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記事No.15に関するスレッドです

中央アルプス・木曽駒ヶ岳・三ノ沢岳 / 渡辺
8月2日(月)〜3日(火)と中央アルプスの木曽駒ヶ岳と三ノ沢岳に行って来ました。私とメンバーの体調不良により、最初の計画地だった後立山連峰の唐松〜鹿島槍縦走は中止とし、改めてこの地を計画した経緯もあるので、なるべくハードな行程を避けたつもりだったのですが、病み上がりの三人にとっては、結果的になかなか体力を使った登山となってしまいました。
 楽チンのロープーウェーで千畳敷に行きそこから乗越浄土を経て駒ヶ岳頂上山荘テント場でテント設営。予定通り濃ヶ池、駒飼ノ池を周回して宝剣山荘に戻って来るコースを午後1時に出発。馬ノ背をひたすら下降して濃ヶ池分岐がなかなか見つからないと一時焦りながらも午後3時18分濃ケ池に到着。女性一人池の片隅の岩に越し掛け物思いに沈んでいました。帰りの道は虫の多いトラバース気味の比較的に平坦なコースを辿りますが、沢コースは雪渓が残っているとルートが不明瞭になるのでご注意を。今回は無かったのですが、まだ早い時期だとトラバース気味の道にも雪渓が残り通過に注意を必要とするかもしれません。あえぐようにして宝剣山荘下の急坂を登りきって、1日目は終了しました。
前夜の満天の星に気分を良くして寝たのにもかかわらず、雨が激しくテントに叩きつける音で目を覚ましました。大きなザックを背負い、しかも雨で濡れていて、一人は夏風邪の余韻でマスク着用(前夜珍しくお酒も少ししか呑みませんでした)、一人は手首の腱鞘炎で、一人は膝の靱帯を痛めている病弱三人パーティーにとっては、宝剣通過は危険と判断して、千畳敷〜極楽平経由で三ノ沢岳に向います。三ノ沢岳は中央アルプスの縦走路から外れ、一人孤高を保っている風貌がなかなか気になる存在で、いつか行ってみたい山の一つでした。片道2時間の往復です。道はハイマツとガレた岩の大きくアップダウンが続く道でした。地図では読みきれない登り下りもあって想像以上に足を使います。途中ザックをデポし、空身で山頂を目指しました。有名なお花畑は山頂すぐ手前の南斜面でミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲ、シナノキンバイ他たくさんの白や黄色い花を咲かせていました。人が余り入っていない証拠に登山道とお花畑が一体化していて、花を踏みつけてしまいそうです。
 帰り道ガスのかかっている稜線を見ながら、この山はこれからもひっそりと静かな山でいて欲しいと強く願いました。花を見るために往復4時間のアップダウンの道のりを経て味わえるこの満足感。三ノ沢岳は私の心を充分満たしてくれた山でした。
 

No.15 - 2010/08/07(Sat) 12:27:43