| 個人事業主と書いて「こじんじぎょうぬし」と読みます。 落合博満に対して色々な悪口を言う評論家や一般人がおりますが、彼らの認識として、 プロ野球の監督、コーチ、選手が、この個人事業主であるという認識に欠けている。 確かにサラリーマンの人(私もそうだったが)は、雇われ人なので、そういう身分を わきまえなきゃならない。自由に何でも主張出来るわけではない。
しかし、プロ野球監督は独立した事業主である。中日球団の組織下に属さない。 球団社長だろうと、どれだけ偉い人だろうと、けっして上司ではない。 中日球団と個人落合が契約して監督を請け負っているにすぎない。対等の立場である。 これを全く理解出来ない人が多すぎる。野球協約をちゃんと読む必要があろう。
法律のひとつに、下請代金支払遅延等防止法というものが存在する。 代金の遅延だけを防止する法律ではない。「等」という文字が重要である。 ちゃんと契約をしたのに、下請けだからといって、納入後に値引きの圧力をかけるとか、 不当な要求を弱い立場に押し付けることを止めさせる法律である。 プロ野球の監督も究極の下請け業者である。
落合は契約にしたがってチームを強くすることに邁進し、ちゃんと成果を上げている。 なのに、契約条項に存在しない観客動員数の低下などを球団は問題視している。 落合の人気がないから監督として不適切だと言い出す始末である。 陰湿なのは、それを表向きの理由にはしていないことである。 あくまで「新しい風を入れたい」としか正式にはコメントしていない。
70歳の新監督や72歳のヘッドコーチに変える事が新しい風なのかの論議はひとまず 置いておくことにするが、とにかく落合とは新たに契約しないとした。 それは良い。正しい。しかるべき期日に事前に次期契約について明白にしただけだ。 素晴らしい成績を上げている監督と再契約しないことへの非難があるかもしれないが、 これは経営判断なのであって、他者が内政干渉するべきじゃない。
問題なのは、その裏側で球団側が自己の正当性/合理性を主張しすぎたことである。 落合個人への悪評を広め、あたかも球団の方針が世論に沿って行われたものであるかの ような個人パッシングを組織的に行った。これは大問題である。 プロ野球評論家や解説者に餌を与えて、ことあるごとに個人的な性癖やらを誇張化して 変人像をクローズアップし、日々の采配を重箱の隅をつつくように非難する。 親会社がマスコミ商売なのでお抱えのテレビ局やら、新聞記事で偏向報道を繰り返す。 とにかく落合博満を悪者に仕立て上げ、大義名分を捏造し、追い出すことに腐心した。
落合はそこまでマスコミ操作をしなきゃならないほどの強敵であったのだろうか。 会社は大組織であって、そんな組織力に落合さん個人が勝てるものではない。 これは弱い者いじめであり、個人攻撃であり、そんなことが許されてはならない。 ところで、男女雇用機会均等法というのが何故出来たのでしょうか? 本来はこのような法律があること自体、日本人として恥ずかしいことではないのか? 要するに、放っておくと、弱い立場の人が虐められ、不当に扱われるからなのです。
落合パッシングをする一般人は、まんまとこの大本営発表モドキに騙されている。 多分同じ人種が、マスコミに踊らされて、政権交代なんてのを実現させたのだろう。 知的水準リトマス試験紙は、あなたは落合博満が嫌いですか、という問いで出来る。 嫌いな理由は色々あるだろうが、それら全てはマスコミで作られた虚像なのであり、 自分で熟慮した結果ではない。己を簡単に騙されやすい愚か者と自覚すべきだ。
|
No.262 - 2011/10/23(Sun) 15:27:49 |