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記事No.1027に関するスレッドです

人質外交に屈したアメリカの司法 −味を占めた中国は今後も繰り返す− / 安 藤
人質外交に屈したアメリカの司法 −味を占めた中国は今後も繰り返す−

 9月25日の読売新聞は、「ファーウェイCFOが米と司法取引、カナダ出国…「虚偽説明」認める」と言う見出しで、次の様に報じていました。
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ファーウェイCFOが米と司法取引、カナダ出国…「虚偽説明」認める
2021/09/25 12:42 読売

 【ワシントン=蒔田一彦、ニューヨーク=寺口亮一】米司法省は24日、詐欺などの罪で起訴された中国通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)最高財務責任者(CFO)の 孟晩舟モンワンジョウ 被告(49)との間で司法取引が成立したと発表した。孟氏が、米国の制裁対象であるイランでの事業に関して金融機関に事実と異なる説明をしたことを認める代わりに、起訴を猶予する。

24日、カナダ西部バンクーバーで取材に応じるファーウェイの孟CFO(AP)
 孟氏を拘束したカナダ政府に対して要請していた身柄の引き渡しも撤回した。孟氏を米国に移送する可否を審理してきたカナダ西部バンクーバーの裁判所も24日、手続きを停止。カナダ司法省は声明で「孟氏は自由にカナダを出国できる」と表明した。AP通信によると、孟氏は24日、中国国際航空便で中国・深センに向けて出発した

(中略)

中国で拘束のカナダ人帰国
 一方、カナダのトルドー首相は24日夜、オタワで記者会見し、孟氏の拘束後に中国で拘束されていたカナダの元外交官と知人の2人が、航空機で帰国の途にあると発表した。25日にカナダに到着する予定だ。

 トルドー氏は「事態が進行中だ」として詳細への言及は避けた。2人の拘束について、カナダ政府は「 恣意しい 的な拘束だ」として解放を求めてきた。
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 今回の米中の対応の実態は、「司法取引」ではなく、“人質取引”と言うべきです。中国人の被疑者の釈放と、中国に拘束されていたカナダ人の解放が「同時」である事が、何よりも雄弁にその事実を物語っています。

 これに味を占めた中国は、今後同様の対応を繰り返すでしょう。中国の要人を拘束・起訴することは困難になるでしょう。日米を含めて各国は中国に対する対応を立て直す必要があります。

No.1027 - 2021/09/28(Tue) 11:28:00 [pknn018-223.kcn.ne.jp]