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夜気 / ホタテ
厚い 厚い
黒い
かすみ

蒼く 白い
月を
はばむ

白く 薄い
月の
ひかり

いつもよりも
煌めいている

フィルー フィルーと
ちりが
舞った

ひかり
差せば

ゆきの
様だ

No.3028 - 2025/12/18(Thu) 19:06:01

Re: 夜気 / 荻座利守
リズミカルな感じの詩ですね。
「フィルー フィルー」という表現が独特で、塵が舞う様が目に浮かびます。
その舞った塵が雪のよう見えるところが、月の光の白さをより強調しています。
この最後のところが、とても美しいと感じました。

No.3031 - 2025/12/18(Thu) 20:12:58
「希望を探しに」 / 万年 草
1,           2,

絶望色の         哀しみ色の
この空の         この海に
どこかに希望の      やがて希望の
あるという        陽
明日の見えぬ       遠くて長い
水平線の         夜のとばりが
彼方にかすかに      白々明けて
きらめいた        朝になる

希望の欠片を見つけに   明日の光をつかむため
船を出そう        歩き出そう

すべてを失い       打ちひしがれて
途方に暮れた       涙にくれた
切ない日々に       哀しい夜を
別れを告げて       静かに超えて

希望を探しに       希望を探しに
出かけよう        歩いてゆこう

No.3027 - 2025/12/18(Thu) 15:01:13

Re: 「希望を探しに」 / 荻座利守
今の世界は、絶望や哀しみばかりが溢れているように感じることがあります。
そんな中でも、どこかに希望の灯火が点っているのでしょう。
それを探しにゆきたいと、この詩を拝読してそう思いました。

No.3030 - 2025/12/18(Thu) 19:27:24

Re: 「希望を探しに」 / 万年 草
荻座さま、
ご感想ありがとうございます。
二番の四行目は「陽が昇る」です。
抜けていました。

そうですね、希望が持てない世の中ですから、
こんな詩を書いてみました。

No.3032 - 2025/12/19(Fri) 09:40:08
/ 虹乃 衣里絵
冷たい風が 音を立てながら
私のコートに纏わり付く

反射的に 襟を立てては
払い除けようとするが

容赦なく吹き付ける 凩
体感温度は 限りなく低く

地面で回転運動を続ける落葉を
不思議な物のように眺める

いつしか 其れ等は強風に乗って
何処かへ飛び去って行き

またしても 一陣の風が
この髪を乱しに来る

容赦なく吹き付ける 凩
轟々と 音を立てている

No.3026 - 2025/12/18(Thu) 14:35:35

Re: 凩 / 荻座利守
厳しい凩の季節になりましたね。
その読みの通り、木を枯らしてしまうのではないかと思うほど、冷たい風です。
最後の「容赦なく吹き付ける 凩/轟々と 音を立てている」というところが、その非情さをうまく表していると感じました。

No.3029 - 2025/12/18(Thu) 19:25:00
「歩く」 / 万年 草
1,        2,         3,

たとえどんなに   いつかどんなに    いつでも
つらいことが    かなしいことが    希望をもって
あったとしても   やってきたとしても  歩いていれば
そこで止まっちゃ  そこで折れては    
ダメなんだ     いけないよ      そのうち夢に
                     出逢えるはずさ
つまづき      雨に
転んだ       濡れても       歩いてゆこう
ほこりを払い    しずくを払い     この道を
                     歩いてゆこう
もう一度      もう一度       どこまでも
立ち上がって    前を向いて
歩き出せれば    歩いて行ければ
それでいい     それでいい

No.3022 - 2025/12/16(Tue) 14:34:04

Re: 「歩く」 / 齋藤純二
朝起きて今日は気分がきつなあ、という時も
玄関を開け一歩踏み込み歩き出すと
だんだんと前向きになったりするこの頃です。
作品を拝読し共感していました。

No.3024 - 2025/12/17(Wed) 08:04:44

Re: 「歩く」 / 万年 草
齋藤様、
ご感想ありがとうございます。
そうですね、最初の一歩が大事ですね。
私も自分を鼓舞するべくこの詩を書きました。

No.3025 - 2025/12/17(Wed) 15:54:59
ランプの光 / ホタテ
ああ、
高すぎる天井に
ランプが
かかっている

ランプは
部屋の中央だけを
照らしている

中央に立つ
私は
ただ、

暗さを
恐れている
ハエのように
光を
好んでいる

ああ、
狭すぎる足元に
光が
差し込んでいる

光は
そこに来るものだけを
照らしている

妬ましさを光らせた
ランプは

光を
好んでいる

暗さを
恐れている

ハエは
耳元まで
来ている

No.3015 - 2025/12/16(Tue) 07:27:42

Re: ランプの光 / 荻座利守
意味深長な感じの詩ですね。
高すぎる天井のランプ、部屋の中央だけが照らされている、狭すぎる足元、暗さを恐れるハエ。
それらは現代社会、あるいはネットの中の世界を表しているように思えます。
耳元まで来ているハエは、何を意味しているのでしょう。
読み手によって、様々な解釈があるように思います。

No.3020 - 2025/12/16(Tue) 08:43:14
冬の / 冬は美しい
とても寒い夜
冬オリオン 
凍てつく空に光を放つ 
ダイヤモンドの輝き
気高くて女王のように美しい
美しいのに
夜空は寂しい
寂しいけれど
永遠の愛はこの輝きの中にもあることを
信じてる

No.3014 - 2025/12/16(Tue) 06:57:42

Re: 冬の / 荻座利守
「美しいのに/夜空は寂しい」というところがいいですね。
美しさの中に潜む孤独(あるいは孤高)を表しているようです。
また、「寂しいけれど/永遠の愛はこの輝きの中にもあることを/信じてる」というところも、なかなかロマンチックですね。
冬のオリオンにピッタリのイメージだと感じました。

No.3019 - 2025/12/16(Tue) 08:38:11
証明 / テレス
悪魔がいたよ

神様がいる証拠

どちらにも立ち入れない隔たり

神の証明ばかりしてきたから

悪魔の証明は必要なかったのか

No.3013 - 2025/12/16(Tue) 05:22:43

Re: 証明 / 荻座利守
無罪や仮説の否定の証明は、誰も引き受けられませんね。
それを人に求めることそのものが、悪魔なのかもしれません。

No.3018 - 2025/12/16(Tue) 08:33:22

Re: 証明 / テレス
返信<m(__)m>Thanksです・・

存在していますよね?

No.3023 - 2025/12/16(Tue) 23:51:11
忘年会のあとしまつ / どすこい
皆に配布された夜には
偽物が混じっていて、
俺はまた
外れくじを引いた。
しかたがないので
小窓を開けて
タールだのニコチンだのに火をともす。
かわいいおっぱいの
微かな視線も
当たったビンゴの一等賞も
煙に巻かれて
おぼろげだ。
明日には
色も忘れている。

街では生活が続く。
俺のも
街に混ぜてほしい。

No.3012 - 2025/12/15(Mon) 23:26:46

Re: 忘年会のあとしまつ / 荻座利守
「皆に配布された夜には/偽物が混じっていて」という表現がいいですね。
宴の後の虚しさが、紙屑のように風に飛ばされてゆく路地裏、みたいなイメージが心に湧きました。

No.3017 - 2025/12/16(Tue) 08:29:29
灰かぶり / どすこい
13時の公園みたいなまどろみに
童話になりたくて、蟻をつぶした。
告別式の案内が来ないなら
靴の隙間に
何か見出したのだろう。

死んでてほしかったし、
心から生きててほしかった。

No.3011 - 2025/12/15(Mon) 22:57:12

Re: 灰かぶり / 荻座利守
「13時の公園みたいなまどろみ」という表現が巧みですね。
でもつぶされた蟻がかわいそうな気もしました。
「蟻の世界の小さな小さな告別式」
そんな言葉がふと、心に浮かびました。

No.3016 - 2025/12/16(Tue) 08:19:52
失望 / サルビア
正直で誠実で真っ直ぐでも

人に信用されなければ
まるで無意味だ

人は、
損得や
評判や
人受けのいいヤツばかりを
信用する

真実なんて、どこにもないんだ

僕は、
世の中に、心底

失望している

No.3010 - 2025/12/15(Mon) 22:27:36
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