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絶対に当たることの無い〇月〇日に〜と言った予言とは名ばかりの、ただの幼稚なホラに障害者の方が何度も騙されてしまう背景には、障害特性に起因するいくつかの複合的な理由が考えられます。悪意なく相手を信じてしまう、過去の事実を学習(記憶)して次に活かすのが難しい、あるいは感情的に相手を信頼したいという欲求が強いなどが挙げられます。 主な理由と対策は以下の通りです。
1. なぜ同じ嘘に騙されてしまうのか(主な要因) 「本音と建前」の理解が難しい(ASD特性) 自閉スペクトラム症(ASD)の方は、言葉通りに相手の言葉を受け取る傾向があります。相手が嘘をついている可能性を想像したり、背景にある意図を読み取ったりすることが苦手なため、一度信じるとその嘘を真実として捉え続けてしまいます。
記憶と学習の困難(認知の特性) 知的障害や発達障害の特性により、過去の「騙された」という経験を客観的に記憶し、それを教訓として「次は騙されないようにしよう」と行動に結びつける(学習する)ことが難しい場合があります。
真面目さ・相手を信じたい気持ち(感情の特性) 正直者であるため、他人に対しても「自分を騙すはずがない」と無条件に信じてしまう傾向があります。特に親しい人や仲間だと感じた相手からの言葉は、疑うことなく受け入れてしまいがちです。
承認欲求・称賛に過剰反応(心理的要因) 過去に否定的な言葉を多く浴びてきた経験から、優しい言葉や褒め言葉に飢えている場合、「綺麗だね」「素敵だね」といった甘い言葉に脳がとろけてしまい、騙されていると分かっていても再度騙されに行ってしまうことがあります。
注意の弱さ・衝動性(ADHD特性) 不注意や衝動的な性格により、その場の状況判断が甘くなり、論理的に「これはおかしい」と考える前に相手の主張を信じてしまうことがあります。
2. 騙されやすいシチュエーション 仲間意識の強いコミュニティ(聴覚障害者なども含む) 仲間からのお勧め、という形での詐欺被害事例が多い。仲間の言葉は信頼できるという思い込みが利用されます。 恋愛・ホストクラブなど 「愛している」「あなただけ」といった言葉で自己肯定感が満たされ、冷静な判断ができなくなります。
3. 被害を防ぐための対策 具体的な状況をメモする 記憶が曖昧になりがちなため、言われた内容をメモし、後で確認する癖をつける。 第三者に相談するルールを作る 「大事な話は必ず誰かに相談する」というルールを徹底する。相談相手は支援員、家族、信頼できる友人が望ましいです。 「怪しい」という視点を持つ(確認の徹底) 「自分も騙される可能性がある」と自覚し、どのような親しい相手でも一度話を持ち帰る習慣をつける。 「嘘」の背景にある特性を理解・配慮する 周囲が、その人には「嘘を見抜くのが難しい特性がある」ことを理解し、注意深く見守り、適切な助言を行うことが重要です。
同じ嘘に何度も騙されるのは、その人本人の「性格」や「愚かさ」ではなく、障害特性に由来する脳の機能や心理的な課題によるものであることを周囲が理解することが、最も重要な支援の第一歩です。
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No.257287 2026/02/28(Sat) 09:44:58
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