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御来房の皆様、こんにちは。 毎月五日の担当、戦国房薩摩守です。
少し前に道場主が六月に対する薩摩守の想う所を書いていましたが、今、今月行われることで気になっていることがあります。 それは今月二三日に沖縄県糸満市で開催される平和祈念式典に関してです。
二回しか行ったことのない沖縄ですが、歴史的にも関心の高い都道府県の一つです。 その沖縄県を巡って周知の通り、マスコミが騒いでいます。 ひめゆりの塔に関して某国会議員が、曖昧な記憶を元に出鱈目な歴史修正主義的発言を叩かれまくり、形ばかりの謝罪をしつつも、実際には丸で反省していないことからその後も叩かれているのは記憶に新しいですが、少し気になったのは、マスコミの態度です。
マスコミも(個々の価値観や独善はどうあれ)世の中を良くしようとして、世に訴えるべきことを訴えんとしている訳ですから、重視すべき事柄に濃淡が出て来るのは止むを得ないとは思いますが、N議員が延々と叩かれる一方で、重要な報道がなぞる程度に報じられるだけで、スルーに等しいと思う時があります。
それは先日天皇陛下一家が沖縄の対馬丸記念館を訪れた際の事件についてです。 天皇陛下の沖縄訪問に反対していると思われる活動家が抗議の為に陛下達に接近戦として、警備の警察官に取り押さえられ、これに対して抵抗したたために逮捕された事件が起きた訳ですが、事件の詳細が殆ど報じられていません。 普通に考えるなら、国家の象徴である天皇陛下が自国内のどこに行かれようと全くおかしな話ではなく、ましてや六〇〇名もの学童が悲惨な死を遂げた歴史を記した施設を訪れることに何の抗議があるのか(薩摩守の不勉強もあるのでしょうけれど)全く分からないのですが、結局背後関係も、逮捕者の思想も(薩摩守が知る限り)はっきりしていません。
道場主が大学生だった時にも、学内に天皇陛下(現上皇様)の訪沖を阻止せんとする学生運動家達がいましたが、当時の道場主は国家の象徴が自国内に行くことに反対する者達に対して、「もしかして琉球王国復活派か?」と思ったりしましたが、結局その意図は分からずじまいです。 思うに、在沖米軍や、(極一部ではありますが)「沖縄は中国領」とほざく輩や、琉球独立派と揉めることを懸念して報道が消極的になっているのでは?なんて考えたりしています。
そんな事を考えつつ間もなく行われる平和祈念式典ですが、10年前、当時失業中だった薩摩守は生放送で平和祈念式典を見たことがありました。 そしてその最中、時の総理大臣が挨拶したのですが、参列者の中から「帰れ!」との野次が飛びました。しかしながら、このことは殆んど報道されませんでした。 まあ、戦前のような社会じゃありませんから、詳細に調べればネットやYoutubeでその時の模様は調べようと思えば容易に調べられますが、少なくとも関心の薄い方への耳目には届きがたいです。
まあ、野次を飛ばしたのは参列者の中のごく一部で、総理の挨拶後には普通に拍手も為されていたので、「ごく一部のはねっ返りがふざけただけ。」と見て、スルーしたと云えなくもないとは思いますが、行政のトップに暴言が浴びせられたと云う事は、(トップを庇うにせよ、トップへの非難に同調するにせよ)それなりに報道されて然るべきだったとは思いました。
今月二三日に、決して汚い野次や、暴力的な抗議活動が行われることは望みません。 歴史的背景や思想はどうあれ、県民の四分の一が命を落とし、攻撃したアメリカ軍側にも予想を遥かに上回る犠牲が出ました。 一般に県民の犠牲は一五万人程と云われていますが、米軍も二万人が戦死し、日本軍も全滅に追いやられ、結果二〇万人もの尊い命が失われ、これを悼む事には敵も味方も、右も左も無いと思っています。
式典は録画して後で見ることになるとは思いますが、一足早く、沖縄戦に関連して命を落としたすべての人々の御冥福を改めてお祈りしたいと思います。
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No.505 2025/06/09(Mon) 12:23:24
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