中世ヨーロッパ風のライトノベル、同人小説などで、人口密度が古代や原始時代なみに薄すぎる小説が多すぎる。 結論をいうとこのとおりになりますのですが、最近あまりに頻繁に見るので一言書いてみました。 狼と香辛料でも感じたのですが、ラノベで人口密度を低く描写している場合が多すぎます。 1日旅をしてやっと隣の村にたどりつく、というような低すぎる描写が蔓延しているのです。 あるいは、その辺りの描写をばっさり切っているため問題描写そのものを忌避しているよなものが多いです。 上記のように隣村まで1日かかるのが普通、という場合、実際の中世ヨーロッパを基準に考えると人口密度は実に1%程度、二桁違うというとんでもない乖離が見られることになります。 中世ヨーロッパ的に正しい認識、描写の箇条書きを書いておきますので、ご意見をください。 1、街道を歩いて一日なのは都市と都市の間の距離。 2、都市の周辺に多数の村が散在している。 3、街道を歩いていると30分〜2時間に一個くらいは村を通り過ぎる。 4、そのため、街道沿いを旅する場合、よほどの場合で無い限り宿を借りる村には事欠かない。 5、野宿する場合、以下のような理由付けが必要。 5−1街道を外れた辺境部での活動の場合。 5−2門限を過ぎたので村や宿場町に入れない場合。 5−3宿代を浮かすためにわざと野宿。 5−4宿を断られたりした(排他的、イベントがらみで宿がいっぱいなど) 6、人口数千の大きい都市(を中心とした伯爵領)を例にすると、半日くらいの範囲に数百の人口を持つ村が百個程度有るといった程度が基本。 ※中世都市の人口を支えるには10倍程度の農村人口が必要で農村は村から耕地へ“通勤”する時間を考慮するとあまり人口を大きく出来ない。 7、村は諸条件のよい場所に出来る。人口密度が平均の1割しかないような領地でも、街道沿いという交通の条件がいい場所に集中しがちなため村への遭遇頻度はそれほど下がらない。 8、村間距離は人口の√で大まかに決められるので人口密度1/10でも村間距離は1/3程度にしかならない。 9、治安維、実効支配の問題上、領主の維持できる領地は戦力を即応可能な範囲に限られる。 10、そのため、基本的に城から歩いて半日の距離が限界。それより広すると下位領主への委任統治が必要になる。 11、そのため、領主への救援要請はすぐに可能で、特別な理由が無い限り、領主の義務である治安維持は村人が考える必要は無い。 [No.74177] 2012/04/01(Sun) 12:59:23 |
だからなに? 別にそれらは、「中世ヨーロッパ」が舞台ではなくて、 「中世ヨーロッパ『風』の架空の世界」が舞台でしょ。 個々の作品で、描写・説明に矛盾を見つけたなら、その個々の作品に対して言うべきであって、 「あなたの漠然とした印象の中にある」ライトノベル、同人小説の話なんて、どうでもいいです。 [No.74179] 2012/04/01(Sun) 13:23:50 |
多くは演出や作者の事情、あるいはページ数の関係で細かに書くスペースがない、次のシーンを翌日にしたい、などなどの大人の事情でしょう。 「最近あまりに頻繁に見る」ということは、ライトノベルとしてそっちのほうが都合がいいからとも思います。 確か、狼と香辛料の作者が以前ブログで 「終わり近くまで書いたけど、読み返してみたら余計なこと書きすぎたんで半分くらいカットしたわ…」 って感じの書き込みを読んだ記憶があります。 もしかしたら、そういった描写を全カットしたのかもしれませんね。 私には中世ヨーロッパの知識はあまりありませんが、 京都から鎌倉まで、最短で70時間で移動したらしいですから、確かにその間に村が数えるほどしかない、というのはおかしな話かと思います。 ですが、場所にもよるでしょう。 山を超えなければならない、馬車ではキツい、迂回するしかない、ともなれば、あえて村がなさそうな場所を通るわけですし。 野宿については、まあ、正直言って作家自身が日本人だからしょうがないと思います。 狼と香辛料の場合は主人公が商人ですから、中世ヨーロッパで野宿なんてしようものなら翌日には死んでると思う。 日本人の危機感のなさが抵抗なく野宿を選択させているのでしょう。 また、読者も日本人ですから、基本的には野宿に違和感は持ってないものと思います。 もっとも、狼と香辛料はテーマが異世界の経済みたいなイメージがあるので、野盗との諍いなど書く必要のないことだと思いますが。 6〜11に関しては、異世界ですから……としか。 現実的に考えれば仰る通りかと思いますが、作者としては「そういうこと書きたいわけじゃないから」でしょう。 話の中心以外の事なんて、わりと大雑把なものです。 ですので、ブーイング737さんの見解は至極真当で、正しい認識だと思います。 そういった「異世界の事情」をテーマにした小説ならば、間違えてはならない描写ですね。 ですが、多くのファンタジー小説は別のところにテーマがありますので、作者にそこまで考慮しろというのは少々酷な主張かと思います。 しかしながら、実はコレが本題なのですが、 ブーイングさんの見解は、私にとって新鮮で「そうなのか、いや言われてみれば確かにそうだな」と思えることばかりで、とても勉強になりました。 狼と香辛料のような、ファンタジーっぽいけど経済がテーマという小説がアリならば、ブーイングさんのような異世界の事情も充分アリだと思います。 いっそのこと、「間違った中世ヨーロッパ的な世界観に気がつけよ、お前ら!」といった主張の小説を書いてみたら如何でしょうか。 少なくとも、私はとても読んでみたい内容だと思います。 [No.74180] 2012/04/01(Sun) 13:41:56 |
なるほど。 勉強になりました。有難うございます。 素朴な疑問が一つ。 仰っているのは封建領主の領地を核とした農村地帯の様相かと思いますが、そういう領地と領地の間にえんえんと無人の荒蕪地(誰の領地でもない)が広がり、そこを街道が通っているという状況はなかったのでしょうか? うろ覚えで恐縮ですが、確か中世のヨーローッパには「国境」というものが無く、王や諸侯の領地がまだら模様に入り乱れて散在していたと聞いたことがあるように思いますが。 [No.74181] 2012/04/01(Sun) 13:51:20 |
ファンタジーと言えば中世ヨーロッパ風と思われていますが、実際に現実の中世ヨーロッパの世界を使った作品はないと言ってもいいです。 それは何故か? 現実の中世ヨーロッパ(5〜15世紀)は小さな領主国家がそれぞれに独立している世界だから。おもにファンタジー作品に見られる、王がいて貴族がそれに仕える封建社会というのは、中世ではなく16〜18世紀の近世ヨーロッパに類似しているのです。 では、現実の中世ヨーロッパについてお話します。 まず、この時代は人々の行き来があまりありません。 もちろん都市には商人がおり、様々な品物を運んではいましたが、はるか国外から主食までをも輸入するなどということはありませんでした。 ですから基本的に各領主の領地では自給自足の生活をしていました。領地間の行き来はほとんどありません。他の領地はもはや異国であって、よそ者は疑われ偏見の目で見られます。ですからこの時代、ファンタジーで見られる、異国から異国へと旅をする人間というものは非常に少ないものでした。当然、旅人をサポートするための設備(宿など)の数も少ないのです。 また各領主は領内に密偵が潜りこむことを望まないので、領内に入ろうとするものからは税金を徴収しようとします。それこそ一定距離を進むごとに、税金をとられてしまいます。 つまり、忠実に中世ヨーロッパを再現しようとすると、そもそもファンタジーとしての展開が容易ではなくるのです。 当然貴方のおっしゃるとおりに、都市と都市とを結ぶ街道があり。かちこちに村があります。ですがそうしたことを描写してもおもしろいかというと別です。 そもそもファンタジー小説というものは、ヨーロッパをモチーフとして、そこに魔法などの要素を加えた独自のより高次の文明社会を舞台にしたものがほとんどです。。 それに一重に中世とはいっても、その社会性は多岐にわたります。 帝国社会。 領主国家社会。 絶対王政による封建社会。 都市国家社会。 古代、中世、近世ヨーロッパ。 それらから仕える部分を抜き出し、再構築したものが、世にあふれる中世ヨーロッパ風ファンタジー小説です。 純粋に中世風にしないのは、王がいて貴族がいて、大衆のイメージにのっとったものが面白いと受けられるからです。 もちろん。そもそも世界観が矛盾だらけのものも存在しますし、そこは問題なのは確かだと思います。 しかし、現実どおりに描くことが面白いというわけではないのでしょう。 後から見直すと、伝えたいことが伝わりにくかったので、改稿しておきました。 [No.74182] 2012/04/01(Sun) 14:02:41 |
>演出や作者の事情、あるいはページ数の関係 そのあたりはドラクエの弊害の一種としてできるだけ気にしないようにしてはいたのですが、どうにもその弊害が常識化しているように感じまして。 一国に城が一つと村が一つだけ。男女の比率は圧倒的に男が多く人口は数える程度。 リアルにすると村は1へクス置きに存在し、村ごとに数百人のキャラを配置、といったことになり、ゲームバランス上も容量の上からも無理の有る条件です。 が、小説の場合ほんの一文節か二文節を加えればいいだけでリアリティがまったく違ってきます。 なにより、ドラクエの弊害が蔓延し、常識と化したまま、疑問を持たずに創作活動を行う方々が増殖しているように思って一筆したためました。 リアリティのある世界観を作ろう http://www.raitonoveru.jp/howto/m.html にもありますが、基本的な資料収集をしていれば起こらないはずなのです。 日本ファンタジーラノベの黎明期に書かれたロードス島戦記をはじめとするSNE作品(小説、リプレイ、TRPGなど)でもこういった勘違いした描写が多くありました。 どうもその世界観を丸パクリしているからそういった創作者が増殖しているのではとも思います。 丸パクリが創作活動において禁止事項なのはご理解いただけると思います。 せめて最低限の常識を勉強してから書かないと、リアリティが無い変な世界だとあきれられ、読むのをやめられてしまいます。 人口密度が極端に低いのに中世ヨーロッパ的王国の統治機構が成り立っている、あまつさえ戦争でごく気軽に数万、数十万の大軍を出す、とかが頻繁に有るのですよ。 あと、テーマが違うからごく基本的な知識も勉強せずに書いても面白くてリアリティの有る小説を書けるとはなりません。 基礎がしっかりしていないと様々な意味で問題が出てきます。 そして、そういったかたがたが増殖しているように見えるのがどうにこうにも。 [No.74183] 2012/04/01(Sun) 14:27:15 |
確かにそのとおりなのですが、人口密度が低すぎると封建制そのものが成り立ちません。 社会制度的に古代ゲルマン人などのような蛮族の部族社会の描写をしなければならないのです。 王が居て貴族が居て騎士が居て農民が居て商人職人や神官奴隷が居て、という社会制度の描写が出来ません。したらリアリティがなくなります。 どうしてもしたいならそれらの代償となる魔法技術なりが必要です。 でもって。 人の行き来があまり無いといった説ですが、主食の他領地からの輸送はもちろんそのとおりなのですが、それ以外についてはさすがに言いすぎな気もします。 11世紀に教皇ウルバヌス二世が発令した十字軍に英国の一部とフランス西部の王に即位したリチャード一世がエルサレムまで遠征した例を見てもわかるとおり政治・軍事・商業などなど、そこまでのものではありませんよ。 いやまあ、年代にもよりますでしょうが。 [No.74184] 2012/04/01(Sun) 14:41:27 |
無いことも無いですが、それらは実質的に“特別なことが無い限り表に出ない、描写されない例外的な地方・場所”となります。 特別な場所として特筆する必要が有るでしょう。 また、街道とは人が移動するために整備・維持管理されるものですので、無人地帯にはそもそも街道が作成されず、存在し得ないはずなのです。 交易などの需要の有る、人口密集地を結ぶ線上に作られるのが普通であり人口希薄地帯を結ぶように街道を作る馬鹿は居ない、居たとしたらすぐ自滅するので居なくなるわけです。 また、街道が有るならそこには人が通ります。人が通るなら需要が有るはずで、需要が有るなら宿場町のひとつも出来ます。そのため、まったくの無人地帯とはなりません。 街道が有るなら街道沿いに村が出来るのです。 需要があれば。 たとえそこが何も無い砂漠でも、レンガを運び井戸を掘って宿場町を作るのが人間です。 この場合の需要とは、人が基本的に住めない地域の向こうに大きなうまみの有る交易相手となる大領地があり、交易に従事する人々の充分な数が見込める、といったことを指します。 [No.74185] 2012/04/01(Sun) 15:02:46 |
その時代のリアリティをとことんまで追及する。 ライトノベルですと、文章量的にも、読者層的にもそれがなかなか難しいところなのでしょうね。私も延々とそういうのを描いて、あとから推敲で大量に削ります 泣 読者の視点に立ったとき、それはストーリーの進行上にはさして重要ではないからです。 狼と香辛料についてですが、行商人における価値観として、時は金なりという描写がされていました。 それにより、都市と都市の間にある、商売に関係ない村というものは商人のロレンスにとっては不要なものであるとした。 という考えは深読みでしょうが…… 必要なのはリアルよりも、リアルな世界。それでいて引き込まれる魅力的な世界でしょう。 狼と香辛料の世界も、おそらくは領主国家社会と都市国家社会のミックスだと思われます。つまり独自のオリジナルな世界なのです。最低限、読者が違和感なく読めればそれでよいのでしょう。 大変有意義なスレでした。 それだけの深い知識があれば、きっと魅力的なファンタジー小説がかけるはずです。 お互いに精進しましょう。 [No.74186] 2012/04/01(Sun) 15:05:15 |
> 日本ファンタジーラノベの黎明期に書かれたロードス島戦記をはじめとするSNE作品(小説、リプレイ、TRPGなど)でもこういった勘違いした描写が多くありました。 ここらへんは、ブーイング737さんもまた勘違いされていると見受けられます。 SNE系の世界で、「村がない」という設定はありませんよ。 単にそれは、「公開された地図に載っていない」というだけです。 あれらはもともと、TRPGを行うにあたって提供された世界観であるため、ガチガチの地図はもともと作っていないんです。「空いているところは好きに作っていいですよ」という仕様なんです。 むしろ、どこかのサプリメントには「ある」と書いてあったはず(うろ覚えですが)。 実際問題、「ゴブリンに襲われて困っている村から退治の依頼が来た」なんて初級クエストは、「地図にも載っていない名もしれない村」から行われるわけです。 例えば村まで三日の距離だったとしても、そこまでに「立ち寄れる村がない」かどうかはGM次第。「ゴブリン退治は急を要するから、あえて街道を外れて最短距離を行ったから、途中野宿した」とでも、強引に理由をつけようと思えばつけられます。 描写がない=何もない ではありませんよ? 小説というエンターテイメントを主眼においたもので、「エンターテイメント上は蛇足だから描写されない」というのはままあります。ですが、だからといって、それが「何もない」にはなりません。 問題提起、マメ知識としては楽しく読ませていただける内容の書き込みでしたが、だからといって、「現実の常識」を「ファンタジーの常識」に、その世界観を無視する形で無理やり当てはめようとしても、また別の矛盾が発生するだけです。 魔法や神の奇跡などの実在や、モンスター等の現実世界には存在しない別の脅威など。 「ファンタジーですらありえない、その世界観の内部の矛盾」は看過できませんが、「現実の常識」だけが「常識」ではありませんよ。 [No.74187] 2012/04/01(Sun) 15:13:23 |
架空だからこそリアルさを感じさせられる、少なくとも違和感を感じさせない設定と描写が必要です。 そして、そのための基本的な知識が無い方が散見されるから一筆したためました。 なにしろここは創作する人たちの場所ですから、少しでもこういった間違いに気付いて下さる方がおられればうれしいと思うからです。 [No.74188] 2012/04/01(Sun) 15:14:16 |
え〜〜と、実はワールドガイド(水の良さん)に大国に存在する村の数が数十程度、人口の9割が都市人口という記述があったりしまして。 [No.74189] 2012/04/01(Sun) 15:16:06 |
パクリ、というと言葉が悪くなりますが、 既存の価値観を利用したまでの事で、私はパクリとは思いません。 そのほうが説明しなくても読者が理解してくれるので、スムーズなストーリー進行が出来る、と(私はファンタジーは書きませんが)私でも既存の価値観を利用します。 なにしろ、それはファンタジーに限った話ではないので。 なぜ間違った認識と知りつつも下敷きを利用するのか、それでも創作家か、とお思いかもしれませんが、テーマ外の事をわざわざ「その認識は間違っているぞ」と書いても、読者は疲れるだけです。 資料集め、最低限の常識、そういったものは確かに知識として蓄えなければ書く資格なしと思います。 しかし、私ならそうした知識を集めた上でも、やはり都合上(↑に書いた話の進めやすさという都合)既存のファンタジー世界を構築します。 そのほうが、読者が楽だからです。 リアリティは大切ですが、そればかりを考えていたら肝心の話がつまらなくなるので、良し悪しです。 子供向けのアニメで、ミニ四駆とかビーダマンとか玩具で世界大会をしたり世界を救ったりしていますが、リアリティはあるのかって話です。もちろん、子供向けだろうとそれなりのリアリティは無ければなりません。 要するにリアリティは匙加減が大事なわけで、追求するものではないと私は考えています。 以上のことから、ブーイングさんの見解は正しいと思いますが、現在のファンタジー小説に疑問は持ちません。 また、パクリは厳禁だ、といった事を書かれていますが、パクることも出来ない作家は、私はどうかと思います。 模倣から創作は始まるので。 ここは相談板なので、ブーイングさんも物書きかと思います。 でしたら、批判や主張は掲示版でなく自身の作品で語っていることでしょう。 その上で「これが正しい知識だけどどう思う?」というご質問かと思っていたので、 私の意見としましては、「そういうテーマで書いたら面白いと思う。是非やってほしい」です。 それでは、執筆頑張ってください。 [No.74190] 2012/04/01(Sun) 15:18:13 |
追記です。完全版では都市人口のおおよそ10倍の農村人口に訂正されました。 しかし、その後のサプリメントでも街道沿いの村の間隔がまともな数字になる事はありませんでした。ソードワールドRPGツアー1オーファンでも同様です。指摘は受けていたはずなのですが。 他の作者さんも同様の間違いをしていることが散見されました。 どなたとは言いませんが。 つまりは、プロ発祥で間違いが増殖しているのではと思っています。 [No.74191] 2012/04/01(Sun) 15:24:59 |
> え〜〜と、実はワールドガイド(水の良さん)に大国に存在する村の数が数十程度、人口の9割が都市人口という記述があったりしまして。 その「都市人口」というのは、「都市の城壁の中に住んでいる人間の人口」ではなく、「都市の城壁の外に住んでいる、近隣の名もない村の人間も含めての人口」であったと記憶してますが? ワールドガイドはもう手放してしまったので、間違っていたらすみません。あと、ワールドガイドに直接書かれてはいなくとも、別のサプリメントで補足されたものだったかも知れません。 [No.74192] 2012/04/01(Sun) 15:29:07 |
> > え〜〜と、実はワールドガイド(水の良さん)に大国に存在する村の数が数十程度、人口の9割が都市人口という記述があったりしまして。 > > その「都市人口」というのは、「都市の城壁の中に住んでいる人間の人口」ではなく、「都市の城壁の外に住んでいる、近隣の名もない村の人間も含めての人口」であったと記憶してますが? > > ワールドガイドはもう手放してしまったので、間違っていたらすみません。あと、ワールドガイドに直接書かれてはいなくとも、別のサプリメントで補足されたものだったかも知れません。 【追記】 これを書いたのは[No.74191]が投稿される前です。時間差で、入れ違いになりました。折角ですのでこのまま残しておきます。 あと書き忘れましたが、「大国に存在する村の数が数十程度」に、「都市の城壁の外に住んでいる、近隣の名もない村の人間も含めての人口」に加算する村は含まれていなかったかと。 [No.74193] 2012/04/01(Sun) 15:30:42 |
Q&Aでも突っ込まれていました。 そして、水野さんは、あれは都市人口だけで総人口は10倍くらい、と訂正しました。 そして、完全版では総人口が大きく変更されました。 が、村の頻度については相変わらずでした。 隣の村まで一日とかが普通だったり。 [No.74194] 2012/04/01(Sun) 15:34:04 |
ありがとうございます。 リアルな描写については、すでに書きましたが1文節か2文節で済む程度のものですので、さほど負担にはならないと思います。 まあ、その一文節を効率的にさらりと組み込むのが難しいのですけどね。 [No.74195] 2012/04/01(Sun) 15:52:20 |
こんにちは、ただの読者のあざらしと申します。 小説に対して真剣に考えて向き合ってらっしゃる故のことと、好意的に受け取りました。 以下感想です。 例に出されている『狼と香辛料』ですと、経済を扱っていますので全く無関係とは申しませんが、人口密度は不要だと思います。 それどころか、あらすじレベルでも経済もそう重要な位置にありません。 あらすじを引用します。 【引用】 行商人ロレンスは、麦の束に埋もれ馬車の荷台で眠る少女を見つける。少女は狼の耳と尻尾を有した美しい娘で、自らを豊作を司る神ホロと名乗った。「わっちは神と呼ばれていたがよ。わっちゃあホロ以外の何者でもない」老獪な話術を巧みに操るホロに翻弄されるロレンス。しかし彼女が本当に豊穣の狼神なのか半信半疑ながらも、ホロと共に旅をすることを了承した。そんな二人旅に思いがけない儲け話が舞い込んでくる。近い将来、ある銀貨が値上がりするという噂。疑いながらもロレンスはその儲け話に乗るのだが―。 【引用おわり】 主人公ロレンスの物語において、重要なキーワードはホロで、経済活動は舞台背景です。 ロレンスの動機にしても、ホロが重要な位置を占めており、それは経済活動より優先される。 根底にこれがあるから、楽しめる物語です。 舞台背景の説明にしても、風習や商人同士の会話で読者に伝え、それらはすべて物語を通じて知っていく。 小説として至極真っ当な、読者を向いた書き方です。 この『読者』は、日本で育った日本の風習や環境が常識である人々です。 読者の環境には、過去に読んだ小説や、映画が含まれます。 要するに、 >人口密度が古代や原始時代なみに薄すぎる小説が多すぎる。 これが『イメージとして定着』しているのではないでしょうか。 小説に限ったことではなく、例えば映画だって多くの作品は人口密度について言及されず、イメージ的には隣村まで一日という作品だってありますよね。 他の方の書き込みを拝見していても、このイメージが定着しているのだろうことが伺えます。 何よりもブーイング737さんが、この書き込みをされたのは『世間でのイメージが間違っている』からこそですよね。 読者がこのイメージを持っている限り、作中においてそのイメージを引き継ぐのか、覆すのか、それは物語においての重要度の問題ではないでしょうか。 読者のイメージを覆すには、それがいくら正しいことでも注意が必要です。 『どうして旅をしているのに、そんなに村落があるの?』 読者がこの疑問を抱いたときに、それが正しいのかどうかを考えてくれるよりは、『違和感』として抱く可能性が高くなります。 はっきりいえば、物語を楽しんで貰う邪魔者です。 物語には様々な定番のウソが存在しますよね。 テレビドラマの銃声なんて最たる物です。 実銃の発砲音を流せば、それは忠実に正確な音声ですが、そこから視聴者が得る印象は『安っぽい、おもちゃみたいな音』です。 場合によっては、真実は世界観を壊してしまう原因にさえなります。 これら『違和感』を打ち消し、読者に『これが正しいのだ』と認識させるには、物語中で正しい情報として提示する必要が出てきます。 さて。 例で出された『狼と香辛料』 この小説で空気感を出しているのは、風習や商人の会話です。 そこに更に、人口密度と距離感を出していくと、ピントが合った場所もなくなり、逆に全てがピンボケになっていく恐れがあります。 作者が提示しているうま味も、読者が読みたいのも、ロレンスとホロの物語です。 本当に際立たせたい物がある場合、写真ではふたつの方法があります。(ウィキペディア画像にリンク) ひとつは構図によって選択する方法。 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/15/Deepfocus.JPG もうひとつは被写界深度によって選択する方法。 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4b/Sessha-flower.jpg 小説でも映画でも同じだと思うのです。 『なにをアピールするのか』もっと言えば『この話はどんな話し?』という、ひと言あらすじに立ち戻るべき話しです。 どちらが優れているという問題ではありません。 ですがライトノベルや俗に言う大衆映画は、おおよそ『本当に見せたい部分をより際立たせる』ためにピントを合わせる部分の選択が重要になるように思います。 個人的には、前者のピントが合っている範囲が広いのは、例えば映画ならば芸術性の高いもの、ひと言あらすじが難しい物語が当てはまるかと思います。 構図だけで選択する方が、テクニック、なによりもセンスが必要です。 前述で書いた『読者のイメージを覆す』『これが正しいのだ』という提示をする。 これはピントを合わせる部分が、その分散漫になるという恐れも出てきます。 結局は物語次第ではないでしょうか。 人口密度が重要な話しであれば、読者の持っているイメージを壊し、それを再構築することが魅力のひとつになると思います。 固定概念を利用する、固定概念を崩す。 これらは、物語のパターンとして非常に面白くなる素養があると思います。 ブーイング737さんは、それを活かした物語を書いて頂きたく思いました。 ではでは、執筆頑張ってください。 [No.74196] 2012/04/01(Sun) 16:23:08 |
ご教授ありがとうございます。 それでは、ずっと昔から思っていたのにあえて狼と香辛料を例に挙げた理由を少し申し上げたいと思います。 まず、このライトノベルのストーリーの基本が商業行為を根幹としてますことをあげなければなりません。 この場合、人口密度通常と人口密度1%ではとんでもない違いが起きます。 通常の世界観の行商人: 都市ひとつもしくは数個を中心として周辺の村々を行商して歩く。 村の数がかなりに上るためこの程度で問題はおきない。 人口1%の世界観の行商人: 一つの都市の周辺にある村の数が低すぎるので広範な商業路が必要。 次の取引先の村まで遠いので輸送費が数倍〜もかかるため儲けが本来なら大幅に減る。 取引先となる村の数が少ないため行商人の数が本来なら少なくなるはず。 周囲の村と取引している穀物商人たちが沢山居るのに村の頻度が少なすぎるために不自然になっている。 一つの村の出荷する穀物量が少ない、それでの収入で得たものが妙に多い。 こういった問題が多々おきるのです。 ストーリー自体は面白かったので8巻だったかな、そのあたりまでは読んだのですが、途中からはそのあたりが気になりすぎて中古屋で買うか立ち読みで済ませるようになってしまいました。今では読んですらいません。 あとは、以下の引用をしておきます。私の考えと同じですから。 ライトノベルだけを読んで、ライトノベルを描くべからず http://www.raitonoveru.jp/howto/f01.htm#b やはり知識を蓄え、文章技術を学ぶためには、 漫画やライトノベル以外の本もたくさん読む必要があります。 創作というのは非常に高度な知的作業で、 1つの作品を作り出すために、1000のモノを吸収する必要があります。 あなたが作り出す小説世界は、 盤石にして広大な知識の大地によって支えられていなければならないのです。 このバックボーンの有る無しが、作品の質に大きな影響を与えます。 漫画やライトノベルだけしか読まずに、ライトノベルを描けば、 目も当てられないような薄っぺらな作品になります。 今まで漫画やライトノベルにしか興味が無かったという方は、 少しでもそれ以外の本に興味を広げてください。あなたの興味を惹く本がきっとあるはずです。 [No.74197] 2012/04/01(Sun) 17:04:06 |
こんにちは。十円玉です。 ちょっと思ったんですが、確かに言わんとすることは分かりますよ? でも、その例に狼と香辛料を挙げたのは失敗なんじゃないかなー。 なにせあの作品、別段リアルな中世ヨーロッパにこだわってないですよね? あの世界はあの世界であり、現実の私たちとは無関係なことはホロの存在なんかからも見て取れます。 それは言うなれば、「剣と魔法のファンタジー」に対して「その内容なら当時両刃の剣は無かったはずだ!」とか、「学園モノ」に対し「そんな校風は今の世の中で成立しない」とか言ってるのと同じように思います。 その作品の重きを置いている部分を進めるにあたり、リアルな世界ばかり事細かに現実くさいことを書かれては読者側としては少々引いてしまいます。そういうことならば、もっと妙な歴史モノがいくらでもあるんじゃないでしょうか? いわば貴方の主張は、『狼と香辛料』の作品そのものを改変しろと訴えているように聞こえてならない。 あの作品が好きで読んでいる大半の人間にとって、おそらくですがそういった描写は必要ないんでしょう。 ドラクエもそうですが、小説、ゲームは飽くまで娯楽。「リアルな世界」を売りにしているものでもない限り、そこを指摘するのはお門違いな気がします。 確かに現実の世界を元≠ノはしていても、完全に西暦何年の何処其処だとでも言ってない限り、問題でもなんでもないと私は思います。 いえ、決して全否定するつもりは無いんですよ? 確かに「中世かぶれなら中世かぶれなりの何かにしろよ!」みたいに度を越して世界観ぶち壊しの作品はあると思います(私が言うのは自虐的かもしれませんが) ただ、例として『狼と香辛料』を上げたのが失敗だったと言いたい。もっと崩壊してる作品であればまだしも、少しズレてると言わざるを得ないかと……。 まぁ結局のところ私がファンだから擁護してるだけかもしれないですけどね;; [No.74199] 2012/04/01(Sun) 17:31:06 |
確か、ローマ帝国時代に作られた街道というのがあったんじゃなかったでしたっけ? 重要地点を結ぶ街道なら、ローマ滅亡後も残ったのでは? それと、〜領と無人地帯の面積比は? ヨーロッパ全体の人口比率は、中世のピークで現在の1/10くらいですよね? それほど辺境でなくても無人(に近い)地帯は農村地帯と混在してかなり広がっており、そういう地帯を含めてそれなりに道路網がヨーロッパ全土を覆っていたのではないかと思うのですが、どうなんでしょう? 街道沿いに宿場町や交易拠点のような町や村はできるかもしれませんが、そういうケースだと、このスレの本文に書かれている計算は当てはめられませんよね? あれは農村地帯にかぎった話と思えますから。 [No.74200] 2012/04/01(Sun) 17:55:55 |
わかります。 かくいうわたしも狼と香辛料のファンであり、同人誌やアンソロジー本までいまだに保存しています。 本そのものも古本屋に持っていってはいません。 が、読んでいて苦痛に感じることも出てきたためにずっと読まないままほこりをかぶっています。 用語というか反論というかにつきましては、 人口密度と経済活動は密接な関係にあって、その基礎部分が変だと全てが嘘になるためどうしようもない、というレベルです。 相場取引が出来るほどの都市なのに周囲に穀倉地帯がなさそうな描写とか、街を一歩出たら荒野っぽい描写とか。 ※普通、大都市が出来(成立す)るのは充分な食糧調達の安定性が前提で、当然ながら周囲は一定以上の穀倉地帯となる。 Q&Aともあざらしさんのご質問とこちらの回答が似たような流れなので、同じ引用をして締めたいと思います。 ライトノベルだけを読んで、ライトノベルを描くべからず http://www.raitonoveru.jp/howto/f01.htm#b やはり知識を蓄え、文章技術を学ぶためには、 漫画やライトノベル以外の本もたくさん読む必要があります。 創作というのは非常に高度な知的作業で、 1つの作品を作り出すために、1000のモノを吸収する必要があります。 あなたが作り出す小説世界は、 盤石にして広大な知識の大地によって支えられていなければならないのです。 このバックボーンの有る無しが、作品の質に大きな影響を与えます。 漫画やライトノベルだけしか読まずに、ライトノベルを描けば、 目も当てられないような薄っぺらな作品になります。 今まで漫画やライトノベルにしか興味が無かったという方は、 少しでもそれ以外の本に興味を広げてください。あなたの興味を惹く本がきっとあるはずです。 [No.74212] 2012/04/01(Sun) 20:16:49 |
こんにちは、底辺 従助です。 おお、面白い話ですね。勉強になりました。 知っているかもしれませんが、お返しとばかりに少し聞きかじったことを書きます。シェイクスピアの「真夏の夜の夢」はアテネの森を舞台にしたらしいのですが、全然アテネの森には見えず、イギリスの森のような雰囲気だったそうです。 現在でさえコアなテーマの書籍は探しにくく求めにくいのですから、当時のイギリスでは、資料を探したくてもなかったのかもしれません。仮に地球上に存在しても、上流階級ではない一戯曲家のシェイクスピアには、手が出なかった可能性もあります。 同じ国イギリスの騎士道物語ですが、名作「アーサー王の死」には史実的にも科学的にも、絶対にあり得ないような荒唐無稽な話が転がっています。でも、不思議と面白くて胸を打つんですよ。 奈須きのこのFateや、虚淵玄のフェイト/ゼロの元ネタにもなってますね。 太宰治の「斜陽」も華族の主人公の話し方が女中のようだった、ということで大物作家から酷評されています。とある宮様が読んで「身につまされる」と言った程有名な作品で、現在にも伝わっている名作ですが、さまざまな意見があった模様です。 僕も遅ればせながらですが資料本の大切さに気付き、今必死で読んでいるのですが、スイスイとは行きません。原稿用紙百枚位の中編で使った名詞の類を抜き出し、重要なものについてウィキペディアで流し読みするだけでも、そこそこの時間がかかりました。 人生には限りがあるが、知識には限りがない、と荘子も大昔に言っていました。いくら作家は幅広い知識が求められると言っても、全員がブーイング737 さん並みの知識を持ち、なおかつ作中に反映させることができる、というのは難しいのかもしれません。 もしよかったらの話ですが、回答者としてこの掲示板でレスを書いてみるのは如何でしょう? やや厳しい筆調なので質問者の方はドキドキするかもしれませんが、傍から見ている僕のような利用者の勉強にもなるので、よかったら少し考えてみてください。 確かな知識に基づいた文章ではないので、間違いがあるかもしれません。一つ大目に見てやってください。 長文乱文失礼しました。 [No.74215] 2012/04/01(Sun) 21:31:08 |
興味深く拝見させていただきました。カナンと申します。 僭越ながら、個人的な意見をいくつか。 現実と解離した世界観が多いのは、フィクションだからです。 作者は「中世ヨーロッパ」を書きたいわけではないし、読者も「中世ヨーロッパ」を読みたいわけではない。 中世ヨーロッパ「風」の世界観を受け入れている者同士の暗黙の了解といったところかと。 例えば、常に宿に泊まれる状況なら、人目につかせたくないイベントを夜に起こすことは難しくなるでしょう。 ならばと野宿をさせようとしても、ブーイング737さんが述べたような理由が必要になる。 領主の治安維持が行き届いている場所ばかりなら、大きな事件は起こしにくい。 それでも村を救うイベントをやりたければ、軍が来ない理由を示さなければならない。 このように、リアルさを追及すると、逐一説明と理由付けが必要になります。 また、「読者にとって必要のない情報」を極力削るのは、小説を書く上での基本です。 通りすがるだけの村の存在はまさにそれ。「○○村に着いた」「2つの村を過ぎた」などといちいち書かれては鬱陶しいだけ。 それならリアルではなかろうと、そういう世界だからと「お約束」にしてしまった方がずっとスマートです。所詮フィクションなのですから。 ブーイング737さんの仰るような問題は、私は気になりませんが、それは「どうでもいいから」です。 ましてや「キャラ小説」とも称されるラノベの話。他に興味のある部分(月並みですが、ストーリーなりキャラクターなり)が面白ければ、現実に則っているかどうかは問題にしません。 多くの読者もそうでしょう。「リアリティのない変な世界」と読むのをやめてしまう人が少なかったから、多くの作品が作られ、実際に売れてきた。 さらに「パクり」と叩かれることもなかったのは、「前例の踏襲」という形で受け入れられたからです。(前例の踏襲が認められないなら、「ツンデレ」も元祖以外はすべてパクりですね) 商業小説である以上、結局は、世間に受け入れられたもの勝ちです。 そういった風潮が気に食わないと言うのなら、あなた自身が書いてみてはどうでしょう? 多分いろいろ不都合が出て大変だと思います。が、成功すれば新感覚の作品ができ上がるかも知れません。 既存の作品はウソっぽくてつまらない、と思わせるくらいのものをあなたが書けば、それが一番の説得材料ですよ。 良い作品を期待しています。 [No.74218] 2012/04/02(Mon) 01:26:46 |
私は中世ヨーロッパ(風を含む)を軸とした作品はあまり読まないので、正しいのか否かは判断しかねますが、ブーイング737さんのそういった知識は素直に凄いなと感服しました。 私ももっと勉強しなければとケツを叩かれた気分です。 しかし、ここまでのレスですでに書かれてる方も多いですが、作品制作、編集、出版にあたり、様々な理由からカットということも考えられます。私自身、そういった立場ではないので分かりませんが。 また実際、世の多くの作品に同じことが言えると思います。 私は大学病院で医師として働いていますが、医療の描写などに関しては、「そりゃないだろ」と大爆笑してしまうことがほとんどです。 小説では『ノンフィクション小説』と謳ってない限り、それはフィクションです。どんな描写があっても、またはなくても良いと思います。 ブーイング737さんが例に挙げた『狼と香辛料』ですが、この作品は漫画化やアニメ化もするなど、非常に売れた『人気作品』です。 つまりは、『多くの人』が『面白い』と判断したわけです。 小説とは決して参考書ではありません。 (多くの人にとって)面白ければそれでいいと思います。 逆に、どんなに時代背景などを忠実に再現していようと、作品自体がつまらないならばそれは(多くの人にとって)駄作だと考えます。 [No.74219] 2012/04/02(Mon) 01:26:48 |
リアリティとリアリズムは別物。 リアリティを出すためには対象読者層のイメージに応じなければならず、そのためにデフォルメすべき部分というものがあります。 で、世界観というのが、何をおいてもデフォルメされる筆頭。 そしてデフォルメというのは、言い方を変えればリアリズムを壊す行為、なんですね。 中世風ファンタジーに限った話ではなく、たとえば現代学園物でもありえないような学生生活がわんさかありますが、要所にリアリズムを配しながら壊すことで、ラノベとしてのリアリティを出しています。 ま、単に「生活基準は中世の文明レベル」のまま「人口密度に代表される様々な部分をファンタジー世界のRPG等のレベル」にデフォルメしてる、ってだけのことです。 だって、そうしないと冒険も魔物もあったもんじゃないですから。 ちなみにうろ覚えですが、昔に電撃大賞をとった『リングテイル』(著:円山夢久)なんかは、ラノベにしては世界観もキャラもかなりリアリズム寄りな面があったように思います。面白かったです。私は相当好きでした。 が、人気は……まあ、はい、ええ……、うん、ねえ。読者層に合わせられないと、いくら構成や文章が巧みだろうと売れやしません。 でも指導力は確かなようで、指導している生徒がぼつぼつと受賞したりもしてます。ただそれも児童文学や絵本のシナリオで、やはりラノベとは相性が悪い作家さんです。 まあ、どんな道を行くのもいいとは思います。 が、読者に迎合せずリアリズムを追及するなら、それは茨の道でしかありません。 [No.74221] 2012/04/02(Mon) 03:57:43 |
知りませんでした。 ソースとなる本か何かがあるなら教えて下さい。 [No.74222] 2012/04/02(Mon) 07:30:31 |
私の友人が言うには ラノベは日本人がイメージする中世ヨーロッパぽい何かなんだから現実世界を忠実に模すのは邪魔なだけ。 現実世界の国名や都市名が出てないからには必要なのは文章力と厨二病であるらしいです。 [No.74224] 2012/04/02(Mon) 08:43:53 |
確かに、そう言われて見れば、そうだと感じるモノでは有るね。 やたらと、時間の掛る移動が多い気もする。 その間は、何が有ったんだと思う事も。 以下、乱文で、長文です。 私自身としては、実際に海外に行き、野宿もした事があるが、早々無人の荒野と言うモノには、中々出会う事は無かったかと。 (自転車で行動していて、進み過ぎた結果。日が暮れ、民家が無くなってしまった! ホテル何かが無い、僻地まで走ってしまった!) 有るには有るが、それでも、全く民家が無いという状況には、滅多に成らなかったな。 一応、有るには有ったし、周り一面真っ暗闇と言う物にも出くわした。 ただ、街道から離れて暮らすと言う利点。 喧騒を嫌い、忌避して隠遁する者。 夜逃げして、人里少ない荒野で暮らす。 自給自足で、全てを賄う。 そういった生活が有ってもおかしくは無いかと、考えても居る。 世界の広さをどう見るか。 広大な大地が有り、そこを行きかう人々が有り、開拓当初のアメリカや、オーストラリアの様に考えて見ても、良いのではないかとも考える。 何と無くだが、そう言ったモノとヨーロッパのイメージが混じり合った結果、そう言った事が起きたのではないかとも、考えて見た。 人が居ない場所、未開拓の場所を求め、利権争いが発生し難い場所を求めた結果、そうなったと考えては? 偶々、水源が離れていて、行き来する事が困難だと考えては? 水源は有るが、居住に適した土地では無いと考えては? 地球ではなく、別の惑星で、一寸似ている別の世界だと考えては? 似て非なる世界として、考え捉えた方が無難かとも考える。 まぁ、基本。 日本人にとって、中世のヨーロッパの世界観に関しては、アメリカとヨーロッパがごっちゃになったイメージが強いのかもしれない。 私も、イメージとしては、どちらも大差ないと思う事も、稀に・・・ 中東を旅していたら、ローマ時代の遺跡ばかりを目にしたり。 スペインに行ったら、中東の文化を目にしたり。 メキシコに行ったら、スペインの文化が色濃かったり。 遠い様でいて、近い世界だったかと。 実際に行って見て、体験しないと判らない事が、多いとは感じている。 まぁ、その時代は、流石に体験する事は出来ない。 想像の上で、そうだろう、そうであればと、考えた結果が、こういう形で出て来たのではないかと考えた。 とやかく言うよりは、如何有るべきだと、考えた結果としか、言えないのかな? ただ、海外のファンタジーモノは、旅をする事自体を、楽しんでいる風潮が色濃いかと。 翻訳された物しか、見た事は無いが、基本的に宿で泊って居る描写が多いかな? 稀に、人目を避ける為に野宿したり。 それでも、不眠の番が居たり。 大人数で有る事が前提だが、少数で野宿する事は稀かな? 私としては、こんな事を考えて見た。 ただ他の方のを読んで見た結果。 こうなのかな? と考えた事でしか無ないが、思い付く事を並べただけなので、答えとしては、間違っているかもしれない。 私個人としては、それはソレ、これはコレとして、そういった世界も有りかと考えて、読んだり見たりする。 基本、物語りとして、楽しめれば良いかと考え。 そう突っ込む事は、あまり考えないかな? 楽しめなくなってしまうから、私が。 私の考え方、捉え方だと言う事なので、ご容赦ください。 [No.74225] 2012/04/02(Mon) 17:02:26 |
自分が実際にそういう人口密度の作品を書いて、皆の認識を改めさせればいいじゃないですか。 ここは創作相談板なのだから。 あなたの意見は読者の意見ですよね。 他人事であるなら、こんなところで呟いてないで、各作品のレビューを書いたり、実際に感想を送ったらいいんじゃないですか。 逆に作者側であるのなら、読者あるいはプレイヤーとして持った感想を自己の作品に反映すればいいだけの話です。 重要度の低い話や設定を前面に出すにつれ、ページ数は増えていきますし、そういった想像力も読者には求められますよ。読者であるならの話ですが。 [No.74226] 2012/04/02(Mon) 17:18:10 |
再度失礼致します。 普段こういう形でもう一度書き込みさせて頂くことはないのですが、小説に真摯に向き合ってられるだけに、「もったいないなぁ」という気持ちが拭えませんでした。 何が勿体ないというと、その想いをブーイング737さんの作品に向ければ面白い作品を書けるようになる可能性を感じたからです。 以下は反論でも何でもなく、「そういう話しもあるんだ」という受け止め方をして頂ければ幸いです。 一つだけ始めに苦言を呈しますが、あと一歩で『否定』に足を突っ込みそうな匂いを感じています。 広義でクリエイター、どんなジャンルでも、その立場になろうとする人が『否定』をすることは大敵です。 意味が広すぎて書ききれない、というより根が深すぎてどこから話すべきかに迷うので書きません。 ただし断言しますが、否定をするクリエイターは、時間の問題で駄目になります。 信じる信じないは別ですが、私の知っている限り駄目になるパターンの筆頭です。 好き嫌いは合って当然ですが、それを否定にまで思考をつなげてはいけません。 『私は気になって仕方ない/僕は嫌いだ』で、良いんです。 これが否定にまでいくと、色々と勿体ないだけです。 意味がわかってからじゃ遅いですよ、というおっさんからの戯れ言でした。 どうかブレーキを。 >この場合、人口密度通常と人口密度1%ではとんでもない違いが起きます。 〜〜以下、略〜〜 説明を書かれた件ですが、軍事関係や経済関係、他にも色々ありますが、ここらに興味があれば人口は無視できませんので、気にするかどうかの問題で承知の上で読んでいる人も多数いらっしゃると思うのです。 ライトノベル読者でも経済を専攻している人、もっと突っ込んで自主的に外国為替等の流れを勉強している人は、学生さんに多数いらっしゃるはずです。 どれもGNPという基本を知った時点で、人口は無視できませんよね。しかも、ずっとついて廻る話しです。 気づいていない訳がない、と思うのです。 で、おそらく気づいた上で、それでも読んでいる人が多数いらっしゃると思うのです。 加えて、読者の想像にゆだねるというのもあります。 『内陸部で人口密度が低い、けれども隣国と近いので行商人は集まってくるのかも』『そう考えりゃ、荷車の警備職を求めた人もいるよね』『ということは、周辺が農耕に向かない土地なら、そこだけ際立って栄えるという状況もあるか』 人によって、様々な想像が生まれるでしょうし、それもまた架空世界の喜びで、読書の楽しみのひとつです。 これを積極的に利用したのは、映画監督のジョージ・ルーカス氏が有名ですね。 個人的に楽しめる理由は、端的に申しますと『気にしてたら楽しめないから無視してる』です。 私は自分でも相当乱読家だと思いますが、SFやホラーもそのひとつです。 こういった『現実との違い』を気にしているとSFもホラーも楽しめません。 ハードSFにおいてさえ、些少の穴はあります。 それらの穴は、楽しみを持って、著者さんが埋めてくれているんです。 (「気にしない」「気にならない」に、なっているということです) 確かに『狼と香辛料』は、商業行為を根幹にしてはいます。 けれど例えば、ロレンスが商売に失敗してスッテンテンになったら大事件でしょうが、ホロがいなくなった方がより大事件ですよね。 これはロレンスが商売に失敗したところで、読者からすれば『でも、ホロがいとるよね』という話しです。 けれども、ホロが消え失せたら最終回ですよね。 つまり、そういう物語です。 これが、仮に『ロレンスが旅をしながら金儲けをする経済小説』だけならば、穴として人口密度は大ミスです。 そうならば、おそらくは私も読んでいません。 >創作というのは非常に高度な知的作業で、1つの作品を作り出すために、1000のモノを吸収する必要があります。 引用された部分ですが、全面的に同意します。至極当然の話です。 けれどこれは物語を書く準備段階、物語を書き始める前提、日常の心構えの話しで、物語を書いている最中の話しではありません。 ちょっと視点を変えます。 人口密度の話しを本当にファンタジーに取りこむならば、医療がついてまわりますよね。 出生率なんて直結している代表格です。 医療も取り入れるならば、当時の衛生状態も考慮に入れる必要が出ます。 衛生状態を考慮に入れるならば、都市構造も必要で、風習も必要、もちろん性風俗も考えに入れて……と、全てのことは単独では成り立っていません。 知識とはそういうものですし、人口密度だけの話しでは済みません。 こういった知識をどんどん取り入れる、それを作品の空気感として活かす。 これは大切なことです。 けれど、前回書き込みさせて頂いた物語の焦点の話しは別です。 知識は足し算として取り入れるべきですが、物語としてはここに引き算が必要になります。 『本当に見せたいことは何?』 これには、余分な物を省く引き算の能力も求められます。 物語を書く勉強段階、日常で知識を取り入れることは必要です。 文章というものは、書かれていなくても嗅ぎ取れる空気感が存在します。 『流行病でバタバタ死んでいく子供』『単純骨折でさえ下手すると一生不自由する医療レベル』『眉をひそめたくなる人権』『清潔とは言い難い都市』『場所によりけり、漂う悪臭』『旅人の泊まる宿で繰り広げられる、奪い合いの食事風景』 どれもが中世の街を歩いていると、間接的にでも目にするはずの光景です。(もちろん中世といっても範囲が広いので、ざっくりとですが) しかしながら歴史ドキュメンタリーならともかく、エンターティメント小説で必要だとは思いません。 こういった事は、物語の肉厚を増すならば書いて頂ければ良いですし、不要ならば引き算するということです。 間接的に考慮に入れるが書かない、というのも手でしょう。 けれども肝心のうま味、エンターティメントを邪魔するならば、ざっくりと削るべきではないでしょうか。 何を削るか、というのは物語によって変化する物です。 それだけに否定的な意見はどのような作品でも、あげようと思えばあげられるものです。 長々と書きましたが以上です。 最後になりますが。 ……と、いうかですね。 経歴からしても、執筆の切っ掛けとなった触発されたという書物からしても、著者である支倉凍砂氏が人口密度のことを知らぬ訳がないと思うんですよ。 私個人の感想は、著者さんの引き算です。 ブーイング737さんは真剣に向き合ってらっしゃるだけに、面白い物語を書けると思うのです。 出来ることならば、目指す着陸地点を意識されることを願います。 執筆頑張ってください。 [No.74237] 2012/04/02(Mon) 23:14:24 |
他の方のレスに出ていたリチャード1世のころの十字軍の話、書いたことあるので、この辺の疑問、よくわかります。わかりますが…。 そもそも、それを言ってしまったら、中世ヨーロッパの旅行制度、現代人の常識とぜんぜん違いますし(笑) 宿を借りる、宿を借りると繰り返していらっしゃいますが、今の日本のように治安のいい時代じゃありませんから、見知らぬ旅人に宿を貸すという習慣のある地域は、ヨーロッパにはほとんどありません。 時代と地域によりますが、宿屋というものすらありません。 ブーイングさんの書きこみを読んでいると、江戸時代の日本程度に発達した旅行制度を想定しているように見受けられますが、日本は昔から旅行制度の進んだ国なので、ヨーロッパに当てはめるとおかしくなります。 街道、街道と言いますが、日本の街道のように政府が整備したものではなく、ほとんどは巡礼がよく通るのはこのあたりだと認識されているという程度のもので、具体的にどの道と決まっていないことすらあります。したがって、山間部や森林部などの状況はかなり悲惨で、通過する場所によっては、近距離でも丸一日かかることも多々あります。 野宿がおかしいとツッコミを入れるより、当時は野盗が横行していたので、襲われても反撃できるくらいの集団で旅行しない方が変です。集団だと毎回宿を探すより、それなりの装備を運んで、野営する方が楽になります。そんな描写してるファンタジーなんて、ほとんどありませんが。 他の方も指摘していらっしゃいますが、問題点の目のつけどころはいいです。ただ、自分で創作するという視点がないので、そこから発展しない。 このスレがそうだとは言いませんが、史実厨と言われやすい方の発言の特徴として - 自分で創作するという発想からの発言がない - 中世ヨーロッパ「風」など、最初から厳密な歴史ものと謳っていない作品にケチをつける。 - ひとつだけの史実の間違いに固執し、他の史実についてはまったく考慮しない。または、初歩的なことも知らない。 - 反論されても、ほとんど同じ論旨のことしか返せない。話がただ細かくなっていくだけで、別の切り口からの話には反応できない。 などがあります。これにはまってしまうと、言葉を重ねていくほど、相手には「ああ、この人はこれしか知らないんだな」と思われてしまうので、少し、恥ずかしいですね。 [No.74241] 2012/04/03(Tue) 04:57:08 |
いろいろとその時代の街道についてお話しておきます。 詳細にあげつらうとキリがないので、簡単にですが、間違ってるところがあればつっこんでいただきたい。 私自身の再認識にもなるので。 ブーイングさんの言うとおりに、村がないことで人口密度の問題が出るというのは確かにその通りですが、そもそも街道を行く旅人が村を目にしないのはある意味当然のことです。 なぜなら、街道は王城や城などの重要拠点を結ぶものなので、なるべく人が住む地域を避けて、可能な限り最短距離を結んでいます。村は街道の傍には作られないことがほとんどです。 そうする理由はですね……。 まず経済的な問題です。村の付近に街道ができると、単純に農耕や放牧に使える土地が減ります。ですから村はなるべく街道から離れた位置に作られます。またこれを助長するものとして、街道を行く人の為につくらた法までありました。すなわち、街道から届く範囲にある作物などを、馬の餌としても良いというものです。(もちろんですが、これは全ヨーロッパに適応するものではないのであしからず。一重に法といっても、イギリスの慣習法、大陸側の成文法というようにわかれているので……まあ、詳しい話はいいです) これでは、村を街道沿いに作ろうとは思いません。 後は、単純に治安の問題です。余所者への警戒心がありました。略奪のリスクを減らす狙いもあったでしょう。 それと宿についてですが、少なくとも、これは紀元前からすでに存在していました。ですから、大きな都市などには、宿があるところはあります。また、人が良く利用する街道に限っていえば、宿駅という設備はあったので旅人はそこを利用することで野宿をさけることはできました。 もちろん、旅をする一番の問題としては、レスがあったように野盗の存在がありました。盗賊というと粗野な格好をして、斧を持って、というような荒くれを想像するかもしれませんが、この時代にもっとも恐ろしかったのは盗賊騎士の存在です。騎士といえば、騎士道精神の象徴で、正義のイメージがあるでしょうが……。 彼等には大儀名分がありました。 すなわち、フェーデという制度です。簡単に説明すると、名誉を傷つけられたから、戦ってそれを挽回するというものです。戦いたくなければ、金銭を払って許してもらいます。 これを悪用したんですね、難癖つけて、金寄こせということです。 行商人など、彼等のいいカモでした。 やろうと思えば、狼と香辛料で最初に出てきた騎士にもそれができたんですね。ちなみにこの盗賊騎士は、戦時は傭兵として働いたりしていました。傭兵など盗賊と対して変わらないといわれる所以がここにもあったりします。この盗賊騎士ですが、ラント平和令が施行されたことでなくなります。あまりに酷かったので国も放っておけなかったというところでしょうね。 でも、そんなこといちいちエンターテインメントである小説では書きません。騎士は貧しいながらも、潔癖なイメージのままでいいのです。 狼と香辛料、久々に読み返してみましたが、これ結構時代背景もしっかりとしていました。さすがプロです。 ロレンスはわざわざ村に麦を取引しにいき、そして街道に、戻って、いるのです。 また、ホロが故郷に帰りたいと思ったのも、村人にあまり必要とされなくなったことを嘆いてのことです。ちょうど中世は農業革命の時代で、作物の生産量が上昇した時代です。その点も符合しますね。 中世ヨーロッパを舞台にして物語をかくならば、頭の隅にでもとどめておくべきことはたくさんあります。 寒冷な気候や。底なし沼として有名な泥炭地帯や、橋や、船や……あげつらえばキリがありません。それを小説の中に全て記そうとすることはナンセンスです。 これは何度か書き込みで言われていることですが、必要ならば書けばいいのです。それが、あえて大衆のイメージからそれたものであっても、物語の軸として機能するならば取り扱えばよいと考えます。 ……というか、長々とすみませんでした。 こんなものをラノベで書いたら、まず見てもらえませんね。 [No.74245] 2012/04/03(Tue) 19:11:40 |
何と無く、見ていて浮かんだ、もう一つの理由と言うモノが浮かんだので。 街道沿いに作るデメリット 街道沿いに村を作る。 あるいは街道から見える位置に集落ができると、戦争の時、真っ先に徴収や略奪にあう為、あえて一寸やそっとでは見付からない様な所に作った。 交通の不便な所にした、と言う事は考えられないだろうか? 戦争に巻き込まれない為、あえて不便な処という選択肢もあったのでは? 街道は、軍隊が行き来する事を、前提としていた事もある訳だから。 いざという時に、そこが戦場と化さない為にも、不便な処と言う選択肢も考えられる気がした。 失礼しました。 [No.74247] 2012/04/03(Tue) 21:05:00 |
確かにそうした要因も考えられるかと思います。 ですが、戦争が起こった場合に、その戦場となった地帯は略奪などとは関係なく荒廃します。また交戦状態における鉄則として、敵の位置を探る為の斥候というものが存在します。 村などは容易に捕捉されてしまいます。 一帯が戦場となった時点で、周辺地域の村落は被害を免れることは難しいです。村は戦時中は軍隊の拠点とされたりもするのでなおさらにです。これが、もっとも根源的な、人々が戦争を嫌う要因といえます。 戦争という言葉が出たので、少し豆知識をば。ブーイングさんの書き込みでも言及されていましたね。 中世ヨーロッパの戦争というのは、基本的には少人数です。単純な話、大軍を維持できるほど裕福ではありませんでした。ヨーロッパの戦役でもっとも有名なのが、百年戦争ですが、これのもっとも最大の戦役の一つであるクレシーの戦いですら、フランス軍三〜四万、イギリス軍一万二千程度です。(この百年戦争では、フランス軍が通った途上にある村や畑などは残らず焼き払われたと言われています) まあ、だからこそ、一人の主人公の活躍で、戦局を左右できる時代であるともいえます。 ジャンヌ・ダルクはいい例ですね。 もっともファンタジーですので、何十万という規模の戦闘があってもいいと思います。だって、そのほうが燃えますから 笑 [No.74248] 2012/04/03(Tue) 21:40:14 |
道って面白いんですよね。 私は西洋史には詳しくないですが、日本の古代・中世史は本業の関係で調査することがあります。 例えば。 私の地元には「中原街道」というのがあるのですが、かなり古くからある道です。この名称で呼ばれていたのがはっきりしているのは江戸時代のみです。しかし、平安時代から存在したことが考証できます。 なぜかと言うと、鎌倉時代の日蓮上人をめぐる文献に東国を旅した記録があり、何日にどこ、何日にどこと書かれていて。その地名をたどると、ほぼ中原街道と一致するんです。 そして、この道の隣接地には、平安時代の重要な遺跡がたくさん存在します。また、かなり古い神社が点々とあったりします。 古代・中世史は、まとまった文献資料は実は非常に少ないんです。そこで研究者は、断片的な文書や考古学のデータを丹念に繋ぎ合わせて「歴史の復元」「過去の景観の復元」という作業を行っています。 そういう研究成果を、一般向けに分かりやすく纏めたものが、書店で売られたりしているんですね。だから、一般の人は歴史というのは自明のことのように良くわかっているものなのだと錯覚するんです。本当の所、日本史の場合で言えば比較的明確にわかっているのは戦国時代(中世の終わり頃)以降。それ以前のことは、ほとんどわからないというのが実情なんです。 私は西洋史には疎いことを重ねて白状しておきますが、おそらく日本史の場合とそれほど状況は違わないだろうと想像しています。 要するに日本史だろうと西洋史だろうと、タイムマシンは無いってことです。 『狼と香辛料』は1巻を途中まで読んだ程度なのですが、上記のような状況から考えるとけっこう健闘している印象を私も受けました。 冒頭の狼と麦畑をめぐる民俗の描写など、実にそれらしくて舌をまきました。 多くの方が指摘されているように、ファンタジーに厳密な歴史考証はあまり必要ないのかもしれないとも思えます。 しかし、必須ではなくても掘り下げると面白いテーマだと思いますから、そういう意味でこのスレが有意義な議論のキッカケを提供してくれたことに感謝したいです。 失礼ながらブーイング737さんの歴史認識はどちらかと言うと単純なものだと思いますが、それを言ったら学者や専門家しか発言できないということになってしまいますから。 シロウトの蛮勇で一石を投じるということも重要だと、素直に思っています。 [No.74249] 2012/04/03(Tue) 22:18:32 |
ども、残業きつくて返事を書けないので生存報告だけしておきます。 時に書いてみろと期待されていますようですので書いてみようかとつらつら考えたのですが、同時並行で書けるほどでもないので飛びとびのシーンをいくつかがせいぜいです。 読み返す事も出来ないままのラノベを記憶頼りに二次創作例を書くなんて需要、さすがに無いですよね? [No.74250] 2012/04/03(Tue) 22:58:30 |
返事が遅くなったことをお詫びすると同時にまとめてのレスをご容赦ください。 ○人口密度が低いのが一般的になりつつある=(ラノベの演出上)正しい世界観だ! 目に付くようになってきている、増えている、ということはつまり、大勢はきちんとした世界観の小説であるという事です。 例えば今度第4期アニメが決まったゼロの使い魔(近世以降ですが)では街道の片側は見渡す限り畑、 反対側は放牧地といったシーンなどが織り込まれています。人口密度についても妥当な数字が提示されています。 例えば、同じグループSNE初期のメンバーでもある山本弘さんは、SW最初のリプレイ巻末の設定資料で 都市国家の人口の大半が、都市周辺にある農村・漁村に有り、首都人口は国人口の一部でしかないことに言及しています。 また、基本的な知識を持っていてこそ、一部もしくは多くを変更した世界観を違和感無く構築できるようになります。 オリジナリティのある世界観を作るためにも基礎知識くらいは覚えておいたほうがいいと思います。 ○(野宿などの)理由を考えなければならない、だからしなくて済むように人口密度を下げた設定にする。 最低限度の設定説明を省きたいがためにリアリティを削るというのはさすがにお勧めできません。 少し工夫すれば欲しいシチェーションは充分作れます。それすら怠けたいというのであれば、、、 まあ、止めもとがめもしはしませんしできませんが。 ○書くのを期待する 書いています。そして、書いていました。書いている途中で突っ込まれて、勉強し、 矛盾に気付いて今まで書いたものを修正しあるいは更新し続ける気力を失って放置、 といったグダグダな経験の結果、最低限知っておかなければならない事を知りました。 それらの経験からも調査・勉強はしておいたほうがいいと思います。 [No.74267] 2012/04/04(Wed) 22:10:44 |
>間違ってるところがあればつっこんでいただきたい。 了解です。たいした知識が有るわけでは無いですので、こちらが間違ってしまうことも多々有ると思いますが、できうる限りやらせていただきます。 >街道を行く旅人が村を目にしないのは ヨーロッパの村(集落)はかなり遠くからでも見えます。 ヨーロッパの農村という場合、その中心となる集落部分と、畑(耕作地)、放牧地に分けられます。 この耕作地の人口比面積(一人当たりの必要耕作地面積)が、東洋と比べてはるかに広い。 そのため、それなりに遠くても村(集落)は良く見えます。ですから街道が集落の中心を通らなくても、 例えば、村の畑の中を街道が通り、街道からわき道=村道を500mも行けば集落が有るなら見えますし、そこで宿を頼めます。 街道から畑が見えるだけでも、近くに集落が有るとわかりますし。 >街道は王城や城などの重要拠点を結ぶものなので、なるべく人が住む地域を避けて 人が住む地域を避ける必要はまったく無いので明らかにデマを教えられていると推測できます。 領地の土地は基本領主の所有物なので、村があろうが畑があろうが街道作成に遠慮する必要はありません。 また、中世ヨーロッパの街道は作りが原始的で川の蛇行と同じメカニズムで作成後は蛇行していきました。 ※フランク王国初期のローマ街道がまだ維持されていた頃や技術復興後はまた別の話です。 集落直撃を避けて、かする程度に少し蛇行させる程度で充分です。 道が出来るということは交通の便がよくなるため、道沿いに村が勃興しやすくなります。 そのため、街道が出来ればその周辺の人口密度は自然と高まり、村密度も高まります。 1、村作成に良さそうな場所選定のため、移動しやすい街道沿いから調べ始める。 2、選定した予定地に人員や物資を送り込むのに街道は実に都合がよい。 3、家屋の建設や開墾地への“通勤”も街道を利用すれば便利。 そのほかにも、 4、山賊などが出たときに領主様に知らせに行くとき街道を行けば楽だ。 5、入市税や関税の徴収上、街道の治安はよい方が有利なため、見回りの騎士が頻繁に来てくれるので安心。 6、余剰作物を売りに街に行くにも便利だし行商人も良く通ってくれる。 等など、街道沿いに村を作ったほうが有利な点は多岐に当たります。 >単純に農耕や放牧に使える土地が減ります >街道から届く範囲にある作物などを、馬の餌としても良いというものです。 すいません、道一本の面積程度、村の耕作地や放牧地の面積と比べたら誤差の範囲でしかありません。 もし、これが正しいと謳っている人、本、HP、ブログなどが有るなら、そこは信用しないほうがいいです。 道が6m、「手もしくは馬の首」の届く範囲でせいぜい+2mずつとしてもわずか10m。 村の幅が小さめに見て1キロとしても 1 % の差しかありません。 >宿 紀元前からすでに存在 人が良く利用する街道に限って 宿駅 単純に治安の問題です 野盗の存在 ケースバイケースではあります。そして、理想がいつも必ず守られるものではありません。 しかし、治安維持は領主の義務であり、特に街道沿いは力を入れるところです。 あとは、程度問題、人による認識の差でしかないですので、これを村を作らない根拠であるとは言えません。 ここから下の記述については、街道沿いには“領地のほかの部分と比べて極端に村が少ない根拠” となるようなものでは無いですので割愛でいいでしょうか? 宿駅については村の収入源になります。このように、むしろ村を街道沿いに作る根拠になります記述がおおいですし。 [No.74269] 2012/04/04(Wed) 23:06:59 |
貴方の知識の根幹は、どうやら、11世紀から、13世紀にあるようです。 何から、反論すればいいのかという感じではございますが。 いえ、そも、反論や間違いという話ではないですね。 まあ、馬の首の長さや、手を伸ばしてうんぬんなど、その考え方はあまりに愚直にすぎるとだけは申しておきましょうか。 中世ヨーロッパを大変視界の開けた世界と考えていらっしゃるようですが、中世初期のヨーロッパは大森林地帯の残る鬱蒼とした世界です。 おそらく貴方が言っているのは、農業革命後の、大開墾時代以降の話をしていらっしゃいますね。革命前の農業の生産効率というものは、革命以降に比べて遥かにおとります。また、農業の生産力が上昇したことにより、ヨーロッパの人口が、それを境に急増したということは考慮していらっしゃるでしょうか。 そうして成長した経済が、領主の地位を磐石にし、その影響力を増したということは理解しておいででしょうか。 もうここらへんは時代の誤差と言わざるをえません。 この時代、集村化が進み、防衛的利点を得る為に、領主の砦周辺に集まり、共有の農耕地や放牧地を得るようになりました。また砦が付近になくとも、村落にある石造りの教会がその役目を担うようになりました。 つまり、貴方のおっしゃっているのは、集村化が進み、村落そのものが持つ防衛力というのが強化された時代の話です。 おっしゃっていることは間違いではありせん。 ただ、それよりも以前。フェードなのが横行した時代。村そのものに防衛力の伴わない時代において、目立つ位置に村があるということが、どれほど自殺行為であったかは認識しておいていただきたい。 狼と香辛料の話を持ち出したことが誤解を招く切欠になりましたかね……。 いえ、広範にわたる時代について、その断片しかお話できないことが、理解を妨げる要因となってしまったようです。 中世といっても、千年近くあることは言うまでもないでしょう。 農村には千年の歴史が。 支配制度には千年の歴史が。 騎士には千年の歴史が。 このようにネット上の書き込みで、全てを説明すること不可能です。それこそ、一つのトピックで本が一冊書けてしまいます。 ですから、このスレ全体をご覧になった方に申し上げておきたいのは、歴史は限りなく底が深く、広く、繋がっているということを認識しておいていただきたい。 中世より以前には、古代が、後には近世が、そして今の時代があるということは忘れないでいただきたい。 今回のテーマとなった、街道にしても、元を辿れば古代より続く道であるということを忘れないでいただきたい。 そして、時代の移り変わりによって、その有り様を変えていくということを、覚えておいていただきたい。 知識がなくて困ることはありますが、あって困るということはございません。 願わくば、これを機に西洋史への興味を持っていただける方が少しでもいてくれたのなら幸いです。 以上をもって、締めとさせていただきます。 [No.74271] 2012/04/05(Thu) 00:46:44 |
この記事は投稿者により削除されました [No.74275] 2012/04/05(Thu) 01:45:08 |
ブーイングさんは勘違いをしておられるかも知れないので、横レス(しかも長い)になりますが、いくつか書かせていただきます。 まず、趣味やお遊びレベルで執筆している人に対して資料を集めろというのはいささか押し付けかと思います。 いいや、いずれはプロになるんだ、という人に対しては、言われるまでもないことです。 ブーイングさんが口を酸っぱくして何度も訴えている、資料を集めろ、基本的な常識くらい身につけろ、というのは、 わかりやすく言いますと、「釈迦に説法」でしょうか。 まあ、私も他の方も釈迦ほど偉くはございませんが。 実際、最初の書き込みや他の方との中世ヨーロッパ談義は私にもとても勉強になりました。普段はあまり興味を持たないジャンルでしたので。 それでは、何故それがブーングさんに伝わらないのかと申しますと、うまい言葉が見つからないのですが、一番近いものは「あなたは理想が高すぎる」といった感じでしょう。 どうやらブーイングさんはリアリティを求め、得た知識に矛盾が起こることを嫌っている様子で、 曖昧、適当、いい加減、そういった事が嫌いなのでしょう。 テーマ外の事だからっていい加減に世界を作るな、興ざめだ、といった具合で。 とりあえず、ブーイングさんが理想とするファンタジー小説を想像してみましょう。 それは、中世ヨーロッパの歴史小説の事です。 ファンタジーですらありません。 他の方の質問に対するレスで既に書いておりますが、 歴史小説とは創作よりも歴史が好き、という人でなければ仕事として書くことはできません。 つまり、すべてのジャンルの中で一番資料を集め、一番資料が重要なジャンルです。 その歴史物でさえ、深くみてゆけば矛盾している世界観であることが多々あります。 名前を失念しましたが、とある漫画家が 「矛盾しない歴史漫画を書こうと思ったが、資料を集めているうちに、これは漫画家の仕事じゃないと気がついて描くのをやめた」 とエッセイか何かで語っておりました。 ハッキリ言って、無理なのです。神ではありませんので。 ただでさえファンタジーは「魔法」などと現実には存在しない要素があるので、現実に絡めたら矛盾が起こらないわけがない。 そういった矛盾を少しでもなくそう、と思うのは当然ですが、残念ながら矛盾をなくすための解決法は「リアリティ」ではありません。 無理矛盾が出るのは当然となれば、知り得た知識の中から矛盾が出てくる知識を省くしかないのです。 ブーイングさんは「怠けるな」「基本的な知識さえ知らないのか」とおっしゃいますが、少なくとも世にいるファンタジー作家の方々はご存知かと思います。 知った上で、リアリティを出すため、矛盾をなくそうと努力して、書いていないのです。 というか「書くこと」が大変なんて認識でいたら小説なんて書けないよ。 話を上手くまとめるのは確かに大変だけど。 あと、書いた文を削る作業も大変だ。 ブーイングさんは「一行二行書き足すだけで解決するのに」と言いますが、 一行二行を付け足せば、後々に余計なシーンを書かなければならなくなります。 一行二行で事足りるのは、その場面だけです。 でなければ、ブーイングさんが放置しているという小説は、それこそ「一行二行」で解決する問題なんじゃないの?って話です。 ブーイングさんは勉強中とのことで、それを邪魔するつもりは毛頭ありませんし、最初に言いましたが、興味のある知識なら進んで吸収して当たり前です。 しかしながら、知識をひけらかすだけの小説にならないよう、作中に出す情報は物語を基準にしてきちんと作者が取捨選択してあげましょう。 でないと、 >書いています。そして、書いていました。書いている途中で突っ込まれて、勉強し、 >矛盾に気付いて今まで書いたものを修正しあるいは更新し続ける気力を失って放置、といったグダグダな経験 いつまでたってもソコから抜け出せないかと思います。 [No.74279] 2012/04/05(Thu) 08:15:19 |
回答済みの答えになりますのでまとめてレスをお読みください。 [No.74289] 2012/04/05(Thu) 17:33:27 |
> 回答済みの答えになりますのでまとめてレスをお読みください。 もちろんです。読んだ上で書き込ませて頂いておりますよ。 というか、最初から全部目を通してありますので。 >書いています。そして、書いていました。書いている途中で突っ込まれて、勉強し、 >矛盾に気付いて今まで書いたものを修正しあるいは更新し続ける気力を失って放置、 >といったグダグダな経験の結果、最低限知っておかなければならない事を知りました。 >それらの経験からも調査・勉強はしておいたほうがいいと思います。 つまり結局は書ききれなかったのでしょう? 矛盾に気づいた。それはいい。 必要な知識を知った。それもいいでしょう。 でも最後に貴方は線引きを誤ったのではありませんか? だから更新する気力を失って放置したのではないか?と邪推いたしました。 参考とする知識や、盛り込むべき描写。それをどこまで選り分けていくか。貴方はそこで躓いたのではありませんか?だから余計に気になるのだと思いますよ。 他の方もおっしゃる通りここは創作掲示板です。書けない、あるいは書ききれなかったのであれば、それは机上の空論。中身を伴わない妄言です。 (もっとも、かくいう私だってここでは書いていないのですが) ここでのレスを見ると、どれもこれも堂々巡りで明確な結論が出ていない。 かなり悪い言い方をするとですね、不愉快なんですよ、貴方のレスが。 のらりくらりと意見を交わして議論の堂々巡り。おまけに上げ足を取るような書き込みまでする始末。私が言えたことではありませんが、見ていて非常に不愉快です。 そこまで言うのでしたら中途半端でも何でもいい。どうぞその作品を見せてください。それができないのでしたら自分の意見を延々と押し付けるのはおやめになるのが賢明でしょう。 今まで書き込みこそしませんでしたが、日々の執筆の参考にこのサイトをよく利用させて頂いておりました。今度の新人賞への応募作も現在仕上げをしている所です。そういった現在進行形であがいてる人間から見ると非常に無意味で不愉快なレスが多いと思いました。 一意見として発信するのは良いことですが、貴方のは少々度が過ぎるように思えました。 長文乱文失礼いたしました。 [No.74293] 2012/04/05(Thu) 18:07:48 |
普通のラノベの場合、その手の盗賊騎士は存在しないかまれなイベントとして出てくる程度が通常です。 しかし夏槻さんの主張を見るに、「ラノベを作成するにあたり10世紀以前の中世を基準として考えるのが当然」 であり、「それ以外の時代を基準にしていたら非難に値する」というスタンスということでいいのでしょうか? 私が議論の基準をそこにしていなかったために、夏槻さんが名前+さん付けではなくあなたとやや厳しい語調で非難していると言うことはそうですよね? それだけ昔を基準にした場合。 統治機構などの稚拙さや服飾冶金衛生築城その他の技術が未発達なためにランスと板金鎧と石造りの城ではなく、鎖鎧とただの槍に盛り土と囲い地の時代となってしまいます。 ファンタジーとして、ラノベとして一般的なのは中世後期以降の“風景”ですよ。むしろ末期以降だという人もいますね。出来事などは全時代を問わずモチーフにされていますが。 といいますか、私としてはむしろ逆だと思いますね。 盗賊騎士(をはじめとした危険)は剣と魔法のファンタジーワールドにおいてはむしろ居てもらわないと困る存在でしょう。 そういった危険に対処するために護衛を雇い、集団で移動し、単独なら治安のいい場所、悪い場所の情報を注意深く集めて宿場町などに日の有るうちにたどり着けるようにする。 これら全てがイベントの材料です。ラノベを書く上で何も困ることがありません。 また、こういった危険が有るからこそ、封建制、つまりは騎士に俸給を払う代わりに領地を与えるという統治制度が生きてきます。 村に騎士が(委任された)領主として赴任してきており、一年のうち一定期間は伯爵の城に詰めていたり戦争に行ったりしているが多くの場合は村に居て治安維持に当たってくれる。小さい村は騎士が任命されないとか、数個の村一つに着き騎士が一人とかもありですが、不在でも近隣の騎士に助けを求められる。あるいは、叙勲前の騎士見習いや引退した老騎士が出張ってくれるかもしれない。 だからこそ農民達は領主に年貢を払い、敬う。 基本はこうですよ。 [No.74294] 2012/04/05(Thu) 18:24:40 |
> 私が議論の基準をそこにしていなかったために、夏槻さんが名前+さん付けではなくあなたとやや厳しい語調で非難していると言うことはそうですよね? 帰りがけに一杯ひっかけてきた? 夏槻さんの書き込みを見ても、そんな悪意は感じないけどなぁ。 ひとつだけ解った。 なんでもかんでも悪いことだと思い込むのが原因だ。 [No.74296] 2012/04/05(Thu) 18:43:41 |
ファンタジーラノベ的な知識でよければ、ですが。 騎士の権利を言うなら、騎士は王に謁見する権利がありました。 いつでも王に会いに行き、言葉を交わせる。そういう権利です。 統治の一翼を担うために意見を言える権利ともいえます。 これは、基本的に他国出身の騎士でも行使できる権利です。 転じて、どうしても食うに困った遍歴騎士などが、一夜の宿を請う事が出来る権利ともなりました。会いに来た客を歓待する。 そういう流れですね。 ですから、うまくやればお金なんてろくに無くても騎士は食うだけなら何とかなら無いこともありませんでした。 あっちこっちの城を渡り歩いていければいいのですからね。 この権利によって、盗賊騎士化するのを有る程度抑制することが出来たのです。 無論、うまくやれない騎士も多く、トーナメントや一騎討ちで敗北して装備を戦利品として取り上げられ、騎士としての資格を失う連中も沢山居ました。 間引きの一種だとも言われて居たりします。 こうなると、騎士として仕官するのをあきらめて平民になるか、盗賊に身を落とすかという話になります。 盗賊になったのなら、討伐の対象で、厄介さは有る意味減ります。装備の低下と相まって。 盗賊や山賊に結構身分の高い人が混じっていたりするという逸話は、こういった背景もあったりします。 ※この場合の王とは、伯爵以上の貴族、すなわち独立した立法・司法・徴税・軍事などの権利権限を有した一国一城持ちの貴族を指します。 皇帝、王、侯爵、伯爵などは全てロードの一種です。王とは、言い換えればロード連合のまとめ役でしかありませんでした。 [No.74297] 2012/04/05(Thu) 18:45:19 |
>>私が議論の基準をそこにしていなかったために、夏槻さんが名前+さん付けではなくあなたとやや厳しい語調で非難していると言うことはそうですよね? 被害妄想です。ご安心を。 それとここは議論の場じゃなくて、創作相談掲示板。 議論したいなら交流掲示板のほうでよろしく。 [No.74298] 2012/04/05(Thu) 18:50:03 |
中世ヨーロッパの知識があまりない私が言うのもなんなんですが、ブーイングさんは小説を書きたいのでしょうか、それとも論文を書きたいのでしょうか? 見ていて、他の方々と根本的な意識の違いがあるように思えます。 私にはどうしても、ブーイングさんが小説で論文を書きたがっているように思えるんです。 両者は似ているようで違います。 論文は事実(真実ではありませんよ)をまとめたものですが、小説は事実を基にしたエンターテインメントです。 事実は、それこそ読者に喜んで、怒って、哀しんで、楽しんでもらうための要素にしか過ぎません。 事実を蔑ろにして良いとは決して言いませんが、事実によって物語が蔑ろにされてしまうのは、あってはいけないことです。 事実を突き詰めてガッチガチに固められ、予め楽しみ方の限定された小説なんて、一部のコアなファン以外にだれが喜ぶのでしょう? 小説は、物語を楽しむためのものです。 司馬遼太郎さんが書いた言葉で、「小説は割符の連続のようなものだ」というものがあります。 小説家がエンターテインメントの半分である割符の片方(歴史的な事例などですね)を担当し、読者はそれに自分の中で培ってきた体験談を割符として合わせ、ようやく小説は完成するというものです。 その上で作者は割符の半分しか「書けない」とも言っています。 作者は、読者の経験や知識を引き出してあげる手伝いしかできないのです。そして、その引き出されたものが五感の代わりとなって読者に物語を経験させてくれるのですよ。 長くなってしまったので、この辺でやめておきたいと思います。 [No.74299] 2012/04/05(Thu) 19:17:15 |
締め切り間近ですか。 電撃かエンターブレインですか? どっちも期間的に応募するのはあきらめた賞なのでこっちはまだまだ余裕があります。 それともスクェアかスニーカーですかね? いずれにせよ、締め切りが迫ると色々とあせる気持ちもわかります。 努力が実る事をお祈りします。 [No.74300] 2012/04/05(Thu) 19:21:23 |
肝心のことを書き忘れました。 私は、書くのが楽しいから書いています。 苦痛になるようなら、かけないようなら書きません。 好きなのに苦痛になるてことは、何か重大な問題が有るからです。そんなものを書いても面白いと思ってもらえないでしょうしね。それに、書きたくも無いものを書いても意欲をそぐだけですし。 苦しいのであれば、次があるさと開き直って見るのもいい手かもしれませんよ? [No.74301] 2012/04/05(Thu) 19:24:47 |
村が見つかりにくいようにする必要が有るという論拠は、「道を適当にたどれば獲物が見つかる」ためにあまり論拠にならないと思います。 >また交戦状態における鉄則として、敵の位置を探る為の斥候というものが存在します。 >村などは容易に捕捉されてしまいます。 >一帯が戦場となった時点で、周辺地域の村落は被害を免れることは難しいです。 と、夏槻さん自身が指摘しておられますが、盗賊騎士が活動していたら規模こそ小さいものの同じく偵察して容易に村が補足され、合法略奪をされるわけで、村がどこにあろうと盗賊騎士が居た時点で被害を免れることは難しいとなりますわけです。 また、より昔を基準とするならば一人当たりに必要な農地は増えます。 昔のほうが農業技術が低く、面積あたりの実質収穫量が少ないからです。 1人に必要な農地が1ヘクタールの時代と、その300年前で1人2ヘクタールの時代。 人口が同じ500人の村の場合、農地面積は2倍に、集落から農地の端までの距離は約1.4倍になります。 つまり、1.4倍の距離まで 開けた見渡しやすい場所 になります。 村一つの人口については、昔のほうが少なくなりがちですけど。 もっとも、危険への対処という観点から、人口が少なすぎる村はより無防備になります。 そのため、最低限度村として長期的に成り立ちうる人口というのはそう極端に下がりませんが。 [No.74302] 2012/04/05(Thu) 19:40:47 |
横レス失礼します。 > 苦しいのであれば、次があるさと開き直って見るのもいい手かもしれませんよ? これがよく分かりません。 苦いネギさんは苦しいって書いていますか? どこを探しても見当たりませんが・・・ あと、論点をずらした話し方って最近はやってるんですね。 本当にしている人、国会中継以外で見たの初めてでした。 [No.74305] 2012/04/05(Thu) 19:46:47 |
この記事は投稿者により削除されました [No.74308] 2012/04/05(Thu) 20:16:24 |
この記事は投稿者により削除されました [No.74309] 2012/04/05(Thu) 20:18:53 |
呼称の問題で不快になられたのなら謝りますが、私が相手を貴方と呼称することに特別な他意はないです。 これ以上言葉を重ねたところで、おそらく無駄でしょうから一つだけ言わせていただきますが……。 私は創作を楽しんでいます。 知識はあくまで最低限の参考とするだけで、私が書く物語の舞台には、創作した伝承があり、風習があり、歴史があり、そうしたものを軸として物語を描いています。 狼と香辛料に絡めていろいろお話したのも、あくまで現実であることと、イメージであることの線引きとでもいいましょうか。そういう意図を持ってのことだったのですが、どうにも元より創作に対する見方が違いすぎていたようです。 ここで貴方を論破したところで、時間の無駄でしょう。 ただ、はっきりと言わせていただくのなら、 ここは小説家を志す者の場です。 私は、物語を書いています。 たとえ歴史考証や、世界観や、そういうものがしっかりとしていなくても、私は物語を書く作家そのものを尊重しています。 貴方は、小説をお書きになられたことはありますか? 長編が完結したとき、作家諸氏が抱く感慨と達成感と喜びとに、思いを致したことはありますか? 歴史が読みたければ、教科書を手繰れば良いかと。 なるほど、歴史は面白いです。人類が歩んできた軌跡は、物語そのものと言ってよいでしょうから。 貴方には貴方の価値観があり、それを否定する気はありませんが。 結局知識に拘泥するばかりで、初めから創作を踏まえたうえでの対話が成立していなかったことが、残念でなりません。 このように荒れる結果となってしまい、不快な思いをされた方には申し訳なく思っております。 [No.74310] 2012/04/05(Thu) 20:18:55 |
と、いうかブーイング氏はどんな資料をお持ちか非常に気になります。 「未熟な作家志望へ、勉強せい」と喝を入れるなら「こいつを読め」と参考資料を提示頂けると有り難いのですが……。 [No.74311] 2012/04/05(Thu) 20:49:02 |
ぱっと手に取れるとこに有る本を並べるだけでいいならこんなものでしょうか。 中世騎士物語 岩波 ブルフィンチ 野上 弥生子 双頭の鷲 新潮文庫 佐藤賢一 アーサー王物語 西洋中世史料集 ヨーロッパ中世史研究会 傭兵の二千年史 講談社 菊池良生 補給戦―何が勝敗を決定するのか 中公文庫 マーチン・ファン クレフェルト [No.74312] 2012/04/05(Thu) 21:25:29 |
なるほど、なるほど。本屋で探してみます。参考になります。 [No.74313] 2012/04/05(Thu) 22:45:59 |
なるほど、なるほど。本屋で探してみます。参考になります。 [No.74314] 2012/04/05(Thu) 22:46:23 |
うまく削除できませんね……。どうも、失礼しました。 [No.74315] 2012/04/05(Thu) 22:49:34 |
必ずしも、農地が必要と言うのではないのでは? その街道から離れ、隠れた村では、狩猟採取を主として、それと他のモノとを交換して、生活していたとかは無いのだろうか? 遊牧民の様に、幾つかに分散して、拠点となる所を作ったりしてはいなかったのだろうか? 定住はしても、有る程度隠れての生活などは、出来たのではないだろうかと愚考して見た。 樵であれば、森に分け入る訳で、そこで木を切り、乾燥してからそれを運んだりする訳で、ある程度は隠れて生活するという事も出来るのでは? 道はその都度、必要に応じて作ったりもできるかと愚考する。 斥候が来たとしても、森の奥深くに逃げ込んでしまうとか、避難先が有るとか。 盗賊騎士が来たとしても、何も無ければ取るモノなんて無いかとも考える。 南米の様に、完全に独立した部族で無い限りは、そう言った事も可能なのではと考えて見た。 的外れな気もするが、そう考える事も出来るかと愚考した次第です。 [No.74325] 2012/04/06(Fri) 02:05:54 |
あれ? 何やら私の名が…… ということで横レス失礼します。 ええ、ブーイング737さん。この際だからはっきり申し上げますが、私も苦いネギさん同様貴方のレスが不愉快でたまらない。 そしてヒノンさん同様貴方の回りくどく問題点を回避したような文面に引っかかる。 私への返答を見たとき、「この人は私の意見なんぞ一切求めていない」と判断したためそれ以上返しませんでしたが、ここまで荒れる流れとなった今、どうしても言っておきたくなったため再び現れました。 まず、貴方はこの掲示板を用途を誤解している。 ここは飽くまで作家志望の方々が寄り集まり、より良い作品を目指す話し合いの場であって、貴方が己の知識をひけらかして他人を嘲笑うための場ではない。 そんなことはしていないと否定するとしても、私から見ればそうにか見えない。それは私や他の方々に対する対応からも見て取れます。 何せ貴方は、どのレスに対しても常に上からで、判りやすく喩えるなら先輩面してますよね?結局のところ貴方の中では最初から「自分が正しい」しか無いのが見えまくりです。「君はこれを見て勉強した方が良いね」なんて返しはこちとら全く以って望んでない。 私への返答に的を絞って言うなら、私はラノ研の記事は全て熟読しています。貴方に言われるまでも無く、です。 正直あの回答は、私の「本気」に対する侮辱としか受け取れません。非常に不愉快です。 私は貴方に教えを請いに来ている生徒じゃないんだ。お互いを対等に認識出来ないのなら初めからこんな所に書き込むな。 ……と、おそらくこれくらいはっきり言わなければ伝わらないのでしょうから、低レベルな文章になってしまいましたが、感じたままに書かせていただきました。 初めは私の過剰な妄想かと思って自粛していましたが、正直こちらの苦いネギさんとのやり取りを見て、いてもたってもいられなくなった次第です。 最後に私からも貴方にならって上から一言。「反省してください」 [No.74326] 2012/04/06(Fri) 02:27:38 |
興味深いツリーなので、注目させていただいておりました。 4月6日6時現在の、皆様のご意見・書込みまで、拝読させて頂いております。 その上で、僭越ながら思うところを書きますね。(「狼と香辛料」は未読です) 結論からいうと、ブーイング737 さんの主張は、目の付け所はよいと思いますが、他の要素や、小説を書く上での体感(リアリティとかキャパシティとか)が考慮されていないので、偏向しているなと、私は思います。 すでに、さまざまな方からご指摘がありますが、ちょっと、細々としたことを説明し、実感していただくことからはじめてみます。尚、便宜上、いくつか前提を設けます。 ★「街道」をふたつに分けます。 ・「交易路」=都市Aと都市Bの間を結ぶ街道 =主人公たちが旅をする街道 ・「生活路」=主人公たちが旅をしない、そのほかの街道(わき道含む) ★主人公が次の目的地(都市B)につくまで、約1日。 ★都市A、都市Bともに、管理できるのは、各都市から半日の距離。 さて。都市Aを出発し、「交易路」のちょうど半分の位置まできたとします。そのとき、「交易路」上に村がひとつも無くても、問題は有りません。なぜなら、都市Aの管理可能な土地は、その「交易路」沿いだけでなく、都市から半日の距離を直径とする円の面積であり(もちろん、土地事情によって違うでしょうが、理論上ということで)、主人公が通る「交易路」は一本ですが、「生活路」は何本でも有りえるからです。 ブーイング737 さんご自身も、「交易路」の幅が、村にとって誤差範囲、という認識をされていますが、街道というのは縦にどんなに長かろうとも、その横幅はたかがしれています。横幅が10メートルもあったらびっくりするぐらい立派な街道といえるでしょう。 そして、街道上から周辺を見渡すことが出来たとしても、やはり「交易路」およびその周囲というのは、都市Aの管理地としては、わずかな土地でしかないのです。 主人公が最短距離の「交易路」をまっすぐ進む場合、円を横並びにふたつ書いて、中心から中心へと一本の線を引く。模式化するとすれば、そういう状態です。「交易路」から見渡すことの出来る土地(=主人公が体感できる土地)を含めても、都市Aの管理できうる土地のごくごく一部でしかありません。 ですから、主人公が旅の途中で出会う村が一つも無くとも、都市Aの管理できる土地に村がひとつも無い、ということはいえません。むしろ、「交易路」周辺のわずかな土地に、人口が集中している方が状況としては、ずっとリアリティに欠けると感じることになるでしょう。 そしてもうひとつ、主人公たちは、移動しています。 おっしゃるとおり、「交易路」は要所として、その周囲が比較的人口密度が高くなる、というのは十分ありえるでしょう。ですが、やはり、日中に通り過ぎた「交易路」沿いにあった村で、何事も無ければ、描写の必要はありません。 そして、都市Bにたどり着かないうちに日没を迎えたとき。日中に通り過ぎてきた村での宿泊は考慮されるでしょうか。されませんよね。 そう、「交易路」上や、その近辺に村がいくつあろうとも、休みたいと思ったときに、周辺に村が無ければ、「宿として有効な村」とはいえません。 意図して泊まろうとしない限り、そういう「宿として有効な村」を偶然見つける確率というのは、いったいどれくらいになるのか。 「交易路」上はいわずもがな、そして近くに村があろうとも、その村まで延びる「生活路」を見つけるというのは、更にピンポイントの場所であり、至難では有りませんか? その確率が、1%以下だとしても、問題ないでしょう。むしろ、「毎日のように宿泊に適した村が【偶然】近くにあり、その村に行くための道がある」という方が、ご都合主義のように感じます。 ということで。 そもそものご指摘部分について。 主人公たちが、実際に旅しているのは、都市Aと都市Bの管轄しうる土地面積からすると、ごくわずかであり、宿泊したい時に、宿泊に適した村に遭遇する確率というのは、都市Aと都市B周囲に想定しうる人口密度の1%に満たない描写しかなくとも、全く問題ない、と思います。 もう少々話を続けます。 先ほど、街道の横幅が10メートルあったらかなり立派な道だと書きました。 けれども、街道を先に10メートル進んでも、あっという間で、進んだ気はあまりしないでしょう。 でも、建物の中の廊下を10メートル進んだら? 天井の高さが、10メートルあったら? そして、10メートル四方の土地があるとしたら? 同じ10メートルでも、いろいろな受け止め方が出来ます。 同様に、「交易路」上を、500メートル進んでもたいしたことなくても、「交易路」から離れ、「生活路」を通って500メートル先にいく場合では、心理的に大きな差があり、同じ距離や時間でも、一緒くたにしては語れないのです。でも、やはり10メートルや500メートルという実測(客観)が変わるわけではない。そういった心理的な面(主観)も鑑みて、状況設定を組み立てたる。客観的に正しくても、リアリティとして感じることの傾向は、主観に由来することの方が強いのです。いわゆるマーフィーの法則ですね。 そんな、主観と客観とのバランスをうまくとって、描写することを取捨選択していくのが、『小説のリアリティ』であり、今回のツリーの中で、多くの皆さんが指摘していることの根幹にあるものだと思います。 さらにたとえ話となりますが。 もしも、全校生徒1000人を超える学校と、200人ぐらいの学校と、それぞれに転校生がきたとします。もちろん、差はあります。でも、どちらの場合も、担任に「新しい教科書がくるまで見せてやれ!」といわれるのは、隣の席のひとり、だけです。この瞬間、全校生徒の数(人口密度)は、まったく関係有りません。転校生にとって最重要なのは、隣の席の女の子が可愛いか、ということじゃないでしょうか(笑) 主人公や小説は、そんな風に、時々に必要な情報のキャパシティを持っています。そのキャパを超える分を、作者がどれほど細かく設定していたとしても、キャパ以上のものは切り捨てるしか無いし、物語を綴る上で、余分な情報でしかないのです。 旅をしている主人公が体感しているのは、グーグルマップで言えば、広域図ではなく、常にストリートビューであり、10メートル先でさえ、実際に数歩あるかないと、たどり着くことはできない。もちろん、作者自身に、俯瞰の目(知識)は必要でしょう。ですが、知識を全部詰め込むことが、物語を面白くするかといったら、それは違うと思うのです。 数々の状況に、自分が持っている知識の中で、どれが的確か、どれがもっともらしいか。 そして、主人公が出来ること(実際に歩いた距離や時間、見える範囲などなど)を、実感できるか。 数々の知識と体験のなかから、なにを優先するか、その取捨選択もあわせての舞台設定であり、作者の力量、物語を綴り、ファンタジーの世界を構築してゆく楽しみです。許容しうる範囲であれば、偏っていたっていいと思います。「交易路」上に村が無くったって、ぶっちゃけ、その周辺はそういう土地だからね。でいいんです。 また、同様に、最初に『「交易路」周辺のわずかな土地に、人口が集中している方が状況としては、ずっとリアリティに欠けることになるでしょう』と書きましたが、『「交易路」には、特殊な土を使った煉瓦が使われており、魔物よけになるため、人々は「交易路」沿いに家を建て、生活している』といった、世界設定で、もっともらしい理由つけちゃって、集中させてもいいですし、とにかく、「そういう設定だから!」で、人口集中させても問題ないと思います。。 今回、ブーイング737 さんの目の付け所は、とてもいい観点であり、客観的に構築していく上で重要な項目であること、そのこと自体は誰もが認めることでしょう。 その、ひとつの知識の提示から、「こういうケースも想定できるよ」という別の観点からの話がいくつもでてきて、「知識」と「知識」の情報交換は、とても勉強になりますので、大いに交わすべき議題だと思います。 ただ、そのひとつの知識だけを取り上げて、「昨今のラノベは間違っている」と、決め付けてしまう行為が、「実際に小説を書いてみたらいい」という意見につながっているのだと思いますし、他の皆さんに不快だと言わせている現状になっていると、僭越ながら愚考します。 とてもいい話題を提供しているのに、拘るばかりに、非常にもったいないこと、と思います。 小説というのは、ひとつの「客観」だけで構築できるわけではなく、さまざまな要素が必要です。ひとつの「客観」からみて間違っているように見えても、別の「客観」に照らし合わせれば、説明が出来ることかもしれません。その小説に都合のいい「客観」で、説明できればいいんです。 ★そして、ちょこっと混乱するようなことかもしれませんが。 もちろん、「客観」で説明し切れなかったら、説明できる「主観」をもってきてしまえばいいんです。←ご都合主義だとか、設定が偏ってるとか、確実に言われますけどね。でも、「客観」をねじ伏せてしまえるほどの「主観」が構築でき、その「主観」の中で齟齬が無く説明できるのなら、そこに「小説のリアリティ」が生まれるので、問題など全くなくなりますね★ そんな柔軟性が、小説を書く、という醍醐味だと私は思います。 ということで。かなり長文になってしまいましたが。結局、なにがいいたいかと言うと・・・・・・気楽にいきましょう〜でしょうか。否定すること、だけでは、何も生まれません・・・・・・多分。 何かひとつでも納得のいくことが有り、現在お持ちのちょっと偏向気味な(と、私には思われる)見解が、少しでも緩和できればいいなと願います。では。 [No.74330] 2012/04/06(Fri) 07:43:10 |
そうそう、肝心のことを書き忘れていた。 十円玉さんが言いたいことを大体代弁してくれたのですが。 私の言いたいことはこれに尽きるんですよ↓ 嘘を嘘だと思わせないために挿入された現実っぽさがリアリティの正体であり、現実をありのままに描くと幻想が壊れて、物語が台無しになることがあるのです。 つまるところ、ライトノベルに関しては、キャラや舞台のイメージが優先事項であり、リアリティはそのイメージを虚構だと思わせないための補強材料だということです。 全部第一研究所からの引用ですがね。 もっとも、これと同じことを私は先にも述べていましたが。 どこに線引きを置くか。 それは作者の自由であります。 貴方が個人がその合否や是非を定める物ではない。 上から目線で自分の正しさを押しつけ、その知識を見せびらかしたいだけでしたらどうぞ余所でやってください。はっきり言ってなたの存在は邪魔以外の何物でもない。ここで真剣に創作活動をしている人から見ればそう映ってもおかしくないでしょう。 論点ずらしてのらりくらりと上げ足を取り続ける貴方にこれ以上付き合う気はありません。 その持論を証明したいのであれば作品を是非拝読させて頂きたい。 それができないのであれば、いい加減自分の馬鹿さ加減を自覚してほしい物です。 乱文失礼 [No.74344] 2012/04/06(Fri) 12:39:58 |
深夜とうこともあって、感情が高ぶるままにあまり上手く書くことが出来なかったため、改めて言いたかったことを書き連ねたいと思います。返信は無くて結構です。 ・ブーイング氏はもとより他人の意見を聞く気が無い。 ここは相談掲示板です。自身の悩みに対して他人からもらった意見をもっと尊重してください。貴方の返信を見てる限りでは最初から「賛同出来ない人を論破してやろう」という気しか無いのでしょう? それでしたら、交流掲示板かもしくはツイッターにでも行くべきです。貴方のレスは「呟き」でしかない。 ・ブーイング氏は他人の話を歪曲して解釈している。 こちらで苦いネギさんが心を鬼にして正直なところを言ってくれているというのに、肝心な部分はガン無視。正直誰がどう見たって新人賞云々が話の根幹ではないでしょうに。 別のレスにある「いきなり呼称があなたに変わった」という件も同様です。敢えて都合の悪い部分を無視しているようにしか見えず、もし無意識だとしたらこれは相手の神経を逆撫でしますので以後気をつけてください。 ・ブーイング氏は上から目線である。 ネットの匿名性ゆえ、本当の素性なんてものは分かりません。だからこそこういった場では対等に接すべき、もしくは貴方が相談する側なんだから意見をくれた相手を敬うべきだと思います。 しかし貴方は、何やら物書きとして自分は先生的立場にあるように、私も含め他の方々にアドバイスめいたものをされてますよね? それはここに相談した方にとるべき態度でしょうに。何故に相談者である貴方が意見をくれた相手にアドバイスしてるんですか? 倒錯してます。 それに、私は一度も「ぜんぜん普通の本読まないですラノベしか読まない」なんて言ってないのに、何故「ラノベだけを読んでラノベを書くべからず」といった記事を載せてくるんですか? そも、ここに集う人間ならラノ研の記事は一通り目を通しているのが多くの場合前提でしょうに。 貴方のアドバイスを求めてすらいない人間に的外れなアドバイスをする……おかしいとは思わないんですか? 確かに貴方の議題は興味そそられるものでした。私を含め、多くの方は良い議論を望めるものだと思ったはずです。 しかし肝心の貴方がこういった態度では、失望を禁じ得ません。 私はこの場所が好きですから、きっと今後も利用させてもらうことになるかと思いますが、今度からは「相談用」の趣旨を理解した上で訪れて欲しいと思います。正直今回は時間の無駄でした。 [No.74356] 2012/04/06(Fri) 19:20:45 |
こんにちは、雷です。 傍観を決め込もうかと思っていましたが、遅ればせながら意見などを。 まずことわっておきたいのですが、ヨーロッパの中世という時代の伝統的な区分は、 西ローマ帝国滅亡(5世紀末)から東ローマ帝国滅亡(15世紀半ば)までと、およそ1000年にわたります。 中世は、時代も地域も非常に広範で、個人がイメージする時代観もそれぞれ異なります。 たとえば、貴族の公や伯がただの地方官の職名でしかなかったフランク王国と、 公や侯が皇帝にも匹敵する権力を持っていた神聖ローマ帝国を、並べて語ることはできません。 ブーイング737さんの時代観は、数多くある説の一つに過ぎず、 僕がこれから語る時代観も、数多くある説の一つに過ぎません。 さて、 > ラノベで人口密度を低く描写している場合が多すぎます。 > 1日旅をしてやっと隣の村にたどりつく、というような低すぎる描写が蔓延しているのです。 > あるいは、その辺りの描写をばっさり切っているため問題描写そのものを忌避しているよなものが多いです。 > 街道を歩いていると30分〜2時間に一個くらいは村を通り過ぎる。 > 人口数千の大きい都市(を中心とした伯爵領)を例にすると、半日くらいの範囲に数百の人口を持つ村が百個程度有るといった程度が基本。 小説を書く際、作者は常に情報の取捨選択を迫られます。 一日旅をして村から村へ移動するという描写も、 A村とB村のあいだにある村々の描写は「物語に必要無い」と判断して削った結果かもしれません。 > 街道を歩いて一日なのは都市と都市の間の距離。 当然のことながら、場所によって都市間の移動距離は異なるでしょう。 C都市からD都市までの移動が小一時間ですむ場合もあれば、数日かけないと移動できない場合もあるはずです。 > 都市の周辺に多数の村が散在している。 都市人口を支えるために農村が都市の周辺に存在するのは、ごく自然のことです。 しかしそれを小説で描写するかどうかは、先述したとおり、作者による取捨選択の判断によります。 > 街道沿いを旅する場合、よほどの場合で無い限り宿を借りる村には事欠かない。 街道沿いにあるどの村にも宿があるとは限りません。 農業を主体とする村では、宿も酒場も無いのがむしろ自然とも考えられます。 よそ者から代金をとって宿泊させるようなサービス業は、日々を生きるのに精いっぱいな農民には務まりません。 逆に、職業の分業化、専門化が進んだ都市では一定の集客も見込めるので、宿があってもおかしくありません。 ちなみに「宿を借りる」という言葉が、民家に家人の好意で泊めてもらうということなら、話しは別です。 > 村は諸条件のよい場所に出来る。人口密度が平均の1割しかないような領地でも、街道沿いという交通の条件がいい場所に集中しがちなため村への遭遇頻度はそれほど下がらない。 > 街道が有るならそこには人が通ります。人が通るなら需要が有るはずで、需要が有るなら宿場町のひとつも出来ます。そのため、まったくの無人地帯とはなりません。 > 街道が有るなら街道沿いに村が出来るのです。 > 交易などの需要の有る、人口密集地を結ぶ線上に作られるのが普通であり人口希薄地帯を結ぶように街道を作る馬鹿は居ない この「街道」という言い回しがやっかいなんですが、 交通に便利な道筋と、農耕や牧畜に適した土地は、立地がかならずしも一致するとは限りません。 > 人が住む地域を避ける必要はまったく無い たとえば古代ローマ道は都市と都市、都市と軍事基地を直線最短距離で結ぶために、 人口密集地から外れ、丘を削り、谷を埋め、川に橋をかけるなどしました。 あくまで軍事目的の公用道であり、道があるから農村にとっても好条件とはいきませんでした。 むしろ街道沿いにある村々は、駅や宿場の維持管理のために、 余分に税金を払ったり、物資や人員を提供するよう命令されることもあったようです。 また一般人がローマ道を利用するには、皇帝の許可が必要でした。 では、ローマ帝国が滅んだあとローマ道が一般人にも自由に使われるようになったかというと、そうでもありません。 帝国が健在だったときは国家事業として街道が管理されていましたが、帝国が滅んでからは荒れ放題。 石畳は剥ぎ取られ、雑草が生い茂り、中には消失した街道や宿場町もあったはずです。 街道があれば宿場町ができる、という考え方も短絡的です。 町を作るのは一大事で、金も人も必要です。時間もかかります。 ブーイング737さんがおっしゃるとおり、街道が人の住む場所を結びつけるものであるなら、 既存の村々を拡張し、施設を充実させるだけで用は足りるでしょう。 > 治安維、実効支配の問題上、領主の維持できる領地は戦力を即応可能な範囲に限られる。 > 基本的に城から歩いて半日の距離が限界。それより広すると下位領主への委任統治が必要になる。 > 領主への救援要請はすぐに可能で、特別な理由が無い限り、領主の義務である治安維持は村人が考える必要は無い。 「村」とは最小の共同体の単位であり、領主から村役人にかなりの裁量を任されることも珍しくなかったでしょう。 たとえば農作業の分担や、村の道や柵、水路の維持管理、村内でのもめ事や形犯罪の処理、防衛なども、 村人が主体的に行なうことが多く、かならずしも領主の実効支配下にあったとはいえないようです。 ブーイング737さんがおっしゃる「領地」は荘園のことを指していると思いますが、 王などから下賜される荘園は、飛び地があったり、複数の領主の土地がモザイク状に混じっていたりします。 領主にとって統治しやすい、戦力を派遣しやすい場所に荘園があるとは限らないのです。 領主は、年に数回、村の行政について報告を受け、部下を視察に行かせて満足することが少なくなかったでしょう。 > 治安維持は領主の義務であり、特に街道沿いは力を入れるところです。 たしかに治安の維持は領主の義務ですが、その義務が確実に果たされたかどうかは疑問です。 たとえば英国のロビン・フッドに代表される盗賊の物語は、領主の地方における実行力の低さを反映しています。 ロビンの本拠地シャーウッドの森はノッティンガムから30km程度の場所にあったはずですから、人の足で1日。 治安軍を派遣するのに困難な距離では、決してないはずです。 しかし領主の力が及ばなかったために盗賊がのさばり、さらに農民の領主に対する反感と結びついて、 後世には義賊に祭り上げられしまったのでした。 他の方も指摘していますし僕も後述しますが、領主が自ら不法行為を働くことも少なくなかったようですね。 > 人口密度が低すぎると封建制そのものが成り立ちません。 封建制が成立するのに必要なのは、高い人口密度ではなく、一定規模の“土地”です。 王が家臣に切り売りする土地が無くなれば、封建制は崩壊します。 > 商業行為 あいにく『狼と香辛料』は未読なので突っ込んだ話しはできませんが、 > 一つの都市の周辺にある村の数が低すぎるので広範な商業路が必要。 農村で商業行為が成立するのはごく稀で、基本は村民の自給自足。 たまに余剰の作物などを、近場の都市で開かれる市に持って行って売る、というのが普通だったはずです。 つまり村の多少や密集の度合いに関わらず、中世の商業行為は、都市で開かれる市が中心だったという話し。 また、 > 取引先となる村の数が少ないため行商人の数が本来なら少なくなるはず。 取引に行くということは商品を仕入れる、商品を売り込むという大目的があるはずで、 その目的を果たすのに取引先の村を厳選する(少なくする)ということは、十分にありえるでしょう。 問題は分子であって、分母ではありません。 ちなみに、 > 次の取引先の村まで遠いので輸送費が数倍〜もかかるため儲けが本来なら大幅に減る。 4つの都市で開かれるシャンパーニュ大市を例にとってみると、 年頭の大市が開かれるラニーから次に市が開かれるバール・シュル・オーブまで160kmあります。 人の足で一週間、馬車でも3日以上かかる距離です。 年の後半はプロヴァンスとトロワで交互に市が開かれますが、こちらの都市間の距離は70kmです。 移動には金がかかります。しかし、それに見合うだけの利益を上げることができたらしく、 フランス国内からはもちろん、諸外国の商人も集まって、盛んに商取引が行なわれました。 いくつもの大市を順々に渡り歩いた精力的な商人もいたようです。 しかも大市では、都市が警備員を増員して行商人が地方領主から襲われるのを防止するなど、 商人にとっては、とても有利な場所だったようです。 輸送費がどんなにかかろうと、それで利益が上がるなら、商人は労力を惜しまないものですよ。 > 相場取引が出来るほどの都市なのに周囲に穀倉地帯がなさそうな描写とか、街を一歩出たら荒野っぽい描写とか。 都市の「周囲に」かならず穀倉地帯がある必要はありませんし、 街の外がすべて農地でなければならないという話しでもありません。 それこそ、土地はやせていて農業に向かないものの“街道”の交差点にあるために都市として発達し、 相場取引をするのに十分な物資と情報が集まるようになった、のかもしれません。 ブーイング737さんがおっしゃるとおりなら、 街道さえあれば人が集まり、需要が生まれて、町がつくられるのですから。 ところで、 > 書いています。そして、書いていました。書いている途中で突っ込まれて、勉強し、 > 矛盾に気付いて今まで書いたものを修正しあるいは更新し続ける気力を失って放置、 > といったグダグダな経験の結果、最低限知っておかなければならない事を知りました。 僕自身も、小説を書くときに、様々な資料に基づいて世界観を構築していきます。 おそらく、本質的にはブーイング737さんと似たような立場にいると思います。 最低限の知識を身につけたうえで小説を書くべきだ、という意見にも好感を持っています。 しかし冒頭で示したとおり、中世という時代区分はあまりに広範です。 そのくせブーイング737さんの知識には偏りを感じます。 「本当のことをありのままに」書くのはノンフィクション作家の領分です。 「嘘を本当っぽく」書くことこそが、たとえばライトノベル作家に求められる資質でしょう。 ブーイング737さんは、持てる知識を取捨選択し小説に活かすという発想が無いように感じられます。 「本当のことをありのままに」書くことはありません。 「嘘を本当っぽく」見せるために、必要な知識や情報を小説に織り込んだり不要な描写を削れば、それでいいのです。 参照文献 『中世ヨーロッパの城の生活』 『中世ヨーロッパの都市の生活』 『中世ヨーロッパの農村の生活』 J・ギース、F・ギース著、講談社 [No.74387] 2012/04/07(Sat) 13:04:46 |
え〜と、一つ一つの項目に回答するのはちと大変ですので、ご反論全般に関して回答です。 前提: 王国には王様が居て貴族が居て騎士が居てそれらは城や館に住んでいて、美人の姫が居る! 農民などは色々と苦しいことも有るけどおおむね何とか生活している。 イベント、戦争やら疫病やら飢饉やらもおこるけど。 そういう、大雑把に言っての中世ヨーロッパ(風ファンタジーワールド)についての話をしている。 全般的に言える回答。 ○特殊例を一般的な常識と混同しているような? ○少なくとも違和感を“感じさせない程度”には詳しく描写する必要が有るとおもうのですが? ○雷さんやほしみさんやトータスさんの場合、こういった特殊事例を元に論じている、あるいは桁違いの状態を一般的な状態として論じているような? ○他にもそういった傾向の見られる人が多い。(ようにも見える) お三方をはじめとした多数の方の主張を見ると、「街道を歩いて1日の距離に村が一つも無い、少なくとも読者にそう読まれても気にしないで書くのが当然」 というのが根底に有るように思えます。もちろんケースバイケースで、全部がそうだという主張で無い事はわかるのですが。 しかし、そうするとですね。 例えば街道での移動ですけど、騎乗、馬車、徒歩、といくつか選択肢があります。 さらに、荷物の多少、健脚〜足弱、体調などでの移動距離の差が当然あります。 そうなると、当然一日の移動距離もまちまちで、途中での休憩距離もまちまちです。 こういった人たちに対応するため、通常は街道上に点々と、宿泊施設、駅、旅装をはじめとした雑貨を売る商店、等の旅人相手の商売が勃興しますのに、です。 また、いわゆるケースバイケースという奴で。 街道沿いを嫌って村を造りたくないと考える人と、街道沿いにぜひ作りたいと考える人。これらはそれぞれ居るはずで、 街道沿⇔それ以外の地域 で、村通過頻度が1:10になるということは 街道沿いに村を作りたい人の比率が1/100しかいないという事になります。(6番) 百人に一人というほど街道沿いに作る事が悪条件というのはどうにも納得できません。 例えば、トータスさんのように、 >狩猟採取を主として 遊牧民の様に、幾つかに分散して 樵であれば 隠れて生活するという事も出来るのでは? と言われたときに目に浮かんだ光景ですが。 中世ヨーロッパ風というよりは、古代のゲルマン民族的な生活様式や、 もっと古代、例えばメソポタミア文明やエジプト文明の大規模灌漑と超高度集約型農業の時代と遊牧民が隣り合っていた時代の風景とするような光景が浮かんで来てしまい、困っています。 こういった時代なら納得ではあるのですが。 逆にこのあたりについてお聞きしたいのですが、中世ヨーロッパとは古代や乾燥地帯の風景とおなじようなものだというイメージを皆さん胸中認識としてお持ちなのでしょうか? いえ、もちろん遊牧生活や古代文明が悪いとかではないです。 天は赤い河のほとりや乙嫁語り、伝馬の血族、アルスラーン戦記等の各種砂漠的乾燥地帯を舞台にしたものなど。 好きな作品も多数ありますから。 ただ、これらは中世ヨーロッパとは風景が根本的に違うと私は思うわけです。 [No.74441] 2012/04/08(Sun) 12:45:41 |
どっちに対しても言うが、もうやめておいたほうがいい。 会話が成立してないから、不毛すぎる。 (掲示板利用規約) >5・意見・価値観の押しつけはやめましょう。十中八九、喧嘩になります。 > 世の中には多種多様な価値観や物の考え方があります。例え正反対の意見でも、尊重するようにしてください。 別にこのスレッドが「荒れている」とか「喧嘩になっている」とまでは思わないけれど、 延々と同じことを繰り返してるだけ。 問題は、それで、この巨大化したスレッドが何度も何度も掲示板の一番上を占領するということ。 つか、「もうやめておいたほうがいい」じゃなく、「やめてくれ」。正直、目障りだから。 やりたいなら、それぞれメールアドレスでも交換して好きにやってほしい。 [No.74443] 2012/04/08(Sun) 12:56:33 |
説明のために模式図的なものを再度書いておきます。 6、人口数千の大きい都市(を中心とした伯爵領)を例にすると、半日くらいの範囲に数百の人口を持つ村が百個程度有るといった程度が基本。 ※中世都市の人口を支えるには10倍程度の農村人口が必要で農村は村から耕地へ“通勤”する時間を考慮するとあまり人口を大きく出来ない。 これの場合、主たる都市から隣の都市まで歩いて1日になります。 そして、(模式図的に言えば、ですが)人口数百の村が、10個×10個の碁盤の目状態で分布しています。 ※もちろん実際には各種偏りがありますが、わかりやすくするために。 街道を通って歩いて隣の町までいく場合、1日かかります。 1日歩く間に、平均的な密度で村がある場合、1日で10個の村を通り過ぎます。 村密度(人口密度)が1/4の場合、村の数は25個、5個×5個の碁盤の目状に村が並び、隣町まで行くときに5個の村を通り過ぎます。 では、1日に一個しか村を見かけない程度は? はい、村密度(人口密度)が1/100になるわけです。 [No.74445] 2012/04/08(Sun) 13:15:07 |
もう、やめにしましょう。 みなさんの意見を見ていて気が付きませんか? 「あなたの意見は一理ありますね、でも…」というのがほぼ全員に共通した枕詞になってます。 確かに、ブーイング737さんの意見は正しいかもしれませんよ。学術的には。 でも、それを小説にした時には、また勝手が異なるものです。 今仰ってる内容を全て自分の作品に還元できないのであれば、ブーイング737さんは、自分の意見を言いたいだけの、ただのわがままな読者になってしまいますよ。 人の意見が聞けない、もしくは聞きたくないのであれば、小説で勝負すべきです。小説家なんですから ああ、勘違いしないように言っておきますが、二次創作では書いたことにはなりませんよ? 自分のオリジナルで勝負しましょう ストーリーと設定を調和させてこその小説家ですからね 大丈夫、わざわざスレッドのタイトルを変えてまで返信することのできるブーイング737さんなら、簡単に書き上げられますよ [No.74446] 2012/04/08(Sun) 13:31:34 |
カナンです。こんにちは。 もう止めにするべきだと私も思いますので、これだけはブーイング737さんのために言っておきます。 あなたがここにいる人たちを納得させられないのは、「フィクションなんだから」という意見に対する答えを、全く返していないからですよ。 そこを読み取れていないから堂々巡りになるし、同じようなレスを何度もするハメになるのです。 ファンタジーはそもそも架空、現実から解離した世界観を前提としたものです。 その荒唐無稽さを受け入れた人が読むものであって、それが嫌な人は読者として想定していない。 繰り返しになりますが、中世ヨーロッパ「風」の世界は、中世ヨーロッパではありません。 中世ヨーロッパそのものを書くのはノンフィクション作家の仕事であって、ファンタジー作家の役目ではないのです。 「中世ヨーロッパ」に関する説明はもう要りません。 返信する時間があるなら、作品を書いて見せて下さい。 人口密度などファンタジー作品の読者のほとんどが問題にしていないこと、その考えを変えるには作品をもってするしかないことに、そろそろ気付いて下さい。 少々厳しい言い方になりましたが、これにて。 [No.74448] 2012/04/08(Sun) 14:38:05 |
もうそろそろ終わりそうですが、あまりにも酷すぎるのでいくつか言わせて下さい。 ここは、あなたの知識お披露目会ではありませんよ。 掲示板のタイトルをご覧ください。”相談用”と書いてありますよね? 創作に関して困った事や相談したい事を掲示し、それに対し同じ志を持った同志が意見交換をする場です。(と私は思っています) あなたは同志の意見をちゃんと聞いていますか? むやみに上から目線で接していませんか? この世界にはいろいろな人がいます。ひとりひとりが全く同じ性格、容姿をしていないように、考え方もひとりひとり全く違います。 ですから、あなたの考え方もたくさんある考え方の1つだと私は思います。 しかし、あなたはそれを受け入れていますか? 私には他の方の意見を聞き入れず、逃げているようにしか見えません。 あなたの意見にこんなにもたくさんの同志が集まって下さっているんですよ? 自分の意見を曲げろとは言いません。 しかし、少しは他の方の意見に耳を傾けてみてはどうでしょう。 私のような者がでしゃばって申し訳ありません。 では、終息に向かうよう、祈っています。 駄文、失礼致しました。 [No.74451] 2012/04/08(Sun) 22:18:36 |
この記事は投稿者により削除されました [No.74453] 2012/04/09(Mon) 00:50:11 |