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移り火 / かるひね
わたしは23の時に
精神を患い
3年間ほど閉鎖病棟との
入退院を繰り返していました

ある時
病気が好転する
キッカケのような
出来事がありました
両親の勧めで
最寄りから4駅先の農園で
ある薬剤師の方と
会うことになったのです

半信半疑のなか
初対面のその方は
屈託のない笑顔で
私の興味のある話題を
振ってくれました
私は最初素っ気ない態度で
接していました
そして唐突に運動に
興味はないか?
今度マラソン大会に
出てみないか?
とそれはもうなんの脈絡もなく
誘ってきました
度肝を抜かれると共に
苦手意識から断りました
それでもしつこく勧誘され
私の方が折れて
自宅近くの公園で
走りはじめました
最初は落ちた体力で
歩くことも覚束無い
歩幅も狭く
周回遅れになりました
悔しさから
食らいつくような気持ちで
回数を重ね
10kmを走り切れる頃には
大会への不安や
病気への漠然とした
ネガティブさが
消えてなくなり
本番でも完走を達成しました
そして2年後には
ハーフという距離で
並走していたその方さえ
追い抜きました
ゴールテープを切ったその後に
一言「1人で立てたじゃないか」
そうポツリと呟いて
家まで送ってくれたのを
いまでも覚えています

10年が経過した現在
病気は鳴りを潜め
その時灯った小さな光が
私の背中を押し続けています

No.4248 - 2026/07/24(Fri) 07:53:48

Re: 移り火 / 荻座利守
優秀な人物と出逢ったのですね。
マラソンにそのような効果があったとは知りませんでした。(ケースバイケースなのかもしれませんが)
「1人で立てたじゃないか」
その一言は何かとても重みのある言葉のように感じられました。
歩くことも覚束無い状態からゴールテープを切るまで、大変な努力をされたのですね。
小さな灯火でも、大きな力を持っている。そんな印象を受けました。

No.4254 - 2026/07/24(Fri) 19:17:44

Re: 移り火 / かるひね
感想ありがとうございます。
当時は私がマンツーマンで診て頂いた最初の1人目だったとお聞きしました。今ではたくさんの方をサポートされている間違いなく優秀な方だと思います。

マラソンに関しては仰る通りケースバイケースだと思いますが、私にとっては何より体に合ったお薬だったのだと感じています。

努力と言うには途中から本人が楽しんでいたので実感がありませんが、年月はそれなりにかかりました。

その一言で大事な大事なバトンを渡されたと思っています。私の宝物です。

No.4255 - 2026/07/24(Fri) 23:08:02
プラマイZero / テレス
星座を見ながら
過ごす受験生時代
再びそんな心境
カシオペアしか
解らない変化な
初めて一直線なカシオペア
一瞬一直線
こんな空
花の六十代精進
地獄を見ないため

No.4247 - 2026/07/24(Fri) 03:59:30

Re: プラマイZero / 荻座利守
一直線のカシオペア。
遠い遠い宇宙への視点の転換。
それが精進の肝なのでしょうか。

No.4252 - 2026/07/24(Fri) 16:47:44
駅の改札を / ともみ

悲しみに出会う時 あの人のことを
私は思い出だしてしまい 
夢を追いかける少女の頃は
まだ高校生でした電車で通学していて

駅の改札を過ぎる制服の中に
はるか遠くの 仲間たちがなつかしく
友人たちと はしゃいだり夢を語りあい 夜をこえて
ある日 私はあなたに出会いました
あなたと話がしたくて 
夢の世界で約束をしました
待っていてもあなたは来ない 
それは暖かい春の季節でした

なつかしい思い出は
あれから何年たったのだろうか
夢見る時をすぎても叶えたいことがあり
でも高校生のころの懐かしい
大切な思い出だから

No.4242 - 2026/07/23(Thu) 10:12:52

Re: 駅の改札を / 荻座利守
高校生の頃の思い出を描いた美しい詩ですね。
1連目の末尾は、「電車に揺られて通学する高校生でした」としてみてはどうでしょう。
また、「大切な思い出の懐かしさが、今追っている夢を輝かせてくれる」としてみてはどうでしょう。(少し陳腐かな?)
元々が美しい詩なので、より磨いてほしいと思いました。

No.4246 - 2026/07/23(Thu) 17:45:09

Re: 駅の改札を / ともみ

荻座利守 様
 
 
どうも感想ありがとうございました
昔の高校生の時の思い出です
それを詩にして見ました
そうですね輝かせてくれる
いいですね
どんどん書いていくことですね
また投稿しますのでよろしく
お願いいたします

No.4253 - 2026/07/24(Fri) 18:31:22
(No Subject) / 能無しの洋梨
愛とは哀しいものですね
心がぐっと惹かれて
落ちていくの

哀とは愛しいものですね
命はずっと巡って
回っているの

貴方の心に
墜落してしまう
私の心は
どこへ行くの

心を奪われて
私はどこへ行くの

DEAD or ALIVE
明日を見つめて佇むのは
ただ一人だけ
私だけ

愛とは哀しいものですね
心がずっと壊れて
見つからないの

貴方の心は
もう私を見向きもしない

私の心を奪ったまま
貴方はどこかへ
消えてしまった

No.4239 - 2026/07/22(Wed) 08:44:34

Re: / 荻座利守
片思いの詩のようですね。
誰かに心を奪われるというのは苦しいものです。
「墜落してしまう/私の心は/ どこへ行くの」「心がずっと壊れて/見つからないの」といったところが、その苦しさを上手く表しています。
自分の心を奪われたままで、ただ立ち尽くしている姿が目に浮かぶようです。

No.4245 - 2026/07/23(Thu) 17:35:55
波兎 / 素温貧
ロングボード ロングボード
They call you
溺れた夢 抱え あなたと揺れる

ロングバレル ロングバレル
I call you
ラブレターには足りない気持ち 持て余し あなたと沈む

ロングテイル ロングテイル
We call you
裸の祈り 青にほどき あなたと越える

苦手な坂道抜けて
細くなった足に添え木を買ってきた
気に入ってくれるといいな

No.4236 - 2026/07/22(Wed) 02:27:18

Re: 波兎 / 荻座利守
タイトルから推測すると、「因幡の白兎」の話からインスピレーションを得たのでしょうか。
どこか、厳しい世間を渡るためのに、心を鼓舞するための詩のような感じがしました。
最終連の「細くなった足に添え木を買ってきた」というところが、実感がこもっていていいですね。

No.4244 - 2026/07/23(Thu) 17:30:50
にくしみの果て。 / Suis

刃を研いではやつを葬るべくと、銀の波を揺らめかせていた。掌には破魔の矢。心臓を射貫かんと、狙いを定めて。やつは、憎い。それと同時に、哀しい。すなの足あとは風の吹くたびに形を残さず、降り積もる。しだいに薄れてゆき、目尻のしわをそっと撫ぜた。望みはかなわぬのだと悟り、瞳のなかは昏れてゆく。やつを潰せないことのもどかしさにわたしは───。おまえを一層、はく製にしてしまひたい。けれども思う壺ゆえに、ふところへ仕舞うた毒をみずうみへ、流した。せめてこの屈辱を、まなびに変え、わが豊穣の苗とさせなければ。わたしはいまだに、赦してはいない。だが胸中にすまわせ続けるのも納得はいかない。───そうか。越えれば、よいのだ。彼を必要とさせぬほどにすぐれれば、幻想なんぞ浮かびもしなかろう。そうだ。そうしよう。ひとりぽつねんと紡ぎ、炎は灯る。いつの日か、木っ端みじんに、跡形なく、追懐ごと葬るために。

No.4234 - 2026/07/21(Tue) 19:49:06

Re: にくしみの果て。 / 荻座利守
憎しみを克服してゆく過程が丁寧に描かれていますね。
砂の足跡が風とともに形を失ってゆく、という表現は見事です。
赦しはしないが越えてゆく、その視点の転換も新鮮です。
憎しみはそれを抱く本人をも害してしまう、そのことが「やつは、憎い。それと同時に、哀しい。」という一文に込められているように感じられました。

No.4235 - 2026/07/21(Tue) 21:33:43

Re: 荻座利守 / Suis
憎しみや、負の感情といったものは忌避されやすいです。けれど、そういったものと真摯に向き合わなければ、深みのある言葉は紡げない。どんなふうにかかわり、あるいは別れるのかをみつめることによって、傷は変容するのではないか、とのねがいを込めて作りました。
かなしみはある一定期間を過ぎると、やがてなつかしさを帯びはじめます。そんな砂や、波のあとをなくすはかなさ、無情さをこれからも紡いでゆきたいとおもいます。
ありがとうございました。

No.4260 - 2026/07/25(Sat) 16:31:22
(No Subject) / 世間知らず
 君を乗せ舟 近き満月
 幾重にも割れ
 オールを無心に
 月を 裂きながら

 息を    切らす

 揺らす 縁を握りしめ

   一気に

 想い出と君 泡に
 手を振る僕の 下

 お帰りなさいと
 呟き見える 暗き碧
 深淵へと

 帰り行く僕
 還りゆく 君

 月は 目を逸らす
 雲と 共に 僕も
 還った君の  元へ


 タイトル 我が家
 




 

No.4231 - 2026/07/21(Tue) 17:00:58

Re: / 荻座利守
一行目の「近き満月」とは、波打つ水面に映った満月のことですね。
その後に続く、「幾重にも割れ/ オールを無心に/月を 裂きながら」という表現がとても美しいです。
暗い深淵に還るとは、深い記憶の水底へと沈むことでしょうか。
とても心の静まる作品だと感じました。

No.4233 - 2026/07/21(Tue) 19:17:27

Re: 我が家 / 世間知らず
 
 荻座様
 ご感想ありがとう
 ございます。
 表現が美しい、との、
 お言葉ありがとう
 ございます。
 
 
 
 

No.4237 - 2026/07/22(Wed) 06:24:03

Re: / 万年 草
散文調の調べが、
とてもすてきだと思いました。
僕と君のかえりの漢字が違うのが、
とても意味ありげですね。

No.4241 - 2026/07/22(Wed) 14:33:45

Re: 我が家 / 世間知らず
 
 万年 草様
 ご感想ありがとう
 ございます。
 かなり前に書いた
 詩です、少し
 ホラーに寄せて
 みました。

No.4243 - 2026/07/23(Thu) 16:29:09
「小さな幸せ」 / 万年 草
大きな幸せは
なかなか
つかむことは
むずかしいいから

まずは
小さな幸せから
見つけてゆきましょう
探せば必ず
みつかるはずです

雨上がりに虹を見た
道端ない小さな花が咲いていた
朝小鳥がさえずっていた
野原に蝶々が飛んでいた

なんでもいいのです
その時心が
ときめいていれば
それが幸せです

見つけているうちに
やがて大きな幸せに
出逢えることが
出来るでしょう

No.4229 - 2026/07/21(Tue) 13:48:23

Re: 「小さな幸せ」 / 荻座利守
大きな幸せを求めてばかりいると、疲れてしまいますね。
また、なかなか得られずにがっかりもしてしまいます。
ですから、まずは小さな幸せから見つけてゆくのがいいのでしょうね。
「その時心が/ときめいていれば/それが幸せです」
まさしくそのとおりだと思います。

No.4232 - 2026/07/21(Tue) 19:11:17

Re: 「小さな幸せ」 / 世間知らず
 何気ない一日
 それ自体が
 幸せなのかも、
 と読ませていただき
 ました。
 

No.4238 - 2026/07/22(Wed) 06:33:44

Re: 「小さな幸せ」 / 万年 草
ミスタッチです「道端ない」は「道端に」です。すみません。

荻座さま、
ご感想ありがとうございます。
そうですね。日常の小さな幸せ
見つけてゆきましょう

世間知らず様
ご感想ありがとうございます。
そうですね、それこそが一番の
幸せなのかもしれませんね。

No.4240 - 2026/07/22(Wed) 14:28:22
紡ごうよ! / 素寒貧
バタバタ、なあ、なあ
飲んだくれが倒れる時間だ
孤独が起き上がる時間だ
使い古された言葉が火になる時間だ
メラメラ、さあ、さあ
成功した実験はまだない
読まれた手紙はまだない
確認された愛情はまだない
ポロポロ、ああ、ああ
忘れたステップを思い出そうか
隠した記憶を拾いに戻ろうか
教わった痛みをなぞろうか
希望を質に入れて酒を受け取ろう
君の涙を人質に僕はスキップを命令する
いくつかの波にのまれたら
僕らはきっと消えるだろう
怖くない、怖くない、おばけなんか怖くない

No.4226 - 2026/07/21(Tue) 04:49:52

Re: 紡ごうよ! / 齋藤純二
とても強い夜のテンションと壊れかけた感情のリズムを持つ作品 ですね。
言葉が火花のように散っていく感覚があり、
情景よりも 心のざわつき、酔い、孤独、希望の残滓 が前面に
表現できた作品はよかったです。

No.4228 - 2026/07/21(Tue) 08:59:26
(No Subject) / 双葉雨希
 空に落ちた白い月を見れば、それはそれは煌やかに燃えて。目から飲み込んだ光は苛やかに胸の中を点滅する。
 それは遠くの星を見るように何でもないことなのだろうか。そうであってほしくないという思いは、ただただ煩わしいばかりだ。

No.4220 - 2026/07/20(Mon) 21:35:33

Re: / 齋藤純二
「何でもないこと」にしたくない心の揺れを
白い月から吸収されるモノから表現された見事な作品ですね。

No.4227 - 2026/07/21(Tue) 08:48:28
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