十種ヶ峰(*)の北尾根 涸沢を歩く いまは廃れたわさび田があって 野良生えのわさびが白い小花を付けている
また その周辺 湿り気のある林床に 小さな野花が群れている
春風がひらりと疎林を駈け 心地よい ひとり 日陰を好む花を愛でようと そっと近づく
沢沿いを一陣の風が抜ける 一人静 と 一輪草 の 群落 花は揺れ その静かな饗宴に 自然のもつ強さと豊かさを見る
花の時期は短いが 饒舌な野花の姿に 無言の問いかけに 僕のこころは静かに共鳴した
今年も会うことができて よかった 嬉しさと安堵の気持ちが ない混ぜになって 春爛漫のこころの内を谺した
*十種ヶ峰(とくさがみね) 山口市阿東
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No.903 - 2024/03/16(Sat) 00:09:37
| ☆ Re: 一人静と一輪草 / 荻座利守 | | | 一人静の花言葉は「隠された美」。 一輪草の花言葉は「久遠の美」。 廃れたわさび田に咲く白い小花とともに、神聖さをも感じさせる情景ですね。 今年も会うことができてよかった、という気持ちがわかるような気がします。
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No.904 - 2024/03/18(Mon) 09:14:22 |
| ☆ Re: 一人静と一輪草 / 上田一眞(じょうでんかずま) | | | 荻座利守様
こんにちは。上田です。
僕の拙作に感想をお寄せ下さりありがとうございました。 野の花や昆虫などが好きで野歩きをして、可愛い花があるとカメラに収める、息抜きにはもってこいだったと思います。
その体験を今詩にして現しているのですが、時間差があり過ぎて、今現在とマッチしていないかもしれません。 僕のこころの風景ですからご了承ください。
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No.907 - 2024/03/18(Mon) 13:56:06 |
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