再び訪れた天安河原 川の側の細い道 そこに洞窟と簡素な祠があって 洞窟に続く道を歩くと 積み石がぼくらを迎える 河岸に積まれた一面の石 どの積み石も僅か一尺の高さに満たない 天に届かぬ丈が忌々しそうだ
ここは不思議な場所 柔らかな光が木立を抜ける ふと中也の「一つのメルヘン」が口を衝く
秋の夜は、はるかの彼方に、 小石ばかりの、河原があって、 それに陽は、さらさらと さらさらと射してゐるのでありました
小石ばかりの河原に陽がさらさらと射すのは 天安河原か はたまた 先立った子供が鬼に虐められながら 石積みする 賽の河原だろうか
一重積んでは父のため 二重積んでは母のため
幽玄の河原 そして 洞窟 ここには 罪の浄化を願う人びとのこころがある その中で 亡き父母の御霊を想い ぼくもまた石を積む
|
No.250 - 2023/10/07(Sat) 00:18:05
| ☆ Re: 天安河原再び / 秋冬 | | | 情景が目に浮かびます。そして、中也へ。 とても大きく静かなイメージが膨らみ
ここには 罪の浄化を願う人びとのこころがある
という深い思いに触れた後に
亡き父母の御霊を想い ぼくもまた石を積む
という個へとたどり着く。 「石を積む」という行為について考えさせられました。
※「ぼくら」が「ぼく」と誰なのか……が気になりました。
|
No.256 - 2023/10/07(Sat) 12:02:41 |
|