』という燃える要素から何かしらひねり出せると幸いです。
 そんな折に提案があります。
 ちょっとした気分転換をしてみませんか?

 ルールは簡単です。
 好きなように続きを書いてください。この時、続きを書きたい文章に返信するようにお願いします。
 めちゃくちゃにネタをぶち込んでも問題ありません!
 運営が冒頭を書き込んでおきますが、流れを汲むのも無視するのもあなた次第です!
 ぜひともよろしくお願いします〜。

--冒頭--
 ただの睡眠に興味はない。貪るような惰眠にこそ、至福の快楽を感じる。
 お布団には抗いがたい魔力がある。どうしてこんなに気持ち良いのだろう。 
 しかし、私は目を覚まさなければならない。
 やるべき事がある。 
 起き上がり、両手で握りこぶしを作った。
「さあ、ギネス記録に挑戦だ!」


[No.30] 2019/03/09(Sat) 00:10:43
1話 (No.30への返信 / 1階層) - 頭文字D

まず最初のギネス記録を狙う、それは連続睡眠100時間。
しかし調べると連続睡眠記録には既に先駆者がいた。
その記録とは連続睡眠四十五年と三ヵ月、ついでに三時間三十二分十五秒。
なんでも意識不明の人間の身内がギネス申請したらしい。
記録達成と同時に臨終されたそうだ。(注意・このギネス記録は作者の適当なでっち上げです
畜生、そんなのアリか。
オレの大好きな睡眠での記録が望めないと知った俺はふて寝を決めた。
そして、そこに奴は現れたのだ。
「ちっす小林を自称する魔法少女のミッチルンす。小林は夢の世界を股にかける、ドッリィィィムトラベラーッす。小林は邪神の名の下に冴えないキミを楽しいんだかウザいんだか解らない夢のヘルトラベルに誘ってあげるっす☆」
とりあえず、オレは何故か手に持っていたウナギパイを小林を名乗る魔法少女ミッチルンとやらに全力で投げつけた。


[No.31] 2019/03/16(Sat) 08:55:33
2話 (No.31への返信 / 2階層) - 皇帝

うなぎパイ……
“夜のお供に”と言われるだけあって栄養価の高いこの菓子が、まさか恐るべき威力を持つ凶器となりうるとは、魔法少女と言えども想像できまい。
お菓子。
そう、ただのお菓子だ。
何の変哲も無いお菓子だ。
だがそのお菓子が、弾丸の速度で、あるいは加速器によってプラズマ化したエネルギー弾頭となって射出されたのならばどうだろう?
標的は目の前にアリ。
威力が減衰することを考える距離でもない。
魔法という超常的な力を持って障壁を張ろうとも、それを上回る威力で貫通し、たちどころに致命的な損害を被ること請け合いだ。

刹那の思考はまさに走馬灯のようにオレの頭を駆け巡った――
オレの投げつけたうなぎパイがまばゆい光を放ち、正面に存在する小林なにがしの障壁を粉々に砕いた音が、はっきりと耳に入る。

目を焼くほどの閃光、大地を震わす衝撃と共にオレの部屋は魔法少女ごと粉々に消え去っていた。


[No.32] 2019/03/18(Mon) 18:29:55
3話 (No.32への返信 / 3階層) - ほるこ

「ちょーーーーーーーー!? いきなり、なんすか!? なにするんすか!?」
俺の部屋と共に粉々に砕け散ったはずの、魔法少女小林なにがしが、一瞬で再生して叫び声をあげた。
魔法少女のコスチュームも、ハートマークと星型でデコられたステッキも、何もかもが再生している。
しかも、空中に浮かび『ヘルトラベルご案内〜』という垂れ幕まで追加されていた。
「やかましいわ、この基地外が! 今のご時世、魔法少女ごとき間に合っとんじゃい。いらんわ! 帰れ!」
「ひど!? あんまりにも、ひどくね!? うちらにも、ノルマとかあるんっすよ。今日び、ノルマ言うと色々とお神から規制が入るんで、目標とか言い換えやがるんっすけど、ともかく、うち今月の目標やばいんっす。お願いっす。一緒にヘルトラベル行って欲しいっす。このとーりっす!」
ヘコヘコと空中で、がちでエア土下座する小林なにがしを俺は生ぬるい目で見つめるのだった。


[No.33] 2019/03/19(Tue) 20:48:09
4話 (No.33への返信 / 4階層) - 伊東です

「いいじゃないか、ヘルトラベル。いっちょ行ってみまい」
涼しげな顔で鈴木が頷いた。
「お〜っ! おにいさん話がわかるっすね☆ やっぱり持つべきものは友っすね!」
小林なにがしは胸の前で両の拳をぶんぶん振っている。
見る人が見れば可愛いのかもしれないその仕草は、俺にとっては脅威の対象でしかなかった。
なにを隠そう俺は童貞だ。そして鈴木を愛している。すなわち純愛なのだ(あまりに想いが募りすぎてつい拉致っちゃった、てへ)それがいまどういうわけか、小林なにがしがほざくヘルトラベルにマイラブリーチャーミー鈴木が関心を示しているではないか!! ふたりきりでキャッキャウフフとヘルトラベルだなんて許されていいのか? 否! 断じて許されない!!
俺はおずおずと鈴木に尋ねた。
「鈴木はヘルトラベルしたいの?」
「どんなものか興味はあるかな」
「、、、そうなんだ。じゃあ俺も一緒に行くよ」
「いっすね、いっすねー! これでノルマ達成も夢じゃないっすよ!」
エア土下座からエア手もみへと移行した小林なにがしは満面の笑みを浮かべている。
俺は殺意と決意を固めた。
ヘル へとトラベルのは貴様だ、小林なにがし。
ヤツにはうなぎパイは効かなかった。だが俺には切り札である《うなぎパイVSOP》がある。禁断の『夜を超える真夜中のお菓子』だ。ちんちくりんなお子様には100年早いシロモノだ。コイツを隙だらけの背後からぶち込んでやるのだ。
「それじゃさっそくいくっすよ〜」
俺の思いをよそに、小林なにがしは宣言するやステッキを振るった。
ブン、、、、ゴロガシャーン!
ステッキを振る音は雷鳴だった。同時に天井の吹き飛んだ俺の部屋の上空には暗雲が立ち込め、まさに地獄への顎門が開かんとしていたのだった。


[No.34] 2019/03/19(Tue) 22:25:50
5話 (No.34への返信 / 5階層) - ほるこ

「鈴木は、ヘルトラベルしたいの?」
と、同級生のクソ童貞田中がぼそっと言った時、私は拉致監禁の現状から脱出するには、この瞬間しかないと思った。
いきなり、魔法少女小林なにがしを名乗る奴が現れ、現れたかと思うとタコ童貞田中がなんか部屋を爆発させ、正直イミフ過ぎるものの、現状より悪いことはそうあるまい。
「どんなもんか興味あるかな」
少なくとも、童貞をこじらせまくって同級生の女子を拉致するようなゲス野郎よりはな。と、口元まで出かかった言葉をなんとか飲み込み、笑顔を浮かべた。
「そうなんだ、、、じゃあ、俺も一緒に行くよ」
来るんかい!?
「いいっすねー!これでノルマ達成も夢じゃないっすよ!」
小躍りする魔法少女小林なにがしを尻目に、私は決意と殺意を固めた。
"ヘル"へと、"トラベル"するのは貴様だ、童貞田中。
だが、やつは部屋を爆発させるような特殊能力を持っている。しかし、私も切り札は持っている。
泣く子も黙る"ウィスキーボンボンVSOP"だ。こいつに、荷電粒子を付加させて、背後からぶち込んでやるのだ。覚悟しろ田中。死ね田中。死んで生き返って、もう一度死ね田中。
「それじゃ、いくっすよ〜!」
私の思いをよそに、平和そうに魔法少女小林なにがしがステッキを振るった。


[No.35] 2019/03/19(Tue) 23:33:15
6話 (No.35への返信 / 6階層) - 皇帝

インザヘール、ダイブトゥザへール♪
ウェルカムトゥーザ、スカーイ♪
ゴートゥヘル!

へるへるへると、歌いだす魔法少女を名乗る謎の生命体……生命体かどうかも怪しいこの謎の存在が、安っぽいステッキを使って二人の人間を地獄へ招いていく。
背中を見せたかと思えばくるくる回って正面を見せて後ろ歩き。うなぎパイVSOPを叩き込む隙はまだ来ない。
それにしても小林なのか。
それともミッチルンなのか。
どうでもいい謎すら今の退屈な時間には有意義な思考運動となる。
ていうかドリーミィ成分どこ逝ったよ……。
せっかく鈴木と一緒に夢のドリームトラベラーを満喫できると思った矢先のこの苦行よ。
「くっそ……なんだこれ、地獄じゃねぇか」
「そう言ったッす」
「田中はだらしないな。運動していないからじゃないのか?」
「そ、そんなことねえよ! これくらい……」
愛しき鈴木の手前、弱音を吐いているわけにもいかない。
とはいえ長き道は細い石段、まるでどこまでも続く龍の背を渡るが如き苦行……道を踏み外せば奈落の底よ……。
この果てにあるのは何なのか、いまだ見えてこない。
「オレ、これ知ってるぞ。ドラゴン○ールで出てきたやつだろ」
「お!? わかるッすか? 有名ッすからね〜」
嬉しそうに振り向いてステッキを振り回すのはやめろ。
そこかしこにゴロゴロと落ちていく雷と謎の獄門を見下ろしながら、オレは徐々に無心になりつつあった。
いつまで続くかもわからないこの道を、鈴木がいなければもうとっくに諦めていただろう。
まるで賽の河原で石段を摘み続ける少年の如き精神鍛錬。
これが、地獄の試練か……。

そのように意識散漫に、注意を逸らしたオレの肩を、とんとんと、鈴木が小突いて振り向かせる。
「ねぇ田中……」
その濁りの無い声は、まさに砂漠の中に存在するオアシス。
乾いたオレの心を一瞬で潤し、花咲く脳内に甘い蜜を垂らしてくれる。
ああ鈴木、マイスイートハニー。聞こえているとも。
「な、なんだ? 疲れたんならおんぶしてやるぜ?」
「いや……死んで?」

 トンッ

 ガラス細工のような華奢な手が、オレの身体を奈落へと突き落とした。
 浮遊感――に、追い討ちをかけるウィスキーボンボンvsopによる追撃。
 ああ……こういう素っ気ないところも嫌いじゃない。
 薄れ行く意識の中で、オレは頭上に雷が落ちるのを見た。

「とりあえず確保ッす! ノルマがあるので、死なれちゃこまるッすからね〜」
「チッ」

 んまあでかい舌打ちですこと……


[No.36] 2019/03/20(Wed) 04:13:08
7話 (No.36への返信 / 7階層) - ほるこ

私は、小林結子。
邪悪なる魔法少女ミッチルンに体を乗っ取られた、哀れな女子高生だ。
(ちょっとあんた!私の体を返しなさいよ!)
自我は、普通にあるものの体を動かすことは全く出来ない。
心で、ミッチルンに対して悪態を吐くことしかできない。
(まーまー、いいじゃないっすか。これも、運命っすよ。運命共同体っすよ)
「インザヘール♪ダイブツーザヘル♪ウェルカムツーザヘール、ゴーツーヘール♪」
適当な歌を歌いながら、魔法少女コスプレをした私の体が、ミッチルンによってクルクル回るように動かされる。
(変な踊りするの、やめて!)
(まーまー、これが楽しいんじゃないっすか!)
(私の愛する田中くんに、恥ずかしい姿を見られたくないの!!)
そう、田中くんは私の隣りのクラスの男の子で、周りの女子からは「こじらせ童貞」だの「臭くてキモい」だの「一度死んで生き返って、もう一度死ね」とか散々言われているキモオタだけど、私はそんな田中くんが大好きだ。
しかし純情な私は、田中くんの前に出ることさえできず、日々ストーカーすることしかできないでいた。
そんなある日。
女狐鈴木が、私の田中くんをかっさらった。
あえて拉致られるような隙を作って、田中くんの周囲にやってきやがったのだ。
それに乗せられた田中くんは、女狐鈴木を拉致り、監禁した。
敵ながら鈴木の作戦は見事だったと認めよう!
だが、許すまじ鈴木!ぶっ殺鈴木!!
心の底から、殺意を決意した時、ミッチルンが私の心の底に現れ、体を乗っ取ったのだった。
(うちは、邪神の御使。魔法少女ミッチルンっすからね〜)
(鈴木を殺して)
(え?)
(女狐鈴木を、ぶっ殺してくれるんでしょうね!?)
(え、いや、ヘルトラベルが、、、)
(あぁん!?)
(了解っす。鈴木を殺すっす。でも、それは、旅の終わりにっすよ!)
(ちっ)


[No.37] 2019/03/20(Wed) 21:36:33
8話 (No.37への返信 / 8階層) - 伊東だよ

俺のハーーートは荒ぶる獅子舞の如く高鳴っていた。
あやうく奈落の底にお届けだったから?
ウイスキーボンボンVSOPで酔ってるから?
小林なにがしの平らな胸が頬に当たっているから?
ノン!
みんな見当外れだね。

「ちっ」
俺を突き落とし損ねたマイディスティニーラバー鈴木は、バイト代を注ぎ込んで買った憧れのブーツで初めて出かけたその日に犬のビチクソを盛大に踏んづけてしまったような腐った眼差しを送ってきたんだ。
これってアレだろ? 噂のツンデレってヤツだろ??
本音は俺のことが大好きなのに素直になれない鈴木。かわいすぎるぜ。
まぁお前らが認めたくない気持ちもわからないではないよ。ただ嫉妬は醜いぜ☆
それに俺はそんじょそこらの勘違い野郎とはわけが違う。なにせ『CLANNAD(人生)』を履修しているからな。
わかったわかった。そこまで言うなら証明もしてやるよ。
さっき鈴木が投げつけたウイスキーボンボンVSOPってのはさ、つまるところ、
「うれしいよマイシャイニーエンジェル鈴木! バレンタインチョコありがとう!!」
1か月以上も恥ずかしくて渡せなかったんだな。ういやつめ。だけどその分、愛が蓄積してるのさ。身体の芯までビリビリしたからな。
いまも余韻が残ってて首から下が指一本動かせない。鈴木、俺の自由を奪ってナニをするつもりだったんだい? ふふふ。
俺は小林なにがしの平らな胸(だと思う)に頬ずりしながら、ずっと見つめ続ける鈴木にウインクをした。
「さすが超高校級の童貞っすね。他のオンナにセクハラしながら、アプローチしてるっす。ぶっちゃけドン引きっす」
小林なにがしが、ぎゃーぎゃーディスッてやがるが、そこはかとなく嬉しそうに感じるのは俺の気のせいなのかね。ま、どーでもいいんだけどさ(笑)


[No.38] 2019/03/21(Thu) 01:07:08
9話 (No.38への返信 / 9階層) - 頭文字D

 ここで話は小林の話に戻るっす。
 つーか小林こと魔法少女ミッチルンが何故ここに惨状・・・・・・もとい参上したのかというのを語らせてもらうっす。
 あれは遡る事・・・・・・何年だったっすかね?
 超新星爆発が起きたのがあの時だから・・・・・・たぶん四百年くらい前っす。
 その頃、石槍もって皆で仲良くマンモス狩ってたから間違いないっす。
 たぶん。

 それはさておきその時にっすね。
「さあ願いを言え。どんな願いも1つだけ叶えてやろう」
 とかいって現れた大きなトカゲ・・・・・・蛇? まあどっちかわかんないっすけど、出てきたそれの話をガン無視して塩焼きウマかったっす。ってやってた時のことっす。
 その時のケータ君。
 あ、ケータ君は長老ってポジにいた子っす。
 都合の悪い話は聞こえない都合のいいボケ方をしてたっす。
 そのケータ君が「この世には7つ集めて爆発させるとどんな願いでも叶ううなぎパイがあるという・・・・・・」
 と遠い目をしながらボソボソ言ってたっす。
 それからずっと小林はうなぎパイを捜し求めてヘルトラベェェェルを繰り返していたっす。
 そしてとうとう、うなぎパイの爆発を目の当たりに出来たっす。
 なんすか? なんすかあれ?
 めっちゃいてえ。タンスの角に小指ぶつけるのを、1年中5分おきに繰り返す方がまだマシっす。
 すいませんウソついたっす。タンスの角超つええっす。
 ナマイキ言ってサーセンしたあっす。
 なにはともあれ、そうして自称小林を名乗るミッチルンは、うなぎパイを求めて旅立ったのでっす。


[No.39] 2019/03/21(Thu) 09:09:38
10話 (No.39への返信 / 10階層) - ほるこ

まぁ、そんなこんなで長く細い石段を延々と登って行くと、広い広い踊り場に出た。
一片が100メートルくらいある正方形で、大理石のような材質をしている。
踊り場の中央には、一匹の巨大な白い虎がいて、戦う気まんまんで唸り声をあげていた。
体長は5メートルはありそうで、地球の虎というより、中国の伝説上の白虎と言った方が近い気がする。
「さあ!いよいよやってきたっす、中ボスの間っす!」
さも嬉しそうに言う、魔法少女小林なにがしを俺は思わずスリッパでしばいた。
「あほかぁ!なんでやねん!?楽しいトラベルちゃうんかい。なんで。あんな化けもんがおんねん!?」
思わず関西弁で突っ込んでしまった。
「いたぁああ!!なにするんっすか。うち、ゆったっすよ"楽しいんだか、ウザいんだか分からない、地獄旅行"にご招待って!!巨大な虎と戦えるなんて、すごい地獄じゃないっすか!うち、まちがってないっす!」
ない胸を張って、反り返って自慢する小林なにがしを俺はもう一度スリッパでタコ殴りにした。
「やかましいわ!お前は、精神構造自体が間違っとるんじゃ、ぼけぇ!」


[No.40] 2019/03/21(Thu) 18:36:17
11話 (No.40への返信 / 11階層) - 伊東だっけ?

# 11話
俺たちがドタバタしてる間にも白虎はぐるるると唸りをあげてヨダレを垂らす。肉か! そんなに肉が食いたいのか!?
いきなり生肉なのかっ??!!(俺が)
不意に肩を叩かれた。
「うひぃ!」
思わずキモい声を出してしまう。鈴木には死んでも聞かせられないくらいキモい声を。
「田中」
肩に触れたのは鈴木だった。
「な、なんだい?」
いろんな意味でドキドキしているが平静を装う。
「わたしを守って」
濡れた瞳で見据えられる。
そんな目で見つめられたら、発情しゃうじゃないか。
「あれと戦って」
ムクムクと勃ち上がる劣情を抑えながら鈴木の言葉を反芻する。言わんとしていることは、よーく理解している。が、しかし、俺は返事を渋ってしまった。
「もし勝ったら、田中の好きにしていいよ?」
そう言うと鈴木はふいっとそっぽを向いてしまった。
「はいよろこんで!」
選択肢も迷いもない。
俺は可愛げのカケラもないキティちゃんしばき倒して、鈴木に◯◯◯や△✖◻をする!!
「お。やる気になったすね。そうこなくっちゃっす」
小林なにがしがパチパチと手を叩く。
「ふん。うなぎパイ使いである俺に敵は、、、いない!!」
高らかに叫ぶや、両脇のホルスターからうなぎパイを抜く。
左右の手、それぞれ拇指をのぞく四指のあいだに挟まれたパイの数は総数八枚。
使う番手は『うなぎパイミニ』だ。
「いくぜ、キティちゃん」
そして相手が反応するのも待たず、俺は前方の白虎に駆けながら、八枚のうなぎパイミニを放った。


[No.41] 2019/03/21(Thu) 20:52:25
11話 (No.40への返信 / 11階層) - 皇帝

 この世のどこかにあると、まことしやかに噂されている魔界。それは魔法少女ミッチルンの故郷でもあった。
 赤黒く澱んだ空気と、灰色の空が黒い雲を浮かべる。
 大地は灰と塵芥に覆われ、生命の息吹を感じることは無い。
 そんな魔界の最奥に、どっしりと構える魔王の城があった。
 玉座に座るのは、巨大なツノを持つ魔の王。
 今まさに三百年にもわたるうたたねから目覚めたところであった。

「なんだと、ミッチルンがうなぎパイを集めている!? どうしてそれを早く言わなかったんだ!!」

 怒声が城の窓を揺らし、場内に雷を落とすと、報告に来ていた悪魔は「ひんっ」と角の生えた頭を押さえながら翼を畳む。

「言いましたよぉ……四百年くらい前にですけど」

 若干涙目になりながら魔王を仰ぐ魔物は、淫魔と呼ばれるに相応しい肉体を持っていた。
 扇情的なボディラインを惜しげもなく曝け出し、ボディペイントのような悪魔の衣が彼女の局部を強調する。
 黒光りする艶かしい尻尾が、肉付きの良い腰周りを流れる。

「まあ良い、それで、いくつ集まったのだ?」
「まだ一つみたいですぅ」
「一つ!? 四百年もかけてたったの一つだとッ!?」
「ひぃんっ」

 城の周囲にいくつもの落雷を発生させながら、魔王は立ち上がる。
 たゆんと揺れる、二つの球体。目の前の淫魔をも上回るその女性らしい身体つきは、まさに魔の王であるにふさわしかった。
 野生的な犬歯が覗く口をにわかにつり上げ、紫色のネイルをぐっと握り込む。
 血のように赤い瞳は、窓の外を見つめていた。

「ミッチルンめ何をやっているんだ……いや、奴がまだ手に入れていないというのはむしろ好都合か」
「魔王様?」
「出るぞ。奴より早く、うなぎパイをこの手におさめるのだ!」

 バッと手を横に投げると、淫魔はにこやかに手を振って返す。

「あ、はーい。いってらっしゃいませですぅ」
「クックック、世界に七つ存在するという伝説のうなぎパイか……さぞかし美味なのであろう。我が腹を満たすにはちょうど良いわ」

 スベスベの腹をさすりながら、ぺろりと唇を舐めとる。
 魔王は黒き翼を広げて、魔王城の天井を突き破り、空へと飛び立った。

「魔王様ぁ、ミッチルンはそっちじゃなくて、地獄にいるですよぉ」

 淫魔が口に手を添えて告げると。
 空から小さな声で「わかっているとも!」と強がりが聞こえて、黒い影は方向を変えた。


[No.42] 2019/03/21(Thu) 21:22:37
12話 (No.41への返信 / 12階層) - ほるこ

ぎょるぎょると音を立てて、高速回転するうなぎパイは白虎を目がけて突き進む。
ぶしゃっと毛皮ごと白虎の皮膚を切り裂いて、ブーメランのごとく戻って来たうなぎパイを俺はつかんだ。
そう、幼い頃よりうなぎパイマスターになるべく英才教育を施された俺は、一般常識や倫理を学習することなく、うなぎパイのみに生きてきた。
うなぎパイを食い、飲み、呼吸し、全身をうなぎパイで作り変えた。
うなぎパイのため、うなぎパイの楽園浄土をこの世にもたらし、千年王国を築いてギネスのうなぎパイ記事を書き換えてやるのだ!
飛びかかってきた白虎の爪攻撃を、うなぎパイで受け止め、うなぎパイでビンタする。
本来、もろいパイであるはずのうなぎパイであっても、心を込め、愛を持って接すれば鋼鉄よりも硬くなるのだった。
「ふん、お前のうなぎパイへの情熱はその程度か?」
俺は、殴り倒した白虎を見下ろし、見くだした侮蔑を口にした。
「うなぎパイが好きなら、俺に勝ってみせろ!」


[No.43] 2019/03/21(Thu) 23:01:50
13話 (No.43への返信 / 13階層) - 皇帝

ぎゃひん!
可愛げのない巨大なキティちゃんは、山田の放ったうなぎパイの絶大な威力の前に屈し、膝をついた。

一方その頃、地獄の別所にてモニターを覗く三体の巨獣がいた。

朱雀「白虎がやられたか」
青龍「しかしあやつは我々の中でも一番の小物ぞ」
玄武「フォフォフォ。次はワシが出るかのぅ」

老体の亀が重そうな身体をもたもた持ち上げる。
残りの二体が手伝って、ようやく亀は部屋を出ることができた。
お年寄りには優しく。それが地獄のルールだ。

中ボスの間は残り三つだが、白虎を倒した三人組が向かっている場所が次の中ボスの間ではないことを、モニター越しの彼等はまだ気付いていなかった。


[No.44] 2019/03/23(Sat) 07:59:46
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