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いつも / 津田古星
 寂しさに耐えきれなくなった時
 私を励まし
 慰めてくれたもの達に
 ありがとう

 庭の植物と庭仕事に
 ありがとう

 手仕事の数々
 針を持つことに
 ありがとう

 今を忘れさせ
 別の世界を見せてくれる本に
 ありがとう

 そして、いつも私の心を
 明らかにしてくれる
 書くことに
 ありがとう

 ずっとずっと私に寄り添い
 私に付き合ってくれた
 私に
 ありがとう

No.1231 - 2024/07/10(Wed) 08:00:31

Re: いつも / 齋藤純二
辛いこともあるがふと自分に帰る時があって
その気づきを感謝する様子が、
日常の中から描かれていい感じですね。
そして最後の連では自分に寄り添ってくれる
自分に感謝とあり、とてもほっこりした
喜びが伝わる作品は素敵ですね。

No.1232 - 2024/07/10(Wed) 11:20:01

Re: いつも / 滝本政博
丁寧に言葉がコントロールされたしなやかな詩だと思います。
日々の中のささやかな、それでいて確かな気づきが掬い取られています。

No.1233 - 2024/07/10(Wed) 19:56:46

Re: いつも / 津田古星
 齋藤純二様、滝本政博様

 読んで頂きありがとうございます。励みになります。

No.1234 - 2024/07/11(Thu) 09:43:02
オフィーリア / 霧
水鏡に浮かぶ
恐ろしいほど白いからだ

氷のように冷たい水面
散った花々はゆらめき色を
コマドリは音を奏でる

永遠に綺麗なまま
透き通る
嫋やかに
艶やかに
大空を見つめる虚ろな瞳

未来も過去も水を吸って
古い歌 もう忘れてしまった

思い出なんかいらない
あなたは風になってしまったから

ああ 最後の歌を始めましょう
跡形もなく沈んでゆく
冬のロマンス

今度こそ さようなら

白い記憶はゆらいで
この景色は雪化粧のように
なんと冷たく 美しい

No.1226 - 2024/07/06(Sat) 20:04:05

Re: オフィーリア / 荻座利守
恥ずかしながら、私はシェークスピアにも絵画にも詳しくはないのですが、この詩はハムレットで描かれたオフィーリアの死にゆく様子から書かれたものでしょうか、それともミレーの絵からインスピレーションを得たものでしょうか。
いずれにしても、
「思い出なんかいらない
 あなたは風になってしまったから」
というところに、その悲劇性がうまく表されていると感じました。

No.1228 - 2024/07/07(Sun) 09:09:49

Re: オフィーリア / 霧
荻座利守さん

ご感想を頂きありがとうございます。
仰る通りです。私もその絵に詳しくはありませんが、
物語を調べているうちに、言葉にしたいと思いました。

No.1273 - 2024/07/20(Sat) 01:15:48
四枚の便箋 / 津田古星
「とても懐かしく」という言葉を
 最初に読んだ時は、
 ほっこりと嬉しかった。

 二年経った今は
 何とも切ない気持ちになる。 
 何故だろう。

 長い間、思い出しもしなかった
 若い頃の一ページを
 思い出してくれたなら
 それを喜べばいいのに。
 
 ああ、私は彼にとって
 遠い存在だったのだろうなと
 いう思いがよぎるのだ。
 過ぎてしまったこと、 
 さほど心を
 動かされもしなかったこと、
 それが彼にとっての私だったのか。
 所詮その程度の感情しか
 持ち合わせていなかったのだろうと
 淋しい方へ考えてしまう。

 しかし、彼は確かに思い出したのだ。
 そして、私に返事を書こうと
 ペンを執ってくれて
 四枚の便箋を
 私への返事で埋めた。 

 普通、あるいはそれ以上の
 友情は持ってくれたのだ。
 その彼の思いを
 もう一度心の中で
 トレースする。

No.1220 - 2024/07/06(Sat) 09:53:40

Re: 四枚の便箋 / 荻座利守
この詩を拝読して、砂漠の砂粒の中から宝石の原石を探し出す様をイメージしました。
自分の心を淋しさへと向かわせてしまう、そんな淋しさの砂漠の中から希望の原石を探し出す、そんなイメージです。
末尾の三行が、人の思いへの希望の光を思わせていて、いいですね。

No.1221 - 2024/07/06(Sat) 11:13:19

Re: 四枚の便箋 / 津田古星
荻座利守様

読んで頂きありがとうございます。
出会ったものの中から、良いものを見つけるのが日頃心がけていることなので、希望を感じて下さったのなら、とても嬉しいです。

No.1222 - 2024/07/06(Sat) 13:23:39

Re: 四枚の便箋 / 齋藤純二
やはり想い出というのが
今の自分を支えている部分もあるのでしょう。
彼との距離を感じたりしたが四枚の便箋での返事というのは
間違いなく友情(恋愛?)、青春がそこにあったからだと思います。
四枚は思いがないと書けませんね。
今後の糧にもなる手紙であったと想像しながら拝読しました。
作品は流れもよく上手くまとまっています。

No.1223 - 2024/07/06(Sat) 16:23:53

Re: 四枚の便箋 / 紫陽花
初めまして。読ませて頂いて、随分と私が忘れてしまっているとても綺麗な感情だなとしみじみ感じました。友情と恋心と愛情とがすれ違って触れ合って、美しい詩になっていると思いました。
No.1227 - 2024/07/06(Sat) 20:20:59

Re: 四枚の便箋 / 津田古星
> やはり想い出というのが
> 今の自分を支えている部分もあるのでしょう。
> 彼との距離を感じたりしたが四枚の便箋での返事というのは
> 間違いなく友情(恋愛?)、青春がそこにあったからだと思います。
> 四枚は思いがないと書けませんね。ね。
> 今後の糧にもなる手紙であったと想像しながら拝読しました。
> 作品は流れもよく上手くまとまっています。


齋藤純二様

四枚もと言う気持ちが、伝わっていれば嬉しいです。自分の糧になる出会いだったから、詩に残しておきたいと思いました。
詩の流れはあまり考えませんでしたが、まとまっていると言っていただきありがとうございます。

No.1229 - 2024/07/07(Sun) 09:17:10

Re: 四枚の便箋 / 津田古星
> 初めまして。読ませて頂いて、随分と私が忘れてしまっているとても綺麗な感情だなとしみじみ感じました。友情と恋心と愛情とがすれ違って触れ合って、美しい詩になっていると思いました。

紫陽花様
初めまして。
こちらの思いとあちらの思いが違うのは、当たり前と分かっていても期待してしまう若き日の恋が、時折蘇ります。
それが表現できたらと思いますが、美しい詩と言っていただけたのは、とても嬉しいです。
今は友情も愛の一つだと思えます。

No.1230 - 2024/07/07(Sun) 09:30:59
黒い聖書 / 霧
「ある夜、西の方角。金星と。
 拡大縮小を繰り返す小宇宙。
 時空の狭間から覗く。
 色とりどりの輝く天体。
 あるいは二匹の蜉蝣の顔。
 舌なめずり。真っ黒な本。
 楽しそうな読書。
 森羅万象、この世のすべて。
 あの闇の向こうから生まれた。
 ママがそう言ったの。
 パパは何も聞いていないの。」
 
さあ悪徳の始まりだ
清きものは産めよ増やせよ
我ら神の子 正義の子

殺し争う定めならば
罪びと浄化し隣国滅ぼせ

毒の稲穂は実りに実り
過去の栄華は歴史に眠る

我ら神の子 正義の子
高き教えは 隣人愛せ

禁断の果実 世界に一つ
誰かが食べたら
誰もが狂った

さあ悪徳の始まりだ
清きものは産めよ増やせよ
我ら神の子 正義の子

果てるまで流そう 血と汗と涙
誰かの頭蓋を 十字に巻き付け

それが私だ
それがお前だ
あるいは誰かのママで
誰かのパパで

No.1216 - 2024/07/04(Thu) 00:23:07

Re: 黒い聖書 / 荻座利守
宗教戦争や狂信をイメージして書かれた詩でしょうか。
悪を悪と認識して行うことと、正義の名のもとに正義だと信じて悪を行うこととは、表裏一体なのかなと、この詩を拝読してそんなことを思いました。
末尾の
「あるいは誰かのママで
 誰かのパパで」
というのがシニカルな感じでいいですね。

No.1217 - 2024/07/04(Thu) 07:03:55

Re: 黒い聖書 / 齋藤純二
悪徳が正義、正義が悪徳?
概念が思想で変わる感じが恐ろしいですね。

No.1218 - 2024/07/04(Thu) 07:51:00

Re: 黒い聖書 / 霧
荻座利守さん

ご感想頂きありがとうございます。
自分にとっては縁遠い、戦争に対するもやもやした感情を言葉にしてみました。


齋藤純二さん

ご感想頂きありがとうございます。
私も正義や悪徳という言葉は、人の心の拠り所になるというところが恐ろしいと思います。

No.1225 - 2024/07/06(Sat) 19:48:33
「さびしんぼうの子守唄」 / 万年 草
小さな部屋の片隅で
さびしんぼうがただひとり
膝を抱えて泣いている

夜が長いか切ないか
小窓の月が慰める
何がお前を泣かせるの
今夜は泣くだけ
泣くがいい

たっぷり涙を流したら
長い夜も明けるだろ


小雨のそぼ降る街角で
さびしんぼうがただひとり
傘もささずに泣いている

雨は寒いか冷たいか
街のネオンも気に掛ける
何がお前を泣かせるの
今夜は泣くだけ
泣くがいい

たっぷり涙で濡れたなら
冷たい雨も上がるだろ

No.1212 - 2024/07/03(Wed) 15:52:33

Re: 「さびしんぼうの子守唄」 / 荻座利守
雨に滲む夜の街のネオンの灯りは、どこか哀愁を感じさせますね。
都会に生きる者の孤独を表しているように感じます。
夜の雨に涙を流し尽くした後には、きっと笑顔を取り戻すのでしょう。

No.1214 - 2024/07/03(Wed) 16:35:37

Re: 「さびしんぼうの子守唄」 / 万年 草
荻座様、
ご感想ありがとうございます。
そうですね。涙の後には笑顔ですね!

No.1219 - 2024/07/04(Thu) 14:42:16
ブーメラン その二 / 久保田
様々な周波数の空気振動を利用して虚偽の利益を得る者がいた

奸計が脳内で沸騰し口から無数の水蒸気のブーメランが各方面に飛び出していった

ブーメランは所有権の移動を促すこともあった

ブーメランは紙幣をもたらすこともあった

ブーメランは人の心にぶつかることもあった

ブーメランの威力は天にも響き渡った

しかしながら、ブーメランの使用法によっては後払い制と定められており徐々に償還日を迎えつつある

飛ばすブーメランの内容に関して事前に永遠の時間との兼ね合いを検討することの重要性を示している

No.1210 - 2024/07/03(Wed) 08:29:37

Re: ブーメラン その二 / 荻座利守
このブーメランとは経済政策のことでしょうか、それとも財政や赤字国債のことでしょうか。
もしそうでしたら、いずれにしても将来への影響をよくよく考慮しなければならないのでしょう。

No.1213 - 2024/07/03(Wed) 16:24:36

Re: ブーメラン その二 / 久保田
荻座様、感想をありがとうございました。励みになります。様々な事象における負の遺産はやがて支払いの時を迎えます。不完全な存在である人間ですが、よく考えて行動するほうが良いと思い、それを詩にしてみました。
No.1215 - 2024/07/03(Wed) 22:35:25
「笑っていよう」 / 万年 草
野原に揺れる
お花のように

雨の降る日も
晴れの日も
空を見上げて
笑っていよう

今日はつまづき
転んでも
笑って明日を
迎えよう


森でささやく
小鳥のように

風が吹く日も
雪の日も
明るく元気に
笑っていよう

今日は涙を
流しても
笑って明日を
過ごそうよ


笑っていよう
どんな日も
笑っていよう
つらい日も

笑っていれば
そのうちに
必ずいいこと
やってくる

信じて今日も
笑うのさ

No.1207 - 2024/07/02(Tue) 14:37:28

Re: 「笑っていよう」 / 齋藤純二
どんな時も自然の囁きがあり
自分を信じさせてくれる時間を与え
そして少し折り合いのついた心になり
微笑むことができるのだろう、
と思いながら拝読させていただきました。

No.1208 - 2024/07/02(Tue) 20:27:50

Re: 「笑っていよう」 / 荻座利守
「笑う門には福来る」
この詩を拝読して、その言葉を思い出しました。
笑うということには、普段我々が気づいていない大きな力が宿っているのかもしれませんね。
その力を
「信じて今日も
 笑うのさ」
という姿勢で生きてゆきたいと思います。

No.1209 - 2024/07/03(Wed) 08:26:56

Re: 「笑っていよう」 / 万年 草
齋藤様、
ご感想ありがとうございます。
笑えることが何よりですね。

荻座様、
ご感想ありがとうございます。
そうですね、笑うことの力を信じて、
これからも生きてゆきたいと思います。

No.1211 - 2024/07/03(Wed) 15:47:01
「花は咲く」 / 万年 草
きっと
きっと
いつか

花咲く時が
やって来るって
信じていれば

本当に花は
咲くんだからね

絶対に
最後まで
あきらめちゃ
ダメだよ

No.1204 - 2024/06/27(Thu) 14:19:50

Re: 「花は咲く」 / 荻座利守
花の中には、咲くのに冬の寒さを経ることが必要なものが多いそうです。
そんな「花が咲く」ということは、再生と希望の象徴でもあり、人生の永遠のテーマでもあると思います。
ですからまさしく、
「絶対に
 最後まで
 あきらめちゃ
 ダメだよ」
なのですね。

No.1205 - 2024/06/28(Fri) 09:01:22

Re: 「花は咲く」 / 万年 草
荻座様、
ご感想ありがとうございます。
いつか花が咲くと信じて、
あきらめずに生きてゆきましょう!

No.1206 - 2024/06/28(Fri) 15:55:44
ブーメラン / 久保田
詐欺師が汚物を塗ったブーメランを飛ばした
ブーメランは高々と山を超えていった

詐欺師はいい気になってまた汚物を塗ったブーメランを飛ばした
ブーメランは高々と空を超えていった

ブーメランは見えなくなった
見えないブーメランが直撃し詐欺師はずっコケた

No.1200 - 2024/06/23(Sun) 15:57:19

Re: ブーメラン / 荻座利守
「汚物を塗ったブーメラン」というのが独創的で面白いです。
ブーメランは見えなくなったというのもいいですが、初めから見えてなかった、自分が飛ばしたのがブーメランだと気づいていなかったという設定でも、ブーメランというメタファーがより生きてくるようにも思います。
でも、全体的にユーモラスで面白いです。

No.1201 - 2024/06/23(Sun) 17:26:19

Re: ブーメラン / 齋藤純二
悪さをしようとして
けっきょく自分に戻ってきて直撃したブーメラン。
滑稽で笑えました。

子どもの頃
自分が掘った落とし穴に落ちたのを思い出しました。
「誰だよこんなところに落とし穴を、ああオレが掘ったんだ」🕳️

No.1202 - 2024/06/23(Sun) 21:44:43

Re: ブーメラン / 久保田
荻座様、齋藤様、感想をありがとうございます。人間に完璧はあり得ず滑稽な存在だと思います。そういう笑える存在を笑うことは正しいと思います。笑って頂けますと本望です。
No.1203 - 2024/06/24(Mon) 07:37:53
/ 久保田
この世からあの世に移行するとさらに鮮明に映る

鏡に映った姿は自分自身である

なぜそうなるかというと神様が存在するからである

入り口にさしかかって見えてきたかもしれない

それぞれの魂がそれぞれの適したところへ行く

自らを反映した世界で永遠の時を過ごす

すべては神様が決めること

これでいいのだ

No.1196 - 2024/06/22(Sat) 07:07:22

Re: 鏡 / 荻座利守
浄玻璃の鏡のようですね。
自分自身の姿や行いが、ありのままに見せつけられるのは、恐ろしい気もします。
でも、明確な根拠を提示されたほうが、その後の行先について納得がいくのでしょう。
「これでいいのだ」ということですね。

No.1197 - 2024/06/22(Sat) 16:41:49

Re: 鏡 / 齋藤純二
人として生きてきた評価が示されるようで
生きた心地がしないようですね、
ああ、そこはもうこの世ではないので生きていないから、
納得する自分が鏡で見られるよう今を精進して、
なんて思いながら拝読いたしました。

No.1198 - 2024/06/22(Sat) 16:56:30

Re: 鏡 / 久保田
荻座様、齋藤様、感想をありがとうございます。私もバカですが、この世はもともとバカ者どもの大舞台です。天国にいる人は人間の存在を眺めて笑い転げていると思います。ドストエフスキーの罪と罰における心理描写は確かですが、バカな感覚は身に覚えがあるので、自分を笑ってしまいます。神様は完璧な人間が存在しないことをよく知っていると考えられるので、進んで悪事を働かなければ大丈夫だと思います。
No.1199 - 2024/06/22(Sat) 20:25:32
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