ブームに疎い私なので、こんなに話題になっているのを知らなかったんですが……。 先日、余震が怖くて、なかなか寝つかれないので見ていたNHKでのアニメ番組で、 ちょっとだけ「もしドラ」を眺めてしまいました。 あれえ、なんか、これ面白そう。 そう感じたので昨日、本屋で買って、一気に読んでしまいました。 270ページ以上もあり、けっこう読みごたえもありましたよ。 ぼちぼち累計300万部にも到達しようという大ベストセラーになっているらしい。
ストーリーとしてはありきたりで斬新さは何もありません。作家としての力量不足。 まあ、そうなるだろうな、という予定調和のままにお話は進み、終わります。 なにが良くないのかというと、人が死ぬこと。 これを物語のクライマックスにする手法は最低。お涙頂戴物語はうんざりする。 たかが高校野球のお話で、人命を軽々しく扱ってはならない。 それさえなければ傑作だったのに残念だと私は感じた。
高校の野球部とドラッガーの経営学を結び付ける発想は大変素晴らしい。 SF作家の星新一の極意と同じである。 すなわち極端に異質なものを組合わせることで、とんでもない話が生まれるという 面白さである。したがって発端から中盤までは大傑作。だが、お終いが駄作と思う。
本の挿し絵を描いている、ゆきうさぎというイラストレーターのキャラも可愛い。 しかし、NHKアニメはその原形を採用しているが、魅力は2割減のようだ。 美少女戦士セーラームーンはオリジナルをアニメキャラが超えて秀逸だったと思う。 制作はプロダクションI.Gという高スペックの名門がやっているのだから惜しい。
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No.227 - 2011/05/08(Sun) 10:46:47
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