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「希望の灯」 / 万年 草
まるで長い夜が明けるように
苦しみぬいた日々が過ぎてゆく
それは当て所もない永遠の旅だった

やり切れぬ思いに己を責めて
自らを傷つけ痛めたあの日

けれども微かに灯っていた希望の灯が
躓き転げて煤けた自分を
地獄の底から救い上げてくれた

あぁ生きていてよかった
そう思える日常が
今静かに蘇って来る

心の器から溢れ出た切なさは
決して無駄ではなかった
壊れかかった哀しき感情は
時を経て歓喜の歌へと変わってゆく

いつまでも胸に希望の灯がある限り
僕はまた生きて行ける
ありがとう灯よ

いつかまた心が折れそうなときは
君を頼りに再び立ち上がってゆくよ

No.4090 - 2026/07/02(Thu) 12:53:37

Re: 「希望の灯」 / 荻座利守
この詩を拝読して、暗闇の夜に点る灯台を思い浮かべました。
生きていれば夜は訪れるものですが、そんな暗闇のなかで灯台にも出逢うのなのでしょう。
いつも心の中に灯台を持って、いつか誰かの暗闇の道標となってみたいと思います。

No.4095 - 2026/07/02(Thu) 19:13:51

Re: 「希望の灯」 / 万年 草
荻座様、
ご感想ありがとうございます。
そうですね、希望の灯を絶やさぬように
いたいですね。

No.4103 - 2026/07/03(Fri) 14:43:01
あげます / 健
あげます

わたしのこころ

あげます

わたしのおもいで

ありがとう

めぐみのすべて

わたしいま

しあわせです


01/07/2026
13番線にて

No.4087 - 2026/07/02(Thu) 07:03:37

Re: あげます / 荻座利守
しあわせな人は、そのしあわせを、三人の人に分けてあげて、
しあわせを分けられた人は、更にまた別の三人の人に、そのしあわせを分けてあげる。
昔そんな話があったことを思い出しました。
そういうことをしようとする意思が、恵みなのでしょうね。

No.4094 - 2026/07/02(Thu) 19:09:35
ピアノ / 健
ピアノ

きみはいつも

だまっている

そっと しずかに おごそかに

でもたまに

ぼくにいうんだ

人生意外と悪くない

そっと しずかに おごそかに

きみにまたいつ

あえるだろう

またね またね げんきでね

01/07/2026
6番線にて

No.4086 - 2026/07/02(Thu) 07:02:31

Re: ピアノ / 荻座利守
楽器であるピアノが、いつもだまっている、というところが面白いですね。
ピアノの黒さは、厳かさを連想させます。(今ではいろんな色がありますが…)
このピアノの沈黙が、どこか人生の厳しさを語っているかのようです。

No.4093 - 2026/07/02(Thu) 17:35:43
コモン=センス / 千輪
ふと頭に浮かんだ四小節
口ずさみつかんだ予行練習
人類誰もが切り離せない
これらが俺らのコモン=センス

いまやタイピングひとつで生み出されるが
それでは熱が上がらないのです
人手ひとつでひと手間かけた
経過に抉られて泣くのです
まだ見ぬ未来に砕かれるなら
艱難辛苦期待は捨てなさい
悲しく思われるのならばそう
あなたが作るのコモン=センス

誰だって昔はこっち側
いつから現実みちゃってんだ
早々離脱なら消耗側
狂騒狙うなら創造側

過ぎ去ってゆく数秒に思いを馳せて

僕らは区別がつかないからこそ
仄めかして生きていく
どんなに小さな音だって
鳴っているなら意味がある
誰にも気づかれない
微かな暗号を忍ばせたって
全て自己満でしかないのかもね
それがそれこそが
俺らが求めるコモン=センス

実体がなくともそれでいいよ
抽象的だってそれでいいよ
数人しか見なくてもそれでいいよ
筆をとったのならそれだけで
塗り替えず継ぎ足して増えてゆく
吸い取って取り込んで伸びてゆく
昔と変わらずに歌い出したなら
作られてゆくコモン=センス

No.4085 - 2026/07/01(Wed) 22:20:25

Re: コモン=センス / 齋藤純二
リズムがよく創作に対する熱量がかなり強く伝わってくる作品でした。
消耗側、創造側、など印象に残る言葉も多くて良かったです。
カッコいい作品だな、と思いました。
もし、意図がなければ「僕」と「俺」は統一した方が良いかな、と。

No.4089 - 2026/07/02(Thu) 07:40:30
叶はぬ願ひて / 双葉雨希
叶え叶えと思うたび、
遠い彼方のものと知る。

辛い辛いと嘆くほど、
努めし例もついぞなく。

時の流れに身を任せ、
あれよあれよと流され行けば、
流れ着いたはその先の、
暗い暗い道の果て。

青く白く光の灯る、
蘭丹提げた男が語る。

どうぞ此方が地獄で御座る。
ちょいと後ろをついて来なはれ。

No.4083 - 2026/07/01(Wed) 22:00:11

Re: 叶はぬ願ひて / 双葉雨希
タイトル「叶はぬは願ひて」です。
No.4084 - 2026/07/01(Wed) 22:14:24

Re: 叶はぬ願ひて / 齋藤純二
古風な言葉遣いが統一されていて、
静かに絶望へ向かう流れがとても印象的でした。
特にラストの語り口が不気味な余韻があり、
とても良かったです。

No.4088 - 2026/07/02(Thu) 07:28:03
風邪 / 能無しの洋梨
風邪っぽいので
学校へ行きます
忌み嫌い渦巻くあの場所へ
てくてく歩いて
歩いて

熱もまだ出ていないし
少々唾が飲み込みずらいだけだし
理由付けにはまだ足らない

今日だけは
倦怠感とお友達

リンパのあたり
少し痛い
それでも
理由にはまだ足らないから
あえて無理をする

頭痛もまだないし
まだ風邪と判断するには
まだ早い
早い

この体の不具合も
なんだかおもしろくて
笑えてくる
ははは

まだ症状は軽いから
まだ大丈夫でしょう
まだ終わってない
始まってない

明日もこうだったらいいな
いいな

No.4080 - 2026/07/01(Wed) 07:20:17

Re: 風邪 / 荻座利守
実体験をもとにした詩のようですが、冒頭の「風邪っぽいので/学校へ行きます」という表現が、逆説的で面白いです。
また、「この体の不具合も/なんだかおもしろくて/笑えてくる/ははは」というところも、風邪のひき始めの、どこかボーッとした感じがうまく表されいますね。特に「ははは」と、ひらがなを連ねた表現がいいです。
そして、末尾の「明日もこうだったらいいな/いいな」というところに、普段は色々と気を遣って疲れている様子も窺われます。
なかなか味のある作品です。

No.4082 - 2026/07/01(Wed) 07:30:38
夜の銃声 / シホ
耳元で枕が
パン
と音をたてる

頭蓋をつらぬく
かわいた一撃
この夜最期に
落ちていく

すべてが止んで
すべては闇に
そうして時は
喪失するまま

ひと夜ひと夜
死に至る
無に帰す眠り
死生のあいだ

一発の銃声を
最期の覚悟で聞いている
際立つ極み
命の痛み

貫かれた頭は
二度ともち上がらない
身体はなれて
夢幻の世界

そうした果てに
明るい朝には案外会える
夢見のゆく末
ゆるゆる明ける

No.4079 - 2026/07/01(Wed) 03:36:02

Re: 夜の銃声 / 荻座利守
冒頭、1連目に強いインパクトを持つ作品ですね。いわゆる「一日一生」という言葉を思い出しました。
そして、最終連の「そうした果てに/明るい朝には案外会える」という表現がいいですね。
一日のイヤなことを全て、夢幻の世界に放り込んで忘れて、また新たな一日を始める。そんな印象を受けます。
希望を与えてくれる詩だと感じました。

No.4081 - 2026/07/01(Wed) 07:21:39
夕景 / 河辺いすみ
あなたはどこにいる
どこにいるのか
けして触れられない どこかにいるのか
無造作にカーテンをふくらます
秋の風のような

わたしたちは
道端で見つけたかたつむりと
雨の日 たまたま出会うことがないみたいに
二度とすれ違わないし
頬に触れあうこともない

あなたが1893年に生まれて
だれかが2540年に死んでゆくから
わたしが怠慢を積みあげるあいだに
あなたは嘔吐する

わたしはそれがなぜかを知っている
おおむね左眼の裏が痛いせいで
ときにかなしみのせいだ しかし
じつのところは

もはや あの夕暮れのひかりを
受け取ることができない
小高い丘を登れないし
視界のかすむのがくるしい

許されるなら あなたは
かがやく水辺を両手に抱えたまま
雲に座ることを選んだでしょう
きっと
軽々と飛びまわって

それは勝手な理想だろうか

わたしはいつも知らない
夕映えを背に道を歩むうちに
あなたがなにをうしなったか

No.4077 - 2026/06/30(Tue) 18:15:14

Re: 夕景 / 荻座利守
いきなりですが、まず一読して「初心者ではない」と感じました。
それは、「無造作にカーテンをふくらます/秋の風のような」、「道端で見つけたかたつむりと/雨の日 たまたま出会うことがないみたいに」、「わたしが怠慢を積みあげるあいだに/あなたは嘔吐する」、「おおむね左眼の裏が痛いせいで/ときにかなしみのせいだ」などの表現がとても秀逸だからです。
ここではなく「MY DEAR投稿掲示板」に投稿されることをお勧めします。
(なお投稿される際、事前にホームページの利用方法をご覧ください。)

No.4078 - 2026/06/30(Tue) 19:29:05

Re: 夕景 / 河辺いすみ
荻座さま

3か月に1回ほどのペースで書き、どこにも出さないのを2年ほど続け、せっかくなら読まれてみたくなり投稿したものです。
MY DEAR投稿掲示板のほうに投稿してみようと思います。うれしいお言葉、ありがとうございます。

No.4099 - 2026/07/02(Thu) 23:27:44
(No Subject) / 綾川誠
学校帰り、貴方と乗ったブランコは、もう錆びてて動かない。貴方と滑った小さな滑り台は私たちとは違う子どもたちの声が聞こえた。時間は私が思ってるよりも早く流れていた。
花壇に咲いているストケシアだけは枯れた土の上で咲いている。

No.4070 - 2026/06/29(Mon) 13:00:56

Re: / 齋藤純二
とても丁寧に「時間の流れ」と「取り残される感覚」を描いていますね。
過去の共有体験が静かに風化していく寂しさと、
それでも咲き続ける小さな生命へのまなざしが美しく響く作品です。

No.4071 - 2026/06/29(Mon) 19:48:44
子供の頃 / ともみ

現実の社会を生きて
夢が有ったが 忘れてしまい
信念という物が 
それが無かった 事が分かって

月日の流れで 思い出になってしまい
それでも 何か良いことが有ったろう

現実と向き合いながら
毎日が明るい方に 
明るい方に
ロマンとともに 
そう夢が有れば

子供の頃の
夢を描きながら
自分の速度を守りながら

No.4069 - 2026/06/29(Mon) 10:09:54

Re: 子供の頃 / 齋藤純二
失われた夢を見つめ直しながら、それでも焦らず、無理せず
前向きに歩こうとして夢を手放さずに生きるようとする姿勢が
詩全体の優しさを形づくっていい作品ですね。

No.4072 - 2026/06/29(Mon) 19:59:14

Re: 子供の頃 / ともみ

 齋藤純二 様

どうも感想ありがとうございました
子供の頃の夢は大切ですね
そんな思いを詩にして見ました
また投稿しますので
どうぞよろしくお願いいたします

No.4076 - 2026/06/30(Tue) 08:37:48
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