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オッス!毎月20日の担当、法倫房リトルボギーだ! 何?態度が悪い?まあそう固いことを云うな(お約束)。
先月の雑文で、俺は死刑と死刑の間を空け過ぎない為に、一昨年の加藤智大の死刑執行から2年を経過しない内に死刑執行が行われると予測したが、見事に外した。
勿論当たったからと云って嬉しくなる訳では無い。 極悪人どもの死刑執行を望んでいると云っても、それは身勝手な理由で残虐に人を殺めた者の生きる権利を認めないとの判決を厳正に執行しろとの念で、当たり前のことを当たり前に為せ、という想いでしかない。
当たり前の話だが、そもそも論として死刑執行が下されるような犯罪が起きないのが最も望ましいことだ。 逆を云えば、世論がや国際情勢や発生件数がどうあれ、凶悪犯罪をしでかした者は、その罪状への因果応報・自業自得として処刑されるべきだと俺は考えている。
まあ、俺の望みはどうあれ、結果的に2年以上死刑が執行されていない。何故執行されないのか?何時執行されるのか?どういう基準で次が選ばれるのか?法務大臣及び法務省は完全に口を閉ざしている。 予想を外してから云うのもなんだが、恐らく無罪判決となる可能性が高い袴田巌氏の再審判決が下る前後の死刑執行には方々から非難の声が寄せられるのが目に見えているので、袴田氏への判決の余韻が薄まる頃になるのだろう。
ただ、時間が掛り過ぎているからとはいえ、後が使えているからとはいえ、安直に執行しろというつもりは無い。 冤罪については死刑存置派は死刑廃止派以上に慎重にならなければならないと思っているから、冤罪を叫ぶ死刑囚への執行命令に法務大臣や法務官僚が逡巡する気持ちも分からないではない。 ただ、袴田氏の再審が行われているからという訳では無いが、冤罪を疑うのならさっさと再審請求に応じて白黒はっきりさせるか、どうしてもはっきりしないなら無罪判決を下すべきだろう。
結局、司法全体が非を認めたくなく、さりとていざ間違いだった時の非難を浴びたくないからずるずるだらだらと死刑執行が滞り、毎年のように未執行のまま獄中死・自然死する者が出て来る。 冤罪で死刑囚となった者は生き地獄を味わわされ、実際にやっているのに冤罪を叫ぶ嘘つき野郎は延々と生き延びるという誰の為にもならない状態が続いている。
来月自民党の新総裁が選出されると新総理の元、新たな法務大臣が就任し、例によってマスゴミから死刑執行に対してどう臨むのかを聞かれるのであろう。 それに際して、おためごかしや、当たり障りのない答えは要らないと訴えたい。
かつて、心情を理由に死刑執行に判を押さないと宣言した法務大臣がいた。 ほうぼうから非難を浴びたこの法相は発言を撤回したが、結局死刑執行命令を出さなかった(就任期間が短かったと云うのもあるにはあるが)。 正直、撤回するならちゃんと執行命令を出すできだったし、端から出す気がないならどんな非難を浴びても、「死刑執行命令を阻止する為に法相になった。」ぐらいのことを云って、その信念を貫いて欲しかった。 それぐらいの信念を持って当たるなら、俺は例えその意見自体には反対しつつも、信念の強さには敬意を払い、真剣に向かい合うだろう。
何せ、伏せ過ぎだ。 事勿れ主義が歯がゆくてかなわん。
これは存置派も廃止派も思っていることだろう。 死刑に関する情報をオープンにした結果、死刑廃止論者が増えたとしても俺は構わないと思っている。 曲がりなりにも人の命を奪う刑罰だからこそ、堂々とその正統性を主張し、法の定めを為して欲しいものである。
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No.345 2024/08/23(Fri) 00:27:28
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