| 2年ほど前に買った原作本(文庫)があったので読み直してみた。 まあなんと第36刷であり、ベストセラーだったんだな。 世の中のあらゆるブームというものにほとんど興味がないので知りませんでした。 文庫本なので映画で主演された広末涼子の寄稿も載っている。 そうか……映画化もされたのか。テレビでも放映されたらしい。
ならばDVDでも買ってみようかな、とも思ったが、ネットで下調べをすると…… ラストで直子(奥さん)の魂がずっと存在していることを肯定するシーンがあると いうではないか。それはいけませんねえ。それじゃ「秘密」にならないじゃん。 言わぬが花、という言葉が日本にはあるのです。 それに、映画の限られた時間枠じゃ無理なのかも知れません。 原作では、藻奈美の11歳(小学5年生)から25歳で嫁ぐまでの長い時間であり、 それを生身の一人の役者が、そのまま演じられるわけがありません。
原作、映画、テレビドラマ、これらはパラレルワールドであり、別の作品でしょう。 でも、原作の味というものは大切にするべきで、直子であることを認めてしまうと いう設定は納得出来ません。DVDは買わないことにします。 この作品はラストの仕上げに価値の半分以上がかかっています。 テレビシリーズもそこが勝負だと思う。どう決着をつけるのか、楽しみです。
家族構成は我が家と同じ。なので感情移入は激しく、トラウマになってしまいます。 ベタベタの仲良しの3人であり、結婚する前夜まで、3人で川の字で寝ていました。 せっかく自室にベッドを買ってあげたのに、たった一晩しかそこで寝なかった娘。 私のイビキが煩いので間に娘を寝かせていたのだが、娘はまたイビキかいてるなと 気づいて目覚めても直ぐ寝てしまう。つまり、あまり気にならなかったらしい。 オカズを残すと、お父さん、それ食べていい? とか言ってサラダとか食べちゃう。 家内が止めなさいよ、とか言っても、気にしない。普通、オヤジは嫌われるのだが?
なので、夜中に腕が突然降って来て、びっくりしたり、蹴飛ばされたりしなくなり、 なんか、それがなくなったら、とても淋しい感じがする。 そんななので、藻奈美と二人で布団を並べて寝るお父さんの切なさが伝わってくる。 抱き締めたいけど出来ない。「篤姫」の家定と手を触れるだけのシーンと重なるな。 プラトニックでもいいんじゃないか。愛はそこにあるんだから。
夫婦愛、親子の愛。複雑だ。この作品にのめり込むと頭脳が壊れますねえ。要注意。
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No.164 - 2010/11/01(Mon) 11:30:18 |