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「ひとりの夜」 / 万年 草
ひとりの夜は
寒かろう
北風吹いて
寒かろう

里は今夜も
雪の中
山の獣も
ちぢこまる


ひとりの夜は
さみしかろう
芯まで冷えて
さみしかろう

山も今夜は
雪の中
草木も眠り
凍りつく


人も通わぬ
山里に
春はいつごろ
やって来る

ひとりの夜を
かみしめて
お前はじっと
雪の中

寒さを耐えて
春を待つ
さみしさ忍び
春を待つ

No.761 - 2024/02/01(Thu) 15:22:47

Re: 「ひとりの夜」 / 荻座 利守
とても寂しげな詩ですね。
「ひとりの夜をかみしめて」
というところに、冬の寂しさが際立って表されているように感じます。
まだまだ寒い日が続いて、本当に春が待ち遠しい、そんな思いが伝わってきます。

No.764 - 2024/02/03(Sat) 10:46:02

Re: 「ひとりの夜」 / 万年 草
荻座さま、
ご感想ありがとうございます。
暦の上では春とはいえ、
まだまだ寒い日が続きます。

No.769 - 2024/02/04(Sun) 08:52:10
「最後の雪」 / 万年 草
最後の雪が
降ってるね
君は笑って
つぶやいた

街を真白に
染め抜いた
綿菓子みたいな
この雪が

解けて流れる
その前に
君に想いを
伝えよう


もうすぐ春が
来るからね
君はささやき
駆け出した

遠い空から
舞い落ちる
天使のような
粉雪が

風に吹かれて
ゆく前に
君気持ちを
届けよう


最後の雪が
消えゆく前に
君を抱きしめ
伝えるよ

これから先も
そばにいて
笑っていてと
伝えるよ

春の便りが
来る前に
愛しい気持ちを
届けよう

最後の雪と
たわむれる
無邪気な君に
届けよう

No.756 - 2024/01/30(Tue) 16:00:39

Re: 「最後の雪」 / 荻座 利守
七五調にうまくまとまっていますね。
全体的に優しい感じがします。
春の到来が待ち遠しくなる感じもするのですが、別れの春が待っているようにも思えます。
どこか切なさの潜んだ、美しい詩だと思います。

No.757 - 2024/01/31(Wed) 08:38:26

Re: 「最後の雪」 / 万年 草
荻座様、
ご感想ありがとうございます。
七五調を、ほめてくださり、
とても光栄です。

春は別れの季節でもありますからね、
そんな雰囲気を出してみました。

No.758 - 2024/01/31(Wed) 14:46:11

Re: 「最後の雪」 / 齋藤純二
伊勢正三さんの「なごり雪」が聞こえてくるようですね。
雪がキラキラと光りきれいな景色だけど
春に別れが待っていて、君を思うせつない気持ちが伝わってきます。
そして君にどんな言葉でその気持ちを伝えるのかなあ、と
気になりつつ想像がふくらむ作品で良かったです。

No.759 - 2024/01/31(Wed) 23:28:33

Re: 「最後の雪」 / 万年 草
齋藤様、
ご感想ありがとうございます。
いろいろ思いをはせていただき、
とても光栄です。

No.760 - 2024/02/01(Thu) 15:16:06
笑うよ / あこ


こんなあたしでも

生きてさえいれば

喜んでくれる人が

いるんだね





だから





笑うよ


笑って






生きるからね

No.737 - 2024/01/27(Sat) 00:16:46

Re: 笑うよ / 荻座 利守
生きてさえいれば喜んでくれる人がいる、という感覚はとても大切ですね。
かけがえのない存在。
かけがえのない命。
かけがえのない笑顔。
「代替不可能性」とも言われるそのことが、現代の社会では忘れられがちですから。

No.739 - 2024/01/27(Sat) 10:45:02

Re: 笑うよ / 久保田
少し気持ちが軽くなりました。そういう気持ちは大切ですよね。
No.748 - 2024/01/29(Mon) 05:35:09
さすらい / 上田一眞(じょうでんかずま)
酒瓶片手にさすらいの旅
巡り巡って
故郷の海に帰る

末田(すえだ)と富海(とのみ)の間
万石(ばんせき)の地
海辺の松の根本に座し
長い汽車がトンネルに向かうさまに
〈人生〉を詠む

朝から呑み続け
酒が 五臓六腑にしみわたる
我が実家は造り酒屋
酒なくして何の人生ぞ

街を歩くと
そのむさ苦しい姿に石を投げられ
ホイト呼ばわり
酷いものだこの田舎
我が郷里

追われるのならまた旅立ち
国中をさすらおうか
錫杖持って流れるか
野垂れ死には覚悟の自由人

我はさすらい人
誰が知ろうか
我が懐に一万の作句あり



*郷里の俳人 山頭火をイメージした
 末田 防府市末田
 富海 防府市富海

No.736 - 2024/01/27(Sat) 00:15:05

Re: さすらい / 齋藤純二
どうしよもない自分が歩いている、の山頭火をイメージしたのですか。
綴り、背景(ひと、風景)が良く
最終連がめちゃいいですね、我が懐に一万の作句あり、と。
上田さんが書いた作品でないよう感じは、
自分のこと(まるまる自分のこと)ではなく、
誰かになって想像して書かれているからなんでしょう。
それが凄くいいですね!
もしかしたら、上田さんはこのような書き方に
秀でているような気がします。
と、個人的な意見で失礼しました。

No.744 - 2024/01/28(Sun) 04:54:34

Re: さすらい / 上田一眞(じょうでんかずま)
おはようございます。上田です。

特定の山頭火の句をイメージした訳ではありません。ただ、私の故郷、防府市富海は山頭火が好きな場所だったようで、よく訪れていたといいます。
その姿がむさ苦しくてホイト(=こじき)と間違われた、笑い話のような逸話が残ってます。
自由人山頭火の悲しさはどこにあるのだろうか、そんなことを思いながら本作を書きました。

お褒めにあずかり嬉しく思いました。
また、投稿したいと思います。

No.745 - 2024/01/28(Sun) 07:29:13

Re: さすらい / 久保田
どことなく豪快な感じがして、いい詩ですね。
No.749 - 2024/01/29(Mon) 05:36:57

Re: さすらい / 上田一眞(じょうでんかずま)
久保田様

おはようございます。上田一眞と申します。拙作をお読み頂き、ありがとうございました。

No.750 - 2024/01/29(Mon) 06:37:02
/ あこ


シーンと静かな部屋の中
部屋でじっと黙って座っていると
誰かの声が 聞こえます

今 話したい人なのか
今 逢いたい人なのか
今 抱きしめたい人なのか

それは私にはわからないけれど
確かに 誰かの声がします

気のせいなんかじゃ ありません

そう きっとこれが 魂



一人の私を 一人ぼっちにはしないよ と
あたたかく 声をかけてくれる


私の 魂の 声なんです

No.732 - 2024/01/26(Fri) 19:28:09

Re: 魂 / 齋藤純二
今までひとりではなかった時には
聞こえなかった自身の声なのでしょうか。
寂しいけれどなんとか前向きに生きていこう、
そんな魂の声に聞こえました。
ひとりの時には詩作して詩をご投稿ください、
誰かの声が聞こえるでしょう。

No.735 - 2024/01/26(Fri) 21:05:26

Re: 魂 / 荻座 利守
静かな部屋の中でじっと黙って座っているときに聞こえてくる声。
いいですね。
そんなときに聞こえてくる声は、とても大切なことを伝えてくるように思います。

No.738 - 2024/01/27(Sat) 09:19:59

Re: 魂 / あこ
ありがとうございます
心の声を聴きながら
詩作して行きたいと思います

No.751 - 2024/01/29(Mon) 15:47:09
「夢見酒」 / 万年 草
こんなに寒い夜は
ようく煮込んだ
鍋でもつつきながら
温めた酒を
ちびりとやって

ゆっくり
のんびり
過ごそうか

湯気で曇った
窓のガラスを
火照った指で
そっと拭いたら

小雪に染まった
田畑が映る
春はまだまだ
先の先

今宵はしたたか
酔いしれて
春の夢見て
眠ろうか

No.730 - 2024/01/25(Thu) 15:26:36

Re: 「夢見酒」 / 荻座 利守
何かホッとする感じの詩ですね。
私は殆どお酒を飲めないのですが、それでも暖かさが伝わってきます。ただ、
「春はまだまだ
 先の先」
というところに、現実の厳しさが込められているようにも思えて、仄かな寂しさも感じました。

No.731 - 2024/01/26(Fri) 16:26:23

Re: 「夢見酒」 / 齋藤純二
寒いだけの冬ではない、
なんか楽しんでいる感じがいいですね👍

No.734 - 2024/01/26(Fri) 20:48:00

Re: 「夢見酒」 / 万年 草
荻座様、
ご感想ありがとうございます。
そうですね、暖冬とはいえ、
まだまだ、寒い日が続きます。

齋藤様、
ご感想ありがとうございます。
冬は、熱燗が楽しめるから好きですね。

No.741 - 2024/01/27(Sat) 14:22:29
おやすみ / 理蝶
ソファがくたびれているのは
室外機がよく唸るのは
壁紙がくすんでいるのは
液晶の傷が目立つのは

全部僕のせいだった

どうりで何かを責めても
変わらないことばかり

世界はじっと我慢していたね
こんな単純なことに僕が気づくまで
おやすみ
変わらない世界

No.729 - 2024/01/25(Thu) 01:40:01

Re: おやすみ / 齋藤純二
僕が大人になっていく
そんな気づきなのかな、と思いながら拝読しました。
いいね👍

No.733 - 2024/01/26(Fri) 20:45:20

Re: おやすみ / 理蝶
齋藤様、ご感想お寄せいただきありがとうございます。
周りを責めるより、まずは自分が変わることですね。
日々勉強、日々成長です。

No.742 - 2024/01/27(Sat) 17:28:45
「いつも明るく」 / 万年 草
いつも明るく
元気になんて
僕はとうてい
出来そうもないから

暗いときは
暗くていいと想う

つらいことを
経験するから
人は誰かに
やさしく出来るのじゃ
ないのかな

なるべくなら
いつも明るく元気に
していたいのだけどね

それが出来れば
苦労はないのだけどね

だから
どんなに長い夜も
いつかは明けると信じて

暗い時間を
しのぶのさ

No.719 - 2024/01/23(Tue) 15:59:24

Re: 「いつも明るく」 / 荻座 利守
いつ明るく元気でいることは、とても難しいですよね。
常に明るく振る舞うことには一抹の危うさを感じます。
むしろ、つらいことを経験するからやさしくできる、ということの中にこそ、本当の強さがあるような気がします。

No.721 - 2024/01/23(Tue) 19:43:01

Re: 「いつも明るく」 / 秋冬
「いつも明るく元気で」いようと毎朝家を出ますが、通勤電車に乗ると直ぐに挫折してしまいます。「いつも」「明るく」「元気で」のスリーピースがきれいに揃うことはなかなかないですね。

 暗いときは
 暗くていいと想う

こうした心持ちがあると生き詰まらないと思います。無理せず、できる範囲で「いつも明るく元気で」を心掛けたいです。

No.724 - 2024/01/23(Tue) 22:25:20

Re: 「いつも明るく」 / 齋藤純二
自分はいつも明るくいなければ、と思い
気がつくと疲れてしまっていることありますね。
場合によっては暗い時間をしのぶ、それが人間らしくて自然なことかな、
なんて思いながら拝読させていただきました。

No.726 - 2024/01/24(Wed) 00:36:01

Re: 「いつも明るく」 / 万年 草
荻座様、
ご感想ありがとうございます。
いつも明るくふるまわれると、
確かに帰って、不安になりますよね。
暗いときは、暗くていいんですよね。

秋冬様、
ご感想ありがとうございます。
そうですね、できる範囲で、
無理せず、明るく生きましょう。

齋藤様、
ご感想ありがとうございます。
暗い時間をしのんでいるからこそ、
明るいときがより楽しいのだと思います。

No.728 - 2024/01/24(Wed) 15:31:22
/ M・K
どうして壁は
避けたくなるのでしょう
見ても見ぬふりを
したくなるのでしょう

ぶつかれば
それはそれはとても痛いです
勢いが良ければ
どれほどの痛みを伴うのでしょう

想像しただけで
心は無意識に
避けてしまいます

ですがね
要らない壁ならば
いつかは
壊さなければならないのです

痛みを伴ってでも
悩まされる壁は
粉々に壊し
すっきりとさせねばです

そこには
肚を決めねばなりません
壁を壁と認めて
立ち向かうのです

結果は誰にもわかりませんが
向かう者には
誰もが
応援したくなるのです

時には
自ら作ってしまうものも
あるでしょうけれど

必ず乗り越えられると
信じていくのです

No.718 - 2024/01/23(Tue) 14:44:32

Re: 壁 / 荻座 利守
勇気が出てくる詩ですね。
特に、肚を決めて立ち向かうというところが、毅然としていていいと思います。
自ら作ってしまう壁というのが、なかなか手ごわそうですが、それも打ち破れそうな気がしてきます。

No.720 - 2024/01/23(Tue) 19:20:12

Re: 壁 / M・K
荻座 利守 様

ご感想ありがとうございます。
勇気が出てくるとはうれしいお言葉です。
自分が今そういう状況下で向き合わなければというところで自身に向けた内容でした。壁は高くもあり低くもありで、とにかくまずは向き合うところからで、信じて乗り越えていきたいと思います。

No.722 - 2024/01/23(Tue) 21:40:33

Re: 壁 / 秋冬
壁はどんな高さで、どんな厚さなのか?

壁は感じるもので、見えるのかどうかは分からない。でも、見えなくても、明らかに存在する。

 想像しただけで
 心は無意識に
 避けてしまいます

結局は想像力との戦いなのかもしれませんね。

 壁を壁と認めて
 立ち向かうのです

ここに「強さ」を感じて、きっと大丈夫だと思いました。

No.723 - 2024/01/23(Tue) 22:12:36

Re: 壁 / 齋藤純二
自分にとっての壁、
それを壊して前に進まなければいけない、
わかってはいてもなかなか怖くて闘えないですよね。
でも自分を信じて頑張ってみる、
そんな気持ちにさせる作品は良かったです。
その時に逃げてしまえば、
いつの日か壁はまた大きくなり自分に立ちはだかる。
そうなる前に勇気を出して壊さなければ、
そんなことを思いながら拝読させていただきました。

No.725 - 2024/01/24(Wed) 00:30:30
ことはじめ / やえ
半世紀 以上 大好きな日本をはなれ
暮らした 日々

コンピュ-タで 横書きばかりしていたら
日本語の 縦書の日本語が 書けなくなった
文字の 右と左のバランス
書き順と文字の つながりが 解らない

とうとう 升目つきノート 
漢字の書き方を初めなければ ならないと 知った

新 一年生 書き方リハビリ
新しい 風を心に呼び込み
後期高齢 一年生 始めます

No.715 - 2024/01/22(Mon) 14:54:08

Re: ことはじめ / 荻座 利守
母国語でも長いこと使っていないと、書けなくなるものなのですね。知りませんでした。
最終連の「新しい 風を心に呼び込み」というところが、清々しさを感じさせて、いいなと思いました。

No.716 - 2024/01/22(Mon) 16:25:12

Re: ことはじめ / 秋冬
はじめまして。

一回目、背景を知らずに読むと違和感がありました。
二回目、背景を知って読むととても面白く読めました。
三回目、やえさんにしか書けない詩だと思いました。

「新 一年生」「後期高齢 一年生」のユーモアと独特なリズムで、楽しく読ませて頂きました。ありがとうございます。

No.717 - 2024/01/23(Tue) 14:43:04

Re: ことはじめ / 齋藤純二
日本語に帰って来た、って感じですね。
やえさんは今も日本から離れたところでお暮らしなのでしょうか。
懐かしき新たな風を感じつつ、
ぜひ、こちらの掲示板で日本語(詩)を楽しでください。

No.727 - 2024/01/24(Wed) 00:43:51

Re: ことはじめ / やえ

半世紀 以上 日本をはなれて 暮らした 
        
朝餉の
みそ汁のうまみを いつの間にか 失った
父は か細い声で もうみそ汁を作らなくていいと言う

コンピュ-タで 横書きに書いていたら
縦書の日本語が 書けなくなった
おまけに
漢字の 右と左のバランス
書き順と文字の つながりが 解らなくなった

とうとう 升目つきノートで 
漢字の手習い 初歩から始めなければならないと 知った

半世紀かけて 失ったもの
半世紀かけて 取り戻すつもり
たとえ
未完に 終わるとしても

No.762 - 2024/02/02(Fri) 13:54:38
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