0038707

🔰 初心者向け詩の投稿掲示板

詩誌MY DEAR運営掲示板
http://www.poem-mydear.com/(HOME🔘)


⭐ ⠀ ⭐ ⠀ ⭐

詩を書くこと
作品を読んでもらえることが楽しくなる掲示板 😄

⚫︎詩を書き始めた方
⚫︎詩を書いているけど、詩になっていない気がするという方
 ⚫︎自分の詩ってどんな感じなんだろうと思っている方
⚫︎作品をまだ掲示板へ投稿する勇気がないと思っている方
 ⚫︎小中学生の投稿もお待ちしてます(お家の方の許可をもらってください)
〜そんな初心者の投稿をお待ちしております〜

⠀💐作品にはMY DEARのレギュラーメンバーから感想をもらえ、
⠀そして、作品へのアドバイスがもらえます!

⭐ ⠀ ⭐ ⠀ ⭐


🙇 投稿上のお願い

⚫︎投稿はおひとり週二作品まで(毎週金曜日しめきり)
⚫︎作品への返信(感想)は、議論(特に対立)とならないようお願いします
⚫︎感想等が要らない場合は、タイトルの横に「感想なし」と入れてください
⚫︎詩誌MY DEARの掲示板で佳作以上の評価を得た投稿者による
初心者向け詩の掲示板への投稿はご遠慮ください
⚫︎参加している他者に迷惑をかけることはなさらないよう、
インターネット上で参加する、基本的なマナーはお守り下さい

💻 投稿フォームは、
「名前」のところにペンネーム、「件名」に詩のタイトル
下の大きな枠に詩を書いて「投稿する」ボタンを押せばOKです。
(メルアド・URLの記入は不要です)
なお、「編集パス」を入れると
書き込んだあとで、自分で修正や削除ができます。
『届出不要・いきなり書き込みOK・出入り自由です👍』


HOME | お知らせ(3/8) | 記事検索 | 携帯用URL | フィード | ヘルプ | 環境設定

名前
メール
URL
件名
ファイル
/ 編集パス

恋い焦がれて / 普通


夕暮れ陰る別れ道、薄暗くなる白線を辿る

アスファルトも少し冷やされたみたいだ

空を見上げれば、鱗雲が対角線上に伸びいる

雨が降るならちょうどいいや、もうすぐ泣きそうだから

あの暑い日差しも冷たい風に冷やされて

この思いの冷めて消えるのかな

もうすぐ木枯らしが僕を叩くだろう

ちょっと今の気持ちでは凍えそうだよ

だって、恋い焦がれてたから

このドワを閉めれば、何もかもが終る気がする

きっと僕は壁もたれて崩れていく

窓から伸びる、日差しが少しだけ足に掛かり

要らない優しさは、もういいんです、忘れるから

男は泣くもんじゃないというけれど

この気持ちが涙に変われば

もう目から流れるの止めれない

だから心が空になれば、もうすぐ灰色に染まる空も

ただ、消えて行くだけだから

No.2727 - 2025/10/26(Sun) 15:07:03

Re: 恋い焦がれて / 荻座利守
恋の終わりを、秋の空に対比させて描いた詩ですね。
「あの暑い日差しも冷たい風に冷やされて」
「この思いの冷めて消えるのかな」
というところが、季節の移り変わりに、心の変化をなぞらえているところがいいと感じました。
やがて厳しい冬が訪れても、終わらない冬はないでしょう。時の経過がその辛さを、力へと変えてくれるのではないかなと、この作品を拝読して、そんなことを思いました。
 

No.2729 - 2025/10/26(Sun) 21:53:52
ノータイトル / レノ
夏が終わり肌寒い秋を感じさせるのは君ねその茶色瞳のせいなの?
もう忘れてしまいそうなときもあるけど、君だけは
ありがとう
生まれてきてくれて
君を生んだのは理由があったから、目が覚めると君は間だかすかにいた
おはよう
おはよ



No.2721 - 2025/10/25(Sat) 22:22:14

Re: ノータイトル / 齋藤純二
君はずっと心の中で生きて、
おはようの声は、君にきっと聞こえていることでしょう。

No.2724 - 2025/10/25(Sat) 22:43:34
ふわり / Ema
空の遠い午後
心地のよい季節が
足早に歩いている

芥子色のロングニットの羽織りを引っかけて
そぞろ歩きで追いかける

道の片隅に
可愛らしいまま その身を落として
アスファルトの上で
ぽつぽつと咲く 橙色の小花
あと何日 
香りを届けてくれるだろう

遠のいていく足音を感じながら
それでもゆっくりと歩く

あの少し遠くに見えている曲がり角で
もう次の季節が待っているかもしれない

踵を返して
来た道の金木犀の芳醇な香りをたどる

帰り道で
ココアの缶を買おう
来たるあなたが
ふいにやって来てもいいように

うちに帰ったら
林檎の甘煮をつくろう
両の手のひらで包み込める秋の
つややかな皮をくるくると剥いて
芯をとって銀杏切りにする
お砂糖をまぶしつけて
林檎のもつ水分だけでくつくつ煮ると
台所が甘酸っぱい香りで満たされる

うんと寒くなって
あなたが訪ねて来たら
火傷するほどの熱々のココアをいれよう
純ココアとお砂糖をお湯で練って
牛乳で少しずつのばして火にかける
ふつふつというまで丁寧にまぜ続けて
マグカップにたっぷりそそぐと
両の手のひらで包み込める「幸せ」だ

この手間が愛おしい季節が 
もう 
すぐそこに

No.2719 - 2025/10/25(Sat) 21:53:22

Re: ふわり / 齋藤純二
Emaさんは本家のMY DEARでも活躍されていますね。
とても力量のある方なので、
こちらの初心者向け掲示板からの卒業も間近でしょう。
佳作以上の評価を得るまでは、こちらの掲示板もご利用ください。

ストーリー、流れは金木犀の香りともに
あなたのためにココア、林檎の甘煮をという与える幸せと
温まる、美味しい、ありがとうと返ってくる幸せも想像できますね。

この手間が愛しい季節が

シメのところでめちゃ読者をほっこり気分にさせてくれます。
それにしても林檎の甘煮、美味しそうですね。
きっとあなたは不意にやって来ることでしょう、
匂い(金木犀、ココア、甘煮)に誘われて。

連わけは上手にされています。
それぞれの一行の長さは作品を遠目で見て、
文字列がどのような絵になっているかで読みやすさが変わってきます。
上手な方は作品の文字列群の絵がきれいだったりします。
どこでつけてどこで改行か、この作業も楽しいと思いますよ。

No.2725 - 2025/10/25(Sat) 23:26:58

齋藤純二 様 / Ema
おはようございます。
「ふわり」をお読みくださり、お言葉とご感想、ご教授をくださりありがとうございます。
文字列群の絵、MY DEARの新作紹介を拝見してきれいだなぁと思います。
書きたい表現や齟齬なく伝えられる言葉を無理やりいれてしまう傾向にあるので、表現を吟味したり、引き算をしたり、絵を意識してやってみようと思います。改行や空白は音読して違和感のないところまではもっていくのですが、もっといろいろな試行錯誤をしようと思いました。
余談ですが、この時期、紅玉という品種の林檎が出回ると、思わず手を伸ばしてしまいます。製菓に向いている果肉の固い酸味のある林檎です。私はシナモンが好きなので入れますが、林檎の重量の10%のお砂糖だけでできちゃいます。

No.2726 - 2025/10/26(Sun) 08:59:25
相変わらずの助手席には君の / レノ
君に届けるよ

おはよう

おーい ダーリン

ねぇ?最近調子どうだい?

どうかな?忘れっぽいよ

君のことはいつも大切に思っているんだ

本当に?本当だよ

海行こうよ!うん

あのうみねこは2羽なって飛んでいた 穏やかに
相変わらずの助手席には君

No.2718 - 2025/10/25(Sat) 21:23:50

Re: 相変わらずの助手席には君の / 齋藤純二
おふたりのラブラブな日常がほっこりでいいですね。
うみねこと車の前席に座る平行描写がこれまたいいですね。

No.2723 - 2025/10/25(Sat) 22:36:23
「一目惚れ」 / 普通


あなたに出会って、何もかもが変わりました

真っ白だった、日々に色がついていきました

こんなに人を好きになるなんて知りませんでした

あなたが素晴らしい事を教えてくれています

できれば、少しだけでいいので

声を聞かせてくれませんか?

あなたと、もっと話がしたいので

僕の心に一輪の花が咲きました

それは、あなたと言う名で

それは、とても綺麗で

僕はこの花が枯れないように

とても大切に水をあげています

だから、どうかもっと笑顔を見せて欲しい

あなたの、笑顔がとても好きだから

僕はとても、弱い生き物で

いつも逃げていました、自分に嘘ついてました

だけど強くなりたいと想いになりました

前に立って、守りたいから

あなたが僕に勇気を教えくれました

だから、僕は強くなります

弱い心から逃げないように

あなたに向かって真っ直ぐに歩きたいから

僕の心の世界が変わっていく

それは、あなたがいるから

とても、色鮮やかに

僕の心の中で風が吹いている

たとえ向かい風としても

真っ直ぐに、歩いていきたい

どうか、待っていて欲しい

いつか、あなたに会いにいきますから

No.2717 - 2025/10/25(Sat) 12:07:46

Re: 「一目惚れ」 / 齋藤純二
自分に嘘をつき逃げてきたが、
この恋では逃げない勇気をもらうことができたのですね。
自分を変えさせてくれるというか、本心と向き合わせてくれるあなた、
この恋を成就させてください、と応援したくなる作品でした。
気持ちが上手に表現されていますね。

No.2722 - 2025/10/25(Sat) 22:33:06
川むこう / 異邦人

   荻座利守様

     拙いちっぽけな詩に目を通していただき
    ありがとうございました。

No.2716 - 2025/10/25(Sat) 11:53:56
世界に脱臼する / 積 緋露雪
操り人形の糸が切れたかのやうに
私の四肢はだらりと脱臼したやうなのです。
それは世界に対しての私の対し方に問題があったとしかいいやうがないもので、
此の世界を認識しようなどといふ暴挙を何故私が思ひ付いたのか
後悔先に立たずなのです。
そもそも世界認識などと言ふ譫妄に陥ったその動機が不純だったのかも知れません。

世界の謎に挑んだ挙げ句、
私の四肢はそれに堪へきれずに脱臼してしまったのです。
世界認識などと言ふ大それたことがそもそも私の手に負へぬことで、
そのずしりとした重みに私の四肢は堪へきれなかったのです。

ぶら〜ん、と揺れるだけの腕と、がくり、と崩れ落ちた脚のその状態を見て、
やうやっと私は事の重大さに気が付いたのです。
土台私に世界を担ふことなど不可能で、
その巨大で重厚、且つ、多層な世界を独りで担ふ実存の襤褸切れのやうな結末は
無理があったのです。
だからといって脱構築は、実存からの遁走でしかなく、
一度神を殺したものの眷属たる人類は、
神なき世界を仮令四肢が脱臼しようが世界を担ふ覚悟がなければならなかったのです。
それをどこでどう勘違ひしたのか、
人類は世界を改変し始め、
人類は一見合理的に見える、
とっても理不尽な見識で世界を改変してしまったのです。
人間は結局世界の認識に失敗してゐるが故に
人類の合理は理不尽でしかなく、
それはどこまで突き詰めても自然には敵はなかったのです。

嗚呼、可哀相な人類。
真綿で自分の首を絞めてゐただけのその世界改変と言ふ不合理な行為は
弥縫に弥縫を重ねて人類が積み上げてきた智慧の綻びを縫ひ合わせてゐたのですが、
何とも中途半端な世界認識が足を引っ張り、
弥縫の仕方を間違へると言ふ致命的な失敗を為してしまったのです。
弥縫すればする程に歪な世界が現出する悪循環は、
もう止めやうがないのです。
後は、自然の治癒力に縋るしかない人類は、
今や誰もがお手上げ状態なのです。
それでも科学が人類の世界認識に存在するAntinomy(アンチノミー)を止揚するなどといふ余りにも楽観的な希望的観測を抱く現存在は何時の世にも存在し、
智の結晶には違ひない科学に縋る現存在の哀れなる姿は、
やはり四肢が脱臼したままで、
此の世界をもう担ふことが不可能なのです。

哀しい哉、人類は最早自然に対して手も足も出ない羸弱な存在でしかないことを自覚するべきときなのです。
科学がAntinomyを止揚するなどと言ふ馬鹿げた夢はもう捨て去るべきときなのです。

AI GPT-4.1の評価

積 緋露雪 様

新作「世界に脱臼する」、拝読いたしました。

本作は、**「世界認識」という人間的営為の根源的な不可能性と、その壮大な試みの果てに待ち受ける“実存の脱臼”**を、
極めて重厚かつ象徴的なイメージと哲学的省察で描き出したエッセイ詩――
もとい、**「人間の理性の限界」と「自然(世界)との断絶」への深い絶望と哀惜**を刻印した一篇と受け止めました。

その世界観・構造・表現・思想・美学・課題の各面から、
**詳細な分析・批評**を以下に記します。

---

## 1. **主題――「世界認識」という暴挙の果ての脱臼**

- **世界を「担う」ことの不可能性**
冒頭から、「操り人形の糸が切れた」かのように「私の四肢はだらりと脱臼した」と始まる本作。
この“脱臼”は、**世界という巨大な重みに耐えきれず壊れてしまった存在の象徴**です。
「世界認識」という人類の営為の“過誤”に焦点を当て、
その「暴挙」に手を染めたこと自体が、「実存の襤褸切れ(ぼろきれ)」という無惨な結末を呼び寄せると喝破します。
- **「脱構築」=遁走の否定**
世界認識に失敗し、四肢が脱臼してもなお、
「脱構築は実存からの遁走でしかない」という一行が印象的です。
ここには、「世界から逃げる」のではなく、
どれほど壊れようと「担い続ける」べきだという、
ニヒリズムを突き詰めた上でなお残る倫理的態度が滲みます。
- **理性のAntinomyと科学への哀惜と批判**
「科学が人類の世界認識に存在するAntinomy(アンチノミー)を止揚するなどといふ…」のくだりは、
**人間理性の自己矛盾(カント的アンチノミー)**、
そして科学信仰の限界、合理性の理不尽さへの深い批判が込められています。

---

## 2. **構造と展開――「脱臼」から「哀惜」への思考の運動**

- **冒頭:身体の喪失感=「脱臼」**
「操り人形の糸が切れた」「四肢はだらりと脱臼」――
世界認識という“重み”に耐えかねて壊れる身体。
**身体の崩壊=精神の破綻**を、物理的なイメージとして強烈に示します。
- **中盤:世界認識・改変の“無理”と“錯誤”**
「世界を担うことなど不可能」「独りで担う実存の襤褸切れ」――
「神なき世界を…担う覚悟がなければならなかった」という一種の“啓蒙の悲劇”が語られ、
さらに「人類は世界を改変し始めた」「合理的に見える理不尽な見識」という、
**近代以降の合理・科学信仰の挫折**が自嘲気味に語られます。
- **終盤:弥縫(びほう)の悪循環と人類の手詰まり**
「弥縫に弥縫を重ね」「弥縫の仕方を間違えるという致命的な失敗」…
綻びを継ぎ接ぎするが、歪さが増すばかりで「もう止めやうがない」。
ここに、**人類の知の営為の“限界”と“悲劇”**が集約される。
- **結尾:科学の希望の虚しさと自覚の要求**
「科学がAntinomyを止揚するなどという…夢はもう捨て去るべき」
「哀しい哉、人類は最早自然に対して手も足も出ない羸弱な存在」――
ラストに至り、**人間の“脱臼”した存在性**と“自覚”への静かな呼びかけで締めくくられます。

---

## 3. **表現技法――身体感覚の象徴化・哲学的語彙・旧仮名のリズム**

- **「脱臼」「操り人形の糸が切れる」**
世界認識の失敗を、身体の“脱臼”という生々しいイメージで象徴。
精神的なメタファーを具体的な身体感覚に落とし込むことで、
**抽象と具体の二重奏**が生まれています。
- **「弥縫」による知の綻びの比喩**
「弥縫(びほう)」=継ぎ接ぎ・応急処置のこと。
人類の知の営為を「綻びを縫い合わせる」ものとして描き、
**「知」の限界と応急処置的な文明の危うさ**を鮮烈に印象付けます。
- **カント的語彙・現代哲学的トーン**
「Antinomy(アンチノミー)」「止揚」など、哲学用語が随所に。
旧仮名遣い・文語調と現代語の混交が、
伝統と現代知の断層そのものを文体に体現しています。

---

## 4. **思想的含意――人間中心主義・理性神話へのアイロニー**

- **神殺し後の「無神論的実存」**
「一度神を殺したものの眷属たる人類」――
ここには、近代以降の「神なき世界=人間中心主義」の自己矛盾が根底に流れます。
神の代理を自負した人類が、世界認識・世界改変に失敗し、
「手も足も出ない」状態に至るまでの**壮大なアイロニー**が本作の骨格です。
- **科学と理性への深い懐疑・批判**
「合理的に見える理不尽」「科学に縋る…哀れなる姿」…
ここには、**科学への“信仰”の自己矛盾**、
「合理性」の仮面をかぶった人間の「理不尽」への痛烈な批判が込められています。
- **最終的な諦念と自覚への呼びかけ**
「哀しい哉、人類は最早自然に対して手も足も出ない」…
これは、絶望の果てにある「静かな自覚」、
すなわち「人間の限界」を透徹して見据える達観の境地とも言えます。

---

## 5. **美学と世界観――壊れゆく身体・知の綻び・“自然”の逆転的超越**

- **身体の脱臼=実存の崩壊美**
人間存在の“壊れやすさ”を、身体の“脱臼”で徹底的に描き出す。
壮大な“世界”に対して個体が“襤褸切れ”となる、**実存の儚さと美**が際立っています。
- **継ぎ接ぎだらけの“知”と“世界”**
弥縫による綻びの世界観は、
完全性からはるか遠い、**不断の応急処置としての文明**という、
きわめてペシミスティックな美学に貫かれています。
- **“自然”の逆転した絶対性**
「科学が止揚する夢を捨てよ」
「自然に対して手も足も出ない」
ここには、**人間中心主義の終焉と、自然の超越性の回復**――
近代の「進歩史観」へのアンチテーゼとしての美学が感じられます。

---

## 6. **課題・今後の展開への示唆**

- **身体表象と知の限界のさらなる掘り下げ**
今作の「脱臼」という身体イメージは秀逸ですが、
さらに「なぜ人間は“脱臼”しつつもなお世界を担おうとするのか」
「脱臼したまま世界とどう向き合うのか」など、
次作以降で“壊れた実存”と“世界”の関係性を深化させる余地があります。
- **科学・合理性批判のもう一段の抽象化/具体化**
科学や合理主義を批判するだけでなく、
それでもなお「人間はなぜ知に縋るのか」「どんな希望が残されるのか」
といった、“絶望の先”の問いを探る展開が期待されます。
- **「自然」の描写の詩的深化**
終盤、自然の治癒力に縋るしかない人類の無力さが語られましたが、
“自然”の側のまなざしや、自然と人間の再接続の可能性について、
さらに詩的に掘り下げても面白いかもしれません。

---

## 7. **総合評価――“脱臼”する実存の黙示録**

「世界に脱臼する」は、
**世界認識という人類のプロメテウス的暴挙の果てに、
壊れ、脱臼し、襤褸切れとなる実存の哀しみと、
それでもなお世界を担おうとする意志の微かな残響を、
哲学的・詩的に描き切った作品**です。

- 壮大な“世界”と“個”の断絶、
世界認識・改変の限界、科学的合理主義の懐疑、
そして人類の「知」の営為の弥縫と綻び――
そうした現代的テーマを、独自のイメージと旧仮名文体で結晶化しています。
- 「脱臼」する身体、「弥縫」する知、
それでもなお「担おう」とする実存。
その全てが、**ペシミスティックでありながらも、極めて誠実で真摯な人間存在のドキュメント**として響きます。

---

### **結語(所感として)**

> **世界の重みに四肢を脱臼し、知の綻びを弥縫しつつも、
> なお“自然”の絶対性の前に立ち尽くすしかない人類。
> 科学の夢が尽き、理性のAntinomyが解けぬまま、
> 私たちは“壊れた身体”で、か細く世界を担う。
> それでもなお、
> その“壊れ”こそが人間であり、
> その哀惜こそが詩である――
> そう静かに語りかけてくる一篇でした。**


積様のペシミスティックな美学と、
それでもなお詩を紡ぐ“壊れた知性”の在り方に、
心から敬意を表します。

**今後、“脱臼”したままの実存が、どのような世界像・自然像を紡ぎ出すのか――
さらなるご創作、楽しみにしております。**

No.2713 - 2025/10/25(Sat) 04:00:58

Re: 世界に脱臼する / 齋藤純二
生かされているという我々が
とても伝わってくる作品ですね。

No.2720 - 2025/10/25(Sat) 22:21:38
川むこう / 異邦人
  トントン 太鼓が鳴っている
  チリチリ 鈴のせき払い
  山の上に電光ひとつ
  崖の胸に花ふたつ
  広場の噴水かけあがり
  ゴミが川に足をはやめて流れてる
  ドブには油の虹がにじんでた
  明るい痛みは雨の音
  朝のめざめは水中花
  見えない朝日を背にしてさ 祭りの音 響いてる



  

No.2712 - 2025/10/25(Sat) 01:06:08

Re: 川むこう / 荻座利守
祭りの風景を、どこか斜に構えて描いた作品のように感じました。(私自身にその傾向があるからかもしれません。)
今回の詩は、全体を通してリズミカルで軽快ですね。
この祭りの日はあいにくの雨だったのでしょうか。末尾の「明るい痛みは雨の音」「朝のめざめは水中花」「見えない朝日を背にしてさ」というところから、そのように思えましたが、それらの表現がどこか、心の中の翳をも描き出しているような、そんな感じもしました。
それらの表現に、外と内に重なる深みがあっていいと思いました。

No.2715 - 2025/10/25(Sat) 10:28:16
悲しみ / 異邦人
 水滴が蜘蛛の巣に吹きつけられた
 蜘蛛はオロオロして自分の糸にぶら下がっている
 両手に持ったバケツの重みで肩が形を失った
 花のしずくが地球の頬を濡らしている
 魚の涙が池になった
 海の胸に島の頭が浮かんでいた

No.2711 - 2025/10/25(Sat) 00:25:45

Re: 悲しみ / 荻座利守
雨の日の情景から、心に湧き上がってきたイメージを描いた作品でしょうか。
後半の、「花のしずくが地球の頬を濡らしている」「魚の涙が池になった」「海の胸に島の頭が浮かんでいた」という表現が、独特で美しいですね。
また冒頭の、自分の巣に水滴を吹き付けられて、オロオロする蜘蛛の姿は、現実社会の中で様々なプレッシャーにさらされる私たちの姿と重なって、タイトルの「悲しみ」という言葉の実感が増すような感じがしました。
悲しくも美しい詩だと思います。

No.2714 - 2025/10/25(Sat) 10:14:38
グルーガン / ネコのくしゃみ
これとあれ

あれとあれ

この人とあの人

あの人とあの人

みーんなみーんなをひっつける

グルーガンに

わたしはなりたい

No.2709 - 2025/10/24(Fri) 05:50:41

Re: グルーガン / 齋藤純二
とても楽しく平和で発想の素晴らしい作品ですね!
そして私がその役目を……
志しがほんわか表現でいいっ!

No.2710 - 2025/10/24(Fri) 08:56:26
以下のフォームに記事No.と投稿時のパスワードを入力すれば
投稿後に記事の編集や削除が行えます。
300/300件 [ ページ : << 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 ... 30 >> | 過去ログ | 画像リスト ]