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「パブリックコメント」は、官僚による悪質な“世論操作” / 安 藤
「パブリックコメント」は、官僚による悪質な“世論操作”

 7月21日の読売新聞は、「香川ゲーム条例 パブコメ『賛成』組織票?」問い生み出しで、次のように報じていました。
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香川ゲーム条例 パブコメ「賛成」組織票?
2020/07/21 15:00 読売
[読者会員限定]
読売新聞に公開されたパブコメへの意見の一部。氏名などは黒塗りにされているが、文言は全く同じだ。

 行政機関で新しいことが検討されると、しばしば市民向けに実施されるのがパブリックコメント(意見公募)。パブコメと呼ばれ、幅広く声を聞くのが目的だ。だが、全国初と注目された香川県のある条例成立前に行われたパブコメを巡り、疑問の声が出ている。大量の賛成意見が「組織票」だった可能性があるためだ。(高山智仁)

 議員提案され、3月に県議会で成立した「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例」。家庭に子どものゲーム利用のルール作りを求める内容で、「平日60分まで」との目安を示した。

 1月10日に素案が公表されると、ネット上で「家庭への介入だ」「ゲームを悪者にしている」などの反発も出ていた。

 県議会は、県民や事業者を対象に1月23日〜2月6日の期間にパブコメを実施し、3月12日、メールなどで寄せられた2686件のうち、8割超が「賛成だった」と発表。条例案は、この結果などを踏まえ、18日に議会に提案され、即日、賛成多数で可決された。

 しかし、一部の県議から意見の内容に「疑義がある」との声が出ており、その後、不自然な点が発覚。読売新聞が情報公開請求で意見内容を入手したところ、賛成のうち約1000件は1日に集中し、「条例に賛成です」などの似たような表現の短い内容が、数分おきに相次いで送信されている時間帯もあった。

 別の投稿に同じ誤字が含まれたものも多かった。「ご感て想」「依存層」の誤字は、それぞれ10件以上あり、同一人物が投稿した可能性がある。

 そもそもパブコメは、多数決の制度ではない。多様な意見を聞き、それを考慮することで、政策形成の透明性や公平性を確保するのが目的で、国が行政手続法に基づいて導入。自治体も同じ趣旨で実施している。

 県議会で条例案に賛成しなかった会派には「誰かが多数派工作したのではないか」との見方があり、検証委員会の設置を要請。

 京都市の市民団体「パブリックコメント普及協会」(吉岡久恵代表)なども6月22日、県議会に意見書を提出し、▽意見を賛成と反対に分類して公表し、内容を十分議論せずに採決したのは問題▽パブコメが多数決であるという誤解を広げる恐れがある――などとして検証を求めた。

 こうした動きに対し、県議会の西川昭吾議長は「条例内容は1年間、専門家の意見も聞きながら議論してきた。パブコメはあくまで参考意見。やり方で条例が変わるわけではなく、検証は不要だ」と話す。

「多数決ではない」周知必要
 国が実施したパブコメでも、組織票が疑われたケースはあった。

 2004年に総務省が行った携帯電話の電波割り当て方針へのパブコメでは、当時、新規参入を目指していた日本テレコム(現・ソフトバンク)などが、顧客に参加を呼びかけた。その結果、同省に3万件以上の意見が寄せられ、総務省は結果の公表の際に「ほとんどが、呼びかけがあった日以降に提出されたものだった」と明らかにした。

 国土交通省が2011年、八ッ場やんばダム(群馬県)の建設継続の是非を巡る議論の中で行ったパブコメでは、約6000件の意見が寄せられ、同省は9割以上について「同じ意見が署名形式で提出された」と説明した。

 学習院大法学部の常岡孝好教授(行政法)は「埋もれている意見を拾い上げ、より完璧で適正な最終決定を行うのが目的なのに、多数決と勘違いされているケースは他にもある。国や自治体は趣旨を丁寧に説明すべきだ」と指摘する。
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 この記事は、役所の「パブリックコメント」について、私が「I88 有害・不毛の“少子化対策”に、なぜストップが掛からないのか −「パプリックコメント」に隠れて、批判を逃れて続く効果の無い少子化対策−」(http://www.kcn.ne.jp/~ca001/I88.html)で述べているのと同様、批判的な視点で「パプリックコメント」を論じております。

 こういうことが起きることは、素人が考えてもすぐ分かります。分かっていて、行政がこの制度を利用しているのは、実に悪質だと思います。

No.944 - 2020/07/21(Tue) 21:17:23 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
Re: 東京の観光業者が救済の対象にならず、岩手県の業者が救済されるこの制度は「当然」か? / 安 藤
>  東京の観光業者が救済の対象にならず、岩手県の業者が救済されるこの制度は「当然」か?

 7月18日の読売新聞は次のように報じています。
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[スキャナー]骨太の方針「積年の課題」解決へ決意…デジタル遅れ・東京集中、コロナで浮き彫り
2020/07/18 07:09 読売新聞
新型コロナ

 政府が17日に閣議決定した今年の「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)は、新型コロナウイルスの感染拡大で浮き彫りになった「積年の課題」であるデジタル化や、東京一極集中の是正に取り組む決意を強調した。着実な実行につなげられるかが問われる。(経済部 中田征志、小野卓哉)

■強い危機感

 「時代の大きな転換点に直面しており、この数年で思い切った変革が実行できるかどうかが、日本の未来を左右する」

 今年の骨太は冒頭、新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、社会変革が喫緊の課題になっていることへの危機感を示した。

 政府は激動期を意識し、構造改革を旗印に「新世紀維新」をうたった2001年の初代の骨太の再現を狙った。近年は膨張してメッセージを伝える力が薄れたと判断し、前年(75ページ)の約半分の37ページに削減した。

 最大の柱は行政のデジタル化で、「一丁目一番地の最優先政策課題」と位置づけた。行政手続きの電子化の実行計画を年内に見直し、国と地方のデジタル基盤などを抜本的に改善するため、IT基本法も全面的に見直す。預貯金口座へのマイナンバーの登録についても、年内に結論を出す。

 「新たな日常」の主要な柱として、東京一極集中の是正も掲げた。感染拡大を受けたテレワークの普及などで、都内に居住することのメリットを問い直す声が上がっている。政府はこうした局面の変化が、地方拠点 の強化や移住・起業・就業支援の後押しになるとみている。

(以下略)

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 記事は「コロナ対策」と、「東京一極集中排除」を直接結びつけて論じている。
 今回のコロナ対策として実施される「GO TOキャンペーン」の本当の目的が、“地方創生”、“東京一極集中排除”であると考えると、対象地域からの「東京除外」はとてもわかりやすい。

 安倍総理は少子化対策を利用して、偽りの少子化対策を強行して性別役割分担社会の解体を進め、社会の劣化、少子化(人口減少)を加速させた。

 今回の偽りのコロナ対策も、実現すれば日本の高度集中(頭脳)都市を荒廃させる以外の何の成果も無く、日本に経済的混乱(崩壊)をもたらすだけだろう。

No.943 - 2020/07/19(Sun) 15:46:35 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
Re: 東京の観光業者が救済の対象にならず、岩手県の業者が救済されるこの制度は「当然」か? / 安 藤
>  東京の観光業者が救済の対象にならず、岩手県の業者が救済されるこの制度は「当然」か?
>


 この事態に、自民党の都議達がどう考えるのか、マスコミはインタビュー記事を掲載する価値があると思うが、何もしないのはとてもうさん臭い。

No.942 - 2020/07/19(Sun) 07:05:53 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
東京の観光業者が救済の対象にならず、岩手県の業者が救済されるこの制度は「当然」か? / 安 藤
 東京の観光業者が救済の対象にならず、岩手県の業者が救済されるこの制度は「当然」か?

7月18日の読売新聞は、「岩手知事『当然だ』、都知事『国が都民に説明を』…GoTo東京除外」と言う見出しで、次のように報じていました。
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岩手知事「当然だ」、都知事「国が都民に説明を」…GoTo東京除外
2020/07/18 09:27
新型コロナ
 新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた観光を支援する国の事業「Go To トラベル」から東京都が除外されたことを受け、各知事から17日、「妥当」と評価の声が上がる一方、感染が拡大する他地域も除外に追加するべきだとの意見が相次いだ。事業開始が「早すぎる」との声もくすぶり、全国知事会のまとめでは、34の知事が段階的に誘客範囲を広げるべきだとした。


 東京都の小池百合子知事は記者会見で、「国の責任において都民に説明してほしい」と注文をつけた。ただ、感染者は都内で2日連続で過去最多で、都民に不要不急の都外への外出を控えるよう求めた。大阪府の吉村洋文知事「合理的な判断」と理解を示した。大阪府も感染者は増加傾向で、「大阪も東京と同じような状況になれば除外される」との認識を示した。

 全国で唯一、感染者が確認されていない岩手県の達増拓也知事は「東京都を対象にしないのは当然だ」と述べた。広島県の湯崎英彦知事は「東京以外にも感染状況が厳しくなったら追加して除外することも必要だ」と提言した。

 感染が拡大する中での事業開始への懸念も根強い。北海道の鈴木直道知事は「感染拡大が確認された時に、事業を停止するなどブレーキ機能を取り込むべきだった」との見解を示した。秋田県の佐竹敬久知事は「まだ早い」と事業開始を批判した。

 知事会は17日、赤羽国土交通相とオンライン会議を開き、誘客範囲を近隣から段階的に広げるなど、地域の実情に配慮して実施するよう提言した。

都内観光業者「救済策考えて」

 東京が対象から除外されたことについて、苦境にあえぐ都内の観光関係者からは代替の救済策を求める声も上がっている。

 浅草寺(台東区)周辺の約600店舗が加盟する浅草商店連合会事務局長は「感染拡大を防ぐために、東京が事業の対象から外れることは仕方がない」と語る一方、「街に人が戻らなければ、閉店を余儀なくされる店がどんどん出る。早い収束を祈るしかない」と複雑な思いを口にした。

 都内の約830の宿泊業者が加盟する「都ホテル旅館生活衛生同業組合」の事務局長は「今、全国一律で事業を実施しても、東京にたくさんの観光客は来ないだろう」とした上で、「(除外は)理解できるが、我々の業界は本当に苦しい。代わりの救済策を考えてほしい」と注文をつけた。
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 いったいこのキャンペーンの目的は何なのかを考え直す必要がある。感染拡大とそれによる経済的な打撃が深刻な、東京の観光業者が救済の対象にならず、感染者ゼロの岩手県の観光業者が対象になるのはおかしいのでは無いか。岩手県知事はそうは思わないのだろうか。

 今後東京以外の府県も感染拡大が進み、次々と制度から除外される事態となれば、いったい誰のための制度なのかという声が強まるのでは無いか。
 都内の観光業者が「それならば代わりの救済策を」と求めるのは当然のことだ。

 岩手県知事に聞いてみたい。岩手県民全員に10万円の給付金を支払ったのは当然と思うか。

No.941 - 2020/07/18(Sat) 11:27:47 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
安倍総理の東京性悪視の根は深い。マスコミはそういう事実を報じるべき / 安 藤
安倍総理の東京性悪視の根は深い。マスコミはそういう事実を報じるべき

 今回の安倍総理(政権)の「東京排除」の問題は、根が深いと思います。
彼は、以前より、「地方創生」、「東京一極集中排除」、「ふるさと納税」などに力を入れていて、様々な面で東京に制約を科してきました。単なる地方振興にとどまらない「東京性悪視」の一面がありました。これは韓国人の日本敵視と共通するところがあります。
 最近でも新型コロナ対策に便乗して、地方大学の定員増加を発表していました。一方で以前より東京の大学は定員増加を禁じられています。

 今回、全国で展開される予定だった「Go To トラベルキャンペーン」が、直前になって東京排除になったいきさつは色々あるようですが、東京が感染者が多く危険だからと言う理由で除外するのであれば、反対に累計感染者が未だにゼロの岩手県や、わずか5人の鳥取県など極端に少ない地域は、被害が無い事を理由に例の全国民一律10万円給付の対象から除外しても良かった、除外すべきであったと言う事になると思います。

 そもそも4月に出された緊急事態宣言の対象が、当初は東京以下7都府県だったものが、数日後にいきなり岩手県などを含む全国に拡大されたのは、10万円給付のためであった疑いが濃厚です。
 “いいとこ取り”は韓国人が最も得意とするところです。安倍総理(政権)のすることは無茶苦茶です。

No.940 - 2020/07/17(Fri) 10:57:32 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
東京都にペナルティーで良いのか / 安 藤
東京都にペナルティーで良いのか

 政府が「GoToトラベルキャンペーン」を東京都除外に変更することが報じられました。これについて元大阪府知事の橋下徹氏が次のように述べたことが報じられました。
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橋下徹氏、「GoTo」東京対象外に「誰が責任者で権限者なのか!」
7/16(木) 18:14配信

スポーツ報知
橋下徹氏

 元大阪府知事の橋下徹氏が16日、自身のツイッターを更新。政府が新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた観光分野の需要喚起策「GoToトラベルキャンペーン」で東京都を対象外とする方針を固めたことに見解を示した。

 橋下氏は東京都を対象外にすると報じたニュースを引用し「日本の国の仕組みがもうグチャグチャだ。休業要請の権限と責任は知事にあるのだから知事の声を無視してGoToキャンペーンはできないはず。GoToキャンペーンで感染者が増えたら誰の責任なのか」とツイート。

 連投で「知事は自分たちの責任ではないと言うだろう。補償もないのに休業要請はしないだろう。西村大臣は休業要請を知事に求めるというが補償もないのに知事が従うはずもない。誰が責任者で権限者なのか!」とつづった。
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 東京は日本で1番新型コロナが猛威を振るっている自治体です。そこにはもちろん観光関連業者も、旅館・ホテル業者もいます。しかるに日本の中で、1番損害が大きい地域が、支援・救済の対象から外されることになります。結果的には、支援・救済どころかペナルテイーを科されることになります。それで良いのでしょうか。除外するなら何か代替措置が必要です。

 先日、菅官房長官が新型コロナ感染拡大について、「圧倒的に『東京問題』と言っても過言ではないほど東京中心の問題になってきている」と発言したことが報じられましたが、これは、こういう意味だったのでしょうか。

No.939 - 2020/07/16(Thu) 22:07:21 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
読売も昔は「国民総背番号制度」と言って批判していた / 安 藤
読売も昔は「国民総背番号制度」と言って批判していた

今日の読売新聞は、「『骨太』原案、PCR検査拡大へ…デジタル化へ司令塔」と言う見出しで、次のように報じていました。

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【独自】「骨太」原案、PCR検査拡大へ…デジタル化へ司令塔
2020/07/08 07:04
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 政府がまとめる今年の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」の原案が判明した。8日の経済財政諮問会議(議長・安倍首相)で示す。新型コロナウイルスの感染拡大への対策や社会全体のデジタル化を推進することが柱だ。

 原案では、新型コロナウイルスの感染拡大で「これまで経験したことのない、国難とも言うべき局面に直面した」との認識を表明。医療提供体制の強化に向け、医師が必要と判断した人や感染者の濃厚接触者が確実に検査を受けられるように、「PCR検査・抗原検査などを戦略的に拡大する」との方針が明記された。

(中略)

 デジタル化については、「これまでの取り組みの遅れなどが改めて浮き彫りになった」と指摘。「制度や政策、行政も含めた組織の在り方等をこの1年で集中的に改革」し、「政策の実施状況、社会への実装状況を進捗しんちょく管理する」とした。内閣官房に民間の専門家などを含めたデジタル化の「新たな司令塔機能を構築する」ことも明記した。

(以下略)

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デジタル化が遅れたのは、すべての国民に番号を付けるこの制度が、長年反対派に“国民総背番号制度”と酷評され、反対され続けたため実現出来なかったことが原因です。このことはこの際、当時の主要な反対派の実名付きで、はっきり誤りを指摘すべきです。

 調べたら、1991年10月17日の読売新聞は次のように反対していました。
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[ミニ時典納税者番号制度
1991.10.17 東京朝刊
解説

 納税者の所得や資産移動を正確に把握し、公平な課税を行うために納税者に固有の番号をつける方法で、政府税制調査会が来年秋をめどに、導入するかどうかの結論を出す。税務当局が番号にしたがって納税者の課税資料を集中管理するので、容易に「名寄せ」ができ、架空名義預金などによる脱税が防止できるのが最大のメリットだ。
 諸外国の実例では、すでに使用されている社会保険の番号を徴税事務にも利用するアメリカ方式と、出生時にすべての国民に番号をつける北欧方式、税務当局が申告納税者に番号をつけるイタリア方式の三つのタイプがあるが、政府税調の納税者番号検討小委員会は昭和63年12月の報告で、導入するとすればアメリカ方式か北欧方式が望ましい、としている。しかし、アメリカ方式では番号もれや二重番号がでること、北欧方式は「国民総背番号制度」につながりかねないことなど、それぞれ一長一短がある。(晋)
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 それがマイナンバーと名前を変えて実現した2015年には、次のような記事になりました。
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[スキャナー]マイナンバー 鈍い企業準備 周知不足「対応済み」わずか
2015.04.05 東京朝刊
三面
紙面
 ◇SCANNER
 ◆来年スタート 重要個人情報 漏えいには罰則 
 国民一人ひとりに12桁の番号を割り振る共通番号(マイナンバー)制度が来年1月から始まる。企業は、従業員や家族などの番号を把握しなければならないが、周知は進んでいない。今年10月には番号が通知されるが、取り組むべき課題は多い。(政治部 有泉聡、経済部 木引美穂)

(中略)

 [Q]制度の目的は 
 ◆個人に番号 納税情報把握 
 Q マイナンバー制度とは。
 A 社会保障サービスの提供や徴税を適正に行うため、国民に12桁の番号をつける仕組みを指す。「税務」「社会保障」「災害対策」に用いられる。税務当局は納税者の情報を把握し、申告漏れを防ぐ。
 制度導入は長年の懸案で、大平内閣が1980年、「グリーンカード」の導入を決めたが、「国民総背番号制だ」との批判を浴びて見送られた経緯がある。これまで自治体が発行してきた「住民基本台帳カード(住基カード)」は新たに発行しない予定だ。

(以下略)
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No.938 - 2020/07/08(Wed) 21:58:07 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
累計感染者がたったの4人の鳥取県の知事が、コロナ対策分科会のただひとりの自治体代表メンバー / 安 藤
累計感染者がたったの4人の鳥取県の知事が、コロナ対策分科会のただひとりの自治体代表メンバー

7月4日の読売新聞朝刊に、コロナ対策の新分科会のスタートが報じられていました。
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新分科会 幅広いメンバー…コロナ対策 社会経済影響も議論
2020/07/04 05:00 読売
新型コロナ
[読者会員限定]
 新型コロナウイルス対策で3日に設置された新たな分科会は、メンバーに感染症の専門家のほか、経済学者や自治体の首長、病院経営者の代表らが名を連ね、社会経済活動への影響も考慮した対策を議論する場となる期待感がある。


 これまで新型コロナの対策に関して、政府に提言をしてきた専門家会議は、感染症や公衆衛生の専門家が中心だった。専門家会議のメンバーからも、感染症対策と社会経済活動の両立を図るため、様々な領域の専門家を集める必要性が指摘されていた。

(中略)

 新型コロナウイルス感染症対策分科会の構成員は次の通り。(50音順)

 石川晴巳・ヘルスケアコミュニケーションプランナー▽石田昭浩・連合副事務局長▽今村顕史・東京都立駒込病院感染症センター長▽太田圭洋・日本医療法人協会副会長▽大竹文雄・大阪大教授▽岡部信彦・川崎市健康安全研究所長▽押谷仁・東北大教授▽尾身茂・地域医療機能推進機構理事長=会長▽釜萢(かまやち)敏・日本医師会常任理事▽河本宏子・ANA総合研究所会長▽小林慶一郎・東京財団政策研究所研究主幹▽清古愛弓・全国保健所長会副会長▽舘田一博・東邦大教授▽中山ひとみ・弁護士▽平井伸治・鳥取県知事▽南砂・読売新聞東京本社常務取締役調査研究本部長▽武藤香織・東大教授▽脇田隆字・国立感染症研究所長=会長代理
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 唯一の自治体首長が、岩手県のゼロに続く累計感染者がたった4人鳥取県知事。最大の感染者を出し、現時点の最難関地域である東京都知事で無いのはなぜでしょうか。
 誰も注目していないようですが、あり得ない人選です。コロナは地方創生のチャンス、東京一極集中是正の好機と捉えているのでは無いでしょうか。

 9月新学期、印鑑廃止、男性の育休義務化・・・、等と同一線上の考えです。
災害時に、十分な論議の時間が無いことを悪用し、どさくさに紛れて強行しようという考えは批判されるべきですが、新聞にそういう視点はありません。
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No.937 - 2020/07/04(Sat) 12:16:18 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
香港の1国2制度 / 安 藤
香港の1国2制度

 今、香港に対する関心が高まっています。中国の共産党政権により、英国との協定により定められた1国2制度が存続の危機に立たされたと言われています。

 しかし、協定が定める1国2制度は50年間ですから、あと27年しかありません。遅かれ早かれあと27年で今日と同じ事態を迎えることは確実なのです。自分の子供や孫達は今の自由を享受することは所詮出来ないのです。
 香港の人達はその辺をどう考えているのでしょうか。デモ行進をすれば50年が延長されると考えているのでしょうか。もし、その時は立ち上がるつもりならば、今の行動は1国2制度の問題ではありません。

 アメリカもどう考えているのでしょうか。あと27年の内に、香港の半永久的な1国2制度を実現しようと思っているのでしょうか。それとも、今の香港支持は単なる厳しさを増す対中国政策の一環に過ぎないのでしょうか。

No.936 - 2020/07/02(Thu) 11:58:23 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
なぜ、NHKのテレビニュースは、「殺人事件」と言わない / 安 藤
なぜ、NHKのテレビニュースは、「殺人事件」と言わない

 アメリカのミネアポリスで、黒人が白人警察官に膝で首を押さえつけられ、殺害された事件が報じられています。現地の司法当局は、主犯の警察官は2級殺人の罪で、周囲にいて犯行を止めなかった3人の警察官は殺人幇助の罪でそれぞれ訴追していますが、NHKは「押さえつけられて死亡」と報じていて、「殺害」とは報じていません。

 犯人達をかばっているようで、事実を報じないのが不思議です。

No.935 - 2020/06/07(Sun) 21:58:15 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
マスコミの「報道テロ」攻撃に無抵抗で降伏する「アベ・ソーリ」 / 安 藤
マスコミの「報道テロ」攻撃に無抵抗で降伏する「アベ・ソーリ」

 5月23日の読売新聞は、「黒川検事長、賭けマージャン3年前から…『点ピン』レートでやり取り1万〜2万円」と言う見出しで、次のように報じています。
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黒川検事長、賭けマージャン3年前から…「点ピン」レートでやり取り1万〜2万円
2020/05/23 07:10 読売

(前略)

調査結果は、黒川氏から週刊文春の報道内容を確認した範囲にとどまるが、同省はこれ以上の調査は行わないとしている。

 調査結果によると、黒川氏は緊急事態宣言下の5月1日頃、東京都内の産経新聞記者の自宅で、別の産経記者と朝日新聞社員の元記者とともに賭けマージャンに興じ、13日頃にも同様に賭けマージャンをしていた。

 いずれも「点ピン」と呼ばれる1000点100円のレートで、参加者の間で1万〜2万円の現金をやりとりしていた。黒川氏は両日とも産経記者が手配したハイヤーに同乗し、帰宅したという。産経記者2人と朝日社員は、いずれも黒川氏の取材を担当したことがあり、旧知の間柄だった。調査では、5月の2回以外の日付は特定できなかったとしている。

(中略)

 川原隆司刑事局長は、賭けマージャンのレートについて「社会の実情から必ずしも高額とは言えない」と説明。黒川氏は賭けマージャンを繰り返していたが、常習性についても「認められない」とした。

 刑法の常習賭博罪の「常習性」は頻度のほかにレートや賭博の種類などが総合的に判断される。同省幹部は取材に対し、「マージャンは一般的に娯楽とされ、レートも高額でないことが考慮された」と話した。

(以下略)
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 黒川検事長の行為には、何ら違法性は認められません。緊急事態宣言の下とはいえ、勤務に悪影響のない日時、場所での行動であれば、許容範囲と思われます。
 「狙い撃ち報道」をした「週間文春」以下、黒川検事長を辞職に追い込んだマスコミの報道は、まさに「報道テロ」と呼ぶべきテロ行為です。
 このテロリストの攻撃に、無抵抗で降伏したアベ・ソーリは総理大臣としての資質に疑問符が付きます。

No.934 - 2020/05/23(Sat) 22:29:37 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
黒川検事長が賭け麻雀を暴露され辞職 −繰り返される“マスコミテロ”− / 安 藤
黒川検事長が賭け麻雀を暴露され辞職 −繰り返される“マスコミテロ”−

 黒川検事長が週刊誌に賭け麻雀をしていたことを暴露されて、辞職に追い込まれました。
 私の認識では、麻雀を継続的にしている人の大半は、金銭を賭けていると思います。決して珍しいことではありません。しかし、それによって賭博の罪に問われたり、報道によって暴露され、失職に追い込まれる人は皆無です。

 それにも関わらず、今回黒川氏がこのような目に遭うのは、言わば狙い撃ちにされたのであり、それはマスコミによる“テロ行為”であると言って良いと思います。

 これとは別の件ですが、河井案里議員が選挙に際して、公職選挙法で定められた上限を超える報酬を運動員に支払ったことを指摘されて責任を問われ、連座制による失職の危機に見舞われている件でも、同様のことが言えます。
 選挙は中央・地方合わせて、議員・首長それぞれで数多くの選挙がありますが、運動員の報酬が法定内に納まっているか否かは、すべての選挙ですべての立候補者についてチェックされているのでしょうか。
 もしそうでなかったら、河井議員は運が悪かったか、狙われたかのいずれかと言うことになります。狙われたとしたら、それはやはり“マスコミテロ”ではないでしょうか。

No.932 - 2020/05/23(Sat) 00:45:19 [pknn018-223.kcn.ne.jp]

Re: 黒川検事長が賭け麻雀を暴露され辞職 −繰り返される“マスコミテロ”− / 安 藤
「狙い撃ち報道」はテロ行為ですから、それを行うマスコミは「テロリスト」と言うことになります。
No.933 - 2020/05/23(Sat) 16:21:00 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
何をするにも〇〇会議(委員会)のお墨付きを求める“アベ・ソーリ” / 安 藤
〇〇委員会のお墨付きがないと何も出来ない“アベ・ソーリ” −歪んでいる最終意思決定に至る手順−

 5月4日のNHKテレビニュースは、「緊急事態宣言 全国対象 今月31日まで延長 諮問委が妥当の見解」というタイトルで、下記のように報じていました。
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緊急事態宣言 全国対象 今月31日まで延長 諮問委が妥当の見解
2020年5月4日 13時35分 NHK

 緊急事態宣言の延長をめぐり、政府が専門家に意見を聴く「諮問委員会」が開かれ、対象地域を全国としたまま、今月31日まで延長する政府の方針は妥当だとする見解が示されました。

 緊急事態宣言の期限を6日に控え、政府は4日夕方、宣言の延長を正式に決定する方針で、これを前に、感染症の専門家などに意見を聴く「諮問委員会」が午前10時半ごろから開かれました。

 冒頭、西村経済再生担当大臣は「新規の感染者の数は減少傾向に転じているが、感染者の減少の水準は目標のレベルには残念ながら達していない。依然として医療現場のひっ迫も続いており、国民の引き続きの協力が必要だ」と述べ、対象地域を全国としたまま、今月31日まで延長する方針を諮問しました。

 合わせて基本的対処方針の変更も諮問し、特に重点的な取り組みが必要な「特定警戒都道府県」は追加せず、引き続き東京、大阪など13の都道府県で、これまでと同様の取り組みを継続する一方、それ以外の県では、地域の実情に応じて、感染拡大の防止と社会経済活動の両立に配慮した取り組みに移行する方針を示しました。

 また、加藤厚生労働大臣は「感染の状況に応じて、それぞれの地域で対策を移行していくにあたり、社会経済の活動レベルの維持と感染拡大防止をどのように戦略的に行っていくのか、基本的対処方針の改定を議論してもらいたい」と述べました。

 西村大臣は、諮問委員会の終了後、記者団に対し「緊急事態宣言の期間と区域、それに基本的対処方針について諮問した。実施すべき期間は今月31日まで、区域は全都道府県にするということで、了承いただいた」と述べ、政府の方針は妥当だとする見解が示されたことを明らかにしました。そのうえで「基本的対処方針案は、若干の微修正があるが、会長に一任ということで了承いただいた。このあと、夕方に予定されている対策本部で正式決定すべく、国会に報告するなどの手続きを進めたい」と述べました。

 これを受けて、4日午後、衆参両院の議院運営委員会で報告と質疑が行われたあと、政府は、夕方の対策本部で宣言の延長を正式に決定することにしています。

(以下略)
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 諮問委員会の他に専門家会議というのもあるが、両者の違いは何か。諮問とは意見を聞くことだが、アベ・ソーリの場合は、西村大臣が「・・・了承をいただいた」と言っているように、意見を聞くと言うよりも、実態は了承・承認を求めるに近いように見える。
 決定権者・責任者としてのアベ・ソーリの位置づけから言えば、先に複数の専門家(組織としてではなく、複数の個人から別々に)の意見を求め、それを元にアベ・ソーリが決定を下せば良いのであって、順序が逆転しているように見受けられる。

No.931 - 2020/05/05(Tue) 12:53:42 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
己の力を過信し、菅を遠ざけた安倍の無残な姿 / 安 藤
己の力を過信し、菅を遠ざけた安倍の無残な姿

 今回のコロナ.10万円騒動には不可解な点があります。
 例えば4月17日の朝日新聞は次のように伝えています。
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突如決まった10万円  1カ月後支給のスピード感とは
2020年4月17日 13時30分 朝日新聞

有料記事 新型コロナウイルス  
編集委員・伊藤裕香子


 首相官邸や永田町に、「緊急事態」との危機感は本当にあるのだろうか。新型コロナウイルスが日々のくらしをむしばむなか、現金を給付する対策が「収入が減少した1300万世帯に30万円」から「国民全員に一律10万円」に突如変わった。必要とする人に支援の手を差し伸べるスピード感と国民への安心感は、改善されるのか。

拡大する写真・図版
新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、緊急事態宣言の対象区域拡大について発言する安倍晋三首相(右から2人目)=2020年4月16日午後8時27分、首相官邸、諫山卓弥撮影

演出優先の制度設計
 「30万円」は、安倍晋三首相が「本当に厳しく収入が減少した人に直接給付がいくように、なるべくスピーディーに行いたい」と意気込みを語った目玉政策だったのに、不満のオンパレードだった。

 給付対象の基準には、共働き世帯も増えている時代に「世帯主の収入減」を持ち出し、自分が対象なのかがすぐにわからない「住民税非課税」で線引きするなど、国民への丁寧な説明は後回しにされた。

 30万円を手にできる時期について、首相は「5月にただちに」と強調したが、収入が激減して手元資金がすぐ欲しい人からみれば、なお1カ月もある。

(以下略)

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 30万円(案)には修正を要する部分がある事は想像できるし、少なからぬ批判が出ることは十分あり得るが、30万円制度の対象者(対象見込み者)が、30万円制度を批判して、10万円制度を求める(賛成する)事は、考えにくいのではないか。30万円制度批判者=10万円制度賛成者ではなく、むしろ「≠」と考えるべきではないか。
 各種世論調査は30万円に対して批判が多いことを報じるが、それを10万円制度に対する支持表明とするのは、意図的な曲解(歪曲)ではないのだろうか。

 10万円制度は露骨なバラ撒きであり、許されない。しかも予算総額が12兆円にも昇る巨額であり、国債に頼り子や孫達の将来の世代にツケを回すことには許しがたい。
 山口が10万円の趣旨とする「国民に連帯のメッセージを送るという趣旨」などは話にならない。

 一月ほど前の、3月25日の朝日新聞は次のように論じていた。
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公明、コロナ対策で「バラマキ」熱望 過去の批判は昔話
2020年3月25日 11時16分 朝日新聞 有料記事
大久保貴裕
 
 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて政府が検討する家計支援策について、公明党内から現金と商品券を組み合わせた大規模な「バラマキ」を求める声が相次いでいる。かつて主導した定額給付金や地域振興券でバラマキ批判も浴びたが、それらを大幅に超える規模の支援策を近く政府に提言する方向だ。

現金10万円の給付と商品券の発行、セットで要求
 同党の竹内譲・党税制調査会事務局長は24日、自身のツイッターへの投稿で、国民1人あたり「現金10万円」の給付に加えて、購入額に25%を上乗せした「プレミアム付き商品券」の発行も検討するべきだと主張した。党の財政・金融部会がこの日にまとめた提言素案でも、同様の内容が盛り込まれた。

 党の政策責任者である石田祝稔政調会長も22日のNHKの討論番組で、「現金とクーポン(商品券)を組み合わせたハイブリッドがいい」と主張した。別の党幹部も「国民の期待度は高い。給付だけで10万円以上の金額はないとがっかりする」と息を巻く。

薄れるトラウマ 「バラマキが足りない」と主張
 公明党には、バブル崩壊後の不況が続いていた1999年に子育て世帯や高齢者に2万円分の商品券を配った「地域振興券」、リーマン・ショック翌年の09年に全世帯に1万2千円〜2万円を支給した「定額給付金」をそれぞれ主導し、強い批判を浴びたトラウマがある。だが、09年の野党転落などを経て、党内の世代交代が進むにつれてその記憶は徐々に薄れてきた。

 党内では今回、現金給付について「1人あたり10万円」のほか、「5万円」の案も浮上。10万円で12兆円、5万円で6兆円の予算が必要となり、商品券を加えればさらにふくれあがる。

 地域振興券の約7千億円、定額給付金の約2兆円の予算規模を大幅に超える額となるのは必至だが、党幹部は「危機を乗り越えるには必要だ。国民の理解は得られる」とする。石田氏は18日の記者会見ではこう訴えた。「バラマキが足りないのではないか。バラマキと批判されても、効果があり、一人ひとりにとって明るい希望がもてる政策は必要だ」(大久保貴裕)
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 明白な公明党の“バラマキ”批判である。過去に公明党が推進した“バラマキ”政策の経済的波及効果が検証されたことはない。
 このバラマキ批判が1ヶ月後には姿を消した。
 問題はもはや“30万円か10万円か”でも、“バラマキの是非”でもなくなったと考えるのが妥当である。

 安倍に対する“倒閣”の動きになりつつある。

 「週間ポスト」5月1日号に次のような記事がある。
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菅官房長官 安倍首相との関係微妙で「やってられるか」状態か
週刊ポスト2020年5月1日号

2020/04/20 07:05

首相官邸に入る安倍晋三首相=東京都千代田区で2020年4月20日午前9時51分、竹内幹撮影一律10万円、補正予算約9兆円増に
停泊中のALP KEEPERまるでクジラ、世界最大級のえい航船
迷走ぶりに一強が揺らぐ(時事通信フォト)© NEWSポストセブン 提供 迷走ぶりに一強が揺らぐ(時事通信フォト)
 非常時には強力な政権基盤を持つ「強い総理」でなければ危機を乗り切ることは難しい。新型コロナ危機にあたって国民は「一強」と呼ばれる安倍晋三・首相のリーダーシップに期待した。

 安倍内閣は大臣を首相のイエスマンで固め、官僚はいちいち指示しなくても総理の意向を忖度して動く。それは平時には批判の対象になるが、危機にはトップの号令一下、政府が一致団結して危機対応に当たる“原動力”になると思われたからだ。

 ところが、この総理はやることなすこと国民の神経を逆なでしている。466億円の“アベノマスク”に続いて、今度はギターを弾きながら歌うミュージシャン・星野源と、私邸のソファーで愛犬を抱いてくつろぐ自分のコラボ動画をツイッターに投稿し、たちまち「貴族動画」「現代のルイ16世」と批判が殺到した。総理の女房役の菅義偉・官房長官は記者会見で“火消し”に追われた。

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「星野源さんが歌を公開したことに総理が共感をし、今般の配信を行なった。若者に外出を控えてもらいたい旨を訴えるにあたり、SNSでの発信は極めて有効。過去最高の35万を超える『いいね』をいただくなど、大きな反響があり、多くの皆様にメッセージが伝わることを期待している」

 そう擁護した。

「いや、あの会見はとても総理を擁護しているようには見えなかったな」

 自民党ベテランは、菅氏の様子に別の印象を持ったという。

菅さんが総理を本気で守るときはもっと高圧的で断定的な言い方をする。加計学園問題では文科省資料を『怪文書みたいなもの』と一刀両断してみせた。それに比べて、今回は役人のメモをボソボソと読み上げただけ。マスクもコラボ動画も安倍側近官僚の入れ知恵といわれており、菅さんは役人を重用する総理と距離を置きたいんじゃないか」

 これまで菅氏は安倍政権の大黒柱として国の危機管理に手腕を発揮してきた。とくに「初動が早く、指示も的確だった」と官僚に強い印象を残しているのが4年前の熊本地震(2016年4月14日)の対応だ。

 一報を受けると真っ先に官邸に駆けつけ、被害状況の把握と応急対策を指示し、発生から1時間半後には官邸で対策会議を開く準備を整えた。

 時には総理の“女房役”として耳に痛いことも直言する。昨年秋、萩生田光一・文科相の「身の丈」発言で英語民間試験を導入する大学入試改革に批判が高まると、菅氏は「今からでは間に合わない」という文科省官僚の抵抗を押し切って安倍首相に導入延期を進言し、延期を決断させて批判を封じ込めた。

 しかし、首相は菅氏が「令和おじさん」として注目されると警戒して次第に遠ざけるようになり、今回のコロナ危機では、菅氏は安倍首相から危機管理の指揮権も情報さえも与えられていない。

◆安倍官邸への決別宣言

 それを物語るのが、安倍首相が全国一斉休校要請を突然発表したとき、休校に慎重だった菅氏が決定を直前まで知らされていなかったことだ。最終判断は発表当日(2月27日)、官房長官がいない席で、首相と今井尚哉・総理補佐官らごく一部の側近だけで決定されたとされる。

 菅氏自身がその経緯を参院予算委員会でこう説明している。

「どうするか(首相と)議論した。『最終的には首相のご判断ですよ』とも申し上げた。4〜5日間議論して、首相がその日午後、判断されたと聞いた」

 全国の小中高校を休校させるには文科省、総務省をはじめ多くの役所が関係する。その重大な決定を行なう会議に、「行政各部の総合調整」を所掌事務とする内閣官房長官が呼ばれないというのは異例中の異例だった。

 菅氏に近い議員は、それ以上に菅氏が自ら内情を明らかにしたことに驚いたという。

「菅さんの反対を総理が聞き入れなかったことはこれまでも何度もあったが、そのやりとりを一切言わないのが菅さんの基本姿勢でした。しかし、今回は裏事情を国会で答弁し、しかも自らが“部外者”であったことを隠しもしなかった。安倍官邸との関係が悪化し、国の重要な決定が官房長官抜きで決められることに、“やってられるか”と感じているからでしょう。こんな体制では感染対策は無理だという批判、安倍官邸に対する決別宣言だと感じた」

 官房長官が国政の重要事項に関与できなくなれば、残る仕事は毎日2回の定例会見を行なう“ただのスポークスマン”だ。

「君、君たらざれば、臣、臣たらず」

 中国の法家の書「管子」にある言葉だ。

 政権を支えてきたと自負する菅氏が、安倍首相の仕打ちに屈辱を感じなかったはずがない。菅氏は首相を“支え甲斐がない上司だ”と愛想を尽かした。それからの官房長官会見は精彩がなく、会見でも役人が書いたメモを棒読みするばかりになった。政権を支えるモチベーションを失っていることが傍目に見て取れる。

「総理の動画アップについても菅さんが相談を受けていたら止めていたでしょうが、知らされないまま、批判を浴びると会見で説明責任だけ押し付けられた。菅さんは感染対策が一段落した時点で官房長官を辞任する腹を固めているでしょう」(同前)

 こうして総理と官房長官が「官邸内別居」の状態になったことが、政府のコロナ対応を迷走させていく。政治ジャーナリスト・野上忠興氏が指摘する。

「安倍首相は“強いリーダー”像を掲げてはいるが、もともとトップダウン型ではなく、バランス型の総理。政策判断ではブレーンや部下が提案した案のうちどれにするかを選ぶ。その案に役人が反対すれば官僚人事を握る菅官房長官が抵抗をはねのけて実行していくという役割分担だった。だが、決定するのは安倍、実行するのは菅という政権運営の仕組みが崩れ、口うるさい“女房役”がいなくなった安倍首相が自ら危機管理の司令塔になると、政府の方針がコロコロ変わるようになった」

 この肝心なときに官邸は機能不全に陥った。

※週刊ポスト2020年5月1日号
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 菅あっての安倍だった。安倍と菅が離反したのを二階と山口は見逃さなかった。
 二階が安倍に造反し、山口が安倍を脅迫したら、安倍を守る者はいなかった。ひとたまりもなく安倍は無条件降伏した。
 己の力を過信し、菅を遠ざけた安倍の無残な姿である。
安倍は担がれるタイプで、菅は担ぐタイプで絶妙の組み合わせだった。
 安倍は担いでくれるものなしには力はないし、反対に菅は担ぐ神輿に乗せる者がいてこそ力を発揮するが、乗せる者がなければ一人で力を発揮することは叶わない。
 西村に菅の代わりは勤まらない。己の力を過信し、墓穴を掘った安倍総理

 安倍総理は一時菅長官をアメリカに派遣し、ポンペオ国務長官と会談させるなど、後継者の声が上がるほど、菅長官を評価しているようにも見受けられた。「ふるさと納税」、「スマホの高額料金是正」などでは、官房長官の枠を超えた長官の“活躍”もあり、このような展開になることは予想しなかったが、まだ新型コロナのめどは立たず、来年のオリンピックもあり、今後の国政の行方が憂慮される。

No.930 - 2020/04/21(Tue) 11:24:18 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
決断力がなく、いつも一歩遅れて被害を拡大している安倍総理   −「緊急事態宣言」全国拡大は、何か思惑があるのではないか− / 安 藤
決断力がなく、いつも一歩遅れて被害を拡大している安倍総理 
 −「緊急事態宣言」全国拡大は、何か思惑があるのではないか−

 4月17日のNHKテレビニュースは、「『緊急事態宣言』全国拡大『特定警戒』13都道府県 新型コロナ」と言うタイトルで、次のように報じていました。
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「緊急事態宣言」全国拡大「特定警戒」13都道府県 新型コロナ
2020年4月17日 6時44分 NHK

 新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」について、政府は16日夜に開いた対策本部で、東京など7つの都府県以外でも感染が広がっていることから、来月6日までの期間、対象地域を全国に拡大することを正式に決めました。16日夜、官報の号外に記載され、効力が生じました。

 また、政府は、これまでの宣言の対象の7都府県に北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府の6つの道府県を加えたあわせて13都道府県について、特に重点的に感染拡大防止の取り組みを進めていく必要があるとして、「特定警戒都道府県」と位置づけました。

 さらに、安倍総理大臣は、すべての国民を対象に、一律で1人あたり10万円の給付を行う方向で、与党で検討を進める考えを明らかにしました。

 「緊急事態宣言」対象地域を全国に拡大
 政府は、16日夜8時すぎから、総理大臣官邸で対策本部を開きました。

 この中で安倍総理大臣は「北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県および京都府の6道府県については、現在の対象区域である7都府県と同程度にまん延が進んでいる」と述べました。

 そして「これら以外の県においても、都市部からの人の移動等によりクラスターが各地で発生し、感染拡大の傾向がみられることから、地域の流行を抑制し、特にゴールデンウィークにおける人の移動を最小化する観点から、全都道府県を緊急事態措置の対象とすることとした」と述べ、「緊急事態宣言」の対象地域を全国に拡大し、期間はすでに宣言が出ている7都府県と同じ、来月6日までとすることを正式に決めたと明らかにしました。

(中略)

 一律1人あたり10万円給付へ
 一方、安倍総理大臣は、緊急経済対策に盛り込まれた現金給付について「緊急経済対策では、収入が著しく減少し、厳しい状況にあるご家庭に限って、1世帯当たり30万円を支給する措置を予定していたが、この際、これに替わり、さらに給付対象を拡大した措置を講ずるべきと考える。今回の緊急事態宣言により、外出自粛をはじめ、さまざまな行動が制約されることとなる全国すべての国民の皆さまを対象に、一律1人あたり10万円の給付を行う方向で、与党で、再度、検討を行っていただく」と述べました。

 13都道府県を「特定警戒都道府県」に
 「緊急事態宣言」の対象地域を全国に拡大したことにあわせて、政府は、「基本的対処方針」を変更し、全国の住民に対し、大型連休中の県外への移動については、法律に基づいて自粛を要請するとしています。

 この中では、北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府の6つの道府県について、これまでの宣言の対象の7都府県と同程度にまん延が進んでいると指摘しています。

 そのうえで、これらのあわせて13の都道府県は、特に重点的に感染拡大防止の取り組みを進めていく必要があるとして「特定警戒都道府県」と位置づけています。

(中略)

 さらに、西村大臣は、都道府県との緊密な連携が必要だとして、17日、全国知事会の飯泉会長らとテレビ会議を行い、今後の取り組みなどについて意見を交わすことを明らかにしました。

 諮問委 尾身会長「6道府県は7都府県と同基準で選んだ」
「諮問委員会」の尾身茂会長は、記者会見で、これまで宣言の対象だった7都府県に6つの道府県を加えた13の都道府県を「特定警戒都道府県」としたことについて、「6道府県については、7都府県とまったく同じ基準で選んだ。当初から、専門家の立場では、恣意的に選ぶことはやるべきではないという立場だ」と述べました。

 そのうえで、対象地域を全国に拡大したことについて、「客観的な基準とは別のファクターを考えてやったということだと思う」と述べ、13の都道府県を選んだ基準とは別の観点の判断を政府が行ったという考えを示しました。
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 東京都の小池知事が国に対して緊急事態宣言を要望してから、宣言が発せられるまでに約1週間を要し、その間感染者数は急増しました。
 次に7都府県に宣言が出された直後に愛知県、京都府が宣言に加えることを要望しましたが、未だ基準を満たしていないと却下され、1週間以上経過してから全国一律展開として両府県を含めましたが、その間感染者は2倍に増えました。

 この二度にわたる宣言、宣言の拡大の遅れの期間に感染者が激増することは、予測できなかったのでしょうか。予測できたのであれば、知事からの要望があった時の数値が基準を満たさなくても、基準を満たすのを待つことなく、感染者がより少ない段階で、宣言を発した方が良かったのではないでしょうか。もし、そうであれば安倍総理の対応は後手に回った誤りだったことになります。

 前回京都府・愛知県から要望があったのに拒んだにも関わらず、今回は自治体からの要望がなく、基準を満たしていない県を含めて(感染者が一人もいない岩手県を含めて)全国一律、宣言の対象としたのはなぜでしょうか。
 今回宣言と同時に給付金30万円を全国一律10万円にしたことを、根拠づける必要があったためではないのでしょうか。
 宣言があって10万円があるのではなく、まず10万円があってその為に宣言をするという本末転倒の可能性があります。

 もし、そうでないとしても、前回の後手に回ったミスを帳消しにしようと言う思惑が有ったのではないでしょうか。

 「ゴールデンウィーク」云々は、特に事情が変わったわけではなく、単なる言いわけでしかなく、やはり「全国展開」は何か思惑があってのことではないでしょうか。

No.929 - 2020/04/17(Fri) 17:56:03 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
医療崩壊よりも、“政府崩壊”の方が心配 / 安 藤
医療崩壊よりも、“政府崩壊”の方が心配

 4月16日のNHKテレビニュースは、「自治体と連携し検査所整備へ 日本医師会 新型コロナウイルス」と言うタイトルで、次のように報じていました。
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自治体と連携し検査所整備へ日本医師会 新型コロナウイルス
2020年4月16日 6時59分

 新型コロナウイルスの感染の疑いがある人が、スムーズに検査を受けられるようにするため、日本医師会は自治体と連携して、20か所に整備していく方針です。

 新型コロナウイルスの感染拡大でPCR検査の需要が高まっている一方で、感染の疑いがあっても検査までに時間がかかるといった問題が指摘されています。

 日本医師会は、医師に検査が必要と判断された人がスムーズに検査を受けられるようにするため、自治体と連携して、検査所を整備していく方針です。

 検査所で感染が確認された場合、症状が重い人は、大規模病院などに入院してもらい、軽い人は自宅や宿泊施設で療養してもらうように振り分けるということです。

 日本医師会によりますと、東京都内では、新宿区や杉並区などおよそ20か所に整備される予定になっているほか、神奈川県や福岡県でも同様の検討が進められているということです。

 日本医師会の釜萢敏常任理事は、「人員が少ない保健所の負担軽減につなげるため、こうした検査所を各地で整備していきたい」と話しています。
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 医療業界の団体に過ぎない日本医師会が、政府の承認・了解なくして、このような行為に及ぶことは、行政権の侵害になると思います。
 特に、国家の非常事態に於いて、かかる行為に及ぶことは、指揮系統の混乱を招き、国家・国民に多大な損害を与える可能性があります。
 各自治体は直ちに日本医師会との協議について、政府の指示を受けるべきです。

 かかる事態を招来したことは、直接的には政府・厚労省(相)の無能・無気力が原因ですが、業界団体である医師会が、独占禁止法に違反する行為を長年続け、政府がそれを黙認してきたことが最大の原因です。

 緊急事態宣言の無意味な遅れ、対象地域をめぐる遅延と混乱、給付金(10万円、30万円)をめぐるドタバタ・・・、医療崩壊よりも、“政府崩壊”の方が心配になってきます。

No.928 - 2020/04/16(Thu) 23:09:46 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
政治のレベルの低さを改めて思い知らされる / 安 藤
政治のレベルの低さを改めて思い知らされる

 4月15日のNHKテレビニュースは、「現金10万円給付『方向性を持って検討』 安倍首相」と言うタイトルで、次のように報じていました。

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現金10万円給付「方向性を持って検討」 安倍首相
2020年4月15日 10時58分 NHK

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、安倍総理大臣は公明党の山口代表から、さらなる経済対策として、所得制限を設けず国民1人当たり現金10万円を給付するよう要請を受け「方向性を持って検討する」と述べました。

 安倍総理大臣は15日午前、総理大臣官邸で、公明党の山口代表と会談しました。

 会談で山口氏は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、さらなる経済対策として、所得制限を設けず国民1人当たり現金10万円を給付するよう求めました。

 これに対し、安倍総理大臣は「方向性を持って検討する」と述べました。

 山口氏は記者団に対し「政府が緊急事態宣言を発してから、広範な影響が社会・経済に及んでいる。その状況を踏まえて、国民に連帯のメッセージを送るという趣旨で安倍総理大臣に決断を促した。積極的に受け止めていただいたものと理解している。なるべく早く国民に届くよう、スピード感を持って努力することが大事だ」と述べました。

 現金給付をめぐっては、自民党の二階幹事長が14日、所得制限を設けたうえで、国民1人当たり10万円の給付を行うよう政府に求めていく考えを示していて、今後さらなる経済対策として検討が行われるものとみられます。

 菅官房長官 まずは補正予算案の成立急ぐ考え
菅官房長官は午前の記者会見で「安倍総理大臣からは『今回の補正予算案について先日、政府 与党で決定した内容を速やかに成立させたうえで、その後、方向性を持ってよく検討したい』と応答した」と述べました。

 そのうえで「いずれにせよ、すでに決定した補正予算案を1日も早く成立させることに政府としては全力を挙げて取り組んで行きたい」と述べ、政府としては、まずは補正予算案の成立を急ぐ考えを強調しました。
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 安倍総理は東京・大阪などの大都市の感染拡大については、“テレワーク、最低7割”と言うだけで、休業補償については冷淡であり熱意に欠ける。
 一方自民党は全国民一律10万円に熱心であり安倍総理も前向きである。しかし10万円配っても感染・蔓延を防ぐ効果はない。何が喫緊の課題かが分かっていない安倍政権。
 全国民に10万円配るのが、「国民への連帯のメッセージ」だと。何を言いたいのか意味不明。政治のレベルの低さを改めて思い知らされる。

No.927 - 2020/04/15(Wed) 17:55:39 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
政府はテレワークで本当に「出勤者7割減」が、実現出来ると思っているのか / 安 藤
政府はテレワークで本当に「出勤者7割減」が、実現出来ると思っているのか

 4月13日のNHKテレビニュースは「政府 接触機会の8割削減へ在宅勤務徹底など重ねて働きかけ」と言うタイトルで、次のように報じていました。
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政府 接触機会の8割削減へ在宅勤務徹底など重ねて働きかけ
2020年4月13日 5時19分 NHK

 新型コロナウイルスの感染拡大を収束させるため、政府は「緊急事態宣言」の対象地域で、人との接触機会の8割削減を目指していますが、一層の取り組みが必要だとして、各事業者などに対し、在宅勤務の徹底などを重ねて働きかける方針です。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、政府は「緊急事態宣言」を出した東京など7都府県で、人と人との接触機会を最低7割、極力8割削減することで、できるだけ早く収束に向かわせたいとしています。

 しかし、これまでの自粛要請によって、主要都市での人の流れが6割から7割ほど減っているものの、通勤する人の減少は十分ではないとしています。

 安倍総理大臣は「この緊急事態を1か月で終えるためには、何としても実現しなければならず、もう1段の国民の皆さんの協力が不可欠だ」と述べていて、政府は各事業者などに対し、在宅勤務の徹底を図るなど、出勤者を最低7割減らすよう重ねて働きかける方針です。

 また、政府は携帯電話の位置情報などを基に、人の流れの増減を示すデータを内閣官房のホームページ上に掲載する取り組みを始めました。

 人が接触した機会の量を表すデータではないものの、国民や企業に目安として認識してもらい、目標の実現につなげたい考えです。

 一方、医療現場では感染を予防する高性能の医療用マスクが不足していることから、政府は性能がほぼ同じで、産業界で保有している防じん用のマスクを代わりに配布できるよう調整を進めています。

 中小の部品メーカー「正直難しい」
 今回の政府の方針について、都内にある中小の部品メーカーの社長がNHKの電話取材に応じました。

 このメーカーでは、これまでに出勤時間を早めたり遅らせたりできるフレックス勤務や在宅勤務を一部で取り入れ、出勤する社員の数を少ない時は半分程度に抑えているということです。

 しかし、7割減らすことについて、メーカーの社長は「お客さまから仕事をもらっているうえ、製造業は工場の現場で作業をするので、全員にテレワークや自宅勤務を取り入れるのはなかなか難しい。出勤者を7割減らすことは正直、難しいと思っている」と話しています。

 一方、感染の拡大が長期化し、緊急事態宣言の解除が5月初旬よりもさらに延びるような事態になれば、取引先からの受注は今よりも減って、かえって経営が厳しくなるとも考えています。

 メーカーの社長は「とにかく7割減らすことに近づける最大の努力、最善を尽くさないといけない」として、今後は高齢の従業員を中心に有給休暇の取得を促すことにしています。

 メーカーでは取引先からの受注に応えつつ、出勤する従業員をさらに減らすというギリギリの対応を迫られています。
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 テレワークなんて、可能性があるのは、デスクワークの人だけで、工場で働く人、外出してはたらく人などは到底無理であり、デスクワークでも可能なのは“単純作業”に近い人だけでしょう。

 安倍総理不可能と承知で「テレワークで7割減」と言っているのは、休業補償を支払いたくないという一心だと思います。
 言われた企業側としては、テレワークは無理だが、社会の一員として協力しなければ、と考える良心的な経営者は、有給休暇や企業負担の特別休暇で出勤者を減らさざるを得ないでしょう。それなら政府は休業補償金を支払わなくて済むと思っているのです。

 先般全国の学校を一律に休校にした時は、政府は企業や勤労者に休職を命じたわけでもないのに、留守番する子供の面倒を見るためと言う、個人的な都合で勤め先を休まさざるを得ない母親に休業補償を支払いました。

 そういう前例を作った以上、行政の“要請”で、出勤停止を求める以上、休職手当を支払わないわけにいきません。安倍総理はそれを免れるために、出来ないことを承知で、“テレワーク、テレワーク”と連呼しているのです。
 
 子供を感染から守るための休校措置に、母親の個人的事情により生じた減収の補償をするという理不尽な対応をし、その理不尽を糊塗するために不可能を承知で7割のテレワークを求める。
 何と言う悪質さでしょうか。

No.926 - 2020/04/13(Mon) 21:53:14 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
居酒屋の“反社会的行為”を非難しないNHKのニュース番組 / 安 藤
居酒屋の“反社会的行為”を非難しないNHKのニュース番組

 4月11日のNHKのテレビニュースは、「居酒屋 午前中から営業も 都の営業短縮要請受けて」と言うタイトルで、次のように報じていました。
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居酒屋 午前中から営業も 都の営業短縮要請受けて
2020年4月11日 21時06分 NHK

 新型コロナウイルスの影響で飲食店の経営が厳しくなる中、東京都の営業時間短縮などの協力要請を受けて、東京 品川区の居酒屋では売り上げのさらなる減少を防ごうと、11日からふだんよりも前倒しして、午前中から営業を始めました。

 東京 品川区の戸越銀座商店街にある「大衆酒場つきのや」は、ふだんの平日は午後2時から、土日や祝日は正午から営業しています。

 東京都は居酒屋を含む飲食店などに対し、営業時間を午後8時までとし、酒類の提供は午後7時までとするよう協力を要請していますが、この店では新型コロナウイルスの感染拡大の影響で3月の売り上げが前年の同じ月と比べて2割から3割ほど減っていました。

 このため営業時間を短縮するとさらに売り上げが減ってしまうおそれがあるとして、11日から試験的に営業時間を前倒しして、午前11時から店を開けることにしました。

 開店と同時に3人の客が店を訪れ、つまみと一緒にビールやハイボールなどを注文していました。

 店長の越川雅也さんは「どのような対応ができるか悩んだ末、営業時間の前倒しを決めました。お客さんが来てくれて安心しました」と話していました。
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 この飲食店規制の目的は、新型コロナ感染者の激増を防止するために、人の接触する機会(時間)を減らすこと(露骨に言い換えれば来店客を減らすこと)です。本来は全面休業を命じるべきなのですが、行政の優柔不断から中途半端な「営業時間の短縮」規制となったものですが、その中途半端を逆手にとって、午後の営業時間を短縮する見返りに、規制外の午前中の営業時間を延長する行為は、法の抜け穴を狙った反社会的行為で、強い非難に値します。それを非難しないばかりか、けなげな努力家であるかのように報じるNHKも又、「反社会的」の非難を免れないと思います。

No.925 - 2020/04/11(Sat) 22:18:45 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
「基準を満たすのを待って緊急事態宣言を出す」と言うのは、正しい判断か / 安 藤
「基準を満たすのを待って緊急事態宣言を出す」と言うのは、正しい判断か

 小池知事は4月5日頃には、国の緊急事態宣言を希望していました。しかし安倍総理は未だ基準を満たしていないと言って、それに応じませんでした。
 それからも小池知事はことあるごとに国が宣言を出すことを希望しましたが、西村大臣の「未だ瀬戸際だ」という変な理由で認められませんでした。
 その後、予想通りに感染者が急増し、ようやく宣言が出されました。

 今、愛知県と京都府は感染者が増加しており、東京、大阪と同じように宣言の対象に加えて欲しいと要望しましたが、東京の時と同じように、「未だ基準に達していない、もうすこし様子を見る」と言って断られてしまいました。

 基準を満たす(感染者が増える)のを待って宣言を出すというのは、正しい判断でしようか。

 国が何でも基準、基準で基準に縛られるのは、彼(安倍総理)の決断が誰にも信用されないと自覚しているからです。だから、誰かに批判された時には、“専門家”の承認を得ている、基準を満たしているという言い訳が必要なのだと思います。

 例えば火災の時に消防車の出動に基準があったとします。そして小火だったら、消防車の出動は3台で、中火だったら5台、大火だったら7台以上が基準だった時に、火災現場に行った時には小火だったので3台で、確実に火が拡大することが予想されても、それ以上は不可で、大火になるのを待って7台に増やすと言う事が考えられるでしょうか。

 全国の感染者の数が100件単位で、社会の緊張もなく費用負担の問題も現実のものでなかった時は、安倍総理は陣頭指揮のパフォーマンスに精を出していましたが、感染者が1000件単位になって、社会の不安や、費用の負担問題が深刻になってくると、彼は陣頭指揮場面を見せなくなり、西村大臣、都道府県知事に丸投げになってしまいました。
 こういう態度は彼の人格を如実に示していると思います。

No.924 - 2020/04/10(Fri) 18:48:14 [pknn018-223.kcn.ne.jp]
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