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みっつぶん / 桃川夕
みっつぶん
わたしのぶらんこは 右の鎖がたりない
なので すわると みんな傾く
 
くちびるぎゅっとむすんで こぎだす
かかとをふりあげるほど
まえにつんのめるほど
みつめる爪先がゆれるふれるぶれる
ともだちの目が いっせいにそれる
 
うつむくと 
ゆがんだくぼみ いったりきたり
 
これからあとも ずっとさきも
わたしのぶらんこは右みっつぶん 
たりない

でも 
みあげるさきはいつも 
まっすぐまうえのそら

No.1467 - 2024/10/10(Thu) 20:16:22

Re: みっつぶん / 荻座利守
何か生きづらさを感じている方なのでしょうか。
右の鎖が三つ分足りないフランコという表現が新鮮です。
そしてまっすぐ見上げる真上の空。どんな人の上にも等しく青く広がる空を感じました。
鋭い感性が光っている作品だと思います。

No.1469 - 2024/10/10(Thu) 21:40:00

Re: みっつぶん / 桃川夕
荻座利守さま

ご講評ありがとうございます。いろいろと生きづらさを感じてらっしゃる方が多いと思います。そんな方々にすこしでも声をおかけしたいという思いで書いた詩です。どこか童詩のような印象もありますが、子供たちにも届けたい、ということでこのような作品に仕上げました。またご講評お願いいたします。

No.1480 - 2024/10/13(Sun) 19:39:31
「上出来」 / 万年 草
誰にだって
至らないところが
あるものさ

だからといって
どうか自分を
嫌いにならないで

べつに100点じゃ
なくてもいいのさ
70点ぐらいの自分を
愛してあげれば

それで上出来
なのだから

No.1466 - 2024/10/10(Thu) 14:23:03

Re: 「上出来」 / 荻座利守
完璧主義はときに、抑うつ状態の原因ともなることがあるそうです。
また、完璧主義も行き過ぎると寛容さが薄れて、他者を許せなくなるときもあるようです。
やはり、腹八分目ではありませんが、何事もほどほどがいいのだと思います。
「七割できれば上出来」、そんなふうに自分自身に語りかけることも大切なのでしょう。

No.1468 - 2024/10/10(Thu) 21:30:29

Re: 「上出来」 / 山本葉月(紫陽花)
こんばんは。
私なんて至らないところだらけさ
だからなのかいつも自分で自分を
撫でまわしてあげなきゃいけない
生きてるだけで今日が終わって
ありがたい
という私なので、70点なんて
考えられれば最高です。
この詩のように励まされたいです。
誰かを元気にできる詩はいいですね。

No.1470 - 2024/10/10(Thu) 22:11:11

Re: 「上出来」 / 万年 草
荻座さま、
ご感想ありがとうございます。
そうですね、ほどほどが一番ですね。

山本様、
ご感想ありがとうございます。
私も至らないことばかりです。
なのでこんな詩を書いてみたのです。

No.1473 - 2024/10/11(Fri) 13:19:56
「夢を見ようよ」 / 万年 草
夢を見ようよ
大きな夢を
空の広さに
負けないくらい
大きな夢を

たとえ誰かに
叶いっこないよと
言われても

かまわないから
追いかけよう

必ずどこかに
君のこと
支えてくれる
人がいるから


夢を見ようよ
明るい夢を
星座のような
明るい夢を

もしも心が
折れそうになっても
あきらめず

いつでも胸に
抱いていよう

がんばり続ける
君のこと
信じていれば
叶えられるから


夢を見ようよ
いつの日も
夢を見ようよ
いつまでも

苦しい時も
悲しい時も
夢があるなら
越えられる

夢があるから
生きられる

No.1462 - 2024/10/08(Tue) 16:10:41

Re: 「夢を見ようよ」 / 齋藤純二
夢があるから
生きられる

日常で見る夢、人生で見る夢、
何かしら希望がないと生きられない、
私もそう思います。

No.1463 - 2024/10/09(Wed) 07:31:40

Re: 「夢を見ようよ」 / 荻座利守
空の広さに負けないくらい大きな夢を、私も見てみたいです。
たとえ誰かに叶いっこないよと言われても、かまわずに追いかける勇気が、この辛い現実の世界を生きてゆくには必要なのかもしれません。

No.1464 - 2024/10/09(Wed) 08:48:18

Re: 「夢を見ようよ」 / 万年 草
齋藤様、
ご感想ありがとうございます。
そうですね、どんな時でも
希望を持つことですね。

荻座様、
ご感想ありがとうございます。
大きな夢を、抱いてください。

No.1465 - 2024/10/10(Thu) 14:19:25
カスミソウ / 桃
毎日に花を添えて
その花を持つ手が熱い

カスミソウの花
みんなを 引き立てる花

健気な健気な
その花を僕は見入る

きみも
カスミソウみたいな
そんな人だったね

後ろに一歩
下がるみたいな
控えめな優しい
人だった

毎日に花を添えて
その花を持つ手が
冷たい

もう季節は冬だね

No.1456 - 2024/10/06(Sun) 14:29:23

Re: カスミソウ / 秋冬
「毎日花を添えて」ではなく「毎日に花を添えて」が良いですね。「毎日に」がとても心に沁みます。

いなくなって初めて存在の大きさに気づくことは多々ありますが、どうして気づかなかったのだろうと後悔の連続です。

私も「毎日に」を心したいと思いました。ありがとうございます。

No.1457 - 2024/10/06(Sun) 15:17:03

秋冬さま / 桃
読んでいただいて、感想まで、ありがとうございますっ。
とってもウレシイです!

毎日 と 毎日に の、ところの差まで、わかっていただけて、
良かったです。

そうですね。
存在の大きさに気づかなかった事の連続ですよね。

ありがとうございました。
わかっていただけて、嬉しかったです。

また、宜しくお願いいたします。

No.1460 - 2024/10/07(Mon) 06:12:34

Re: カスミソウ / 齋藤純二
カスミソウみたいな人🟰控えめな優しい人
素晴らしい表現ですね!
とてもいい人だったんだろうなあ〜。

No.1461 - 2024/10/07(Mon) 17:02:58
感謝 / kou


 
ほんとうの感謝がなんなのか
わかる必要もなかったが
ほんとうの感謝がわかって
──それは ラヴ に似ていた 
僕の世界が
ガラリ変わってしまった

人よ
もっとじぶんにありがとうと
手を差しだしてあげて
だってきみの
いいことも悪いことも全部
知っているきみじゃないか


いいことも悪いも全部
知っている
あなたはあなたの味方



 

No.1452 - 2024/10/06(Sun) 04:30:12

Re: 感謝 / 荻座利守
「適切な自己愛を持てなければ、他者を本当に愛することはできない」、という言葉を聞いたことがあります。
それと同じように、自分自身に感謝できなければ、他者にも感謝できないのでしょうね。様々な因や縁があって今の自分が在るのですから。
「感謝の心を持ちましょう」とよく言われますが、それはつまり「正しく自己肯定しましょう」ということなのでしょう。

No.1454 - 2024/10/06(Sun) 11:19:46

Re: 感謝 / 秋冬
できそうでできないことってとても難しいことなのかもしれませんね。自分への期待が大き過ぎるのか、誰かと比べてしまうのか。でも「僕」がわかったきっかけは、誰にも同じように出合う機会があるはずです。世界が「ラヴに似た」感謝で満たされると良いなぁと思いました。温かな詩をありがとうございます。
No.1455 - 2024/10/06(Sun) 14:26:45
がけのうえ / 桃川夕
もうあえなくなったひとを 
ときどきみかけます

こげちゃいろの窓からみあげた
くらい崖のうえ たっています

おれんじのカーブミラーの そば
みずいろフェンスの むこう
すきとおった空からの 
しろい日差に背をひたして
潮風をゆっくり肩先に浴びながら 
海のひろがるかなた 
帽子のつばのした深く ながめています

私に気づかないはずはありませんが
しばらくそうしていて
やがて ゆっくりひるがえると
しずかにさっていきました

No.1449 - 2024/10/03(Thu) 13:26:25

Re: がけのうえ / 山本葉月(紫陽花)
こんばんは。
今まで、前だけを見て人生を歩んで、これからもきっと前だけを見て人生を歩み続ける、なんて若い頃は単純に考えていたそんな気がします。本当にいろいろなタイミングでいろいろな節目でいろんな人に出会いました。また会いたい人、もう二度と会いたくない人たくさんの人、人、人。ただ、こちらの詩に書かれているのは、もう会えなくなった人。とても象徴的ですね。暗い崖の上、オレンジ色のカーブミラー、水色フェンスの向こう。高くて遠い届かないようなところから何か忘れてはいけない気配を感じるのでしょう。私はとても会いたいのでしょうが、会えない人に会うことは叶わない。そのまま静かに去っていく。そうでなければいけない、後戻りはできない人生だから。私のもう会えなくなった人は、どこに佇んでいるのかなと想像しております。しっとりとした秋の夜にぴったりの詩でした。

No.1450 - 2024/10/03(Thu) 22:08:25

Re: がけのうえ / 秋冬
僕の「もう会えなくなった人」を思い浮かべながら読ませて頂きました。気づかないはずはないですよね。きっと「私」が気づいてくれたから、安心して「しずかにさっていった」のだと思います。静かな余韻に浸れる良い詩でした。ありがとうございます。
No.1451 - 2024/10/05(Sat) 15:48:16

新しい詩 / 桃川夕

山本葉月(紫陽花)様・秋冬様
ご講評ありがとうございました。お二人の解釈を拝見して「ご自分なりの深い読み」がそのまま「ご自身の詩」になる、鑑賞という二次創作はつまり「新しい詩」であるということを身に染みて感じました。またご講評よろしくお願いいたします。

No.1459 - 2024/10/06(Sun) 19:57:14
「心の雨」 / 万年 草
心に雨の
降る夜は
涙でにじんで
夢さえ見れぬ

心に静かに
雨が降る
胸も瞳も
濡れている


心に雨の
降る夜は
暗く沈んで
わが身を責める

心が雨に
濡れている
泣いても泣いても
止まぬ雨

No.1446 - 2024/10/01(Tue) 16:07:44

Re: 「心の雨」 / 秋冬
心の雨は
悲しいのか
淋しいのか
悔しいのか

心の雨が
涙となるイメージは
激しい雨ではなく
しとしとと降り続く感じがします

心模様に任せて
雨が止むまで
泣き続けるしかないですね

止んだ時にはスッキリしているといいなぁ

No.1447 - 2024/10/01(Tue) 18:00:28

Re: 「心の雨」 / 万年 草
秋冬さま、
ご感想ありがとうございます。
心の悲しさ、虚しさを、
雨にたとえてみました。

No.1448 - 2024/10/02(Wed) 10:05:21
白い雲、のぞく青い空 / kou


瞑想終えて
情動に揺れるこの世界の
白い雲
のぞく青い空、見ていた

性悪説に生きれば
怖れや
不安に揺れて仕方ない
じぶんを見つめた

悪には悪を成す
理由があって
偉そうに語るが
それは人間のどうしようもなさ
から
来ているんだ

私は
私を
律しないと気持ちが悪い
それにしたってだらしがない
白い雲
のぞく青い空
滲んで

私は性善説に生きよう
悪はどうしようもないこととして
性善説に生きよう
そして外の世界に出てゆこう
そして何か面白いことがあった人の
不思議な話を
聞いてこよう


 

No.1442 - 2024/09/30(Mon) 14:16:10

Re: 白い雲、のぞく青い空 / 荻座利守
自分の中にある善悪と向き合うことが、世界観にも反映されている、そんな印象を受けました。
最初の二行が、自分と世界とが一体となっている「不二」を描いているように思えます。
そしてその次の、タイトルとなっている「白い雲 のぞく青い空」という表現が、達磨大師の「廓然無聖」という言葉を連想させ、そんな境地に至ってみたいという願いを想わせます。
それを踏まえたうえでの「外の世界に出てゆこう」という姿勢に、どこか清々しさを感じました。
(あくまで個人的な解釈です。)

No.1443 - 2024/09/30(Mon) 19:49:58

Re: 白い雲、のぞく青い空 / 齋藤純二
自身の道徳心により
悪の心を満たそうとすると気持ち悪さを感じる。
どこに、誰に喜びを、なんて思いながら拝読いたしました。

No.1444 - 2024/10/01(Tue) 11:17:17

Re: 白い雲、のぞく青い空 / 秋冬
私は
私を

に至る前
瞑想後の

じぶん

という「ひらがな」が
私とは違う他人のように感じて

じぶんを見つめた

がとても効いていると思いました。
心の揺れを上手に書かれていると思います。

No.1445 - 2024/10/01(Tue) 12:42:45

Re: 白い雲、のぞく青い空 / kou

おはようございます。
コメント、評、ありがとうございます。

この作品は親鸞聖人の人間観に影響されて
書いている部分がありますので
同じ仏教の、達磨大師が登場したことに
おおっ、っと思いました。

本来的に、浄土真宗では瞑想はしないんですよね。
しかし私はマインドフルネス瞑想が
健康に良いということで日々、瞑想を実践しています。



そうですね。
ともかく喜びを差し向けたいのだけれど
差し向ける相手のことを信じなきゃならないですよね。
いや、信じなくてもいいかもしれません。
(それでは損、得になってしまう)
ただ単純に、喜びを差し向けて生きて生きたいです。



自分を「じぶん」と表現する。
突き放す。
結局、瞑想することも、いかに自分を客観視するかですから
「じぶん」とひらがなにして迷いありません。
的確に評していただき、ありがとうございました。

No.1453 - 2024/10/06(Sun) 05:03:20
木になりたい / kou

私は木になりたいです
無趣味となり
余計なお金はかからず
それでいて生きぬいてゆきたいです

お酒を飲めば
そんな変身願望は叶えられるが
酒代はかかるし
おまけにお酒をやめて丸七年
体がお酒を受けつけない
この可能性が高い

私は木になりたいです
無趣味であるが
風の強い日はそよぎ詠いたい

しかし今人間として
しかし詠えている喜びよ

それでもどこか
私は木になりたいです


 

No.1437 - 2024/09/29(Sun) 14:28:44

Re: 木になりたい / 荻座利守
木になりたい理由が、無趣味でお金がかからないというところが、個人的には意外性があって面白いと感じました。
趣味にお金をかけすぎた経験がお有りなのでしょうか。
また、お酒を飲めばそんな変身願望は叶えられるというところも、どこか実感がこもっていて新鮮な感じがします。
そして最後に、今人間として詠えている喜びと、それでもどこか木になりたいという思いとの間で揺れ動いている心が描かれているのが、美しいと思いました。

No.1438 - 2024/09/29(Sun) 18:18:56

Re: 木になりたい / kou
こんにちは。
コメント、評、ありがとうございます。

私の趣味といえるものは
時代に逆行しているので、もう止めるかもしれませんが
あさイチ、煙草を吸いながら
豆乳ラテを飲むことです。

この煙草代が一番お金に苦心するところです。
こころのどこかで、もうやめようようと思っています。
禁煙を計画していたりします。
木に憧れたりしています。

他は書籍代ですが、行きつけの図書館の
ラインナップが悪すぎるというところがあります。
しかしたまに「お宝」といえる本を発見することがあります。
まあでもやっぱり本を買ってしまいますね。


趣味は、この二本の柱です。
けして生活が苦しくない、とは言えない。
生きているのが趣味、でいいと思うのです。本当は。
そうしてまた木に憧れるというわけですね。

重ねてありがとうございました。
これからも精進してゆきます。

No.1441 - 2024/09/30(Mon) 14:02:22
ハダカデバネズミの行進 / 佐々木礫
ハダカデバネズミの行進
さしずめ僕らは、王を自称する哺乳類
先が見えずとも進めるはずだ
ハダカデバネズミの行進
さしずめ僕らは、増える細胞のひと塊
盲目的な意思を愛した
ハダカデバネズミの行進
さしずめ僕らは、現象という魂だ
夢見心地の脳みそだ
ハダカデバネズミの行進
さしずめ僕らは、敵に味方する痴呆症
病を病で克服するのだ
ハダカデバネズミの行進
さしずめ僕らは、醜さを嗤う出不精だ
糞土にまみれた愚か者
僕らはハダカデバネズミ?
タカが外れたドブネズミ?

No.1436 - 2024/09/29(Sun) 13:15:02

Re: ハダカデバネズミの行進 / 齋藤純二
生きる階級のある哺乳類という特性を人間に当てはめ、
寿命が長くロボットのように働かせるような社会へ、
強く訴えるエネルギーのある作品ですね。

No.1440 - 2024/09/30(Mon) 01:06:30
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