泣いてる影を引きつれて 慰めることもしなかったから いつしか影があることを忘れてしまった 影を忘れた人は人形になったようだ
人形の目に映る「悪魔」が 影を消そうとたくらんでいる
影と一緒につくられた 人形は部屋のすみで ずっと同じ場所を見ている ずっとずっとずっと 同じ姿勢のまま
人形は薄汚れていく 誰も気にしないから あるとき自我が宿っても ほとんど気づかれなかった 自壊するロータスのように
時はえいえんに近いのに そこは何もなくただ闇がゆらいでいた 部屋の明かりが照らす闇は 闇よりも暗く、不浄だった 哀れな人形は いたくもない場所に今日もいる
人と影が友達だったころ とある詩人は人に言葉をおしえた えいえんなんてなかったという言葉 口に出すと とても悲しい気持ちになったから 影は泣いてしまった
人形は何がしたかったのだろう 生きることも死ぬこともしないで そこにあった目線の先に えいえんなんてなかったから 今日も壁を見つめるの
恐れずに鏡を見てみよう 鏡に問いかけてみよう お前は誰で 誰を狂おしいほど愛しているのか あの「悪魔」がそう囁いた
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No.1687 - 2024/11/16(Sat) 19:10:48
| ☆ Re: 自壊するロータス / 荻座利守 | | | 人形のようになってしまった人の悲しみや寂しさが丁寧に綴られていますね。 「えいえんなんてなかった」という言葉が、その寂しさをさらに深めているかのようです。 鏡に映った自分の姿。そこにもやはり人形しかいなかったのでしょうか。それをわざわざ見せているのが「悪魔」であるように思えました。
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No.1694 - 2024/11/17(Sun) 11:34:37 |
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