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記事No.449に関するスレッドです

今風の録音…? / Yoshic
インファントさんのNo.374 - 2012/03/10(Sat) 今風の録音…? / インファント
を引用させていただきたかったのですが30日で締め切られていて書き込みできないので
新しいスレッドで書き込みさせていただきます。

以下のサイトを見て「あれ、この指摘はどこかで見たことがわるぞ」と思って
「そうだ、インファントさんが掲示板で指摘されていたぞ」と思い出し
書き込みさせていただきます。

http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2891803/9299896?ctm_campaign=txt_topics

内容は英科学誌ネイチャー(Nature)系列のオンライン科学誌
「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に掲載された
モノなのですが、私が読んだ解釈は

1 最近の曲は面白くない
2 原因は音量の平均レベルがどんどん上がっている
  (私の解釈=ダイナミックレンジが小さくなってる。物理的な
   ダイナミックレンジは変わらないが平均レベルが上がると飽和までの
   レンジが小さくなる)
3 コード(和音)が単純になってる

だと感じました。
ダイナミックレンジはインファントさんがご指摘のとおりですね!!

岩崎宏美さんのチェコフィルとの競演の「PRAHA」というアルバムを持ってるのですが
その歌詞カードに「このCDはオーケストラのダイナミックスを生かすため音量は
小さめに設定されています」との注意書きがあります。このことなんですね!!
注意書きしないといけない状況こそ危惧すべきことなのでしょうね。
(多分他のCDと比べて「音が小さいぞ!」とクレームを案じて書かれたのでしょう)
添付写真はPRAHAより聖母たちのララバイの波形です。見るだけでダイナミック
レンジを感じます。(笑)


46年くらい前の話ですが必ず聴いていた大阪のラジオ番組で結構面白い番組がありました。
番組名も忘れましたが「演歌大好きな評論家とクラシックと歌謡曲が好きな評論家が
ある歌謡曲一曲を取り上げて激論を戦わせる」ものでした。(今で言う「オタク番組」です)
そのなかで忘れもしないことがあります。
バーブ佐竹の「上海帰りのリル」という今で言うカヴァーのレコードが発売されこれを
取り上げられた時にクラシックと歌謡曲が好きな評論家が言ったことは「♪リール」と
歌うところの和音はオリジナルの津村謙が歌ったときはディミニッシュという和音だったが
カヴァーのバーブ佐竹バージョンは単なる短調のセブンスコードで「退化している」と
指摘していたのを思い出します。

以下のサイトでCdim7とCm7を聞き比べていただくと解りますが(「和音を再生」を押してください)
Cdim7の緊迫感が「上海帰りのリル」の「♪リール」には相応しいと感じます。

http://www.piano-c.com/pianoChord_Cmi7.html

このことがなんでしょうね。すでに46年前に危惧されていたことが現在進行形なのでしょう。

以前私がこの掲示板に書き込みさせていただいた「小室○哉のリズムも単調極まりない」という
意味の書き込みをさせていただきましたが、リズムも面白くなくなってますね。

No.446 - 2012/08/10(Fri) 20:40:54

Re: 今風の録音…? / インファント@管理人
本当に色々な面で音楽の制作においては劣化が激しいと思います。
簡便にとかコスト低減にという金儲けに邁進してるとしか考えられません。

まず、ご指摘の録音ソースにおけるダイナミックレンジを狭くする風潮。
とにかく同じボリューム位置で大きく鳴るようにということしか考えていない。
これは大昔からで営業サイドとしては、そういう方向を目指していたらしい。
だけど音楽を普通に録音したら、そういうレコードは作れなかったのです。
しかし、デジタル技術が進歩して、なんでも出来るようになってしまった。
だから平均の音量レベルが凄く高く設定出来てしまう。

ピークはコンプレッサー&リミッターで許容範囲内に自動的に納めてしまう。
アナログでこんなことをすれば酷い歪みが起きて聴けたものじゃなかった。
だけどデジタルは巧みにそれを行ってしまえる。
なんとなく自然だけど、よく聴くと不自然という感じでしょう。
でも現在の音楽鑑賞環境といったら携帯音楽プレーヤーとかパソコンなどが
主流なので、この、なんとなくで十分に間に合ってしまいます。
というか、ダイナミックレンジが小さい方が有利という時代になっちゃった。

デジタル処理での広大なダイナミックレンジは宝の持ち腐れという皮肉な結果。
現代風の録音が最もマッチするのは古臭いカセットテープ並みの性能であります。
どちらかというと真剣に音楽に対峙するのではなくBGM的な聞き流しですね。
握手券とか投票券付きのCD音源なんかはこれでいいんじゃないでしょうか?

Cdim7とCm7を聞き比べて、の件も同じことでしょう。
違いが分からなくても、別に〜どうでもいいじゃん、という聞き方をされては、
アレンジに腐心した甲斐がない。だから、どんどん堕落して劣化します。
音楽鑑賞だの、オーディオ趣味なんて言葉はもうすぐ死語になるのかなあ…。

No.447 - 2012/08/13(Mon) 22:58:04

カヴァー(cover) おまえもか!! / Yoshic
インファントさん レスありがとうございます。
>デジタル処理での広大なダイナミックレンジは宝の持ち腐れという皮肉な結果。

私も全く同感です。これなら16bitは不要。4bitで十分!?

最近、団塊の世代をターゲットにしたと思われる「カヴァー」といわれるCDが各社大売出し!
初任給が\30000-の時代にEPがなんと\300-でも買った世代は「レコードを買ってくれる」
おいしい標的なのでしょう。

わたしもついつい買ってしまいますが、中にはよくできてるものもありますが
オリジナルに追いつき、追い越したものは、絶無に等しいくらいだと思います。

そこでカヴァー曲の3曲の波形を採ってみて驚きました。(暇なので 笑)

一番上:参考のため、アナログ録音したものをCD化したもの。
ピーナッツの「恋のオフェリア」です。ごらんのとおりピークは全く
潰れてませせん。ダイナッミックレンジを生かしてます。

二番目:稲垣潤一の「男と女」シリーズで私はこのシリーズ好きなのですが
波形は「ところどころ潰れていないところがある」程度。ほとんど潰れてますね。

三番目:「聴くからに飽和しているな」と思っていたキンモクセイ。やっぱり!!
これが「サウンド作り」と言ってしまえばそれまでですが。

四番目:これもほとんど飽和しっぱなし。

なんか、最近のCDは買いたくなくなりました。(笑)

No.449 - 2012/08/15(Wed) 13:58:36