鼠がだんだん綻んでゆく夢をみた 鼠は私の脳と思われ モーション大きく 青すぎる空と秋雲へ走っていった
すべての肺胞が すべての不活性血が あたらしいのと入れ替わるまで 私は走っていようだなんて すべては気分
気分が先に立てば何だってできそうなんです
百十円で缶コーヒーを買う カネ、持ったら変わるのかな 考えが 路傍のススキの上を回転する 考えが 路傍のススキを刈りとって
本屋に寄って 百日カレンダーを手にとる 元に戻す 手にとって 元に戻すをくりかえす
書いて 消し 書いては消しをくりかえし
鼠が また私の脳を啄む快楽に ワクワクしては 寝室に ぼうと浮かぶ明かりを抱く
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No.1375 - 2024/09/13(Fri) 09:48:04
| ☆ Re: 鼠 / 齋藤純二  | | | 鼠(脳・考え方)が心と身体をリフレッシュさせてくれるよ、と そんなスイッチへ読者にも手を伸ばさせる作品でいい感じですね。 私もふと見た澄んだ青空に気分がアゲアゲとなり、 たまに空を見上げないとダメだなあ、なんて最近は思ったりします。 感じ方ひとつでずいぶんと気分が変わるのかもしれませんね。 心と身体をリセットして新しいことをしたいなあ、 そんな願望も伝わってくるようでした。 (思いっきり個人的な感想で失礼いたしました)
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No.1380 - 2024/09/13(Fri) 17:45:09 |
| ☆ Re: 鼠 / 荻座利守 | | | 理性的な思考が解体して、分散していくような夢を描いた作品ですね。 思考が散乱して、旋回する感覚が前面に出てきたような印象を受けました。 鼠が脳を啄むというところに、自己がおのずから拡散してゆくようなイメージが湧いてきて、そこが面白いと思いました。
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No.1382 - 2024/09/13(Fri) 19:55:43 |
| ☆ Re: 鼠 / kou | | | はじめまして。kouと申します。
私は中原中也が好きで、最近もよく読んだのですが 彼のように、抒情詩が書きたい。しかし、私が詩を書くと ごく個人的な世界の表出に収まってしまうのが 気がかりに思っております。
中原中也の快活なところ それは青空へ向かってゆくところと 荻座さまが仰ったように 身体的に何か変化が起きているところと
ふたつが同調した「ある感覚」を描きたかったのですが・・・。 巧くいっているのか、心もとなく おっかなびっくり、投稿させていただきました。 評、ありがとうございました。 今後の糧にしたいと思います。
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No.1386 - 2024/09/14(Sat) 06:46:59 |
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