今日は宜しいお天気だ 私も少しの咳をすれば済む 今日は宜しいお天気だ 氷と コーヒー粉と 冷水のハーモニーだよ
だけれどふりくる光りに 濃すぎる影がつきまとう 光りと 関係のない影さえもつきまとう 私は目を凝らし 見ようとするが 全ての体の汚点を見るに不可能だ とくに肺胞は濁っている 今では呼吸さえにも 意志が必要だ
今日は宜しいお天気だ 私も少しの咳をすれば済む
全ての肺胞が あたらしいのと 代わり違うのを願うよ
緑の下を今朝は歩いた 鳥一羽だって見なかった レプリカの仏像に手を合わす
今日は宜しいお天気だ
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No.1404 - 2024/09/16(Mon) 08:14:24
| ☆ Re: 秋の朝 / 荻座利守 | | | 「宜しいお天気」と「光りと関係のない影」との対比から、「鼠」という作品と同じテーマを扱った、その続編のような印象を受けました。 「鳥一羽だって見なかった」ことと「レプリカの仏像」は何かのメタファーでしょうか。 自分を取り巻く世界が、まるで映画のセットのごとく、模造品のように感じられてしまう。個人的にはそんなふうにも受け取れました。 この部分がどこかミステリアスでいいですね。
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No.1405 - 2024/09/16(Mon) 10:59:04 |
| ☆ Re: 秋の朝 / kou | | | こんばんは。 そうですね、僕は中原中也、それからユングが大好きなので 自分の影に意識を向けることがありますね。
「鼠」とは制作時期が近しいこともあって 何か、深層のところで共鳴している部分があるかも知れません。
僕は仕事が不定期なのですが 本当に「何でもない日にいる」って自覚することが あるんですね。 それ自体、いいことでも悪いことでもなくて ただそれを、詩として表現できるならば 儲けものだと思えます。
精進します。これからも宜しくお願いします!!
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No.1407 - 2024/09/17(Tue) 18:28:24 |
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