| | 私も、非常に違和感があります。 メディアによっても表現が異なっていて、朝日新聞はルペン候補を「右翼」メランション候補を「左翼」と呼称しています。 「急進左派」と「左翼」は似たようなものでしょうが、「極右」と「右翼」はかなり意味が異なります。 欧米では「極右」というと、ネオナチやKKKのような殺人などの凶悪犯罪を行う集団に使われることが多く、今回の選挙では国民戦線に対しても使用されていますが、日本においては、「極右」というと「極左暴力集団」と同じく、公安調査庁などによって物理的暴力を伴う集団に対して使用されます。 読者としては、表記のブレは団体の正確を把握する上で、混乱を招きます。
さらにいえば、国民戦線と同じような主張をしているドイツのための選択肢(AfD)の呼称は「右派政党」、五つ星運動は「反EU政党」だったりします。少し前まではこれらの勢力は「EU懐疑派」と呼ばれていました。この呼称の違いはいったいどういう基準なのか。
過去の国民戦線は、ルペン氏の父親の過激な言動が度々問題になっていましたが、この父親は反ユダヤ発言を理由にルペン氏により追放され、ルペン氏自身は親イスラエル的な姿勢をとっています。 また、人種差別発言を行った党員の追放も行っています。 他にも、フランスの理念を守るイスラム教徒は容認するなど政策的にはかなり変化しています。 移民政策などにいたっては、中道右派のフィヨン氏と大して変わらないという指摘もあります。反EUの主張もメランション氏やイギリス労働党のコービン党首と同様です。 国民戦線の支持層には左派も多い。 それでも根っこは変わらないという思いがメディア側にはあるのでしょうが、国民戦線に対する感情的な反発も感じます。
結局、メディア側の感情の問題でしょう。 自民党の場合は「派閥」、民主党の場合は「グループ」と使い分けていたのと同じです。
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No.688 - 2017/04/26(Wed) 08:56:21 [14-133-123-119.nagoya1.commufa.jp] |