・帰りの電車内、横一列座席の左端に座る、混み合うなかで柄の悪い学生が横枠に尻をかける。
・尻が肩に何度も当たる、わざとさを感じる、膨れたシャツから臭う獣臭、不快である。
・私は弱者である、そして頭一つ大きい学生相手に礼儀を教える程、お人好しでもない。
・故に、電車内で大声で騒ぎ、注目されることを意識している三人の前に、舌打ちをしつつ立つ。
・沈黙のまま細目を開く、踏んだ場数のままに睨む、私は絶対に敵から目線は逸らさない。
・レールの通過音だけが車内に響く、明らかに怯えた表情を浮かべ、前の車両に去っていく。
・公共機関のマナーすら知らない、父母から躾されぬまま、大きくなった哀れな子供たち。
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・昔(昭和)は、こういう注意出来る大人が溢れていたが、今や絶滅してしまった。
・責は私たちの世代にもある、古代から伝わる美しき伝統、道徳は失われた。
・戦後、押し付けられた西洋社会、ニーチェのいう奴隷道徳がこの国を覆い、全てを潰しにかかっている。
・代々伝わる連なり、民族の中心たる『誠』が、安っぽいハリウッド映画に取って代わられた。
・過去を賛美などしていない、人間が人間であることが否定される世の中に、異議申し立てているのだ、何と憐れな子供たちだろう。
・人間が人間であるとは、先祖代々の連なり、美的感覚、道徳、倫理を引き継ぎ、次の世代に繋げることにある。今、根本が揺らいでいる、腐りつつある、故に儒学、論語を学ばねばならない。
#自由詩 20250502
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No.2117 - 2025/05/03(Sat) 00:17:10
| ☆ Re: 日常の風景、亡国の取説』 / 荻座利守 | | | これは私もときどき目にする状況ですね。(ただ私には「踏んだ場数のままに睨む」という度胸はないのですが・・・。) これはなかなか難しい問題で、様々な要因がが関わっていて一筋縄ではゆかないような気もします。 それに対して詩に何ができるか、ということを考えさせられます。 おそらく、それまで見過ごされていたような鋭い視点と、多くの人を惹きつけるような独創的な表現が必要なのでしょう。 自分にそれができるかどうか。常に技術と感性を磨いてゆかなければなりません。
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No.2119 - 2025/05/03(Sat) 12:39:24 |
| ☆ Re: 日常の風景、亡国の取説』 / aristotles200  | | | 荻座利守様。 評と率直なご感想、ありがとうございます。 『詩に何ができるか』 とても重い言葉をいただきました。 大切に、今後の指針とします。
自分の思いを、言葉に表すのが詩だと思うのですが、 人様に読んでいただく為に書いています。 自分の感情を書く、以前に、何を伝えたいのか、 さらに、そこから、どう考えてほしいのか。 至難の技でありますが、詩作の目的として、意識し、切磋琢磨したいと思います。
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No.2120 - 2025/05/03(Sat) 14:00:09 |
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